コードインリバース ~護士の因子~   作:偽薬

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コーディン、ファラデー、カスケード、テルミットの4人はトカゲのリバース獣の討伐に向かった。

しかし、今までの敵には見られなかった精密な攻撃に追い詰められてしまう。

明確な知性を持った『上位種』との戦いの火蓋が今切って落とされようとしていた。


第9話 ~生存抗争~

「うわぁぁああああああああああああ!!」

 

「止むを得ん……おい!」

 

炎に包まれのたうち回るファラデーにコーディンが全身を覆い被せた。

 

「ううっ……くっ……」

 

最初のうちこそ炎の熱に苦しむも、やがて炎は完全に鎮火した。

 

コーディンの能力は隙間に亜空間を生み出すこと。

 

密着することで隙間を二人の間に隙間が出来、そこに炎を吸い込んだのだ。

 

「うぅ……」

 

しかし、もうファラデーは戦える状態では無かった。

 

「なんて野郎だ……強い!」

 

「私ハ引火性ノアル体液ヲ出セルノダ」

 

大トカゲが人間の言葉で説明してみせた。

 

「……やはりお前は上位種のスタクレアだな」

 

「ソレハオ前達ガ勝手付ケタ種族名ダ……私ニハ"アム"トイウ名前ガアル。”イーヴァ”トイウ仲間モイル」

 

「ボイルの代に皆殺しにされたとノギさんから聞いていたが、生き残りがいたというわけか……」

 

コーディンが独白する。

 

「ボイル……奴ノ空気ヲ操ル能力ハ非常ニ厄介ナモノダッタ……ダガ奴ハモウ死ンダノダロウ?ソウイウコトナラ私達ノ方ガ有利トイウモノダ」

 

「ッ…!」

 

「治療ガ必要ダロウ?ソイツヲ連レテ帰ッテモイイゾ。ソノ代ワリ、明日モココニ来イ。二人デナ」

 

「何……?どういうつもりだ」

 

「我々ノ間デ”決闘”ヲスル!”生存抗争”ダッッッ!!」

 

「決闘!?」

 

一同は戦慄した。リバース獣が決闘を申し込んでくるなど前代未聞だ。

 

「必ズ来イ!時刻ハ16時ピッタリ!来ナケレバ民間人ノ街ニ侵攻スル!!」

 

「決闘ぅ~?ふざけたことぬかすんじゃあねぇぞ!今ここでお前を仕留める方が早いに決まってんだろうがこのダボが!」

 

「カスケード!!」

 

「……っ!」

 

コーディンに制され、カスケードは黙った。

 

「もし今ここでこいつを倒せたとしても、もう一匹が動く!そうなれば大勢の民間人の命が奪われることになるんだぞ!」

 

「そんな……!」

 

「だからこそ、乗らねばならない!奴の言う”決闘”に!!」

 

「くっ……」

 

ファラデーを運び込み終わると同時にビークルは本部へと急発進した。

 

「オ前達ハ必ズ我々ガ仕留メル……!今度ハ我々ガオ前達ヲ狩ル番ダ!!」

 

 

 

 

 

「上位種か……決闘を強要するとは舐めた真似を」

 

「電気の能力のファラデーがあっさりやられた……俺の言う通りになったろう?」

 

本部の人目のつかない廊下で、コーディン達とは違うエリアに発生した小トカゲの殲滅を終えたゾルとヤコブが立ち話をしていた。

 

「能力者が二人いるにも関わらずたった一匹相手に手も足も出ない、これが戦力部隊の現状さ。要するに今の戦闘員派遣制度はダメダメってわけさ。こいつはトップから叩き直さんとなァ」

 

「ふん、随分と大口を叩くじゃあないか。鼻つまみ者に過ぎないお前にそんなことが出来るとは思えんが?」

 

「出来るさ。何しろ俺は”コレ”だからな……」

 

ゾルの挑発を受け、ヤコブは自分のヴァイタルコアを外し、自らの胴体を露出させた。

 

「……何だと!?お前まさか……」

 

”ソレ”を見て思わず驚愕したゾルを見て、ヤコブは不敵な笑みを浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時同じくして、戦力部隊隊長コーディンと顧問ノギもまた対談をしていた。

 

「例の武器、完成はしたのだが……」

 

「そうですか……」

 

トランクケースの中に入っていたのは戦造人間専用武器、”イレイザー”のような物だった。

 

しかし、状来の物とは違い、側面に黄金のラインが施されている。

 

「しばらくの間ファラデーは再起不能……代わりに俺が持っておきます」

 

「馬鹿なことを言うんじゃあない!これは”彼だけしか使わない”ことを考慮して作られているということを忘れたか!!」

 

「わかってますって……使わずに勝利できるよう努めますよ」

 

そう言うと、コーディンは銃を手に取り、机の中の亜空間にしまった。

 

「それと、トランスを呼んできてもらえますか?」

 

「トランス……少し問題がある彼女を……?まさか」

 

「ええ……彼女を明日の決闘に出場させます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦闘員用の個室の一つの隅で、一人の女性がしゃがみ込んでいた。

 

彼女こそがトランス。彼女の隠された能力はコーディンのみが知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病棟のベッドで、一人の男が呟いた。

 

「このままじゃ終われねぇ……もっと強くなりたい!」

 

彼の心に流れる電流は、まだ止まってはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日16時。

 

先日と同じ場所で、二匹の大トカゲ、”スタクレア”が待機していた。

 

「……来タナ」

 

スタクレアの内一匹の目線の先には着地したビークルから降りてくる男女二人組の姿があった。

 

コーディンとトランスだ。

 

「2対2の決闘。約束通り受けてやろう」

 

「ベリーウェル!!サァ、始メヨウカ!!”生存抗争”ヲッ!」

 

戦造人間とスタクレアの戦いの幕が今開けられた。

 

 

 

 




「血反吐ブチマケナァ!」

「私のこの技……使わせてもらうぜっ!」

「フラクチュアハモハヤ通用センゾ!」

「こいつを使うしかない……!」

次回 『アクトレスと諸刃の拳銃』
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