青薔薇と天才少年のコンチェルト   作:カトポン

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 どうも、おはこんばにちは。そして、お久しぶりです。
 タイトルの意味は「本当の思い」。オールリサ視点でございます。
 それでは、第15話をどうぞ。


第15話 Ture thoughts

 昨日、悠人に言われた言葉が頭から離れずに学校に居る間ずっとモヤモヤしていた。

 

(アタシの本当にしたいこと・・・一体なんなんだろう?)

 

 自分の事の筈なのに自分にはそれがなんなのか全く分からない。

 そんなモヤモヤした気持ちを抱えながら友希那と一緒に帰ろうとするとその友希那から衝撃の一言が放たれた。

 

「えっ!?今の話ってマジ!?」

「本当よ。バンドを組んだわ、紗夜と悠人って子と。まだギターとボーカルとマネージャー兼コーチだけだけど、コンテストに向けて、新しい曲も出来上がってきてるわ」

 

 友希那がバンドを組んでるのは知ってたけど改めて聞かされると寂しく思ってしまう。

 

(あれ、なんでアタシ寂しいなんて思ってるんだろ。友希那と会えなくなる訳じゃないのに)

 

「そっか、悠人からバンドを組んだってのは聞かされたけどギターも決まったんだ」

「リサ、なんで悠人の事知ってるのかしら?」

「あはは・・・この前友希那と一緒にライブハウスまで行った時置いてかれたでしょ。その時、追いかけようとして人にぶつかっちゃって。その人が悠人だったんだよ。それで昨日悠人にバイト中に会ってバイト終わった後ちょっと話してその時に友希那がバンドを組んだ事を知ったんだよ」

「そう・・・でも、私は・・・本気だから。私も紗夜って子もFUTURE WORLD FES.に出たいという目標が一致したから組んだだけよ。悠人にはまだ伝えて無いけど彼の能力は私達が頂点を目指す為に必要だからっていうだけ」

 

 能力ってそんなゲームじゃあるまいし・・・って思いかけたけど悠人ならなんか出来そうだと思っちゃう。悠人ってなんでも出来そうだし。

 

「友希那、それってどういうものなの?」

「彼には5つまでなら同時に音の高さを認識出来る絶対音感を持ってる事、バンドに必要な楽器を全てプロのレベルで弾ける事よ」

 

 悠人、ヤバすぎない。バンドに必要な楽器って事は少なくともギターやベース、ドラムなんかを弾けるって事でしょ。しかもプロレベルだし。おまけに絶対音感(普通1つだけなのを5つ)を持っている。

 悠人、ホントに人間?実はアンドロイドとか言われても納得出来ちゃうよ。

 

「そっか、悠人ってそんなに凄かったんだ。あ、悠人だけどFUTURE WORLD FES.に友希那那達が出たいって事知ってたよ」

「そう、なら私達の目標はメンバーが全員揃ってからで良いわね・・・」

「目標はともかくアタシは嬉しいよ。友希那と一緒に、練習してくれる仲間が出来たって事だし♪」

 

 アタシの胸がチクリと痛む。まるで、本心ではそう思っていないかのように。

 

「でもさ、どーすんの?FUTURE WORLD FES.のコンテストって三人以上が条件じゃなかった?悠人はステージで演奏しないんでしょ。なら、どうするの?」

「・・・バンドを組む事、止めないの?」

「友希那は、アタシが止めたら、辞めるの?」

 

「友希那は、アタシが止めたら、辞めるの?」

「リサ・・・」

「ゆ、友希那さん、お願いしますっ!!」

「ん?あれ?あこじゃん。どしたの?」

「・・・リサ、知り合いなの?」

「お願い!お願いお願いお願いしますっ!絶対良いドラム叩きます!お願いします!!」

「・・・ちょっとちょっと。話が見えないんだけどっ。あこ、ドラムやってるんだっけ?友希那のバンドに入れて貰いたいの?」

「うん!でも、何度も断られちゃって・・・どうしたらあこの本気が伝わるかなって考えてそれで・・・えっと・・・!友希那さんの歌う曲、全部叩けるようになって来ました!いっぱい、いっぱい練習して来て・・・!その・・・お願いです!一回だけ!一回だけでいいから一緒に演奏させてください。それで・・・それでダメだったらもう諦めるから!」

 

 あこが必死に懇願してる。しかし、友希那は・・・

 

「何度も言ってるけど・・・遊びじゃ無いの」

 

 冷たくあこを引き離していた。しかし、それを見ていたアタシはある事に気づいた。

 

「まぁまぁ、友希那。一回くらい良いじゃん。それに、ほら・・・」

 

 アタシはあこの持っているものを取る。

 

「わわわ、何するのリサ姉!?」

「・・・?」

「あこの使ってるスコア・・・こんなにぼろぼろになるくらい、何度も何度も練習したって事でしょ?」

「・・・っ!」

「ね?友希那。あこは同じ部活だし知ってるけど、やる時はやる子だよ?」

 

 メンバーが揃う事が良いことか本当の意味でアタシにはまだ、分かんない。でもこんなに本気になってるあこ、初めて見たから。そんなあこを見てたら、応援したくなっちゃうよ・・・。

 

「・・・はぁ。・・・分かったわ。一曲セッションするだけよ」

「!ほ、本当ですか!!・・・本当!?やったぁ・・・っ!リサ姉、ありがとう!」

「やったーっ☆よしっ。ねぇ、友希那!アタシもセッション見学していい?」

「別に・・・良いけど。どうしたの急に。スタジオなんて、随分来て無いのに」

「えっ。ど、どうって・・・別に〜?ライブハウス以外で歌ってる友希那も、たまには見たいじゃんっ?」

 

 本当は、何でアタシがこんな事言ってるのか分からない。無意識に見学したいって言っちゃったから。

 

「そ、それに、紗夜って子がどんな子が気になるしさ〜」

「・・・そう。好きにしたら」

「やったっ♪」

 

 なんだろ?アタシ・・・今までは遠くから見るだけで良かったのに、悠人と話したあの時から・・・何でこんなに友希那のバンドが気になるんだろ・・・。

 そう思いつつアタシ達はライブハウスに向かって歩いて行った。




 さて、何故こんなに遅れたのかといいますとこれとは別の番外編を書いていたんですが、結局お蔵入りになりましてこれを書き上げたのです。
 今後も不定期ですが投稿しますので今後とも「青薔薇と天才少年のコンツェルト」をよろしくお願いします。
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