ぶっ飛び少女がDIO様のメイドになるお話   作:ふろんてぃあ

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この小説は夢系小説ではありません。ここ大事。

徐倫ちゃん大好きな作者が、お父さんも若い時にそんなエピソード(マのつくアレ)あったら面白いなと思ったゆえの所業です。(言い訳)

最初にお断りしておきます。

この話は飛ばしても全然問題ありません。
マライアとの百合、承太郎との下ネタ、が大丈夫ならば、先にお進みくださいませ………


第11話 若い時の父さんにもそんな事あったぜ。

目撃者 その③ 〜不思議な男〜

 

※ガールズラブ、過激な描写に注意(オチあり)承太郎がキャラ崩壊。

 

「………マ、マ、マ、マライアお姉様ッ」

 

ハナコはもどかしかった。

マライアの手はハナコの求める所を避けて、身体を這い回り、焦らし、確実にハナコの熱を高めていっていた。もうさっきからずっとこんな感じである。

百戦錬磨、魔性の女マライアと打って変わって、男性経験の乏しいハナコは、何をどうしていいか分からず、俯いてされるがままになっていた。

 

「アッ………ダメ…マライアお姉様、くすぐったいですわ………イヤ…」

「そんな事言って、喜んでるわよねぇ、ハナコォ?ほ〜ら、いじめて下さいお姉様でしょ?言いなさい。」

「ア…無理です…恥ずかしくって、ン、とても言えません…許してお姉様…」

 

マライアの囁き声がハナコを責めていた。囁きに対抗するハナコだったが、言葉を返すたびに自分がいやらしい女に堕ちていく気がして恐ろしかった。

 

「フフフ、可愛い子。でもダメよ、ちゃんと言って頂戴?」

「…無理、無理なんです…」

「言いなさい、ほら、言え。」

「アッアッアッ、言います言います言うから許して…」

 

マライアの手が服の上からではなく、地肌に潜り込んだ瞬間もう駄目だった。嫌がっているが、言ったらもっと酷いことをしてくれるかもしれないという期待があった。また、あまりにはしたないことは出来ればしたくない、という気持ちもあったが、ここで言えば、マライアに責められて仕方なく言った様になると打算的な事も考えていた。

ハナコは好きな人に対してはどちらかというとマゾヒズムの傾向があるらしい。

 

「………わ、私を…いじめ…いじめてくださいまし…お姉様…」

「どんな風に?」

「ウ………好きなようにされ…たいです…」

「激しくしてほしいの?」

「アア…激しくても、なんでもいいですわ…」

「………いけないコだわハナコ。」

 

ハナコはマライアに夢中だった。

目には涙が浮かび、頬は紅潮し、呼吸は荒かった。

恥ずかしい言葉を言わされてしまった。その事にも酔っていたし、先ほどから覗く、マライアの生足に触りたくて仕方なかった。

ハナコはマライアに乱暴にベットに転がされた。そのまま押し倒され、唇を奪われる。深い口づけにハナコは息ができず酸欠になりそうだった。

いじらしく、卑猥な姿にマライアもスイッチが入ったのか、勢いよくハナコのセーラー服を剥ぎ取りにかかった。

その、強引や手腕にハナコの興奮はピークに達した。

 

「これからアンタをめちゃくちゃにしてやるわ、イヤって言ってもやめてやらないんだからねッ」

「イヤッ!マライアお姉様ッ〜!!」

 

***

 

「おい、どんな夢見てやがるんだッ!!!」

「ハッ!」

「いい加減にしろよッ!人の家に上がり込んでおいて、卑猥な言葉を垂れ流しやがって………」

「エ、エ、エ、マライアお姉様は……?なんで承太郎君………?」

 

ハナコは承太郎に叩き起こされた。

目の前のマライアお姉様が夢のように掻き消え、替わりに承太郎が視界ドアップに映った。ハナコは急な視覚情報に処理が間に合っていないようで、目を白黒させた。

 

