シンフォギア装者が銀魂の世界に行くお話   作:龍狐

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真選組の一日

これは、真選組の一日である。

 

 

「お、おはようございます…」

 

「…………」コクッ

 

 

響が挨拶をすると、終は首を縦に振る。

 

 

「…………」クィクィ

 

 

終がおいでおいでをして、歩く。

響は怖がりながらも終についていく。

 

 

ワイワイガヤガヤ……

 

 

着いた先は食堂。

そこにはすでにたくさんの隊士たちがいた。

 

そして、響と同じような恰好をした者も一人。

 

 

「…………」

 

「つ、翼さん…?大丈夫ですか…?」

 

 

彼女、【風鳴翼】は青ざめていた。

それは彼女の目の前にあるものを見れば一目瞭然。

 

 

「……………」

 

「おい、さっさと食えよ!」

 

 

彼女の隣にいる男。【土方十四郎】

そして、その机にあるものは…

 

 

「だからなんども言っている!私にこんなものは食べられない!」

 

「土方スペシャルにケチつけんじゃねぇよ!」

 

 

彼女の目の前にあるのはマヨネーズ丼と言えるべき存在。土方スペシャル

 

 

「これ、元々なんだったんですか?」

 

「元々はただの和食セットだった…。だが!土方は私のご飯と鮭とみそ汁をすべて混ぜた挙句その上にマヨネーズをかけたんだ!」

 

「え゛ッ…」

 

 

それは絶句ものだった。

まさかすべてを混ぜてその上にマヨネーズ。まさに鬼畜の所業。

 

 

「いいか?確かに白米と鮭とみそ汁。これだけじゃ微妙な味になるだけだ。だがな!そこにマヨネーズを注入するすることによって味が中和し!さらにおいしくなるんだ!」

 

「そんなことあり得るワケないだろう!」

 

「あ、はは……」

 

 

もう響はなにも言えなかった。

 

そんな中、終はすでにとんかつ定食を持ってきていた。

しかも二人分。

 

 

「あ、持ってきてくれたんですね!ありがとうございます!」

 

「勝手に決めたのか?」

 

「いえいえ!私今日はとんかつ定食を食べたい気分だったので!ありがとうございます!」

 

「……………」

 

 

終は土方の席から一つ離れたところに座る。

 

 

「……翼さん」

 

「な、なんだ、立花?」

 

 

響はゆっくりと翼の方を見る。

そして、言う。

 

 

「余計なこと言わないでください。でないと私が危険な目に合いそうなので」

 

「ッ!あ、ああ…分かった」

 

 

響は虚ろな目で翼にそう告げたあと、響は終の隣に座る。

その目を見て翼は恐怖を感じたのであった。

 

 

「(立花…お前も大変なんだな。常に監視役から命を狙われている恐怖…。私は体験したことはない。それほどの恐怖を立花は感じているのだろう)」

 

「まったく、どうして土方スペシャルの良さがわからねぇのか…」

 

「分かりたくもない!」

 

「チッ。……にしても総悟、遅ぇな。いつもはこの時間帯に来てるんだが…」

 

 

そのとき、

 

 

ビチャビチャビチャビチャ……

 

 

土方の頭から緑色の液体がかかった。

 

 

 

「あっつぅ!!!」

 

 

 

その勢いで土方はのたうち回る。

 

 

「いやぁ、すいやせん土方さん」

 

「ッ!?」

 

 

その声を聴いてすぐに翼は後ろを振り向いた。

そこには、総悟がいた。

 

 

「総悟てめぇ!」

 

「お茶をこぼしてしやいやした。ほんとすいやせん。これ使ってくだせぇ」

 

 

総悟は一枚のタオルを土方に渡した。

 

 

「おい。このタオルなんか湿ってるぞ?」

 

「使った後なんで、当たり前でさぁ」

 

「ちゃんと洗ったんだろうな?」

 

「もちろん、水で洗いやしたぜ」

 

 

土方はタオルで全身を拭く。

 

その時、都合よくある話が聞こえた。

 

 

「そういやさ、さっき厠に行ったんだけど」

 

「お前さ、その話食事が終わってから切り出すつもりだっただろ」

 

「まぁそうなんだけど。そのときに手抜きタオルが一枚なくなってたんだよ」

 

「洗いに出したんじゃねぇのか?」

 

「いやそれがさ、それと同時に便器の水がなくなっててよ」

 

「……それと今の話がなんの関係があるんだ?」

 

「分かるだろ?なくなって一枚のタオルと、流してもないのにない便器の水。きっと誰かがやったんだ」

 

「そんなのどうでもいいだろ。ほら、さっさと準備するぜ」

 

 

食堂で話すには下品な話だが、一同はそこで止まっていた。

 

 

「おい、もしかして、それって…」

 

 

土方が総悟の方を見るが、総悟はすでにいなかった。

それで、全員はすべて察した。

 

