ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
今回は海里と雫の話です。
「可愛い幼女ではなく。幼女は全て可愛い」
BY マイル
と言う事で本編です。
海里と雫がネコ耳幼女ルリファを連れ旅をしているのか
それを語るには、ハジメ達がハウリア達に罵詈雑言と共に
マリンコ流の訓練をしていた頃のフューレンに遡る必要がある。
「にゃ、にゃにゃ~」
フリフリと右手に猫じゃらしを持ち、左手に煮干しをフラフラさせながら
街の路地裏で雫はしゃがみ込み、文字通り猫なで声で目の前に佇む長毛種の白猫に呼びかけていた。
「ニヤァ~」
と白猫は鳴くと雫にトテトテと歩み寄り、左手の煮干しを前足でくれくれする。
その可愛らしい仕草に、雫は頬を緩めつつも、持ち前の俊敏さで素早く白猫を抱きかかえると
煮干しを食べさせながら、もふもふの毛に、半分ほど埋まっている首輪を確認する。
「よし。依頼の猫で間違いない。んっ~ふふん・・」
と言って、もふもふを堪能していると後ろから声がかかる。
「雫さん。こっちが当たりでしたかぁ」
海里だった。何やら全身が埃ぽいっ。雫はもふもふしている所を見られて、
恥ずかしいのか少し顔を赤らめ海里に言った。
「コホン。はい当たりでした。海里さんは、えらく汚れてるわね」
「いやぁ~片っ端に見かけた猫を追いかけてたら埃まみれになっちゃいましたぁ。
と言う事で”クリーン”」
海里の体にキラキラエフェクトが掛かり汚れが落ちる。
「いつ見ても便利ね。迷子猫も見つかったし飼い主に届けに行きましょう」
「そうですね。雫さん私にもその子、抱っこさせてくださいよぉ」
「ナ~オ」
状況を説明すると海里と雫はフューレンの冒険者ギルドでこの世界に慣れるために
簡単なクエストを受け過ごしており。今回は猫好きで地球にいた頃から
猫構いグッズをいつも忍ばせていた。
海里の趣味で迷子猫の捜索クエストを受けたのだった。
貴族街の近くの高級住宅街の落ち着いた佇まいの家の玄関で
「こんなに早く見つけてくれてありがとうね」
先程の白猫を抱いた。品の良さそうな老婦人が穏やかな笑顔でお礼を言っている。
雫が老婦人に言葉をかえす。
「仕事ですし早く見つかって良かったです」
「すいませんけど、この依頼完了票にサインお願いします」
海里が一枚の伝票を差し出す。
「あらあらごめんなさい。これでいいかしら・・・んっ」
老婦人はサインすると顔をしかめる。どうしたのかと海里と雫が彼女の視線の先を振り返り見ると
そこにはべっとりとしている金髪のオークがいた。高級そうな服を着ているので取り合えず人みたいだ
護衛らしき男達を従えていたが、そんな集団の中に一際小さな影があった。
「デフッ・・猫耳族の子供・・今日のオークション・・良いものが手に入った」
と豚男は言った。小さな人影は首輪をつけられた4,5歳の猫耳の女の子だった。
その女子はうつむき暗い顔で歩かされている。老婦人は嫌悪感満載の声色で
「あの人はこの先の貴族街に住む貴族で、色々と評判が悪くて・・・
あなた達は綺麗だから気をつけなさい。亜人とはいってもあんな幼子を連れ回すなんて悪趣味よね」
雫はその言葉に辛い顔で頷き、海里は無表情で伝票を受け取りこの場を離れた。
海里と雫は冒険者ギルドで、依頼達成の報酬を受け取り隣接された食堂のテーブルに座る。
「亜人奴隷は話に聞いてたけど・・あんな子まできっついな」
雫はだらしなく腰かけた姿で呟く。実際、教会の影響が強い王国では亜人は嫌われているため
まず王宮では亜人は、汚らわしいものとされるのでおらず。
それもあり帝国と違い王都やその周辺の街では見かけることはなかった。
故に先の奴隷の幼女を見かけショックを受けた雫だった。
そして妙に静かな海里に雫は何やら察し
「海里さん・・」
