この素晴らしいライダーに祝福を!   作:クロウド、

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チョ〜っち雑かもしれません


夜のカイワ

「それでカズマさん、話とはなんだろうか?」

 

 俺は結局ストレートに話があるからリビングに来てくれということで夜にユアを呼び出した、アクアたちにも頼んで部屋は二人っきりだ。俺はテーブルに腰掛けたユアの正面に座る。

 

「いや、お前とはこうやって面と向かって話した機会がなかったからな。色々と話を聞きたいんだ。」

 

 俺はそのタイミングでポケットからラッシングチーターとライトニングホーネットのプログライズキーを机の上に置き、ユアの方に差し出す。

 

「これから一緒に戦っていくわけだしな」

 

「なるほど。滅と雷から話は聞いているのか」

 

「まぁ、そういうことだな」

 

 更に俺は今朝、爆裂散歩の帰りに少し酔ったほうが話しやすいと思い買ってきた酒瓶を机の上に置く。あまり強くないが味は確かな物を選んだ、酔って話ができなくなったんじゃ意味がないからな。

 

「酒はいける口か?」

 

「少しなら」

 

 この国では飲酒に制限はない。もちろん、あまりにも若すぎると成長が阻害される恐れがあるので勧められないが、ユアは十六、俺と同い年らしいから問題ないだろう。

 

 準備しておいた氷の入ったグラスに酒を注ぎ、お互いにグラスを持つ。

 

「そんじゃ、乾杯」

 

「乾杯」

 

 お互いにグラスをかち合わせると互いに口に含む。うん、うまい。

 

「それで、私から何が聞きたい?」

 

「……そうだなぁ、お前この時代でやりたいことってあるか?」

 

「目標、夢というわけか?」

 

「そんなところだ」

 

 やっぱ、俺が聞ける話題といえばこんな話題しかなかった。だけど、やっぱりそういうものから人の本質ってやつは見えてくると俺は考えている。

 

「で?なんかあるのか?ないなら気になることとか」

 

「勿論、ある」

 

 ほう、あるのか。

 

「聞いてもいいか?」

 

「そうだな、私の夢は―――人とテクノロジーが共存する世界だ」

 

 人とテクノロジーが共存する世界?

 

「ちょっと壮大過ぎてよくわかんないな」

 

「まぁ、そうだろう。簡単に言うと、人がテクノロジーを支え、テクノロジーが人を支える世界。言うなれば先生や滅たち、そして、貴方や迅のような関係が理想だ」

 

「へぇ……」

 

「といってもまだ、具体的なプランがあるわけじゃない。さらにいえばテクノロジーは人間の影響を多く受けるから、扱いが難しい。人間が扱いを間違えばデイブレイクの焼き直しだ。

 いうなれば……そう、私の最初の目標は人とテクノロジーの関係を調停する立場になりたいと思っている

 夢物語のように聞こえるし、笑ってくれてもいいぞ……って、何故泣いてるんだ?」

 

「いや、スマン……。」

 

 あまりに立派な夢に関心を通り越して感動してしまった。俺と同い年なのに大したものだ。

 

「今度はこちらから聞いてもいいだろうか?」

 

「んっ、なんだ?」

 

 俺は鼻をすすりながらユアの質問を聞き返す。

 

「貴方から見た迅のことを。滅や雷に何があったかは聞いたが、やはりこういうことは直接聞きたい」

 

 そっか、まあ当然といえば当然だな。

 

「わかった、じゃあまずは俺とあいつの出会いから」

 

 ………そうして話すこと三十分。

 

「じんにぃ〜〜〜、なんでしんじゃったんだよ〜〜〜〜」

 

 俺が迅の話をしていると急にユアは頬を染めた状態で机に突っ伏していた。完全に酔いが回っている。この酒、そんなに強くはないはずのものなんだが……。

 

「おっ、おい……大丈夫か?」

 

「らいじょうぶじゃないよ〜〜〜……じんにぃはしんじゃうし、ほろびといかずちにぃはどっかいっちゃうし、なきねぇはどこいるのかわかんないし〜、ふたばちゃんはツンケンしてるし〜……ああいうの〜なんていうんだっけ〜?そそ、『はんこうき』?ふたばちゃん『はんこうき』だって!あははははは!!」

 

 絡み酒から、泣き上戸の笑い上戸か、呂律も回ってねぇ……こいつ酒弱すぎるだろ……!さっきまでのできる女感からのギャップがスゲェな……ダクネスのときも思ったけど。

 

「あ〜もう、暑い……」

 

「ちょ、おまっ!」

 

 酔いが行くところまで行ってしまったのか上の服のボタンを外し始めるユア……何という棚ぼた……じゃねぇ!こんなところ誰かに見られたら色んな意味で終わる!俺は正面からユアの服のボタンを直そうとする。

 

「ほらっ!ちゃんと着ろ!」

 

「え〜、やだぁ〜。あつい〜」

 

「駄々っ子か、お前は!」

 

 あぁ、もう、こんなところ誰かに見られたらどうどうすんだ……。

 

 だが、悪いことは続くもので、

 

「ねえ〜、さっきからうるさくて眠れないんですけど〜」

 

「なんの騒ぎですか〜?話し合いならもっと静かに……。」

 

 最悪なタイミングでアクア、めぐみん、ゆんゆん、さらに最悪なことにフタバまで寝室からできてきた。そして、その光景(傍から見たら俺がユアを襲うシーン)を見た四人の反応はそれぞれ目に見えるものだった。

 

「か、カズマくんのケダモノ!」

 

「見損ないましたよ、カズマ!」

 

「サイッテーね、私達しばらく街の宿で暮らすから」

 

「ちょ、まっ!」

 

 目尻に涙を浮かべ、顔を真赤にして飛び出す年下二人。そして、アクアはゴミを見るような目で俺を一瞥すると冷たい言葉をかけて、俺が弁明するよりも早く二人のあとを追いかけていていく。

 

 追いかけようしたがそうはさせないとばかりにショットライザーを構える女狼が一匹、俺の前に立ちふさがる。

 

「てんめぇ……人に夢だのなんだの言っておいて、姉貴に何してんだコラァァァァァ!!!!」

 

「だから人の話を聞けってええぇぇえぇぇぇ!!」

 

 俺の悲鳴にも似た絶叫が夜のアクセルの街に響いた。

 

 ―――その後、酔いを覚ましたユアに俺に無実を証明してもらい、平謝りするゆんゆんたちに、ちょっとした仕返しとして「あ〜いいよ、いいよ。どうせお前たちの中の俺は泥酔した女の子を無理矢理脱がすようなケダモノとして映ってんだろうし。反応としては間違ってないよ」といって、少し冷たく当たるとゆんゆんは完全に涙目、めぐみんやアクアも珍しく弱気。フタバに関してはもともとあんまり喋らないから変わらなかったが、当の本人であるユアは俺の顔を見るたびに赤くなる始末であった。




まぁ、この作品のユアはコレくらいじゃないとこのすば世界には無理でしょう。
久々にこの素晴らしい話にできたかなと思います。
感想、評価をお待ちしています。

六巻と七巻の間に記憶をなくしたカズマがライダーからプログライズキーを受け取るオリ章『継承編』をやろうと思うのですがどっちの案がいいでしょうか?

  • それぞれの世界に行って力を受け取る
  • 一つの世界に揃ってて一人一人から受け取る
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