「お姉様………テメー、レズか…気にはしねえが…」

「エ、何で承太郎君がいるん…エ、夢なの…マライアお姉様?エェ……嘘嘘嘘…」

「夢だぜ。」

 

現実は非常である。

 

「なんでよ、なんで起こしたのよォ!!」

「バタつくな!」

「もうちょっとで、マライアお姉様と親密な関係になれるって所だったのよッ!!」

 

まだ寝ぼけているハナコは承太郎に逆に掴みかかったが、ムキムキな男子高校生の力に勝てるはずも無く、再度布団に縫い付けられた。

幾ら女性の中で力が強いハナコでも承太郎の拘束の前では無力であった。まだ、マライアとのイケナイ関係になる、美味しい夢を邪魔された事を忘れられないらしく、バタついている。

 

「暴れんなよ。それよりハナコ、ヤッパリ嘘ついてたな。」

「………嘘?嘘なんかついたかしら………ン…」

「幽霊なんかじゃ無かったなァ?」

「ア"ッ…」

 

ハナコは寝ぼけた頭で自分の所行を思い返した。するとだんだん今日一日の出来事が思い出されて来た。

そして、今の状況は、目の前に承太郎。これは非常にまずいシュチュエーションなのだと自覚し、サーッと顔が青くなった。

 

「思い出したようだな。あの女(アマ)に聞いたぜ。テメーを目撃してる人間は沢山いるってな。見えるってことはやっぱりテメーは幽霊なんかじゃねぇようだなァ?」

「………………まさかそんな…ホホホホ」

「はぐらかすんじゃあ無いぜ。これから警察に…」

「やめて…!!やめてくださいましッ!!」

 

ハナコは電話をしに行こうとする承太郎の足を、必死で掴んだ。足に下がりつくという非常にみっともない図であったが、なり振りかまっていられなかった。

警察にバレたら動きにくくなる。ドグラ・マグラの霧状噴射での催眠は、認識できなくしているだけで、催眠にかかる前に認識した事は、能力が解除された後、又は時間切れで普通に思い出してしまう。

警察はダメだ。この男を敵に回すのも駄目だ。

 

少し無茶をすればスタンドで捻り潰せる。しかし、今ハナコは恐怖していた。何故か承太郎を絶対的な強者として捉えていたのである。

 

承太郎という男の強運に恐れをなしていた。

それにこの男は催眠にも掛からなかったり、スタンド使いじゃあないが、どんなミラクルを起こすかわからない気がした。

なんだかこの承太郎、ピンチに陥った時にとんでもない爆発力を発揮しそうだ。いや、絶対に私が負ける結果に成りそう。

 

ここは、真実で誤魔化すしかない…でも、一度騙してるから、今回は騙されてくれないかも…嫌だァ、この人なんなの……

ハナコはこの1日で承太郎アレルギーになってしまったのである。

 

「………もう暴れないから離してください…訳もしっかり話しますから…」

「駄目だね。このまま話な。」

「………」

 

承太郎は用心深かった。

ハナコは仕方なく布団に縫い付けられたまま、真実を用いての誤魔化しを、必死で繰り出した。

 

「………私の両親はトンデモナイ毒親というか……家はゴミ屋敷で父は酒乱、母は宗教にハマり、兄はドラック中毒のデブでした。その………3人が私を置いて夜逃げしまして、それをきっかけに、私は奉公先を求めた次第でして……良い職場に就けましたし…警察うんたらの厄介になると、私は未成年ですから、非常にまずいことに………」

「そうかい。」

「エッ、信じてくれないんですかッ!?」

「テメーの親の話は信じる。だがな、方向先を決めたならどうして戻ってきた。それと、幽霊じゃないなら、どうして朝、俺にしか姿が見えなかったんだ。」

「それは………言えません、というか幽霊の件は、超能力としか…説明出来ない…」

「嘘つけ。」

「本当なんです!フヘヘ……すご〜いですよ…超能力…」

 

自分が何を言ってるかも、もうよく分からなかった。

キット承太郎君、今度は騙されまいとしているだろう。駄目だ、恐ろしいわ。私、どうなってしまうのかしら………

 

「超能力………超能力か………」

「嘘だと思われても仕方ありませんが、本当に超能力なんです。」

「超能力‥…」

「超能力…」

「エ、本当だよな?」

 

しかし、以外ッ!