「雫さん。ケモ耳幼女は正義だと思うのです」
海里は目が座った顔でよく分からない事を言い出す。
「なので今日でこの街を出ましょう雫さん」
「海里さん。まさか?」
「そのまさかですよ」
深夜の貴族街。そこそこの大きさの、さる男爵邸の庭に降り立つ二つの影
それは海里と雫だった。海里は猫耳を付け、髪の色は赤く変えポニーテールにし
赤のヴェネチアンハーフマスクを付けており。スクール水着ぽぃレオタードに身を包んでいた。
この服は以前、邪神教団の誘拐騒ぎの時に使用した服を仕立て直したものだ。
マイルと違い18歳で相応のスタイルな海里だと痴女度が上がってる気がする。
雫もおなじみの犬耳を付け髪は桃色に変え、髪型はゴールデンポニーからツインのローポニーに
そして海里と同じデザインのピンクのハーフマスクを装着して、白のTシャツの上に
黒のタンクトップとスパッツで体のラインが浮き出る動きやすい服装である。
雫は始め、この変装を嫌がったのだが、海里が正体がバレなくするには
イメージをガラッと変えるべきだと言われ渋々ながら了承したのだ。
深夜に男爵邸に忍びこんだ理由は言わずもがなの”ケモ耳幼女奪還"で
海里と雫、それに至った経緯を会話形式で簡単に記すならば
海里「素行が悪いからか、簡単にあの貴族の家を割り出せました。そう言う事なので雫さんは夜、街はずれで待って下さい」
雫 「でも・・一応合法で強引には」
海里「それは人間族から見ればです。獣人族から見れば只の誘拐です」
雫 「確かにそうだけど、海里さん奴隷解放運動とかもするのかしら」
海里「しませんよ。目の前にケモ耳幼女がいる。助ける。それだけです。なので私の勝手ですので一人でやります」
雫 「・・・そうよね。子供を親の所に返すのは当たり前よね。私も手伝うわ」
海里「では雫さんも一緒に変装ですね」
雫も海里と長い間行動を共にしてるのでと割とあっさり
海里と雫は男爵邸に忍び込むことになったのだが
雫は髪型をハイアップのツインテールは嫌がり、ロータイプになった。
余談だが海里が「ツインテールと言えばエビがたべたくなりましたぁ」と言って
雫に「なんで?エビ?」と突っ込まれたりもした。
庭に忍び込んだ二人は十八番の光学迷彩で難なく屋敷内に侵入
そして海里が探索魔法でケモ耳幼女が押し込められている部屋を特定し
サクサクっと部屋の鍵を開け侵入と同時に防音の結界魔法を張る。
「フーッ!フーッ!」
とネコ耳幼女が威嚇していた。粗末な寝床で寝ていると
揺り起こされ目の前に仮面を付けた見知らぬ女性がいたのだから
警戒し威嚇するのも当たり前である。そんな彼女を見て海里と雫は
マスクを外して優しく微笑み海里は言うのだった。
「お家に帰りましょう」
「お・・お家に帰れる?ママに会える?」
「お姉ちゃんにまかせなさい」
と言い海里がネコ耳幼女に付けられた奴隷の首輪を触ると
首輪は床に落ちカランと乾いた音を立てる。
ネコ耳幼女は軽くなった首を確かめるように撫でると、堰が切れた如く大声で泣き始める。
そんな彼女を海里は優しく抱きしめ、雫もその光景を見ながら己の目じりの涙を拭うのだった。
しばらくして泣き止み、ルリファと名前を聞き出したネコ耳幼女を雫が背負い
海里が先導し屋敷内を歩いて、玄関前のホールに差し掛かった時
照明の魔道具に灯りがともりホールが明るくなり、耳障りな甲高い声が響く
「うひぃひ・・そのまま逃げれると思ったか。どっ奴隷の首輪をはずしたら、すぐに。わかるんだぞ」
昼間に見た金髪オーク男が寝間着姿で、周りに屈強な男たちを連れ怒鳴っていた。
その男達の中から一人、前に出て剣を海里達に向け言い放つ
「狼藉者め!・・ミン男爵の屋敷と知ってのことか!名を名乗れ」
その言葉を待っていたと言わんばかりに海里は名乗りを上げる。
「ケモ耳幼女がある限り救いましょう。命!燃え尽きるまで!怪盗!