 

「「「うわぁああああああ!!!」」」

 

 

大きな声を上げたことで視線が集中する。

 

 

「どうするこれ!?どうするこれ!?」

 

「どうでもいいからとにかく捨ててくれ!そして近づくな!」

 

「私、ちょっとトイレに…」

 

「わ、私も行ってくるとしよう!」

 

「こらぁ!てめぇらだけ逃げんな!」

 

「離せ土方!汚顔を近づけるな!」

 

「誰が汚顔だこらぁ!」

 

「実際そうだろう!早く洗いにでもいけ!」

 

「そうですよ!そもそも汚いのは土方さんだけですから土方さんが逃げてもなんの意味もありませんよ!」

 

「てめぇついに言ったな!よぉし、おめぇの顔もこのタオルで拭いてやる!」

 

「えっ!?ちょ、やめてください!!!あ―――――――――!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、あのあと……

 

 

「お前ら、食事くらいもう少し静かにできんのか?」

 

 

「「「すみません…」」」

 

 

近藤に怒られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~総悟の場合~

 

 

 

あの後、響と翼は解放され、廊下を歩いていた。

 

 

「はぁ~疲れた…」

 

「そうだな……。立花はこれからどうするんだ?」

 

「私はいつもどおり終さんのところにいます。部屋から出るのは終さんの許可が必要ですけど、部屋の中だったら基本的になにしても大丈夫、なんですけど……」

 

「余計なことをすれば、命が危うい、か…」

 

「はい、最初の方は漫画とか読んでても全く怒られなかったんですけど、突然あの恐ろしい笑顔でこっちを振り向いたとき、『あ、これはダメだ』って悟りました」

 

「私は交流が少ないから分からないが、そんなに恐ろしいのか?斉藤の笑顔は」

 

「怖いですよそりやぁ!だって不定的にあの笑顔ですよ!?もう、耐えるので精いっぱいです…」

 

「そうか…。私はあのマヨネーズ地獄からいつ抜け出せるのかと今も思っている…」

 

「…………」

 

「どちらがマシか、全くわからないな…」

 

「そうですね…」

 

 

二人はそういうが、二人は心の中で、斉藤と土方はまだマシだと思っている。

何故なら……

 

 

「お、おめぇらじゃねぇか」

 

「沖田!!」

 

「沖田さん!!」

 

 

そう、目の前の男、沖田総悟に比べれば…

 

 

「沖田貴様!よくもあんなものを持ってきてくれたな!」

 

「いやぁ、元々土方さんの使っている専用の剣道着の中に入れようと思ってたんだが、あんな場面だったからな。ちょうどよかったから利用させてもらったぜ」

 

「それはそれで問題だ!それにその割には自分から事を引き起こしていたではないか!」

 

「そうですよ!お茶をざばぁー!って!」

 

「………星座占いで、牡牛座の人は体に熱湯をかけると、今月運が0.1%あがるって言ってたからな」

 

「なんだその占いは!?しかも0.1%!?意味がないじゃないか!」

 

「よく考えてみろ。今日は一日だ。これを10日続ければ1%運が上がるんだぜ」

 

「どっちにしろ意味ないじゃないですかそれ!?」

 

「まぁ、どうでもいいだろ。それじゃあ俺はこれから用事があるんでな」

 

 

沖田は袋を持っている手を肩にのっけた後、そこを立ち去ろうとするが、

 

 

「あの…それ、なにが入ってるんですか?」

 

 

響がその袋の中身に興味を持った。

 

 

「これか?これはあいつの飯だ」

 

「……雪音のか」

 

「そうだが?」

 

「雪音は無事なんだろうな?変なことはしてないだろうな?」

 

「当たり前でぇ。俺だって警察だからな」

 

「そうか…」

 

 

翼はもう、諦めていた。

あれから何度も元に戻そうと試みたが、すでにクリス――ゲロリスの心は調教済み。

もう主従関係を定着させられていた。

 

 

「翼さん、元気出してください!」

 

「すまない、立花…。だが、仲間のあんな姿を見てしまったら…!」

 

「あー、俺はそろそろ行くぜ」

 

 

沖田が振り返ったその時、袋の中身が一つ落ちる。

 

 

そして、それを見た二人は

 

 

 

 

 

!!!???

