ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
更新がおくれました。
仕事と提督がちょっと
相も変わらずのんびり展開です。
では本編です。
「右手に炎、左手に風、“ドライヤー”」
ブッォー
「・・・んっ」
経緯子がユエの洗いたての髪を魔法で乾かしている。
極上の絹の金糸のような髪がふさっと温風で広がる。
ユエはその温かさに目を細め気持ち良さげだ。
サソリモドキを倒したハジメ達はユエから詳しく話を
聴くつもりだったが、ユエが封印されていた部屋に
長居したく無いみたいなのでハジメが造った拠点に移動することに
その際サソリモドキの死骸やらユエが封印されていた
錬成で崩れた立方体をアイテムボックスにしまうと
ユエはとても驚いていた。
とりあえず経緯子がユエを風呂に入れてから
落ち着いて話をすることにして。
魔法でユエの髪を乾かしているところだ。
(ユエは身だしなみを他人任せに
慣れてる所をみると王族とからしいし)
経緯子はユエの背中を見ながら考えてた
(それに垢とかあまり溜まってなかったし
もしかしたら新陳代謝を落として休眠状態に
近かったのかも、それにあの立方体は封印にしては
なにか半端だし)
などと考えながらユエの髪を乾かし終えると
アイテムボックスに入れてあった
自分の予備のシャツを着せる。
ハジメ達4人は車座に座り話していた。
「そうすると、ユエさんは少なくとも三百歳以上なんだね?」
「ハジメ…マナー違反それにユエでいい」
ユエがジト目でハジメを見る。経緯子と香織も少し非難の目を向ける。
女性に年齢の話はどの世界でもデリケートな問題なのだ。
ハジメ達が読んだ本には、三百年前の大規模な戦争のおり吸血鬼族は滅んだと書かれていた。
「吸血鬼って、みんなそんなに長生きなのかな?」
「香織、・・私が特別”再生”で歳もとらない・・・」
ユエが言うには普通の吸血鬼族は生きても二百年位で
ユエは12歳の時魔力操作や自動再生の固有魔法に目覚めてから
歳をとっていないらしい。
先祖返りの力に目覚めてから数年で一族で最強になり
十七歳の時、吸血鬼族の女王になったらしいが
数年後にその力を恐れた叔父がユエを裏切り
ここに封印したのだが、当時のユエは突然の裏切りに
混乱していたため、どうやってあの封印部屋に連れて
来られたのかわからないらしい。
「それでユエさん・・」
「・・・・・・」
ハジメが質問するがさん付に
ユエが無言の抗議をして言い直す
「・・・ユエはここがどの辺りかわかる?
他に地上に戻る道とか知っている?」
「・・・わからない。でも・・・
この迷宮は反逆者の1人が造ったと言われてる」
「「「反逆者?」」」
ユエが言うには 遥か昔、神代と呼ばれる時代に
神に反逆し世界を滅ぼそうと画策した七人の眷属がいたそうだ。
しかし、その目論見は破られ、彼等は世界の果てに逃走した。
その果てというのが、現在の七大迷宮といわれているらしい。
この【オルクス大迷宮】もその一つで、
奈落の底の最深部には反逆者の住まう場所があると言われているのだとか。
そのあとハジメ達はユエに自分たちがトータスに召喚され
奈落に落ちユエを助けるまでの事を話すと
「・・・ぐす・・・ハジメ、経緯子、香織、・・・つらい
私もつらい・・・」
ユエはハジメ達の境遇に同情し泣きだす。
ハジメはあわてて
「ユエさ・・・ユエの方がずっと一人で
辛かったのに僕には経緯子ちゃんと香織さんも
いてくれたから。だから泣かないで」
と言いながらハジメは右の指でユエの涙を拭う
ユエはハジメの手を両手で包み目を細め
ハジメの手に頬ずりする仕草をする。
「・・・んっ」
