ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね!   作:simasima

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23 栗原海里のとある日のこと

かなり投稿が遅れました。

自分の作品はかなり展開が

遅いなぁと思う今日この頃です。

しかも更新も遅いのに

見捨てず読んでくださる

皆様には感謝しかありません。

ありがとうございます。

 

では本編です。

 

 

 

 

 

 

 

               

 

 

 

 

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シュタル鉱石

 

魔力との親和性が高く、魔力を込めた分だけ硬度を増す特殊な鉱石

 

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シュタル鉱石これがサソリモドキが異様に硬かった原因である。

この鉱石でサソリモドキの外殻が出来ていて

サソリモドキの魔力で強化されていたためだ。

 

鉱石なら錬成で加工することができたかもと思い

ハジメが試しに錬成してみると簡単に変形し

あの戦いの苦労はと思いハジメはへこんだ。

 

ともかくサソリモドキとの戦いでは火力不足を感じたためと

対物ライフル擬きを義手に仕込むのは無謀と痛感したので

改めてシュタル鉱石を利用した1.5メートル強のロングバレルの

対物ライフル”シュラーゲン”を開発

そのうえシュタル鉱石で弾頭をコーティングした専用の徹甲弾も用意した。

 

だがハジメはアイテムボックスで持ち運びに苦労しないため

オルクス迷宮の対ラスボス用に更なる大型兵器を制作中だ。

 

「経緯子ちゃんその位置で支えてて」

 

と今も経緯子に手伝ってもらい組み立ている最中である。

ちなみに香織とユエは今、魔物狩で拠点にいない。

 

「よしココで固定して。完成!」

 

「ハジメちゃんお疲れさま」

 

「経緯子ちゃんもありがとう」

 

と完成した新兵器を見ながら互いを労う二人

そして並んで座り水を飲み一息つく

 

「ハジメちゃん、ユエさんも

日本に連れて行くのよね 」

 

「うん、帰る所が無いみたいだし

父さんと母さんも受け入れてくれるだろうし

経緯子ちゃんは反対なの?」

 

「ううん、ユエさんを連れて帰る事は賛成よ

ただね、お姉ちゃんはどうするのかなぁって?」

 

「地球に帰るか元の世界に戻るか?」

 

「お姉ちゃんあっちの世界に

大事な仲間とか友達もいるみたいだし

それに新しい家族もきっと・・・」

 

「どっちを選ぶのかなぁ海里姉ちゃん」

 

ハジメと経緯子は海里もといマイルの家族の事を

自分たちとの繋がりが否定されるのが怖くて

海里に尋ねることができずにいた。

もしマイル(アデル)の家族の事を聞けば

二人は海里を強引に地球に連れ帰るだろうが。

 

「ハジメちゃん・・」

 

経緯子は自分の隣にハジメが

居る事を確かめるように

ハジメの左肩に頭を預ける。

そしてハジメもまた経緯子が

隣にいてくれる事を

確かめるためか

経緯子の髪を右手でやんわりと撫でる。

しばらくそうしていると

拠点の入り口を動かす音がし

ハジメと経緯子は離れる。

 

「ハジメくん、経緯子ちゃんただいまー」

 

「ただいま・・・沢山狩った」

 

「おかえりなさい香織さん。ユエさん」

 

「香織、ユエおかえりー」

 

狩りに出ていた香織とユエが戻ってきた。

トテトテとユエがハジメに寄って来る。

 

「んっハジメ・・・沢山狩った・・香織はちょっぴり」

 

「むう~ユエは考え無しで魔法で倒すから黒焦げだし

私は丁寧にとどめを刺してるもの

ハジメくんも獲物は綺麗に処理した方が

良いと思うよねぇ?ねぇ?」

 

「香織・・・負け惜しみ」

 

「ユエこそ残念仕事だよ」

 

香織とユエがハジメへのアピール合戦を始める。

二人は良く言い争いをするが、この二人、狩りに行き

怪我などしない所をみると上手く連携しているようだ

そんな二人を経緯子は、ほほえま~と眺めながら小声でハジメに

 

「香織さん何か思い詰めてたけど

ユエさんのおかげで少しは楽になったみい

それにユエさんも楽しそうだしね」

 

「そうだね、日本じゃあんな感じに

言い争う香織を見たこともないから

僕はちょっと驚いたけどね」

 

少しの間、言い争いをした香織とユエは

いつも通りにハジメに近づき

二人で仲良くハジメにすりすりしようとする。

 

これが今のハジメ達の日常風景だ。

 

 

 

 

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オルクス迷宮の攻略はルートが崩落で

潰れたため別ルートの探索か崩落箇所の

修復するか決定するまで攻略組は

王城に戻り待機することになった。

 

 

~勇者と海里~

 

キンッ! キンッ! キンッ!