承太郎は満更でもないようだったッ!

 

「ウンウンウンウン、ホント。」

 

…嘘だろ承太郎。貴方もしかして詐欺に引っかかりやすいタイプじゃ…いや、用心深いし、今のはこの数秒間で考えに考えた結果なのだわ…

ハナコは承太郎の、ある意味早すぎる飲み込みにも恐怖を覚えた。こんなにポンポン情報処理出来るなんて、只者じゃないわ!と、混乱と不安で何に対しても敏感なのである。

 

「確かに、超能力なら違和感ねェな。」

「ウンウンウンウン。」

 

こうして、承太郎は呆気な〜く「ハナコ超能力者説」を信じてくれたのである。押さえつけられていた腕が解放され、ハナコはドッと疲れを感じた。

 

「ハー、ハー、ハー、ハー、軽く、過呼吸に、なるところでしたわ…」

「………乱暴してすまなかったな。」

「…………意外、ですわ。」

「俺は自分が間違ったと思ったことは、シッカリ謝る。」

 

ヤダ、すごく誠実じゃない。

 

「私のご主人様にも見習って欲しいです。」

「………いろいろ大変そうだな。」

「案外そうでも………なくはないですね…」

「だが…どうしてわざわざ学校に来たんだ?」

 

一瞬言葉に詰まった。

ぽっと出される言葉が冷や汗をかかせる。が、ハナコは嘘八百を連ねる事が案外苦手では無いのである。それっぽいことを本当にそれっぽくするのが、うまかった。

 

「………まァ、なんというか…学校生活が少し恋しくなってしまったんですかね…イチコちゃんにも、ケジメつけたかったですし…」

 

遠くを見つめるようなはかない目で、しっとり言った。

 

「そうか。」

 

承太郎は、何かを察したように信じた。

 

案外いい人で、騙すのが心苦しくなって来たぞ。

この人案外、悪い人じゃないし、ちょっと冷静になったら私のプライベートに踏み込んだ事に対して申し訳なく思ってくれたのかもしれない。

 

確かに、承太郎が一貫して気になっていた事は、ハナコが幽霊で無いなら、なんなのだ。という事だった。少し脅されたが、承太郎の意外な爽やかさに、許せる気がして来た。許せる気がしてきたので、申し訳なくなって来た。が、後悔は無かった。

 

「あらぁ、さっきまで2人で喧嘩してるみたいだったから、承太郎を止めにきたんだけど…もう大丈夫みたいね、よかったぁ〜!」

「ア………………せ、聖子さん…?」

「覚えてくれたのね〜ッ!」

 

そこに、金髪の女性が部屋に入ってきた。

ハナコはすぐにその女性が車の事故で助けた女性だと気付いた。

今朝、ハナコは空条邸に少しだけお邪魔になり、手当てしてもらおうと思ったのだが、手当ての最中に気を失い、結果夜まで目を覚まさず、承太郎とも鉢合わせる事態になったのであった。全てをはっきりと思い出したハナコは、濃すぎる1日にため息をついた。

私、よく生きてたな、キャパオーバーで死亡しなくてえらいぞ、と。

 

「ハナコちゃんって言うのね、承太郎から聞いたわ。改めて、空条聖子よ。よろしくね。」

「はぁ……」

 

聖子は変わらず元気いっぱいであった。まだ体の節々が痛むハナコには、声が骨に響くようで少し辛かった。

聖子はお夕飯準備するから、と言って甲斐甲斐しく廊下を歩いて行ってしまった。

 