ハジメが経緯子と香織を見ると
香織は笑顔が怖く、経緯子は「あ~あ」という顔をしている。
「ハジメくん!私もさん付けはやめて”香織”と呼んで欲しいかな?かな?」
なにやらユエに対抗心を燃やす香織さんである。
そのお願いをハジメは拒否できず。小声で
「…香織///」
「ハジメくん♡」
とハジメの左肩に顎をのせるようにして
後ろから抱きつきユエと視線を交える。
そんな二人に挟まれたハジメが
正面に座る経緯子をすがるように見る。
「んっ?私はちゃん付けのままでハジメちゃん
ほら香織さんもユエさんもハジメちゃんが
動けないから離れて食事にしましょう」
「あっユエの食べる物をどうする?魔物肉食べさせるわけには」
「ハジメくん魔物肉以外だと
あのリンゴスイカぐらいしかないかな」
「大丈夫・・・食事はすました
・・・熟成の味・・ハジメの血」
「血でいいのね流石は吸血鬼
熟成の味・・・吸っていいハジメちゃん?」
「やめて」
吸血鬼族は普通の食べ物でも栄養が取れるが
血を直接吸う方が効率が良いとユエが説明した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
くぅ~ん
それが今の雫の様子である。
ベヒモスの居た広間を崩落させた
事に責任を感じ犬耳を着けたまま
海里の後をしょんぼり歩いている。
30階層まで戻って来たとき
雫の後を歩いていた鈴が
伏せてはいるが時々
感情の揺れでぴこぴこと動く犬耳に
辛抱たまらず手を伸ばし雫の犬耳の裏を指でなぞる
「あっひゃん‼」
雫はゾクゾクとした感触が
全身に伝わり背中をのけぞらせ
思わず声を上げる。
この雫専用犬耳型(ドーベルマンタイプ)思念波補助器具は
シンクロ率100%超で触られた感触も伝える逸品なのだ。
キラリ~ン☆その反応に
鈴が瞳を輝かせなでなで、もみもみし始める。
鈴に触られる度に雫は
「ひゃっ」
「はぅうん」
「やっ・・らめぇ」
と段々声に艶が出てくる
そのうえ雫が身をよじらせて
反応するたびに
チチタプ、チチタプとなるものだから
男子生徒は色々前のめりである。
勿論、M・D勇者(モンスター・ドウテイ)光輝も
例外ではない。
雫がいい加減キレて鈴に
耳まで赤くし涙目でゲンコツをかまそうとしたとき
メルドが生徒達を叱責する。
「お前たち!まだ迷宮の中だぞ!
この辺には厄介な呪いを放つ魔物も
いるんだ気をぬくな・・⁉」
メルドが言葉を終える前に
物陰に潜む黒い魔物から
謎の怪光線が雫のこぼれそうなのを
たまたま並んで凝視していた
光輝と檜山に浴びせられる。
怪光線を浴びた
二人は何故か足がもつれ
光輝を檜山が地面に押し倒すかたちで転ける。
追撃と言わんばかりに檜山の唇が
光輝に迫る光輝は首を捻って
己の唇を死守するが逸れた檜山の唇が
光輝の耳に触れ吐息がかかり
ゾクッとした感覚が光輝を襲い
「アッ フンッ❤️」
と色気のある声を上げる。
先程の魔物はラッキースケベ(男同士)が
起きる呪いを放つ固有魔法を持つのだ。
と濃ゆい光景に鈴もセクハラを止め
雫も久方ぶりに光輝に対して少しだけ
慰めてやる気が起こるが
立ち上がった光輝と檜山が
呪いの影響が抜けてないのか
「天之河・・・・」
「檜山・・・・・」
とまんざらでもない感じでキックオフする二人に
雫は慰めの気持ちは霧散しそして
チタタプ、チタタプと先程の黒い魔物を
隠しきれ無いナニカを放ちながら
メガネを光らせ杖でなめろう状態にする
恵里を雫と鈴は見なかったことにした。
とグダグダな光景を海里は眺め
自分も雫の耳をモフリたかったと
そして恐ろしい呪いがあるな〜と
考えていた。
まぁ多少のトラブルが有ったが無事に