海里は自分のポニーテールを目立つように揺らし、赤き誓いでしていたポーズを決める。
そして後ろの雫は小声で
「セイントテールツインよ・・」
と雫がルリファを背負っているためポーズこそ決めなかったが
赤面しながらも律儀に名乗った。
「ふざけおって!すぐ叩き斬ってやるわ!」
「ま・・待て見栄えも良さそうだし・・ピンクの髪はおっぱい
わ・・私のおもちゃにすっする。殺すな・・・」
好色なぎらついた笑みを浮かべ海里達を生け捕りにするよう命令する。
すると先程とは別の引き締まった筋肉を持つ髪の毛をガチガチに固めた男が出て来る。
「生け捕りなら素手が良いよな。俺は”雷光”のシナトラ。フューレンでパンチが一番速い冒険者だ」
護衛の雇われ冒険者がそう言って名乗ると。それを聞いた海里はニタリと不敵に笑い
「”雷光”のシナトラ。フューレン。一のストレート。だがフューレンじゃ二番だ」
「じゃ!一番は誰だ!」
とシナトラが海里に食って掛かると。「チッチッ」と指を振り
ヒュ~♪と下手な口笛を吹くき気障たらしく己を指さし
「ハッハッハッ」
と笑う。その海里のやり遂げた満足げな顔を見て。
小ばかにされたと思ったのかシナトラは怒りに顔を歪ませ
「貴様が一番だと。俺は0.1秒に三発のストレートを打てる」
と言いながらキュッキュッとステップを踏みファイティングポーズをとるシナトラ
対する海里は右手の平を相手に向かって広げ挑発する。
「なら私は五発です」
「お嬢さん!ふざけすぎだ。そのつけ体で払ってもらうぜ!」
海里に一気に詰め寄るシナトラの伝家の宝刀”ローリングサンダー”の必殺の間合いだ。
BAKOOOOOOM!!!!
複数の打撃音が一つに重なる音がして。シナトラは後方へ吹き飛び壁に激突する。
雫は剣士としてのステータスと技能の高さにより海里とシナトラのコンマ一秒の戦いを正確に把握していた。
では雫の見た。戦闘プロセスをもう一度見てみよう。
両手ぶらりの伝説のノーガード戦法で迎え撃つ海里に
シナトラの左ストレートの三連撃が炸裂する。
海里がそれをゆらりと神技的ディフェンスで躱す・・否まともに喰らうが
マイルの世界で岩トカゲの尻尾で吹き飛ばされても平気で
古龍に吹き飛ばされて、ようやく痛みを感じた。
額に「頑」の判子を押されるぐらいの頑丈人間で
更にトータスでステータスが上昇してるから流石。海里だ何とも無いぜ。
なので海里はすかさず反撃のミ〇キー・ロー〇ばりの猫パンチを出す。
「一発で五発、打った様に見える一発ですぅ」
とシナトラを吹き飛ばした海里が言うが
「ただの一発ではないかしら」
と全てを見ていた。雫はツッコミせずにはいられなかった。
そして周りが呆然とする中、フンスと胸を張る海里にいち早く我に返った雫が
「海里さん。今の内に早く」
とせかして階段を駆け上がる。海里たちを追うため男爵の私兵が動くが
「”
「「「「「アパパパパッ」」」」」
と海里がウインクすると「マイルの七つの必殺技その一”素単眼”」によって追っ手は麻痺する。
海里達は階段を上り切ると雫が
「海里さん。ルリファちゃんをお願い」
背負っていた。ルリファを海里に預け
「ハッ!」
裂帛の気迫と共に雫は足元に向かって刀を振ると
階段が音を立てて崩れ落ちる。
チンッと刀を鞘にしまう雫を海里は何か期待をする目で見ている。
「・・・言わないわよ」
海里が多分アノ決めセリフを言って欲しいと思ってる。
と察した雫は先回りし拒否する。
「ぷー」
頬を膨らます海里だった。ルリファは雫をキラキラした瞳で見ている。
階段が崩れたため。麻痺から復活した男爵達は庭に出て屋敷の屋根を見るとそこには
海里とルリファを背負った雫が立っていた。
「ばっ馬鹿か・・そこからどうやって・・にっ逃げるつもりだ!」
男爵が海里達に向かって叫ぶと、海里がアイテムボックスから二等辺三角形の翼のようなもの取り出す。
怪盗が逃走する定番アイテムのハングライダーを出したのか。
それにしてはかなり大きく見える。月明かりに照らされたそれは大きな目玉が描いてあった。
これはハングライダーでなく、人の背丈の倍近い特大サイズのゲ〇ラカイトだった。
海里達はそのゲ〇ラカイトに張り付くと
「あばよぉ!とっつぁん!」
と言い残し海里は風魔法でゲ〇ラカイトを操り、白い忍者の如く夜空に消えて行ったのだった。
ネコ耳幼女ルリファですが。のうきんの宿屋の娘のファリルがモデルです。
雫の変装・雫はやはりピンクの仮面です。髪もピンクに変えローツインテール
はい。なでしこです。でもおっぱいがあるので汚いイノかも。