「ハナコ、夕食、食うか?」

「………エ、そんな、迷惑かけられません。」

「お袋が危ないところを助けて貰ったんだ。これくらいはさせろ。」

「…承太郎君、自分が作るわけじゃないのに、偉そうじゃないの凄いですね。」

「…………ハナコ…ちょっと変わってるって言われねぇか…?」

「エ?そもそも友達が少ないので。分からないですわ。」

「というか、ほぼ初対面の女に名前で呼び捨てしたまってた。」

「気にしなくていいですよ。」

「そうか。ならハナコも敬語ヤメロ。気持ち悪りィ…」

 

ハナコは敬語を止めろと言われて、なんでだろう?と思った。すぐに、そう言えばこの人と私は同い年だったと思い出した。

 

先程、あれほど承太郎を怖がっていたハナコだったが、会話を交わし、今はそうでもない。

今の承太郎には、謎の説得力と落ち着く声のトーンが兼備わっていた。ハナコは、せっかくこう言う、同級生と話す機会が巡って来たのだから、今日くらい彼に対して敬語を辞めてみようと思った。

こいつも案外チョロい女である。

 

「………今の職場でメイドをしてるの。ご主人様には敬語だから…周りの人も年上で。………そういえば私、高校生だったわ。」

「ガクセーはガクセーらしく、な。」

「承太郎君結構喋るタイプなのね。………アァ、確かに貴方中学生の時は凄く真面目な優等生だったものね。」

「うるせぇ、俺は元々喋るタイプだぜ。」

「遅めの反抗期ってヤツかな?」

 

ハナコは久しぶりに普通の高校生に戻った気がした。

同級生のモテモテの男の子と話すなんて、世の中の女の子が憧れるシュチュエーションだな、と思った。ハナコの王子様はマライアだが。

 

…アレ、そういえば。

……………おいおい、writerハナコちゃん家族皆殺しにしてるし、結構前から普通の高校生じゃないよね?

 

残念なことになる、reader。

ハナコちゃんのぶっ飛んだ精神では、学校行って普通に授業受けてたんだから、フツーの高校生。って思ってるんですのよ。

本人今笑ってますけどね。朗らかな笑みで、とても微笑ましいですけどね、こいつは殺人鬼で、息をするように嘘をつきますが、最近は全然罪悪感とか感じなくなってきていますの。

つまり、おかしいんですこの女。

イカレ女なんです。まともな考えなんて通用しません。

 

「貴方、不思議な人だわ。」

「そうかい。で、飯は食うのか?というか、食えるか?」

「貰うわ。………母親の味って食べた事ないの。貴方のお母さんの料理だけど、味わってみたい。」

 

何はともあれ、非常にいい空気である。

 

 

 

***

ここから非常にひどいアホエロ。R15程度ですが、朗らかな2人のイメージを崩したくない方は後書きの閑話まで高速で飛ばしてください。

2人が性行に及ぶわけではありません。

全ては作者が徐倫ちゃんが好きなせいです。(言い訳)

 

 

 

 

 

 

 

 

非常にいい空気なのではあるがここだけの話、実は承太郎、この日はハナコの喘ぎ声でヌいた。

どれだけカリスマ性溢れる承太郎とて、健全な男子高校生なのであった。

ハナコもハナコで、マライア夢をおかずに同級生の男の子ん家でマスターベーションをした。本人は。とても背徳的だったと供述している。

 

今日の不幸はおわらない。続く。

夜中に手を洗おうと水場に行った。

 

「ア"」

「ア"」

 

ばったり水道で出くわしてしまったのである。

沈黙が辺りを包む。

 

2人は、ビビリにビビった。なんでお前ここにいるんだと。承太郎はおかずにした相手が突如目の前に現れた事にビクつき、ハナコは恥ずかしさでビクついた。

 

承太郎もハナコもポーカーフェイスで静かな驚きだった。しかし、2人とも同時に手を後ろに隠すという動作を行ったため、勘のいい2人は、お互いのシュチュエーションを瞬時に察してしまった。

 

静かな混乱は最高潮に達し、混乱し、はよくわからない事を口走った。

先に口を開いたのはハナコである。

 

「ウ………」

「う?」

「は、背徳感………どうでしたか?」

「(ギクゥッ!!バレてんのかッ!?)」

 

この時ハナコは、混乱を極め感想を相手に求めるという有り得ない行動に出たのである。

どうかしてるぜッ!!

