ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
ハジメ達がブルックの街に入ります。
久方ぶりにあの二人の様子も
では本編です。
「ほぅ~」
「香織さん。あれ可愛くない?」
「ホントだ。経緯子ちゃん後で行ってみよう」
「んっ・・・♪」
「・・・・・・」
ハジメ達は、ステータスプレートの値を隠蔽し
ユエは無くした事にして、無事にブルックの街に入り。
情報収集と資金調達を兼ねて、冒険者ギルドを目指し、
ブルックの街の目抜き通りを歩いていた。
様々な店や屋台が、並ぶ賑やかさに、ハジメや経緯子と香織は
楽し気に話ながら、ユエも機嫌良さそうに歩いているのだが。
シアだけは不機嫌な顔をしていた。
彼女は己の首元を指さしながら
「・・ハジメさん。コレなんとかできませんか?」
そこには彼女に似つかわしく無い。武骨な首輪があった。
「シア(呼び捨てで構わないと、シアに押し切られた)首輪をつけた。
理由は説明したし、納得しただろ?それにただのダミーだしさ」
「ですが・・周りからハジメさん達の仲間と見られない感じが」
「んっ・・シア。周りは周り、自分達がどう思ってるかが大事」
「そうだよ。シアさんの事、私もハジメちゃんも何を言われても、仲間だと思ってるし」
「シア。不愉快かも知れないけど、シアを守るためだからね」
ユエ、経緯子、香織が各々にシアを励ます。
そしてハジメは頬をかき。
「シアはさぁ。愛玩用として人気の兎人族で、その上白髪の兎人族で物珍しい上、
容姿もスタイルも抜群。誰かの奴隷だと示してなかったら、町に入って十分もしない内に
人攫いの嵐だよ?それに万が一攫われても、その首輪には念話石と特定石が組み込んであって
僕とはぐれても、話したり居場所がわかるから・・ってなに?くねくねしてるの?」
シアは両手で赤くなった顔を押さえ、イヤンイヤンと体をくねらせていた。
「そんな、容姿もスタイルも性格も抜群で、世界一可愛くて魅力的だなんてぇ、
そして私と何時でも何処でも話したいからって、首輪にそんな機能をつけるなんて
ハジメさんのYA・KI・MOTI・YAKI❤ぶけら!!」
ユエの右ストレートがシアの頬を打ち。
同時に香織の肘が脇腹に入る。
「シアさん。節度は大事よ」
と経緯子に睨まれ言われた。シアは涙目で謝るのだった。
そんな女子達のかしましい、やり取りにハジメは苦笑いを浮かべて。
一本の大剣が描かれた看板が掲げられた建物を見ながら
「あれが、この街のギルドだね」
ハジメ達が重厚な扉を開け中に入る。ギルドは荒くれ者の場所との
イメージがあったので。もっと騒然としてると思っていたが、中は
掃除が行き届いており、入り口正面に受付カウンターがあって
右手には、待ち合わせや打ち合わせの為の飲食スペースがあり
何組かの冒険者が、軽食を食べながら雑談をしている。
酒類は出してないようだ。仕事の斡旋の場でアルコールを出さないのは考えれば当たり前である。
ハジメの側にいる。美少女たち四人に好奇の視線が集まるが、
テンプレのように絡まれることはなく。
ハジメ達はカウンターにたどり着く。
そこには大変頼りがいのありそうな恰幅の良いオバチャンがいた。美人で若い受付嬢はタダの幻想だったようだ。
そんなハジメの内心を見透かしたかのように、オバチャンは人好きのする笑顔しながら
「それだけ美しい花に囲まれて、まだ足りなかったのかい?
