グリフィンドール三人衆から聞いた話では、ハリーの記念すべきクィディッチデビュー戦の日に何が起こったか。
炎上したそうです。
ヤバい! 行けばよかった!www
と言いそうになったお口をチャックします。三人はもう激おこ。
「信じられない! 先生が生徒を呪うなんて」
「でもあのスネイプだぜ」
「うん。スネイプは僕を嫌ってる」
え、炎上したって話ではなかったんですか?
「一歩間違えばハリーは死んでた!」
「そうよ、気づかなかったら事故死よ」
「ハーマイオニーのおかげで助かったけどね」
ハリーは心底疲れた顔をしています。
そういう私は、右手に持った水風船をぐるぐる回しています。
「クローだって来てくれなかったし」
「あー、知ってるだろ? ハリー。あいつ、飛行術…」
「ああん? 何か文句でもぉ?」
飛行術のことに触れるな!
ばっしーん☆
水風船をハリー
じゃなくてロンに叩きつけます。
「なんでぼく!?」
「つっめた!」
中身は見事に飛び散り、隣にいたハリー共々水浴びの刑へと処します。しかも中身は氷水。氷の欠片が混じって地味に痛い。
ハーマイオニーだけはなんとか難を逃れたようです。ちっ、避けられたか。
「クロー、今舌打ちしたでしょ」
バレた。
ところで。
学校の地下には地獄の門番がいて、その門番は扉の先にある何かを守っている。
ということがハロウィンより少し前にわかっていたようです。三ツ頭の犬と言うのですから、それはもうケルベロスに間違いありません。
なんて恐ろしい((((;゜Д゜)))
で、話題はそのケルベロスが何を守っているかということ。
「え、地獄の炎でしょ?」
真顔で答えた私を、三人は軽ーくスルーします。
信じてねえな、こいつら。
信じてない証として、その後でしばらくゴソゴソと図書室で動き回っていたのを私は知っています。
あーでもない、こーでもないとやっているうちに季節は真っ白な冬。あやつら、まだ図書館で何かやっておるのう。とか思いながら、私はケルベロスのことについて調べ
ませんでした!
学校にケルベロスなんているはずないですって。いるなら学校が建てられる前から。だってケルベロスという魔法生物は「地獄の門」を守るのでしょう? 学校にそんなのがあったら大事です。はっきり言って、ここにこそ刑務所建てろって話です。
ホグワーツという学校はそれなりに歴史がある学校です。そこに「地獄と繋がる」とかいう話は出てきません。
いくら何度も闇の魔法使い~という単語が出てきたとしても、それと地獄は別の話なのです。
だから、学校にはケルベロスはいない。
つまりいるのはそれを模した三ツ頭のワンちゃん。
ワンちゃん…
可愛いじゃねえか…
それに、多分この件には先生たちが関わっています。その中には彼のダンブルドア校長も含みます。
私一人がいなくても、三人はきっと答えに辿り着きます。彼らはグリフィンドールに選ばれて、選んだ魔法使いなのですから。
季節は冬。とても寒い季節です。とても、とても。
足が、傷が治りきらない両足が痛みます。ですが、無理をしてでも見つけてあげたい子が私にはいたのです。
毎日毎日図書館へ通いました。
雪が降るようになりました。
クリスマスの話が生徒から聞こえてきました。私には帰りを待つ人がいません。休暇は学校に残ります。
ハーマイオニーが、ハリーが、あのロンでさえも私を気づかうようになりました。意外と私と気が合ったマルフォイでさえ声をかけて来るようになりました。
私は
私は、寮には帰りませんでした。
そんな私を見たレイブンクローの寮生は、何も言いませんでした。
呆れていたと? いいえ、そんなことありません。
レイブンクローは賢いのです。気づかいはできなくとも、私が何かの知識を得ようと足掻いていることは知っていたはずです。誰も止めませんでした。目の前に知識があるのに、それを手に入れることが今しかできないのに、そんな機会をわざわざ捨てろと誰が言うでしょう。
彼らは私が倒れるまで傍観を続けました。
ええ、それこそ私が望んだこと。
来年になってしまえばもう手遅れなのです。その子が来年もそこにいるかなど、誰にもわからないのですから。
私は探し続けました。あの人が残していった一匹の蛇を。
ケルベロス、三つの頭、ヤマタノオロチ、かーらーの
バジリスク
誠に誠に変な連想ゲームでございました。
おバカと言ってください。
私が動けなくなった足で倒れているのを発見したのはスネイプ先生でした。彼は実によく私の性格が解っている。
クリスマスの夜、私はあの子を