 

(私は同級生の家という)背徳感(が、良かったです。貴方は)どうでしたか?

こう聞きたかったのだが、言葉が足らなすぎたのである。

承太郎は、

(私でヌくという)背徳感、どうでしたか?

と意味を捉えた。

 

バレてやがるッ!!

承太郎は一瞬、シカトを貫いて誤魔化そうと考えた。が、すぐに考えを改めた。真っ直ぐな男なので、どうでもいいことにも真剣に向き合ってしまったのである。

そして、馬鹿なことにこう考えた。

 

ここでは、引けねェッ!!バレてるならバレてるで堂々としやがれ、男だろッ!

 

「悪く無かったぜ…背徳感。」

 

ドン、という、効果音がつきそうな言い切りだった。彼なりの覚悟だった。

 

「フ………私も悪く無かったですわ(混乱)貴方とは仲良く出来そうですわ(錯乱)」

「ああ俺もだぜ(錯乱)」

「この事は墓まで持っていくわ。私、すぐにエジプトに帰るわ。安心して頂戴。安全よ。」

「ああ俺も…イヤ、俺はエジプトにはいかないぜ(混乱)」

「こないで。」

「俺も墓まで持ってくぜ。」

「よろしいわ。」

「俺たちは諸刃の剣だ、それを忘れるなよ。」

「貴方も夢夢お忘れなきようお願いします。」

「俺はまともだぜ(混乱)」

「私もまともよ(混乱)」

「秘密の関係ってヤツだ(錯乱)」

「ええ、10年付き合った友達よりも深い仲ですわ(錯乱)」

「おいアメリカ人より目合わせてくるのやめろ。」

「進路指導の教師よりはマシ。」

 

2人の間に謎の友情が生まれた。

肩を寄せ合い、手を洗った。その行動に2人は馬鹿なことに、深い仲間意識を感じた。ハナコも承太郎も深夜特有の精神状態で、ぶっ飛んでいた。

 

「さて、スッキリ寝るぜ。」

「そうですわね。アラッ、やだ、敬語になってたわ。えへへへへ、切ってもきれない関係なんですから、仲良くいきましょ。」

「そうだせ。」

「水魚のうんたらですわ。忘年会のネタにしたら殺す。」

「せうだぜ(よくわかってない)」

「「ハハハハハ」」

 

2人は抱き合って笑い合った。友情のハグである。

が、しかし不幸はまだまだ終わらなかった。

 

「承太郎ォ〜?」

 

「「(ギクゥッ!!)」」

 

この2人、夜中なのに煩くし過ぎたのである。

最初は小声だったが、興奮でだんだん声が大きくなり、最終的には大笑いの始末。

聖子が騒ぎを聞きつけて起きて来てしまったのである。

 

「な、なんでもないぜ…」

「お水、飲みたくなってしまっただけです…」

 

まあ、お互いに気まずい事をしていたのは確かだが、まあ、一年くらい経てば笑って済ませる話だった。

が、聖子の登場は非常に不味かった。まずいなんて範疇じゃなかった。

 

「………そ。」

「違うぜ。」

「誤解しないでください。」

「してないわぁ〜」

「してないな?」

「ならいいんです。」

 

夜中、水場、若い男女2人、興奮した様子、焦った態度。………最初から奇妙なシュチュエーションなのに、事は更に斜め上に飛んでいった。高速道路を通る車のように誤解の道を突き進んで宇宙に飛んでいった。

 

違う!私は、俺は、潔白だッ!!

