青薔薇と天才少年のコンチェルト   作:カトポン

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 どうも、おはこんばにちは。
 リアルの事情で遅くなりましたが、今回は悠人の学校生活をお送りします。
 それでは、前置きもここまでにして第12話をどうぞ。
 


第12話 ドタバタな学校生活

 翌日、俺は朝食と弁当を作っていた。

 購買のパンでも良いが、昼にパン1個だけは、足りない自信しかないからな。

 ささっと朝食と弁当を作り、作った朝食を食べ終え、制服に着替えるなど諸々の事が終わった時にインターホンが鳴った。

 一応確認すると、インターホンを確認したのは予想通り燐子だった。

 俺は急いで学校の用意を持って外に出る。

 

「悪い。待ったか?」

「待って・・・無いよ。一緒に・・・行こ?」

「勿論」

「そこは・・・もちのロン、じゃないの・・・?」

「燐子さん?俺にいつの時代の言葉を使わせる気ですか?」

 

 もちのロンっていつの言葉か知らんが、少なくとも平成の言葉ではない。今は平成ですらなく令和だ。そんな時代に少なくとも平成以前の言葉を使ったら『ぷぷっ、まだそんな言葉使ってんの?』って思われるだろ。

 あの燐子が朝とはいえ、ボケ側につくとは思わなかったが俺達は学校に歩き始める。

 

「そう、言えば・・・悠くん、昨日、バンドに・・・誘われて・・・入ったよね。どうして・・・入った、の・・・?」

「まぁ、あそこまで頼られると断りづらいし、友希那の歌には感動したからな。あんな条件を出すとは思わなかったが・・・」

 

 仕事がある日は対策をしてくれれば休んで構わないと言ったんだ。

 マネージャー兼コーチが練習に直接来れないマネージャー兼コーチなんて誰もが要らないと思うだろう。そこまでして頼まれたらいくら不本意な人でも容易に断る奴なんて居ないだろう。

 

「燐子は友希那の歌を聞いた時どう思ったんだ?」

 

 俺は話を変えて燐子に聞いてみる。

 これは単純に俺が気になったのと、これ以上さっきの話題で話を続ける事が出来ない(作者が)からだ。

 

「私も、聞いた、時・・・凄いと・・・思った、よ。言葉・・・じゃ、上手く・・・表せ無い・・・けど」

 

 燐子も俺と大体同じ事を思ってたんだな。

 今更だが、ソロであんな歌声だとバンドのメンバーが揃ったらどうなるのか怖くなってきた。勿論良い意味としてだが

 そうこうしている内に俺達は学校の校門に来ていた。

 

「教室の場所何処だっけ?」

「こっち、だよ・・・」

「悠くん、覚えて・・・無いの?」

「入学式に色々あったせいで全く覚えてない」

 

 本当あの日は凄く濃い1日だったな。教室の場所を忘れる程のインパクトが強いイベントが山盛りだったもんな。とても前のように思い返してるけど昨日の事だったわ。

 教室の場所が頭から抜け落ちた俺は燐子の後ろをついて行きながら自分の教室に向かう。まさに、燐子と同じクラスで良かったと思った瞬間である。

 

「おはようございます。神谷さん、白金さん」

 

 教室の扉を開けると、紗夜が自分の机の上に教科書や参考書や問題集を広げて勉強していた。

 机の上の状態を察するに、俺達が来るよりもずっと前に来たのだろう。いくらなんでも早すぎるし、よく校門が開いていたな。

 

「おはよう、紗夜」

「おはよう・・・ござい、ます。・・・氷川さん」

「神谷さん、バンドの事で話が・・・」

「なんだ?」

「今日から練習があるのですが、今日はこれますか?」

「ちょっと待ってろ」

 

 俺は背負っていたリュックからスケジュール帳を取り出し確認する。

 

「今日は7時から、明日は4時から仕事だから今日は行けるけど明日は無理だな」

「分かりました。練習に来れない日の対策はどうするんですか?」

「ちゃんと考えてあるしそれに必要なものも練習で渡すから」

「分かりました。湊さんにもそう伝えておきますね」

「あぁ」

 

 紗夜とバンド関連の話し合いを終えると自分の席に座り机の上にノートパソコンを置き起動させる。

 

「一応言っておくが、理事長には許可を得てあるから没収するなよ」

「それなら良いですが、仕事関係ですよね」

「勿論」

「それなら、教室ではなく空き教室でやった方が良いのでは?」

 

 言われてみたらそうだな。

 SNSが発達した今のご時世だとバレたらあっという間に拡散されてしまうだろう。

 

「そうだな。空き教室でも借りて来るか。紗夜、ありがとな」

 

