銃声。それが鳴り響くたびに、大きな砂煙が巻き起こる。街を我が物顔で闊歩するはその銃声を放った鉄の巨人。手に持った火器が火を吹くたび命が失われていく。破壊の嵐を呼びながら何処かへ向かうその三機の黒いロボット達に、通常兵器による抵抗は全く意味を成さなかった……
「はぁ、はぁ」
その脅威を見て、逃げるように走る一人の少年。共に避難していた家族や友達とは逸れた。後ろからは爆発音が響く。後戻りはできない。無我夢中に逃げ続け、気付いた時には彼は軍の格納庫にいた。そこで見つけたのは、自らの平穏を奪った怪物たちと似たような人型の巨大な機械。短い葛藤の末、それに乗り込もうとするが……それはシャッターを破壊し侵入して来た敵にマシンガンで撃たれ、カンカンと軽い音を鳴らして爆散した。
「……あっ、そんな」
最後の希望を絶たれたような顔で絶望する少年。だが、しかし。
『ナックルボンバー!』
突如何処かから聞こえる謎の声! すると少年から見て左の壁を突き破り巨大な拳が飛んでくるではないか! とっさに振り返るも胴体を粉砕され倒れこむ黒いロボット。そのままドガシャアと壁を蹴破り侵入して来たのは明らかに黒い機体とは雰囲気が違う黄色、グレー、緑の謎のロボット!
『さあいよいよ俺の出番だぜ!』
そこから聞こえるのは先ほどと同じ声。格納庫から飛び出して行く黄色グレー緑の……ああもうもどかしい鋼鉄ジーグは自らを取り囲む敵ロボットに対して啖呵を切る!
『ロボット獣め! バラバラにしてやるぜ!』
どう考えても違う! 放たれるマシンガンをひらりと躱し、天高くジャンプ。空に浮かぶ戦闘機……ビッグシューターから放たれる替えの拳を装着しそのまま敵に向かって飛び蹴りを放つ。
『ダイナマイトキーック!』
粉砕される敵! 残りは一体のみ。やけくそになったのか銃を投げ捨て格闘戦に臨む最後の一体。何故格闘戦で勝ち目があると思ったのだろうか。そんな相手に対しジーグは腹部にエネルギーを溜め……
『スピンストーム!』
ひみつの兵器を放つ。それを受けた敵はあえなく爆散! 軍事基地の床に倒れこんだ。
『ざまあみろ!』
そんな敵を見てガッツポーズを決めた鋼鉄ジーグはそのまま去っていった……そんな嵐のような出来事に、格納庫の中から見ていた少年は唖然とするばかりだった……そしてこの事件は不死身のサイボーグ司馬宙の名をこの世界にも知らしめ、再びジーグの長い戦いの幕開けとなる! (なりません)
短編集だから続かねえぜ!