ぶっ飛び少女がDIO様のメイドになるお話   作:ふろんてぃあ

4 / 15
第4話 天職だった

「つまり、私の仕事の大部分は死体処理であると言うことですね。」

「その通りです。」

 

昨日、屋敷の主人DIO様にスタンド?の矢をぶっ刺されてぶっ倒れて、1時間前に起きたところだ。ベットと机とクローゼット、備え付けの風呂とトイレ、キッチンがある、少し埃臭い部屋だった。隣には顔に線が入っている、私をDIO様の部屋まで案内した、あの男性が座っていた。彼の名前は、テレンス・T・ダービー。そう、あの噂の人、テレンスさんだったのだ。私の体調が平常かどうか伺って、問題ないと知ると、彼は私に、晴れてこの屋敷で雇われる事になった事、これからこなさなければいけない仕事の事を教えてくれた。あと、DIO様が相当な食いしん坊でヤリチンだから肉体的にも貞操的にも気を付けろと忠告して来た。

いろいろ苦労が多そうな人だと思った。

 

「テレンスさん大変でしたね。」

「全くその通りなんですが、いかんせんDIO様は人間では無いので、私たち下等種族の肉体疲労事情なんて興味あられないんですよ。」

「………DIO様人外なのですか?」

「ご存知ありませんでしたか?」

 

全くの初耳でございます。なんだか人外じみた能力だと思ったけれど、あれはステータスだったのか……?

 

「何だか人間味の無い方だとは思ったのですが…」

「あの方は吸血鬼ですよ。この国の若い娘たちを貪り食ってますから、貴方もお気をつけて。近いうちに訪れるであろう宿敵に備えているそうですから………食欲旺盛な時期なんですよ。」

「エッ、私のご主人様もしかして成長期?それに、DIO様に宿敵なんているのですね、もしかして、ヴァン・ヘルシングですか?」

「まさか、そうだったらどんなに楽チンか。彼の話だと黄金の精神を持つ屈強な一族だとか………ア、そういえば貴方スタンドはどうなってるんですか?」

「………スタンド?………私の下半身に立つものはありませんし、つける予定もございませんわ。」

「馬鹿言ってるんじゃ有りません。スタンドというのはですね、いわゆる特殊能力の様な物で、貴方にも矢に貫かれたお陰でスタンド能力が開花している筈なのですよ。コレ、貴方見えるでしょう?」

テレンスさんが指さした先には人形のロボットのようなものが現れた。目はライトのように鈍く光って口は無い。ほっぺにTDの文字があって、左右は不対象だからかなんだが少し不気味な印象を受ける。これが彼の魔法……いや、スタンド…

 

「うわっ、コレ、スタンドって言うのですか?」

「アラ、心当たりのものがお有りで?」

 

心当たりも何も私の赤ちゃんがそれであります。

な〜るほど、私がずっと魔法魔法呼んでいたものは、スタンドという概念で確立されたものであり、私はそれを全然知らなかったがために、DIO様との食い違いが起こり、スタンドを発現させる矢をぶっ刺されたと。なんだ、最初から使えますって、言えていれば、あんなに怖い思いをする必要無かったじゃあないか。

 

「もしかしてスタンドという単語を知らなかった?」

「………はい、今知りました。」

 

それにしても、テレンスさんのものは二足歩行の人間をモデルにした人型のスタンドだが、私のはどうだろう。私のスタンドは赤ん坊である。これが精神の具現化であるとするなら、私の精神は赤子同然ですよ、と言われているのか。それはそれで腹の立つ案件だが、もっとむかつくのはコイツの能力が能力なだけに、私がとち狂った女みたいじゃないかと言うことだ。あんたの精神、狂ってますよと言われてるのか私は。クソぅ、私自身だからこそ腹が立ってくるぞ………

 

「はぁ……自分が思い描いていたものと相棒が違うと何だか残念な気分になって来ますわ」

「ああ、貴方やはり元々スタンド使いだったのですね。『コレはスタンドというものなのか』とリアクションしていましたし、あなたがこの屋敷に来た時間も曖昧でしたから。もしも日があるうちにこの屋敷に来たなら、彼の猛攻をどうやって掻い潜ったのか不思議だと思っていたのですよ。」

「私がこの屋敷にお邪魔したのは昼すぎ頃です。」

「ならば、ペットショップ………表にいた鳥に追いかけ回されたでしょう?」

「ああ………あの恐ろしい…いえ、なんでもございません。もちろん、危害は加えていない筈です。」

「今日も元気に鳴いてましたから、平気でしょう。」

「それは何よりです………でも、DIO様に怒られませんかね?」

「頑張って事情を説明すれば、仮にも配下に置いた者を理不尽に殺…いえ、叱ったりはしませんよ、多分。」

「今はそう信じておきますね。」

 

これから仲間となるペットショップ(鳥)さんには失礼してしまったから、給料をもらったらお肉を贈呈しようと思った。

 