 

「………別にいいわよ、誤解なんかしてないわ。」

「良かったぜ。」

「良かったです。」

「「ハハハハハ」」

 

聖子の回答に胸を撫で下ろした。

お袋は俺を信用してくれている。と承太郎は心の中で涙を流した。ハナコも親子っていいものだな、と虫のいい考えが頭の中を流れた。

これで今日も安眠できるぜ。

 

「承太郎も男の子ならそういう時もあるわよね……でも怪我してる女の子を相手にするのはダメよッ!」

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"………」

 

ハナコはその場に崩れ落ちた。

承太郎は白目を剥いていた。

 

いつも被っている帽子を深く被り目をつばで覆う動作、あれを帽子を被って無いのにやってしまった。3回やって帽子をかぶってないことを思い出した。

 

2人の希望は儚く打ち砕かれたのである。

 

次の日、ハナコが空条邸を出ても聖子の誤解は解けなかった。承太郎は人生最大の黒歴史を抱えることとなったのだった。ハナコに関しては、トラウマを増やす1日となったのだった。

 

 

 

「………………禁欲しよう。」

「………………禁欲するわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




閑話 DIOとアイ その①

「おいおいおいおいおい、エンヤ、ガキとはこんなに煩いものなのかッ!?」
「そうですじゃ。」
「さっき泣き喚いたばかりだぞ。また飯か?このガキ、どれだけ食うんだ。」
「赤ん坊はそんなものですじゃ。DIO様だって赤ん坊の頃はそうだったのですよ。」
「俺がこんな猿みたいな奴のはずがなかろう!」
「坊ちゃんは金髪で目鼻立ちもDIO様にそっくりですよ。」

DIOはハナコが恋しかった。
自分と似ているこの赤ん坊はきっと静かで、泣いたらあやして飯をやってオムツを変えればなんとかなるだろう、と思っていた。あまり手が掛からなそうだとも思った。
ハナコ曰く、他の赤ん坊と比べて成長が早いためか、言葉を覚えるのも早いし、夜も殆ど泣かないし、アイは静かな手のかからない子であるそうだ。ふむ、確かに半年ほどで喋り始めるのは非常に早いらしい。

が。
手のかからない子だとォ………………どこがだッ!
めっちゃ泣くし、ぜんっぜん静かなガキじゃあないかッ!

アイが静かなのは、安心できるハナコが殆ど常にそばにいるからであり、DIOのような大男がいきなり身の回りの世話をするとなると、相当なストレスがかかっているのである。

テンレスが世話をするのは辛うじて大丈夫だ。奴はたまにアイの面倒を見る機会が有ったらしいからな。しかし、ハナコがいない分奴はそれ以外の仕事が多すぎる。駄目だ。

エンヤはもう歳だし、あまり無理を刺さると体に障る。駄目だ。

息子のJガイルは論外。駄目だ。

マライア、ミドラーは運悪く遠出している。駄目だ。そもそも、子供が好きなタイプかわからない…

ヴァニラは怖いから駄目だ。

………俺がやるしか無いのか。

「パァ〜、きゃっきゃっきゃっ」
「エンヤよ、このガキ殺しては駄目か?ハナコも帰ってきたら殺せばいいだろ。」
「何を言うですじゃ、ハナコちゃんが可愛がっている子ですじゃ。それに、今までは大目に見ておりましたが、DIO様………女を孕ませ妊婦を殺し、自らのご息子を殺し…おいたがすぎますのでは………?」

クソ、痛いところをつく。

「俺は人間では無いからな。大体、奴らは自ら命を差し出したのだ。我が糧にして何が悪い。」
「……まァ、DIO様にも父親はいるはずだから、いつか分かるですじゃ。」
「一緒にするなアアア!」

DIOはカチンときたが、瞬時に黙った。

「DIO様ちょっとバカっぽいですじゃよ。」
「知るかババア。」

確かに。と思ったからだ。
確かに、俺の父親はクソ野郎だった…ヘドが出るようなクソ野郎だった。情を交わした女に暴力は振るわなかったが、殺しはした………子供も母親がいなくなったなら殺してやった方がいいだろ、と思ったが、父親がまともならいい話であったのだ。

「確かに…母親がいなくても父親がしっかりすればいい話だった………」
「日に当たらないと馬鹿になるんかの…」
「うるさいババア」

To be continued ②へ続く
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