【万事屋銀ちゃん】
その場所はあまり儲かっていない。
と、いうより、仕事があまりないのと、そこの主人が『クズ』であるのが主な原因である。
そんな万事屋のメンバーを紹介しよう。
「なに?」――ホジホジ
今現在鼻くそをほじっている鼻くそ製造機が、この万事屋銀ちゃんを営んでいる
・【坂田銀時】
「神楽ちゃん。そこで寝てないでどいてよ。掃除ができないじゃないか」
「何言ってるネ。全部新八が悪いネ」
「ボクなにかしたぁ!?」
そしてこのツッコミのうるさい、眼鏡が本体の童貞。
【志村新八】
「余計な情報言うなぁ!」
おっと、早速ツッコまれたぞ。
「うるさいネ、新八」
「そうだぞ新八。事実じゃねぇか」
「てめぇら一旦黙れぇ!」
このツッコミのうるさい男は置いておいて、語尾にネとかアルをつける中国風の服装を身に着けている少女、
・【神楽】
「おいナレーター。自己紹介も済んだし、邪魔だからさっさと立ち去るネ」
勘弁してくださいよ神楽さん。
僕のことは無視してくださいって言ったでしょう。あなたたちはいつも通りに過ごしてくれればいいんですから。
「そうだぞ、神楽。久しぶりの報酬がいい依頼だ。しかもその内容が俺たちの日常を映像に撮るだけでいいなんて楽な仕事、他にねぇかもしれねぇんだからよ」
「でもナレーターさん。その映像何に使うんですか?僕らのプライバシーが侵害されちゃったら、どうするつもりなんですか」
「元々私たちは創られた存在ネ。プライバシーもクソもねぇんだよ、分かったかメガネ」
「なんでそこでメガネぇ!?普通に新八でいいよね!?ていうかさらっとメタ発言してんじゃねぇよ!」
それでは、私はステルス状態になっているので、どうかお気になさらず~
「いや、それだと逆に気になるんだけど…」
「考えても仕方ねぇだろ。とりあえず俺たちはいつも通りに過ごしときゃいいんだ。さて、そろそろ例の本題に入ろうじゃねぇか」
銀時のその言葉で二人は席に移動する。
「これはあいつからの手紙だ」
「これ…沖田さんからですよね。沖田さんが直々に依頼してくるなんて、珍しいこともあるんですね」
「なんで私たちがあのクソガキの依頼なんて受けなきゃいけないアルか」
「だが、かなり報酬がいいぜ。報酬額はあのV字ハゲの預金から好きなだけ取っていいってよ」
「沖田さん、何気に犯罪レベルのことしてるんじゃ…」
「あいつがこんなことしてんのはいつも通りだろうよ。今更気にしててもしょうがねぇ」
「で、内容は何あるか?」
「えぇっとなになに…」
銀時は手紙の内容を述べる。
「『万事屋の旦那。久しぶりでさぁ。今俺たちは知っての通り、『ハイグレ星人』の処理で忙しい日々を送っております。いきなりではありますが、旦那たちにはあのハイグレ星人が出てきたあの水色の穴のことを少しでもいいから調べてほしいんでさぁ。俺たちはある事情で表に出て調べることも、裏から調べることも難しい状況なんでさぁ。だから、外部の人間の協力が必要なんでさぁ。報酬として土方のカードと暗証番号を教えます。どうか、お願いしますぜ、旦那』……だってさ」
「ハイグレ星人って、今ニュースで話題のアレですか?」
「確か中二的思考に囚われた哀れなヤツらで、ハイグレしか着ることができないらしいアル。見た目は完全な人間の女って話ネ。しかも属性として獣どもを刺激させる、変態、ドМ、堅物、ネコ属性その他モロモロがあるらしいね」
「神楽ちゃんそれどこ情報!?属性の話初めて聞いたんだけど!?」
「どっかのおっちゃんが言ってたね」
これは響たちの身分を隠すためのフェイクニュース。
このニュースのせいで響たちのイメージがヤバイことになっているのだが、今本人たちはそれを知らない。
