ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね!   作:simasima

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30 旅立ち

今回でオルクス迷宮が終わります。

他の迷宮はもう少しサクサクと

進めれたら思いますが・・・

 

では本編です。

 

 

 

 

 

               

 

 

 

 

月光が差し込むどこかの一室に影が二つ

女が平坦な声で言う

 

「お前には何もない」

 

男が睨む

また女が言う

 

「何も得られない何故なら

お前は嫉妬傲慢無知蒙昧怠情下品で

何より無能だ」

 

「くっ俺は違う無能はヤツだ」

 

「現実は要らないもの

数合わせにも値しない

だからお前は”呼ばれず”ここにいる」

 

対外的に重要な集まりが有ったが

この男は呼ばれずいつもと変わらない

宿の一室にいるのだった。

 

「このまま引きこもってはどうだ?

無能な働き者は嫌われるぞ」

 

「黙れアイツのアイツのせいだ

あの女さえいなければ俺は今頃」

 

「では女を殺したいか?」

 

「殺したいさ。けどよこれ以上

何かしてばれたら居場所が・・」

 

「小者、ここに極まりだな

落ちるとこまで落ちて

それでも保身を第一とは」

 

「うるさい!力が・・・力さえあれば

殺ってやるさ」

 

「主に従うなら力をやろう

栄誉も女も付いてくるぞ」

 

「・・・従う!力をくれ!

報酬を忘れるな!」

 

「望み通り力をやろう」

 

と言うと女は男の唇を奪い

舌でこじ開けナニかを

男の中に送り込んだ。

 

 

「うぷっ、なっなにが」

 

「時が来ればわかる。

それまでアンノウンにばれないようにな」

 

そう言い残し女は銀光の煌めきと共に

姿を消し男は一人部屋に残された。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

朝もやの中城の裏庭で

鈴が雫と海里を見送っていた。

 

「恵里は部屋にいなかったから

見送りは鈴だけだけど無事に戻って来てね」

 

「海里さんがいるから私は大丈夫

鈴こそ怪我しないでね。

あと恵里にもよろしく言っておいてね」

 

 

「とにかくある程度、帰還の目途がついたら

戻ってきますからコピー達にも皆さんを

守るように頼んでますので心配しないでください。

ではドロンです!」

 

海里が印を組み、そう言うと白い煙が二人の姿を隠し

煙が晴れると鈴の前から雫と海里は

いなかった。

 

海里が光学迷彩で姿を消したからだ

そのまま抜き足差し足で忍び足で

二人は城から出て行った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ブッモモォオオオオ!!

 

 

農村のあぜ道らしき所を土煙を上げながら

雄叫びを上げ猛牛サイズの猪の魔物が疾走している。

よく見れば頑強な茶色の体は所々傷ついていた。

魔物の血走った赤い瞳は前方に人影を捉える。

 

人影は優花であった。

彼女は両手で6本のナイフを指に挟み

魔物の正面で投擲の構えをとっていた。

 

(くうっ・・視線を逸らすな!固まるな私!)

 

優花は迫って来る魔物の威圧に気圧され

脳裏に殺されかけた事がフラッシュバックするが

己を鼓舞し魔法の詠唱を完成させる。

 

「我は望む炎よ”纏炎”」

 

その言葉と同時に赤い炎を纏った六本のナイフが

魔物に向かって放たれる。

 

ギャン!

 

優花の放った灼熱のナイフが全て

魔物の頭部に突き刺さり短い断末魔を上げ倒れる。

 

優花は長い安堵の息を吐く

 

(私もこれで少しは近づけたのかな)

 

と感傷にひたってる中、

愛ちゃん護衛隊のメンバーが

優花に集まって来る。

 

「優花っち!やったじゃん!」

 

「みんなが弱らせて誘導してくれたから」

 

愛子と農村を巡っていた優花達は

畑を荒らす猪タイプ魔物を

再起のために皆で協力し追い詰め

優花がトドメを刺したのだ。

 

「でも仕留めたのは園部だ

流石!隊長!頼りになる」

 

幸利が優花を褒めるが

 

「隊長・・?」

 

その言葉を訝しげる優花そこに明人が

 

「園部は俺たちののリーダーだから

愛ちゃん護衛隊の隊長だな」

 

淳史と昇が調子良く

 

「隊長よろしく」

 

「これからは園部隊長と呼ぶぜ」

 

それに奈々と妙子も乗っかり

 

「優花っち隊長♡」

 

「ユウカタイチョーだね」

 

「「「「「タイチョー♪タイチョー♪」」」」

 

と皆で調子に乗りはやし立てる。

優花が顔を赤らめ叫ぶ

 

「隊長言うなぁ!」

 

 

 

「ふ~皆さん怪我無く良かったです」

 

優花達を見守っていた愛子が

全員が怪我せず魔物駆除を

やり遂げた事に安堵していた。

 

愛子達がこの村に到着し

猪の魔物に畑を荒らされてると聞くと

優花達が駆除すると言い出したのだ。

危ないで止めるようにと言おうとしたが

優花の前に進む決意を込めた瞳に

何も言えなくなり駆除を認めてしまった。

 

