1-Aの日常ネタ   作:far

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男子ズ。

 

 ハイツ・アライアンス。ヒーロー育成高校である雄英高校が、急遽でっち上げた学生寮である。

 度重なってしまった襲撃事件への対策として、全寮制が採用され、二階以上は男女別の棟に別れている。

 

 なおアライアンスとは、連合、同盟といった意味であって。

 複数の企業がそれぞれ経済的なメリットを得るための企業間の提携を指す、ビジネス用語だったりするが

 

 まあ、それはさておき。

 

 そんな学生寮で、男どものバカ話が今日も始まる。

 異性の影がない、同性の集まりってたまにヤバいよね。

 

 本日のお題は、切島くんのようだ。

 

「な~、切島~」

 

 そう声をかけたのは、峰田。

 何気ない調子で、視線も向けずに無造作に、彼はちょっとした危険球を投げつけた。

 

 

「お前の個性ってさあ、やっぱ アソコも硬く なんの?」

 

 

 そこそこの危険度だった。

 しかし投げられた側の切島は、どうやらある程度慣れていたらしい。

 苦笑しただけで、軽く答えて見せた。

 さすがは爆豪と普通の友情を築けた男。何気にコミュ力が高い。

 

「なるぞ」

 

「なるのかよ!」

 

 聞いていた全員がそう思ったが、実際に口に出したのは瀬呂。

 同じく普段なら口にしそうな上鳴は

 チ○コからも電気出るの? とか聞かれて、うまく答えられなかった過去のせいで、質問の段階で、なんか一歩引いちゃってたらしい。

 

「修学旅行の風呂とかで、聞きたいけど、聞けねえなあ、みたいな顔するヤツは結構いるけどよ。ここまでストレートに聞かれたのは初めてだぜ」

 

 これも漢らしいっていうのか?

 そう悩む切島に、更に踏み込む峰田。

 

「それは硬くなった時に、更に硬くなれるって事か? それともいつでも自在に硬くなるのか?」

 

「いや、何が聞きてえんだよ。他の部分と同じで、いつでもできるけどよ」

 

「いやさ。こう、普通の状態で引っ張るじゃん? で、曲げるじゃん? 硬くするじゃん?」

 

 

 生 身 デ ィ ル ド ー

 

 

「バカヤロウwww 勝手に人の個性をエロ系にすんなwww」

 

 自分のアイデンティティたる個性を、思いっきりバカにされていると感じて不快になるのが普通だろう。

 だが切島はツボに入ってしまったのか、大笑いしながらバシバシと峰田を叩くだけですませていた。

 

 

「エロ系個性って言えば、ヒーロー仮免でいたよね。振動の個性の人」

 

「ああ、いたいた。カノジョっぽい人もいた。あの人、絶対あの人に個性使ってるよなー。エロい意味で」

 

 

 少しヒヤリとした展開だったので、せめてここにいない人に話題を持っていこうと、頑張って話題に入る緑谷と、それに乗っかる砂藤。

 両者とも、少し無理をしていた。

 

 だが峰田はエロのためなら、その気使いを台無しにする男。

 

 

「でもまあ、この中でエロ系っつったら、何と言っても……」

 

 オイバカやめろ

 

 幾人もが視線でそう訴えるも、すでに口に出された言葉は消えない。

 その言葉と、視線の先にいるのは、障子。個性 触手。異形系。田舎出身。

 このヒロアカ世界では、闇が深い案件である。

 

 

「どうだろう。実際に、需要はあるのだろうか?」

 

「「「えっ」」」

 

 

 そんな障子からそんな反応が返ってきたので、皆が戸惑った。

 いやまあ、タブーみたいに扱って、全く触れようともしないのもアレだけど、コレはいいの?

 

 

「正直、俺に限らず異形系というのは、交際、結婚が難しい。美的感覚にズレやギャップがあったりもするし、生活スタイルの問題も大きい」

 

「ああ、そっち系向けのエロ本とか一時期あさってたけど、抜けねーのが多かったもんな。たまに大当たりもあるんだが

 ……心配すんな。今の世の中、昆虫系にすら需要があるんだぜ? 触手なんてメジャーなジャンルに需要がねーわけがねーよ。安心しろ」

 

 

 お前は 既婚者になれる

 

 

 なんか自分の思い出がエロに汚された気分になった緑谷さん以外は、謎の感動が湧き上がっていた。

 エロで分かり合う、男同士の絆があった。

 

 ただし、基本参加しないかっちゃんと轟は除いて。

 同じく不参加になりそうな飯田は、実はムッツリだろうと思われ、よく言いくるめられて参加している。今回はたまたまいなかったが。

 

 そしてそこから、調子に乗った峰田が障子になにやら恋人を作るためのレクチャーを始めたが。

 

 いや、お前誰かと付き合ったことないだろ。

 

 という、至ごもっともなツッコミで消沈して、今回の会合は終わった。

 雄英合格を目指して、勉強に運動に個性磨きにと、中学時代は割りとみんないっぱいいっぱいだったのだ。

 誰かと付き合うとか、そういう余裕のあった人間は、たぶんいなくて。

 そのあたりを確認するのも、お互いにえぐりあうのもイヤだった彼らは、自然と解散の流れになった。

 

 ハイツ・アライアンス

 

 それは、お互いの利益を求めての仲間たちの住処、かもしれない。

 

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