ちなみに、このニュースのネタを考えたのはどこぞのドS野郎らしい。
「そのハイグレ姿を間近で見てみたいが、この話は置いておいてと。さて、とりあえずあの穴に行ってみたわけだが、いたのは何かわからないヤツ一人だったな」
「今あんたさらっと自分の欲望言いませんでしたか?ていうか、あの時ノリで突っ込みましたけど、大丈夫なんですか!?それに、あの時確実に引きましたよね、人!」
「過ぎちまったもんはしょうがねぇよ。それに、この世界のご都合主義でなんとかなるって」
「だからメタ発言すんじゃねぇよ!」
万事屋はいつもこんな感じ。
そんなとき、玄関から大きな犬の影が現れる。
「あ、定春が帰ってきたネ。今開けるから待ってるアル」
神楽は玄関に向かって行き、扉を開ける。
「お帰り、定は―――」
「お、どうした神楽?」
「銀ちゃん銀ちゃん、来てみるネ」
「定春がどうしたんだ?」
「一体何が―――」
そして、それをみて二人も言葉を失った。
何故ならそこには…
「さ、定春が女の人咥えて帰ってきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!???」
ここで、いつもの新八のツッコミが炸裂した。
そう、定春はハイグレ姿の女性の上半身を咥えて帰ってきたのだ。
しかもかなりバックリ行かれている痛みのせいか股が無理やり開かれている状態。
それに、時々痙攣している。
「おいおい、さすがにこれはねぇだろ」
「とりあえず定春。そんな汚物咥えてないで吐き出すよろし」
「まぁ待て、神楽」
「どうしたネ、銀ちゃん」
「これは逆にチャンスじゃないか?新八」
「なんですか、銀さ『ねぇ!?そこに誰かいるの!?お願いだからここから出して!もう、生臭い!』あの、これ出した方がいいんじゃ…」
生臭さで今まで意識が朦朧としてきた中、誰かがいることに気付いて大声で叫ぶ。
大声で叫んでも、定春の口の中のせいかあまり聞こえていない。そしてそれは彼女の方も同じで誰かがしゃべっているとしかわかっていない。
「まぁ待てよ。新八、お前この女で【ピ――――】したらいいじゃねぇか」
「『はぁ!!?』」
「もうよぉ、お前このままだと死ぬまで童貞のままだぜ?これはきっと神様がお前にチャンスを与えたに違いねぇ。それにこの恰好。股開いて、これ明らかにそういうの狙ってきてるよね?完全に男を誘惑するポーズだよね?」
「いやでも、顔もわからない女性と、そんなことできるわけないじゃないか!」
「じゃあ顔分かってたら【ピ――――】するってことアルか?おめぇ最低だな」
「なんでボクが悪い風になってんの!?この話切り出したの銀さんだよね!?」
『いやぁ――――!!出して、お願いだから出してぇぇぇぇぇ!!』
「えっ、出してって何を?【ピ―――】をか?あ、遠回しに言えば欲望の白い液体ね?お姉さん結構大胆だねぇ。と、本人も言ってるし新八、いっちょやるか?」
「やらねぇよ!ほら、定春!吐き出して!」
「ペッ」
そして、女性はようやく臭いと言う地獄から解放された。
「ハァ、ハァ、ハァ…」
「これ、端から見たらすごい光景だな……」
「――ッ!!その声は、まさかぁ……ウェルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
そのとき、女性は片腕を大砲に変えてビームを発射した。
「あぶね!」
銀時はすぐに体を逸らしてそのビームを避ける。
そのビームは空中で爆発する。
「うぇぇぇぇ!!?今のなに!?」
「ウェル!あの犬は貴様が作ったのかぁ!」
「いや知らねぇし!ていうか誰だよウェル!?」
「惚けるなぁ!その声はまさしくウェル……あれ?喋り方が違……」
彼女はようやく視界が安定したようだ。