迷宮から出る勇者一行だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
王宮のサロン
奈々、妙子、昇,明人,淳史の
居残り組はハジメ達が奈落に落ちたあの日から
こうして集まってはただ駄弁る日々を過ごしていた。
そんな中、訓練を終えた優花が入ってきて奈々の隣にすわる。
優花は皆を見渡し一呼吸おくと
「私。愛ちゃん先生の次の遠征についていくから」
「え~優花っち危ないよ」
「危ないし、今も怖いけどこのままだと嫌だから
アイツの事を無駄にしたくないから」
その言葉に淳史が
「園部、南雲たちには俺も助けられて
お前の何かしたい気持ちもわかるけど
南雲たちは・・・だから怖いんだよ俺は」
怖いその思いは奈々や妙子に昇に明人も同じだ
ハジメは生産職だったが無能では無かった
だからこそ無茶をして皆を救ったが落ちてしまった。
なのに助けられた自分達は怖くなって
何もしない自分たちに後ろめたさと嫌悪感を持っていた。
「べつに皆に一緒に来てなんて誘う気はないし。
今、言ったのは私自身の意思表示だから」
奈々達の心情も良くわかる優花は
元々一人で愛子に付いて行くつもりでいた。
その言葉に賛同する者が現れる。
「俺も畑山先生について行くよ」
優花達のテーブルから少し離れた所に
座っていた清水幸利が言った。
それは聞いた昇が
「清水は怖くないのか?」
「あ~俺はさぁこのまま何もせず
城に居るほうが怖いと思うんだよ」
「どうして?」
「今は畑山先生のおかげで
こうして何もせず引きこもっていられるけど
いつまでも王国、いや教会が特に許さないだろう?
最悪、魔法で知らない内に洗脳されるかもしれないし」
「清水それは考え過ぎじゃないか?」
と昇は言うが
幸利の言葉に淳史が考え込みながら言う
「確かに宗教絡みだとあり得るかもな?
でも清水お前もオタクだけあって
こういう状況には色々頭が回るよな」
変に宗教に偏見を持つ日本人らしい答えをだし
淳史が幸利の考えに一理あると思い
オタク趣味を揶揄することもなく感心する。
今のクラスは経緯子やハジメの影響で
普通にゲームやアニメなどの
話をしてても変な目で見られる事もなく
幸利も中学の時のようにいじめられず
地球の教室では召喚されなかったが
その類の話をする友人もいた。
妙子が何かを思い出し言う
「そういえばさぁ愛ちゃんに付いてる
神殿騎士だっけ?全員、凄いイケメンだよね」
「優花っち、これは由々しき事態だよぉ」
「そうね。愛ちゃん先生を篭絡するための
ハニートラップ要員だわ!」
「「「なにぃ!」」」
と憤りの叫びを上げる淳史たち
イケメン滅ぶべし。
私たちの愛ちゃん先生を
教会の毒牙から守ると団結する優花たち
結局。奈々たちも優花と共に
愛子の遠征についていく事になり
ここに”愛ちゃん護衛隊”が誕生した。
優花達が気勢を上げる中
幸利は王城からいやオルクス大迷宮から
離れる事にホッとしていた。
彼は何かに怯えていた。
経緯子が前回使った”泡沫水流"と
今回のドライヤーの魔法は
自分がお気に入りのなろう小説
家政魔導士の異世界生活~冒険中の家政婦業承ります!~
の主人公のリスペクトです。
スライムのルリィが可愛いですよ。
経緯子もぶっかけ系キャラになるかも?
エロハプニング(男同士)はありふれ日常の一巻からです。
ぶっちゅうとしても良かったけど
それだと恵里が檜山をチタタプしそうなので。
清水君は原作のように光輝と檜山によって
クラス内で異常なオタク嫌悪の空気が作られないので
あまり卑屈になることもなく原作より幾らか明るい顔をしています。
休み時間はもの静かに友人とオタク談義してます。
ただその友人は召喚に巻き込まれてません。