 紗夜に礼を言った俺はノートパソコンをバッグに仕舞うと教室を出て職員室に向かい空き教室の鍵を受け取る。

 鍵を使って中に入り、誰も入ってこないよう教室の扉に鍵を掛けてノートパソコンを取り出して起動する。

 40分程経ったのだろうか。そろそろ教室で自分の椅子に座っていないと遅刻扱いにされそうなので空き教室から出て鍵を職員室に返し自分の教室に入る。

 教室にはもう殆どの生徒が居たが、俺の前と左隣の席が空いていた。この時間で来てないって遅刻になるんじゃないかと思っていた時だった。

 

「そこどいて〜!」

「へ?」

 

 後ろを振り返っても何もないと思っていたらもの凄いスピードで教室に向かってくる彩が現れた。

 俺は咄嗟に横に跳んで彩を躱す。彩が通り過ぎたのを確認して自分の席に向かおうとするが・・・

 

「悠人、危ねぇ」

「お前もかよ!」

 

 今度は晴翔がさっきの彩の数倍は早いであろうスピードで俺に突っ込んで来た。机があるのでさっきみたいに横に飛んで躱すこともできない。なら・・・

 

「朝から激しい運動をさせんじゃねぇ〜!!」

 

 ノートパソコンが入っているバッグを落とさないようにしっかり抱えてバク宙で晴翔を躱す。

 頭がぶつかりそうになったが、なんとか当たらずに済みノートパソコンが入っているバッグも落とさずに済んだ。

 

「あっぶねぇ〜。何とか間に合った」

「あっぶねぇ〜じゃねぇよ!もっと早く来い!!」

 

 全くあんなにぶつかったら俺の体吹っ飛んでたぞ。誇張とかでなく割とマジで。

 

「スマン。前日に学校の用意をせずに寝坊しちまって・・・」

「私も・・・」

「今日みたいな事があるんだから、準備は前日にしろ。それから起きれないなら、アラームを使うなり増やすなりしろ」

「「はい・・・」」

 

 彩と晴翔がシュンとしながら自分の席に座るとチャイムが鳴ると朝のSHRが始まった。

 

 

 

 朝のSHRからも色んな事があった。

 晴翔は寝坊したくせに大半の授業を寝ていたし、彩は弁当を忘れ(急ぎ過ぎて忘れたらしい)色んな人からおかずを貰い、午後からの授業は睡魔に抗えず寝ようとするとシャーペンで首を刺され(そのせいで首から軽く出血しました)、なんとか帰りのSHRになった。これらの出来事を全て描写するといつ投稿出来るか分かったもんじゃないとの事なので全てこのような説明になってしまったが、少なくとも穏やかな学校生活とは言えないだろう。

 

「この後、神谷くんと氷川さんは残ってください」

 

 はて?俺は何がやらかしたのだろうか?

 俺と紗夜が残される・・・もしかして、シャーペン事件?いや、そんな事で残される事はないだろうし。

 皆んなが荷物を持って教室を出て行き、教室には俺と紗夜と先生が残った。

 

「神谷くん。学校にはもう慣れた?」

 

 開口一番に先生が言う。身に覚えが無いのに怒られずに済んだとホッとする。

 

「いえ全然慣れません」

「有村くん達と仲良さそうだったけど」

「仲は良いですけど気は休まらないですね」

「そうですか。教室の場所は覚えれた?」

「燐子が居なかったら迷子になってました」

 

 別に方向音痴な訳じゃないんだがな。

 

「やっぱり。氷川さん、神谷くんに学校案内を頼んでも良い?」

「分かりました。神谷さんは私について来て下さい」

「了解」

 

 こうして紗夜の案内の元学校案内が始まった。

 紗夜の説明は分かりやすく紗夜が弓道部に所属している事も武道館を案内する時に教えて貰った。

 ただ、何か忘れているような気がするのは気のせいだろうか?必死に頭の中で考え込み俺は何を忘れていたのか思い出した。

 

「紗夜、練習って何時から始まるんだ?」

「言ってなかったですか?」

「あぁ。聞いた記憶はない」

「4時からです・・・が・・・」

 

 俺も紗夜も時計を確認する。

 嘘だと思いたかったが時計の針は3時35分を示していた。これが幻覚じゃなかったら、急がなければ遅刻してしまう。

 

「神谷さん!またスタジオで会いましょう。練習は昨日と同じスタジオですので!!」

 

 紗夜はそのまま荷物を持って教室を足早に出て行った。

 

「なんで俺の学校生活はこうドタバタなんだよ〜!!」

 

 俺の叫びは教室に虚しく響き渡るのだった。




 如何でしたか?
 作者も一応高校生ですが、ボッチなのでこんな学校生活は送った事ないですね。
 面白かったらお気に入りと評価をしていただけると嬉しいです。目指せ、評価が赤バー!
 それでは、次回もお楽しみに。
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