そして、叫んだ人物と違うことをようやく理解する。
「いやちげぇし…」
「よく考えてみればそうね…あなたからウェルと同じクズ感が出てるから、間違えちゃったみたい。それに、あなたはウェルとは違う意味でクズだと今理解したしね」
銀時と彼女の言うウェルは中の人が同じなため、どうやら間違えて殺そうとしてしまったそうだ。
……殺そうとしてる時点で危険か。
「おいてめぇ!初対面の男にクズとはどういうことだ!」
「無防備な女性を襲おうとするやつらの、どこがクズじゃないと?」
「やつ
「そうね。新八は童貞で、銀ちゃんがクズね」
「神楽ちゃんはこの人のどこに共感してるの!?ていうか今回童貞強調しすぎだろ!」
「そんなことどうでもいいから、とりあえず中で話さねぇ?ここだといろいろまずいしよ」
「…そうね、粘液まみれの体を洗いたいんだけど、いいかしら?」
「お風呂なら別に使っても構いませんよ」
「そう…ありがたく使わせてもらうわ。だけど…」
「大丈夫ネ。この二人は私が見張っておくから安心するアル」
「ありがとう」
~しばらくして~
「お風呂かしてくれて、ありがとう」
「あぁ。使用料はしっかりもら「あんたちょっと黙ってろ」」
「いえいえ、僕らのペットがあなたに悪いことしてしまったんですし、これでお互いさまってことで」
「こっちも間違いで攻撃してしまったからお互い様よ。あ、自己紹介がまだだったわね。私の名前は【マリア・カデンツァヴナ・イヴ】」
「名前からして外人さんか?俺の名前は【坂田銀時】。好きに呼んでくれて構わねぇ」
「僕の名前は【新村新八】。よろしくお願いします」
「私の名前は【神楽】ネ。よろしくな、変態」
「変態じゃないから!」
四人の自己紹介が終わった後、銀時はある疑問をマリアに問う。
「ところでよ、まずあんたなんでその恰好、ハイグレのままなんだ?他に服ねぇのかよ?」
「あいにく、これしか着れないのよ(まさかあの内容が本当だったなんて……お風呂場で確認できたのが幸いね)」
「え、そのハイグレしか着れねぇのか?……ってことわよ、お前もしかしてハイグレ星人か?」
「……ハイグレ星人?」
「はい。ニュースだと、新種の天人で、特徴がハイグレしか着ることができないという欠点を持っていて、コスプレ姿のようです。今のところ信号機色の三人トリオが見つかっているそうです」
「その話詳しく」
マリアはそれが絶対自分たちの仲間だと分かったようだ。
銀時たちはその話を詳しく話した。そしてマリアはこの世界の装者の扱いを聞いて、膝から崩れ落ちる。
「は、はは……。私たち、この世界じゃ変態扱いなのね…」
「いや、その恰好のどこが変態じゃないんだよ」
「どうやら、ハイグレ星人はハイグレしか着れないというのは本当らしいですね」
「その言い方やめて!それに、私たちハイグレ以外に着れるから!」
「じゃあ今すぐそれ脱いで普通の服に着替えろよ」
「何故かこの世界だとこれしか着ることができないの!これ解除したら私本当の変態よぉ!」
「その恰好の時点で変態ですが…。とにかく、あなたの話を聞かせてくれませんか?」
「……分かったわ。その代わり、あなたたちの話も聞かせて」
そして、マリアと銀時たちはお互いの世界の情報を共有した。
「話聞いてると、中二的思考に囚われている哀れなヤツ等と言うのは本当らしいアル」
「いや、真実だから!本当に平行世界から来たから!」
「ていうか、あなたの話が真実だとすれば、なんでテレビでそんなウソのニュースが…」
「そんなの決まってんだろォ。答えは一つだ」
「銀さんはどう考えているんですか?ボクなりの答えはもう出してるんですけど…」
「分かってるなら行ってみるアル。早くしろよ」