 

 

 

 

 

絶句した。

 

あまりの衝撃に思考が固まってしまっていた。

 

 

 

「おい…」

 

「なんでぇ?あ、落ちちまった」

 

「なんだ、これは?」

 

「なにって、あいつの飯だ」

 

「こんなものを…食べさせる気か!?」

 

 

 

翼が怒鳴る。

彼女がここまで怒るのには理由がある。

それは…

 

 

 

 

「これは…どこからどうみてもキャットフードじゃないか!!」

 

 

 

 

そう、沖田が落としたもの、それはキャットフードだ。

しかも缶詰タイプの。

 

 

「そうだが?」

 

「そうだが?じゃないですよ!まさか、クリスちゃんに食べさせる気じゃ…!」

 

「食べさせるんじゃねぇよ」

 

「じゃあ、これは…」

 

 

沖田は続ける。

 

 

「もう、食べてるよ」

 

 

その時の沖田の顔は、悪だった。

その言葉を聞いた二人は青ざめた。

 

 

「雪音ぇぇぇぇええええ!!!!」

 

「クリスちゃぁあああああああん!!!」

 

 

二人は大急ぎで沖田の部屋に向かった。

自分の仲間が人の食べ物じゃないものを食べさせられているという事実に驚愕し、仲間のためを思った行動だった。

 

 

走り、走り、走って。

沖田の部屋についた。

 

 

 

「「クリスちゃあぁああああああん!/雪音ぇぇえええええええ!!!」」

 

 

二人が扉を開けると、そこには…

 

 

 

「んにゃ?」

 

 

 

案の定、ペット用皿で、しかもフォークやスプーンを使わずに食べていた。

元々クリスは食べ方が汚かったが、今のゲロリスはもっと酷い。

もはやただの猫だ。

 

 

 

「雪音ぇ!それは食べてはだめだぁ!」

 

 

 

翼はゲロリスから食器を奪おうとするが、

 

 

 

「私の食事を奪わないでください!」

 

 

 

ゲロリスは翼に蹴りを喰らわせた。

 

 

「ぐはぁ!」

 

「翼さん!?」

 

「アムアムアム…」

 

「クリスちゃん…」

 

 

壁に激突する翼。それを最初からなかったように食事を始めるゲロリス。

 

 

「くっ、雪音を救う方法はないのか…!?」

 

「クリスちゃん、これは猫用のご飯だよ。私たちは人間だから食べないほうが…」

 

 

響は響らしく話し合いで解決しようと乗り出す。

 

 

 

「えっ、響ちゃん。名に言ってるんですか?これは―――

 

 

 

そのとき、ゲロリスが衝撃の言葉を放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――私は猫です。猫の食事を食べるのは当たり前じゃないですか」

 

 

「「―――ッ!!!」」

 

 

 

二人にとって衝撃の言葉。

まさか、自分が猫だと思い込むようになっていたとは思いもしなかった。

 

 

 

「目を覚ませ雪音ぇ!そもそも、人語を喋る猫などいないぞ!?」

 

「私は特別だとご主人さまは言ってました。ご主人様の言葉に間違いなどありません」

 

「沖田ぁぁああああああ!!!」

 

「ご主人様には感謝しているのです。私を目覚めさせてくれて……」

 

「雪音ぇ!お前は一体沖田になにをされたのだぁぁぁぁああああ!!!??」

 

 

もう、手遅れだと勘づいていたが、まさかここまでとは思いもしていなかった。

そのとき…

 

 

 

「つ、翼さん……」

 

 

 

響が、あることに気付いたのだ。

 

 

 

「なんだ、立花…」

 

「これ、見てください…」

 

 

響が持っていたのはすでに開けられているさっきのキャットフードの缶だった。

 

 

「それが、どうかしたのか?」

 

「これ、缶の後ろ…」

 

 

翼が缶の後ろに目を向けると…

そこには、こう書かれていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『きびう○こ味』

 

 

 

「なんだこの味は!?」

 

「きび……!?これ本当に食べれるんですか!?」

 

 

 

思わず二人はゲロリスのほうを見る。

ゲロリスはこれをおいしそうに食べている。

 

 

「なになに…『お通コラボレーション缶』……。誰だお通!?」

 

「そんなことよりこれ本当に大丈夫なんですか!?絶対おいしくないでしょ!」

 

「私が知るか!そんなことより、沖田を探すぞ!」

 

「はい!直談判しなくちゃいけませんよね!」

 

 

 

二人は走って沖田を追いかけるのであった。

そして、ゲロリスはと言うと…

 

 

 

 

 

 

「あーおいしかったです…。にしても…」

 

 

 

 

 

 

ゲロリスは空き缶を取る。

 

 

 

 

 

 

 

「ご主人…。なんで猫の私にこんなものを…」

 

 

 

 

ゲロリスは缶を見る。

小さい文字で書かれており、集中しないと見えないその文字は、こう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キャットフードに似せた感触!普段猫に食べさせている感触を味わえる!人間用』

 

 

 

その文字の大きさは味が書いてある文字の大きさと反比例して小さい。

初見の人は文字に集中が言ってこれを見逃す。

 

 

 

「ご主人様がこれを私に食べさせたのは…なにか意味があるはずです。それを考えないと…。……喉が渇いたな。水飲みましょう」

 

 

 

ゲロリスはペット用皿に入っている水を、舌を使って飲むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

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