こんなオバチャンで悪かったねぇ」
「いや、そんなこと考えてないから」
「あはははは、女の勘を舐めちゃいけないよ? 男の単純な中身なんて簡単にわかっちまうんだからね。あんまり余所見ばっかして愛想尽かされないようにね?」
「……肝に銘じておきます」
ハジメの返答に「あらやだ、年取るとつい説教臭くなっちゃってねぇ、初対面なのにゴメンね?」と、申し訳なさそうに謝るオバチャン。何とも憎めない人だ。チラリと食事処を見ると、冒険者達が「あ~あいつもオバチャンに説教されたか~」みたいな表情でハジメを見ている。どうやら、冒険者達が大人しいのはオバチャンが原因のようだ。
そして素材を売ろうとしたのだが。冒険者登録すれば、色々と特典があるらしいので、ユエとシアを除きハジメ達、三人は登録することにした。ユエとシアはステータスプレートが無いため、新たに作るとなると、色々と不味い物が衆目に晒されるため止めておいた。
「登録料は一人当たり千ルタだよ」
トータスの貨幣価値は、ほぼ日本と同じである。
「私と経緯子と香織、三人分で三千ルタですね」
とステータスプレートと料金を差し出す。ハジメ達がなぜお金を持っているかと言うと、
ハウリアを帝国兵から救い出した時に、
帝国の馬車に積まれていた。遠征費を拝借したからだ。
「素材の買取は、何処に持っていけば」
「ここでやるよ。あたしは査定資格も持ってるから見せてちょうだい」
ハジメはカバンの中に予め用意しておいた。素材を出す。
それを見た。オバチャンは驚愕の表情をして。
「とんでもない物を持って来たね。これは・・・樹海の魔物だね?」
「そうです」
とハジメは言いながら、ここでアイテムボックスから直接
奈落の魔物を出したら。「どこにこんな魔物を!」「ギルド長に誰か知らせろ」「ステキ❤」とかのテンプレな反応を見てみたいな~
などと考えてしまい。なんとなく察した。女性陣から冷ややかな目で見られ。オバチャンは呆れた視線でハジメを見る。
「あんたも懲りないねぇ」
「何のことでしょうか」
結局、買取金額はオバチャンがいろをつけてくれて、総額51万ルタになった。
「これにおすすめの宿や店が書いてあるから、参考にしなさい」
オバチャンがハジメに無料とは思えない。
精巧で有用な情報が記載されている地図を渡す。
「こんな立派なものを無料で頂いて良いのですか」
「構わないよ、あたしが趣味で書いてるだけだからね。
書士の天職を持ってるから、それくらい落書きみたいなもんだよ」
「ありがとうございます」
「いいってことさ。それより、金はあるんだから、
少しはいいところに泊りなよ。治安が悪いわけじゃあないけど、
あんたの連れならそんなの関係なく暴走する男連中が出そうだからね」
「はい。そうします」
オバチャンの気遣いにハジメは頭を下げ。
続けて経緯子たち四人も皆、頭を下げギルドを後にした。
ハジメ達が、オバチャンがくれた地図を参考に決めた宿屋は
”マサカの宿”。紹介文によると、料理が美味く防犯もしっかりしており、
何よりハジメ達にとって決めてになったのは、風呂があることだった。
その分、宿泊費は高いが金はあるので問題ない。
宿に入りカウンターに行くと、15歳くらいの女の子が、元気よく対応してくれる。
「いらっしゃいませー、ようこそ〝マサカの宿”へ!
本日はお泊りですか? それともお食事だけですか?」
「一泊で、食事付きで、あと風呂も、5人だけど部屋はある」
「はい。大丈夫です。お風呂は15分ごとに100ルタで、
今のところこの時間帯が空いてますが」
と時間帯表をみせると。香織と経緯子が「二時間かな?」「それだと少し時間が・・」などと話し
風呂の貸し切り時間を伝えると
「えっ!三時間もまさか・・あれして・・・あーで」
と宿の娘さんソーナに驚かれた。語尾が何か怪しかったが。
「それで・・お部屋はどうします?二人部屋と三人部屋が空いてますけど」
「それで、お願いするよ。割り当てだけど・・」
とハジメが経緯子達と相談しようと見ると、経緯子、香織、ユエの
三人が頭を寄せ合い小言で話し合っている。
「ハジメちゃんと香織さんとユエさんと、私とシアで分けましょう」
「そんなぁ~私もハジメさんと一緒が良いです。
私とハジメさんの二人部屋でお願いしますよ」
とシアが抗議の声を上げる。香織が低い声で応える。
「へぇ~、それはどうしてかな?かな?」
「もちろん!ハジメさんに私の処女を貰ってもらいますぅ!」
静寂が舞い降り、この場に居るすべての人物がハジメ達を凝視している。ユエがゆらりと動く。
「ウサギはいつも発情期・・処す」
「シア。調子に乗っちゃダメかな?かな?」
ユエと香織のプレッシャーを受けながら、シアは戦闘態勢に移行していく。
まさに爆弾が破裂寸前の状態だ。
その時、鈍い音が連続でする。
ゴッ!ゴッ!ゴッ!