「(この男、普段は最低なヤツでも、やるときはやると見たわ。ここでも政府…いえ、幕府の連中がその真実を隠しているんでしょう)」
マリアは一人だけ少し違うことを考えていた。
だが、これも事実である。
銀時はやるときはやる男である。
だが、今は…
「たぶん、変態性癖の持ち主なんじゃねぇか?」
「「はぁ!?」」
「なるほどネ。わざわざハイグレ姿を隠さずに街中に出るだけはあるネ」
「「違ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう/だろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」
新八とマリアが同時にツッコむ。
「どう考えたらそうなるんだぁ!」
「そうよ!普通に幕府の連中が隠蔽してるって事実が出てくるじゃない!」
「いやさ、じゃあなんでそんな変態設定を作ったんだよ。もっと別なのがあるだろ?例えば【ピ―――――】とか」
「てめぇの願望モロ出てんじゃねぇか!」
「ていうかそれもっと酷いじゃない!」
「それにしてもお前ら出会ってからツッコみが合いすぎネ」
「やっぱりお前らアッチの意味でつながりあう運命にあるんじゃねぇか?」
「アッチってどっちだぁ!?」
「決まってんだろぉ。さっきも言ったじゃねぇか。【ピ――――】だよ」
「なんであなたはそんな猥褻な言語を平気で言えるの!?」
「こんなの日常茶飯事なんだよ。こんなんで驚いてんじゃねぇよ」
「そうネ。これごときで疲れてたらここじゃやっていけないアル」
「ここは本当にどんな世界なの!?」
ハァ、ハァ…と息を整えるマリア。
「ていうか、あなたは疲れないの?」
「新八はツッコミ役だからな」
「ツッコミ役…?」
「新八にとってツッコむことは仕事みたいなものネ」
「いや、結構疲れてますけど!?」
「まぁこれは仕方ねぇな。とりあえず、マリモ」
「マリアよ!」
「マリア、おめぇはそのノイズっつーやつを倒しにきたんだな?」
「そうよ。なにか情報はないかしら?」
「そんなこと聞いたことがありませんよ。人を灰にする怪物なんて…」
「そう、そうよね…」
マリアは肩を落とす。
そして、マリアは何かを思い出したかのように銀時たちに問いかけようとする。
「実は、あなたたちに聞きたいことが―――」
ピンポーン
そのとき、ちょうどインターホンが鳴った。
「なんだなんだぁ?」
銀時は玄関に向かおうとする。
そのとき、見えてしまった。
「あのアフロって…!」
新八はそのアフロを見て驚く。
「間違いねぇ。あんなアフロをつけてんのはヤツだけだ」
銀時は玄関の扉を開ける。
「お久しぶりですね、Zさん」
そこにいたのは、真選組の【斉藤終】だった。
原作アニメの294話では仮名でZと手紙で名乗っている。
「一体何の用ですか?うちにはなんも怪しいものはありませんよ」
「…………」
終は銀時に一枚の手紙を渡した。
そこには、札束の入った封筒も混ざっていた。
「仕事の依頼ですか?」
「…………」コクッ
終は静かにうなずく。
「分かりました。依頼、承りましょう」
「…………」ペコリッ
終は頭を下げて、その場を立ち去って行った。
銀時がいつもの部屋に戻ると、マリアが話しかけた。
「あの人は?」
「真選組の内偵を任されている、3番隊隊長、【斉藤終】さんです」
「真選組…あの子たちがいるところね」
「あぁ、ハイグレ星人って確かあいつらのところにいたっけ」
「その呼び方やめて。あの子たちにはあの子たちの名前があるの」
「はいはい。さて、依頼料ももらったし、前と同じ要領だ。さてさて、なんて書いてあるか…」
そうして銀時は、終からの手紙を開いた。
次回はこの続きです。