神にいざなわれて 作:地球を救う転生ストーム1
『コマンドシップの搭乗員だ!拘束しろ!
抵抗する場合は射殺を許可する!』
「うわああああああああっ!」
「やっ、やめろ!ぎゃああああ!」
「くそっ!やめてくれっ!」
コマンドシップの熾烈な砲撃を生き延びた歩兵隊は、
その旗艦の乗組員によって壊滅の危機に瀕していた。
TZストークの引き金を引き続ける。何発も弾丸を打ち込み、手を、足を穿つ。死ね、死ね!そう言いながら戦っていたのは、
家族を失った者、故郷を失った者、あるいは、その両方を。全員の心はひとつ。
『奴らに報いを』
だが、本懐が果たされる事無く散っていく歩兵隊。緑の、桃色の光線で跡形もなく消し飛ばされていった。軍曹率いるストーム2、死神フェンサー隊ストーム3、スプリガン隊の後続ストーム4も、もういない。
戦場に残ったのは、銀の巨人、重装のエイリアン、そして、ストーム1ただ一人。金の装甲に身を包んだ重装歩兵部隊は、しかしストーム1に
だが、もう一歩だけが届かない。あと一度、弾丸を打ち込めば。あと一つ、弾倉を使えば、奴が死ぬまで、撃ち続けられれば!
その願いも虚しく、巨人の呼び寄せた隕石群に潰され、人類史上最強の兵士はここに散った。
『くそっ...』
せめて腕が動けば、奴に組み付いてやるのに
せめて足が動けば、奴に近づいてやるのに
せめて指が動けば、奴を撃ってやるのに
せめて........せめてあと一度、弾丸を撃ち込めば......!
軍曹、すみません...地球を守るどころか、皆さんまで死なせてしまって...
『ストーム1、どうした!応答しろ!...くそっ!』
『うそ、そんな...ストーム1が.....』
『各国のレジスタンス、反応消失...』
奇跡的に無事だった無線から発せられる通信は、もはや躯となって横たわる彼の耳に届く事はなかった。
おーい、大丈夫かい?
誰かが俺を呼んでいる?
大丈夫かい、新入り君?
この声は、先輩?
『新入りってのは君かい?さあ始めよう』
『今日の仕事は、基地内の車両誘導だ!』
『基地内は広いから迷子になるよ、気をつけて』
『おっと、コンバットフレームが来た!』
『助けてえええええっ!うわああああああ!』
最初の犠牲者。最初に救えなかった人。そして、俺が戦う事になったきっかけ。
目を開ける。
俺はコンテナに倒れかかる形で寝ていた?だけど、俺はさっきまで確かに戦っていた筈...
「おっ!起きたかい?心配したよ。昨日は緊張で眠れなかったのかい?」
「...大丈夫です、先輩」
「大丈夫?ならいいけど。新入りっていうのは君だろ?よし、始めようか!今日は車両誘導が僕達の仕事だ」
俺は、夢を見ていたのか?人類が蹂躙されていき、為す術なく皆死ぬ中、戦い続けた全地球防衛機構軍の夢を?
「あれは、本物だ。絶対に夢じゃない」
「ん?大丈夫?何かあったのかい?」
「いえ、大丈夫です。行きましょう」
まずは先輩を助ける。それからだ。
思いつきで書きました。
後悔はしていません。
先輩はレギュラーになります。