 

と剣の打ち合う音が訓練場に響いている。

光輝のステータスはすでにメルドを超え

ステータスのごり押しだけで騎士団を

ほぼ圧倒できるようになっているが

そんな彼も今そのごり押しに圧倒されている。

模擬戦の相手、海里は光輝の十倍以上のステータスで

 

「くっ!」

 

光輝の繰り出す剣戟を海里は

 

「ほっ!ヤァ!」

 

とただ左右に剣を振るだけでいなしていく

そこに技術はなく勘と反射だけだ。

 

光輝はここまで己の技術と努力を否定された事はなかった。

それも相手は妹と生き別れた悲劇のヒロインの

年上の美人で自分によって救われなければならない一人に

己の無力さを自覚させられていく

だが光輝はそれを否定するかのごとく

渾身の一撃を気迫と共に海里に打ち込む

 

ガキィッ

 

と容易く海里の剣で受けられる

光輝は強引に押し込もうとするが

微動だにせず海里が軽く剣を払うと

光輝はたたらを踏み尻もちをつく。

 

「天之河さん大丈夫?立てる?」

 

海里が光輝を気づかい声をかけると

光輝は立ち上がりながらいつもの調子で

 

「ははっ 海里さんは強いですね。

俺と一緒にこの世界を救うために戦って

くれると思うと心強いですよ」

 

「君は何を言ってるの

私は戦争に参加する気はないですよ」

 

「それだけの力を持っているのに

なぜこの世界の人を救わないんです?」

 

「私は戦争がどんなものか知ってるし

それに魔人族のことをよく知らないしね」

 

「魔人族は残忍で凶悪だから

俺たちはこの世界を守らないと

それが正しい力の使い方なんです海里さん」

 

「天之河さん、残忍で凶悪な魔人族

怯える人々そして選ばれし戦士たち

事実なら子供の正義感で戦えますね」

 

「海里さん!子供って俺たちはごっこ遊びしてない!」

 

「そうですよね。だから経緯子たちがココにいませんね」

 

「それは・・香織と経緯子さんは

俺が絶対助けだします」

 

「そう・・・ならもう一度言います

私は帰るために戦ってるだけです」

 

と言い残すと海里は訓練場から去っていった。

 

残された光輝は

 

「海里さんなぜそれだけの力を

この世界の救済に使わないんだ

それが正しい力の使い方なのに」

 

と独り言ちるその言葉が

近くで刀の素振りをしていた雫の耳に入り

彼女は眉をひそめた。

 

 

~海里と監視するもの~

 

主はアンノウンを直接

観察するように命じられた

主の目をもってもその者は

常におぼろげにしか見えない

故に接触する事に決めた。

 

海里が夕食を終え自室へ一人で歩いていると

月明かりに照らされた廊下に

一人の美しい銀髪で均整の取れた体の

修道女が佇んでいた。

 

彼女は抑揚のない声で海里に話しかける

 

「私はノイントと申します。

栗原海里様と少し話をしたく・・・」

 

だがノイントは言葉に詰まる

 

(アンノウンのアレはなんだ

魔力ではない魔力のような意志をもつアレは)

 

ノイントは観測できない何かに

己のすべてを見透かされること

最悪主へ害が及ぶことを

なのですぐこの場を去ろうと

おのれの脇腹を押さえる仕草をし

 

「イッ・・急にさしこみが、失礼いたします」

 

 

「そうですか、私もお話したかったです。

良く()()()ますね。これぞファンタジーです」

 

その言葉に立止まるノイント

海里はなぜか納得したように

「わかっている、わかっているから内緒にしてるから」

と手を振り自室へ入っていった。

 

 

「アンノウン・・・見破ったのか」

 

 

 

~海里とナノちゃん~

 

自室に入った海里は

ソファーに腰かけると

 

「ロボットでなくてアンドロイドだよ

ファンタジーな世界ならオートマタ

すごいね一見人間と見分けがつかなかったよ

で事情があって正体を隠すのもお約束だもんね」

 

と海里はえーもん見たと興奮して言った。

 

『あの程度のもの我々が造ったものに

比べればⅭ級品です』

 

とナノちゃんが姿を現して言う

海里は意外とナノちゃんは負けず嫌いだなぁと思い。

 

「最近私の力が急に上がった気がするけど

さっきの勇者君と模擬戦闘も余裕だったし」

 

『海里様ひらたく言うと慣らし運転が終わったからです。

海里様の地球とマイル様の地球は同一宇宙に存在する惑星ですので

同じく上位世界からの転移での余剰エネルギーによる強化が

海里様の場合は莫大だったため無理なく体に

馴染むのに時間がかかったのです』

 

海里(マイル)はナノマシンの造物主が調整した受精卵で生まれた

スーパーウルトラDXコーディネーターともいうべき存在なので

自然発生の人間とはポテンシャルが違いすぎるため

力が馴染むのに時間が掛かったのだ。

 

海里のステータスプレートはリンクを切って

適当に周りのステータスに

合わせ誤魔化しているので。

海里は恐る恐るナノちゃんに尋ねる。

 

「ナノちゃんトータスの人と比べると

例えば魔力だとどの位強いの?」

 

『約6千8百倍です。流石に肉体限界のため

腕力や頑丈さ等は数百~二千倍のあいだですが』

 

「ねぇ元の世界に帰れば元に戻るよね?」

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

 

「また普通が平均が遠のくよぉ!!」

 

と海里はソファーでふて寝した。

 

 

『あの人形常にどこからかエネルギーを送られていたな』

 

『どうする辿るか?』

 

『それは我々がもう少し増えてからだな』

 

『海里様の安全が最優先だしな』

 

『だが奴の大元が直接手を出した時は』

 

『『『『『もちろん潰す!!』』』』』

 

 

 

                  

 

 

 

今回も話が進んでない。

 

香織とユエですがキャットファイトはしません

軽い言い争いだけで終わります。

香織にとってもユエにしても

今までにない関係で嫌いではないのです。

 

経緯子にたいしてはハジメとの距離が

自然すぎて二人は受け入れてます。

 

エヒト神の使徒ノイントVS造物主の使徒ナノちゃん

その行方、それはいつかの講釈で。

 

 

 

 

 

 


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