「ひぅ!」
「はきゅ!」
「はうっ!」
香織、ユエ、シアが短い悲鳴をあげる。
ハジメと経緯子に三人がゲンコツされたのだ。
「周りに迷惑だよ。何より僕が恥ずかしいよ」
「三人とも節度を守って欲しいし」
ハジメはソーナに騒がした詫びを入れると、経緯子と共に
三人を連れて二階の自分達の部屋に向かって行った。
「んっ~」
ハジメは風呂場で気持ち良さげに背を伸ばしていた。
そして体を洗おうとした時、背中に柔らかいモノが押し付けられ
る。
「経緯子ちゃん?先にお風呂入ったんじゃ?」
経緯子が全裸でハジメに後ろから抱きついていた。
「あのねハジメちゃん。部屋割は香織さんとユエに譲ったので
久しぶりにハジメちゃんとゆっくりと・・・」
「三人で相談してたのはそれかぁ」
節度は経緯子ちゃん?
今晩は大変かなと思うハジメだった。
「ハジメちゃん・・だめ?」
と経緯子に耳元で囁やかれ、ハジメは回された経緯子の腕をとり。
「いいよ」と呟き、軽くキスをしてその後、経緯子による
防音魔法を掛けた風呂場で二人はヌルった。
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ハジメが経緯子とヌルってた頃、とあるお風呂場で
「は~い。わしゃわしゃするよ」
「や~わしゃわしゃ~」
雫が4,5歳の女の子の髪を洗っている。
椅子に座らせた女の子を、雫が全裸で跪いて背後から洗っているのだが。
その豊満な胸の先端が指し示す場所に女の子の耳があった。
それは女の子の頭頂部辺りのネコ耳だった。そうネコ耳である。
女の子は、茶とらの猫人族なのだ。
椅子に座る、ネコ耳幼女の臀部の付け根からは先端が白いシッポも生えている。
その濡れ細ったシッポはユラユラと揺れ、その様子に雫は内心もだえながら優しく微笑み
「じゃルリファちゃん。ザーするから目をつむってね」
「ん~んっ!」
キュッと目を閉じる、ルリファの髪をシャワーで流す雫。
ザーとお湯が湯舟からこぼれる。雫がルリファを抱きかかえ湯舟に入ったからだ。
「肩までつかろうね」
「は~い」
そう言って。肩まで湯舟に体を沈め、雫の胸に頭をあずける。
雫の豊満な胸はルリファの頭部の形に合わせ、変形し頭を優しく包む。
ルリファが見上げて雫を見る。
「んっ?どうしたのかしら」
「おねぇちゃん、ふかふかぁ~」
笑顔でそう言うのだった。その言葉に雫の髪を結い上げ露わになった、うなじは赤く染まる。
「ぬう~」
と海里がうなっている。焚火を挟み雫がルリファと並んで座り串焼きを食べていた
海里はどうやらその様子が、羨ましいようである。
「雫さんにばかりにルリファちゃんが、なつくぅ」
「はぁ~ルリファちゃん。海里おねぇちゃんの側にも行ってあげて」
「んっ~」
と海里の顔を見るが、何かを感じたのか雫にしがみつく。
「がちょ~ん」
とショックを受ける海里に雫は苦笑した後、真剣な顔になり
「樹海に近いブルックの街は後どのくらいかしら?」
「後、二日ぐらいだと思いますよ」
「おねぇちゃんたち、もうすぐママたちに会えるの?」
「そうだよ。ルリファちゃん」
と言って雫は彼女の頭を撫でる。
先程の風呂は海里謹製の移動要塞型風呂で、海里たちは街道の外れで野営していた。
海里と雫は フューレンを出てブルックを目指して旅をしていた。
どうしてネコ耳幼女ルリファを連れているのか、それは次回の講釈で・・・
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と言う事でここまでです。海里たちのフューレンの出来事は次回に
それとハジメ達のブルックの後編を書くつもりです。
*のうきんの最新刊を読めばトータスでナノちゃんを使うのは
禁則事項から難しいのですが。そこは書き始めた時には原作に
書かれてなかったので、前にも書いた通り幾らか禁則事項を緩くして
心に棚を作り書いていきます。