そして愛子の前でふざけ合う優花達を見ながら

 

(何やら吹っ切る事が出来たみたいですね)

 

「それにやつらは丹精込めたスイカとか

真ん中だけ食い荒らすから

猪どもは駆除、駆除です」

 

実家が農家の愛子の暗い恨み言が口から洩れ

それを聞いた神殿騎士たちが少しひいていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

オスカーの隠れ家の倉庫に二か月間で

作った装備、武装が並べられていた

 

中心にハマーに似た魔力駆動の四輪に

両脇にアメリカンタイプのサイドカーと

近未来感デザインの

ストリートファイタータイプのバイク

その周りに対物ライフルのシュラーゲン

アハトアハト改、ガトリングガンのメツェライ

デデェエンン♪なロケットランチャーのオルカン

等の武器そして各種弾頭を並べて

それらを眺めハジメは悦に入っていた。

戦闘機の周囲に各種の武器を並べる写真などがあるが

ハジメも整理ついでに見栄えよく並べてみたのだ。

理由は男の子なので仕方ないのだ。

 

「ハジメちゃん!明日には出発するのに

片付けもせず何してるの?」

 

経緯子がハタキを持ったを手を腰に当て

倉庫の入り口で怒っている。

ハジメはばつが悪そうな笑顔を浮かべ

 

「ハハッ 整理してたらつい

経緯子ちゃんごめん」

 

「仕方ないわね~昔から本とか片付けてたら

読み始めて脱線してたから

お姉ちゃんと同じで変わらないんだから

それにここから出ていく前に

ここを掃除しようと言ったのは

ハジメちゃんなんだよ」

 

オスカーの隠れ家はゴーレムがいて清掃及びメンテナンスはされているが

ハジメが旅立つ前に皆で大掃除しようと言い出しその最中なのだ

経緯子はハジメを見つめ心配気味に

 

「・・・ハジメちゃん大丈夫?」

 

「どうしたの僕なら元気だよ」

 

「何でもない、でもよくこれだけのモノを作ったよね」

 

「作業場にこもり過ぎて、経緯子ちゃん達に

何度も引きずり出されたけどね」

 

元来凝り性なハジメは夢中になると

直ぐ寝食を忘れて作業を続けて

ステータスが上がってるため

余計にこもってる時間が長くなるのだ

そのため心配と構ってもらえなくなった

ユエや香織に何度も強引に連れ出されるのが

幾度となく繰り返された。

そのかいも有って目の前の装備以外にも

魔力の流れを見られる。神結晶を加工したレンズの眼鏡や

経緯子や香織の協力で作り上げた二人の専用武器等

多種多様な小物も作り上げた。

 

少し前に神水が染み出なくなった神結晶で

その魔力を貯める特性を利用し

魔力切れ対策として魔結晶シリーズと名付けた

指輪などのアクセサリーを作りそれを

ハジメは経緯子たちに贈ったのだがその時ユエが

 

「・・・プロポーズ?」

 

香織はおずおずと左手を突き出し

 

「ハジメくん。嵌めてくれないかな?かな?」

 

「ハジメちゃん嬉しいサプライズだよ」

 

と経緯子が言った後

 

「なんでやねん」

 

ハジメは思わず三人に関西弁で突っ込みを入れた

 

「そうじゃなく!てそれで魔力枯渇を防げるから

皆を守ってくれるはずだから」

 

「・・・やっぱりプロポーズ」

 

「ハジメくんの照れ屋」

 

「素直じゃないね」

 

「三人とも僕の話を聞きなよ」

 

「フフ・・・ハジメ」

 

「ハジメくん」

 

「ハジメちゃん」

 

「「「大好き」」」

 

「・・おう」

 

本当にもう爆発しちまえよ!言われそうな雰囲気を醸し出す四人。

その後別のモノが爆発した経緯子達にいつものごとくされたハジメだった。

 

その時のことを思い出し遠い目をしたハジメは

広げた装備をアイテムボックスに収納しながら

 

「経緯子ちゃんお互いにステータスの値が

おかしな値になったね」

 

「一般人の平均値に近いステータスだったのにね」

 

ちなみに現在のハジメ達のステータスは下記の通りだ

 

====================================

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:???

 

天職:錬成師

 

筋力:10950

 

体力:13190

 

耐性:10670

 

敏捷:13450

 

魔力:14780

 

魔耐:14780

 

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成][+錬成記憶][+錬成再生][+間接錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷[+周波数調整]・天歩[+空力][+縮地][+豪脚][+瞬光]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・言語理解・身体強化・超超超々微細機械補助[+土魔法A][+探索魔法C][+生活魔法D]・アイテムボックス

 

====================================

 

 

栗原経緯子 17歳 女 レベル???