「ああ、そう言えば元々スタンド使いなのに矢に刺されたらどうなるんでしょうかね。」

「………それは私が体験者第一号と言うことで間違いございませんね?」

 

テレンスさんはいやらしい笑みを浮かべて、そろそろ行きますねと椅子を立ち上がった。ぎっくり腰なのか、ギプスをつけている。痛そうにしているので、一瞬さっきの笑い方にこのクソと思ったけど、許してあげることにした。

 

***

 

 私の部屋の話

 

私の部屋にはまだ最低限の物しか無い。まだ私の制服しか無いタンス、モノを書くための机とその上に載っている二冊の置き忘れのような本、ご飯を食べるための小さなテーブル、一応布団あります、と言うような白い柄のないベット、トイレと洗面所とお風呂はくっついていて狭め。キッチン用品はまだ無い。でも、収納はそこそこあった。

そもそも、この部屋はなんの部屋なのだろうか。

まあ、考えたって分からないけれど、結構小さい。でも、日当たりがよくて、いい部屋をもらえたのではないかと思い、嬉しい気持ちになった。

実家はクソみたいに汚いゴミ屋敷だっただけあって、私は清潔の大切さを人一倍知っているし、そもそも部屋なんて与えられたことの無い私にとっては、有頂天になるくらい嬉しいことだった。この部屋を自分の好きなようにしていいなら、どうしよう、嬉しすぎる。流石に許されないと思うけど、壁紙を張り替えていいなら、私、和柄とかにしたいかも知れない、古臭く無い感じの。それで、ベットは窓際、タンスはアッチにして………テーブルはこっちの方がキッチンからご飯を運びやすいし。

やだ、楽しい。自分の部屋ってこんなにもいいものなのか。私本当に此処に就職して良かった!

私は空に向かってガッツポーズをするのだった………

 

後ほど、DIO様の部下の1人、ヴァニラ・アイスさんから多額のお金を渡され、そのお金はDIO様が私に必要なモノを買ってこいと、渡されたお金だと知り、DIO様の財力にハナコは白目を剥いたのだった。

チャンチャン

 

***

 

  私に与えられた仕事の話

 

流石にテレンスさんの仕事を全て変わる事は、私の未熟さ故だが無理なので、与えられた仕事はテレンスさんの仕事の中で最もハード(肉体労働的に)な掃除を任された。

詰まるところ、冒頭に出て来たように、DIO様の食べカスの処理をしろと言うことである。

テレンスさんにはDIO様が「お楽しみ」じゃなさそうだったら早めに回収してもいいし、まあ、入れなさそうな時は朝方に来てもいいと言うこと。この屋敷に入ってこれる人間はいないので敷地内だったら煮るなり焼くなり好きにして処理してくれればいいと言われた。

ヴァニラ・アイスさんの能力に頼ってもいいとおっしゃった。DIO様の食べカスなら彼は喜んで回収してくれるらしい、DIO様信者だから。

 

さ〜て、私はどうやって処理しようかしら。なるべく辛くなくて静かに片付けられるものが良いわ。ヴァニラ・アイスさんの能力は死体回収に向いているらしいけれど、私の能力はどうなのかな?死体も黒い赤子に出来たら私はドンドンストックが増えていくし、嫌な匂いもしないならWIN-WINだし、料理とかそっち系の使用人らしい仕事を任せてもらえるかも知れない。

目の前に転がる3人の女に血塗れの赤子の体液を流し続けてみると、予想通り、皮膚がドンドン黒くなっていって、体全体が染まると、縮んで赤ん坊になった………

 

天職だったーーーーーーー☆

 

***

 

 マライアお姉様とお買い物

 

「本日は貴重なお時間ありがとうございます……どうぞよろしくお願いします。」

「ああ、ハイハイ。そういうのはいいわ、DIO様からの命令だし、仕方なく付き合ってあげるだけよ。」

 

なんだこの美女は………私の心臓は久しぶりに青春の音を奏でていた。

 

私は初仕事の次の日、自分の生活品の買い出しに出かけようとしていた。ヴァニラアイスさんから受け取った大金を、すられないように懐に仕舞い込み、DIO様の部下の1人の女性が同伴してくださると言うことだったので、屋敷のエントランスで待っていた。

そうしたら、凄まじく顔の良いお姉様がこちらに向かってやってきたのだ。そう、私に同伴してくれる女性とは彼女のことであったのだ。

 

彼女はマライアさんという方で、まさにお色気お姉様という言葉がどっしり当てはまる女性だ。長い足を惜しげもなく黒タイツで際立たせているファッションは、数々の男を虜にしたであろう素晴らしいプロポーションも相まって、女の私からみても魅力的である。

それに、少し気怠げでSっぽい態度は、私の好みにドストライクで、すごくドキドキした。自己紹介と社交辞令の挨拶だけで、私は彼女のことがとても好きになってしまったのだった。

 

「早いとこ済ませちゃうわよ。エプロンとか足りない洋服は自分で選びなさい、家具なんかはあんた英語下手くそだから私がやっといてあげるわよ。」

 

街は私の見たことのないもので溢れていた。ガヤガヤと人で溢れに溢れていて、日本の制服の私は目立っていたようだ。めっちゃ狙われてる。そんな時は赤子の餌食にしてくれる………

マライアお姉様が、私の熱視線に気付いているようで、先程からわざと手を繋いでくださっていると言うビッチ加減が最高です。

 

「あんた、最初はどこ行きたい?」

「あ、えっとですね………キッチン用品みたいです…かね…フライパンとか…」

「ふーん、じゃあアッチの店ね。」

 

マライアお姉様は私の手を引いてすいすい進んでしまう。とにかくついていくのが大変で私は一生懸命足を動かした。

私はお姉様に連れられた店で鍋や薬缶やフライパンとか小さめなものを購入した。

ピカピカのフライパンは、実家の錆びたり変なものがこびりついたフライパンとは違って、私の胸を高鳴らせた。私は結構料理に興味があったから、最初は家庭科部に入るつもりだったのだけれど、私の実家がゴミ屋敷だと言うことは学年のネタになっていたので、家庭科部の部長の耳にも届いてしまい、入部を拒否された。だから、自分だけのキッチンがあると言う事が飛び跳ねるくらい嬉しかった。お菓子作りの道具が目に入ってすごく欲しくなっちゃったけど、流石に厚かましいと思ってやめた。皿は有り余ってるから、適当に取っていけばいいとの事だった。

 

「ボウルや泡立て器くらい買ったって、何も言われやぁしないわよ。」

「いえ、自分のお金で買ってこその達成感ですので、お給料が入ったらにいたします。」

「そ、家具屋が近くにあるわ。行くわよ。」

 

家具屋と言われても買うものは余り無い気がするけど…だってベッドも机も有れば正直私は十分だった。

 

「何も買うものないの?なんか買っといてもDIO様のお金なんだから、使っちゃえばいいのに。」

「私にはもう家具は十分ですから………ア、」

「何か見つけたの?」

 

私の目線先には深い青の壁紙が目に入った。私に与えられた小さなあの部屋に青色の壁紙をはって、自分で描いた絵を小さな画に入れて飾ったらかわいいかも知れない。でも、無駄なお金が掛かってしまうし、我慢しよう、必需品じゃ無いし………衝動買いしたい時とはこういう時なのね…

私が悶々としているのを見て、マライアさんは私の肩を叩いた。

 

「そんなに迷ってるなら買っちゃいなさいな。それでも嫌ならお金を稼いで返したら良いのよ」

「返しても、そのお金は元々DIO様から出た物なんですけどね。」

「あんた幾つよ?」

「今年で17です。」

「なら、保護者は一応DIO様ね。どうせ残ったお金は返すんだから、保護者に甘えなさい。其れも抵抗があるなら、私が買ってあげるわ。見返りは求めるけどね。」

「ええっ!?申し訳なさすぎます!お姉様やめて下さい!」

「お姉様?なら、あんたの姉貴分として買ってあげるわ。」

「いやいやいや、でも」

「でもは無しよ。私の言うことが聞けないっていうの?」

「聞けますけど。」

「ならよろしいわ。黙っていらっしゃい。」

 

そういうとマライアお姉様はサッと青色の壁紙を購入してしまった。勿論貼るのは責任を持って私1人でするけど、それよりもお姉様が買ってくださった壁紙の中で過ごす事がちょっと恐れ多い気がして、今から緊張してきた。

 

また、マライアお姉様の女気に私の脳味噌はやられてしまって、そこから先の買い物事は全然覚えていないが、お姉様が寝巻きに超セクシーなスッケスケのランジェリーを勧めて来た事だけは覚えている。一瞬、これで私を襲いに来なさいということかと錯覚したけど、さすがに馬鹿な考えすぎるのと、地味な高校生にはハードルが高すぎて遠慮させてもらった。

 

壁紙を貼り終えて、家具を好きな位置に移動させた後の私の部屋はあまりにも完璧になりすぎて、自分でも恐れ多いほどだった。

そして、マライヤお姉様に買っていただいた壁紙をぐるっと見回すと、私の頭にはお姉様がぼんやり浮かんでくるのだった。

 

「お姉しゃましゅき〜〜〜っ!」

 

今日もお仕事頑張るぞーーーーー☆




ハナコちゃんのクソどうでもいい話その①

ハナコちゃんの初恋は、実は小学生時代の承太郎くんだよ。
ハナコちゃんがそもそも初恋の男の子の名前を把握出来ていない上、この設定が後の話に出てくることは多分ないでしょうーーーーー☆ミ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。