 

 

 

天職 薬剤師

 

 

筋力 :10050

 

 

体力 :10120

 

 

耐性 :12830

 

 

敏捷 :11020

 

 

魔力 :15560

 

 

 

魔耐 :15040

 

 

 

技能 調合[+成分解析][+成分抽出][+液体系鑑定][+生物系鑑定][+液体合成][+自動合成][+濃縮加工][+精密混合]・魔力操作・胃酸強化・纏雷[+周波数調整]・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・言語理解・水魔法[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇][+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動]・火魔法[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・超超超々微細機械補助[+水魔法A][+土魔法C][+探索魔法A][+分析魔法A][+生活魔法A]・言語理解・身体強化・アイテムボックス

 

 

 

 

 

====================================

 

 白崎香織 17歳 女 レベル:???

 

 

天職:治癒師

 

 

筋力:10100

 

 

体力:10960

 

 

耐性:11000

 

 

敏捷:11080

 

 

 

魔力:18680

 

 

 

魔耐:16800

 

 

技能:回復魔法[+効果上昇][+回復速度上昇][+イメージ補強力上昇][+浸透看破][+範囲効果上昇][+遠隔回復効果上昇][+状態異常回復効果上昇][+消費魔力減少][+魔力効率上昇][+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動][+付加発動][+高速治療][+精密診療]・光属性適性[+発動速度上昇][+効果上昇][+持続時間上昇][+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動]・高速魔力回復[+瞑想]・魔力操作・胃酸強化・纏雷[+周波数調整]・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・身体強化・超超超々微細機械補助[+治療魔法A][+光波魔法A][+探索魔法C][+生活魔法B]・言語理解・アイテムボックス

 

 

 

====================================

 

 

三人ともステータスの平均が軽く一万を超え

レベルにいたっては魔物の肉を食べ過ぎ

肉体が変質したためか、まともに表示されなくなっていた。

変わり過ぎたため人種から外れた証なのかもしれない。

 

少し感傷に浸った後ハジメはふいに経緯子の肩を抱き寄せた

ハジメの行動に少し驚くも経緯子はハジメの肩に頭を預け

 

「ハジメちゃんはハジメちゃんだよ」

 

静かに優し気に経緯子は言う。

その言葉にハジメはいつも通りの苦笑いを浮かべ何かを言おうとした時

 

「あー経緯子ちゃんずるいかな!かな!」

 

香織の声が二人の背中から響く

 

「掃除サボってハジメくんとしっぽりとか私も混ざっちゃうよ」

 

「違うから突撃しないで香織さん」

 

「香織ごめん!それは後でね」

 

「うんわかった」

 

その後は真面目に大掃除を終わらせ。

そしての夕食をすませ

隠れ家のでの最後の夜をほどほどで過ごし

翌朝、ハジメ達は新たな装いで転移の魔法陣の前にいた。

彼らの服装とはいうと

 

ハジメはオスカーの服を仕立て直した

黒のスーツにコートとガンベルトの

西部劇のワイアットアープスタイル

 

ユエは白のコートに黒いスカートに

絶対領域が眩しいタイツを履いている。

それとハジメ達はアイテムボックスがあるので

宝物庫の指輪はユエの左手の中指に嵌められている。

 

香織はハジメとお揃いデザインの紅のコートに

白のシャツに赤のベストにショートパンツと

黒のパンストを履いている。

 

経緯子は白のシャツに紺のベストに

前止めに魔結晶のブローチを使っている短めの赤のストール

そして赤茶色のロングスカートに

ブーツといささかおとなしめの装いである。

 

どの服もただの布ではなく奈落の魔物の素材を使った

耐久性、防刃、対魔法の高いものである。

 

ハジメは転移の魔法を起動させながら

 

「みんな……僕の武器や僕達の力は、地上では異端で。聖教教会や各国が黙っているということはないだろう」

 

「だよね」

 

「兵器類やアーティファクトを要求されたり、戦争参加を強制される可能性も極めて大きい」

 

「そうなると思うし」

 

「教会や国だけならまだしも、バックの神を自称する狂人共も敵対するかも」

 

「ん・・・」

 

「世界を敵にまわすかもしれないヤバイ旅だ。命がいくつあっても足りないぐらいに」

 

「今更・・・」

 

「わかってるよ」

 

「了解ずみ」

 

経緯子、香織、ユエは真っ直ぐにハジメを見つめ答える。

 

「僕が皆を守り、皆が僕を守る、そしてお互いに守りあえば僕達は最強だ」

 

「治療師の名に懸けて私が皆を治すよ」

 

香織が決意を表明し。

 

「そうね全てを排除しても皆で帰るよぉ」

 

経緯子は覚悟のほどを述べ

ユエは三人に笑みをうかべいつも通り

 

「んっ!」

 

と言ったとき転移魔法が発動し

ハジメ達は奈落の底から姿を消したのだ。

 

 

                    

 

 

ありふれ学園の特務風紀部隊隊長の優花のハチマキ姿が

似合ってて可愛いかったのでタイチョーネタを書きました。

タイチョーと言えばナイマツのディータイチョーいいよね。

とディーフラグの船堀ネタの落書きです。

 

【挿絵表示】

 

 

経緯子の服装はありふれヒロインとしては

露出控え目でカオルのコスです。

 

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