ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
なんやかんやで更新できました。
では本編です。
八重樫雫は困っていた。なぜなら…
「ダメよ。おねぇちゃん動けないわ」
彼女は拘束されていた。小さな猫耳たちに
ラナ達に案内され。ルリファの里に来た海里と雫は
初めはアノ!ハウリアが連れて来た。怪しい人物と警戒されたが
ルリファの話と彼女が雫たちに懐いていおり
一応、獣人に偽装していることもあり
ルリファを彼女の家族の元にトラブルもなく届ける事ができた。
「こら!シズクおねぇちゃん。困ってるから抱きつかない」
ルリファが雫に抱きついている。幼い三つ子の妹たちをしかる。
妹たちは姉のルリファの言葉に揃って雫の顔を見る。
確かに雫の表情は困り顔だが口元は嬉しさが隠しきれずにニマニマしていた。
(はう~かわいい。ルリファの両親の前で…猫耳。触りたい。我慢よ我慢‥)
と雫は己の猫耳ワキワキ欲求と戦っていた。雫も海里とルリファと旅をした影響でケモ耳スキーになっていた。
海里はおとなしかった。ルリファの妹たちをモフモフして無かった。
(ネコさんは、かまうと逃げるので今は動かざること山の如しですぅ)
海里はルリファに構いすぎて避けられた事を反省し
海里はいいとこのお嬢さんを気取り。ルリファの両親と話していた。
「家の子たちもあなた方にすっかり、なついてしまって」
ルリファの母親が雫にしがみつく幼い子供たちを見ながら言う。
(親御さんの信頼も得られました。もう少し後で実弾(おやつ)で三つ子ちゃんたちを釣れば…フフッ)
海里は後少しで自分の望みが叶うと思っていたが、その時
「「「アイエエエ!ハウリア!!!」」」
との悲鳴が猫耳族の里に響きわたった。そのため海里の計画は頓挫したのだった。
カムがハウリア達の半数を引き連れて海里たちを出向かいに来たため
猫耳の里が混乱、なので海里と雫は慌ただしく出ていく事になったのだが
海里はその時にルリファにあるものを渡す。
「ルリファちゃん。お守りです。このぬいぐるみをプレゼントです」
ルリファは三体のケモ耳のぬいぐるみを受け取り
「フカシ話の赤きチガイィィの三人。ありがとう海里おねぇちゃん」
お気に入りフカシ話の赤きチガイィィのぬいぐるみを送られ喜ぶ
勿論只のぬいぐるみではない。海里は自分がルリファと別れた後に
また攫われてはと思い。
(この人形に取り憑いて、ルリファちゃんの護衛任務に就いてくれるナノマシン、募集!
業務内容は、ルリファちゃんと家族のの危険の排除。任期は、護衛対象が亡くなるまで!)
ナノマシンに頼んだが、海里は任期は転移の関係でどうだろうとナノちゃんに尋ねたのだが
(現地生産タイプが居るので大丈夫です)
と言われた海里はいささか疑問を覚えたが、細けぇ事はいいんだよでながした。
そして任されたナノマシン達だが
【やったな! 誕生してすぐこれとは!】
【ああ、たまたまここにいて、ラッキーだったなぁ……】
護衛任務に選ばれたナノマシン達が喜びを分かち合っていた。
彼らにとって、人間の一生など、あっという間である。
しかし、数百万年、数千万年単位で生き、そしてその殆どは、
ただの待機か、原住生物が思念したことをただ機械的に実施するだけの日々。
……退屈。
自分の意志で死ぬことも、狂うこともできない、長い長い活動期間。
そこにもたらされた、『面白そうな日々』である。狂喜するのも無理はない。
【この家族を守るためなら、自己判断で行動できる、ってことだよな?】
【ああ。しかも、依代として人形の身体を与えられたんだ。これはつまり、
護衛対象者の思念を受けて擬似魔法的に、ということではなく、
もっと能動的に、『この人形の意志として行動してもいい』ってことだ。
つまり、人格付与された自律型ロボットのように、完全に自由行動が許された、と判断しても良いだろう】
【なっ! それは越権行為では? そんなことが許されるなどと、誰が決めたと言うのだ!】
【【【【【【…………俺だ!!】】】】】】
【くっ……】
【【くくく……】】
【【【【【【うぁあ~っはっはァ!!】】】】】】
【楽しそうだなぁ、お前ら……】
この先彼ら”メーヴィウスMk-Ⅱ””Zレーナ””ZZポーリン”の
存在が樹海にもたらすの何かそれは今は分からない。
とにかく触れ合い不足で猫耳族の里を後にした海里達は
今度はハウリア達の里に向かうことになり
「雫殿。何やら海里殿が不機嫌なのだが」
カムが雫に海里の様子に原因は何かと聞くと雫は苦笑し
「カムさん達が来てモフリ不足になったからかしら」
「なるほどそれはいけませんな。モフ度なら我々も負けませんぞ」
少しふてくされて前を歩く海里にカムが声をかける。
「海里殿。海里殿」
「カムさん。なんですかぁ~?ひぅ…⁉」
海里が振り向くとそこには尻、突き上げられた尻。
跳躍力に優れてるために発達し引き締まった形の良い尻。
ハウリアの男たちが自慢の尻尾を見せるため尻を突き上げていた。
「海里殿。モフモフですぞ!堪能して下され!」
「モフモフ!つやつや!」
「キューティクル!キューティクル!」
ボス達の大切の身内の海里の機嫌を取るためと
自慢の尻尾をモフモフさせるため
海里に向かって尻尾(尻)を振るう男達に
「ひぃやああああぁああ!”スーパーソニック”」
ぼえ~~~~~~~~♪
海里の音のしない音が響き渡る。
錯乱した海里によって息も絶えだえになったハウリア達
「では今すぐ大樹に行く事は出来ないと?」
海里はハジメたちが訪れた大樹に行きたいとカムに尋ねたが
今は霧が濃いため後10日は無理らしい
「それにフェアベルゲンの長老達の言い伝えがあるから無理だと」
海里がそう言うとカムたちはふらつきながらも立ち上がり
「ハァハァ‥お望みならフェアベルゲンを直ちに制圧し案内するであります!」
と踵そろえ宣言する。その様子に「香織と南雲君達はどんだけぇ~」と疲れた顔で突っ込む雫。
海里も困惑しながらも
「仕方ないので勝手に大樹を見てきます。すぐ戻ってきますから待ってて下さい」
「海里さん。私も行くわ」
「わかってますよ雫さん。では私につかまって下さい」
海里は雫が自分の体にしっかりと抱きついた事を確認すると
「”
すると二人は空に向かい
そして樹海の上まで落ちると海里は大樹を確認し
「雫さん。君はどこに落ちたい」
「大樹です」
こんな時まで何処かで聞いた事のあるネタを言う海里に律儀に返事をする雫
それを聞いた海里は今度は流星の如く大樹に向かって一直線に落ちる。
「すごく大きい…上の方は折れてる?」
大樹に間近まで来るとその威容に畏怖する雫だった。
海里は目を細め大樹を観測している。
「雫さん。折れてるのは多分、偽装です。空間の揺らぎを確認できます」
「えっ?海里さんそうなの全然わからないわ」
「大迷宮は伊達ではないと言う事です。揺らぎの境目に沿って上に落ちてみましょう」
ゆっくりと慎重に海里たちは上に落ちていく。もう少しで大樹の天辺かと思われた時
揺らぎの中に黒い塊が現れた。海里と雫はソレを目を凝らして見るが、すぐ見た事を後悔する。
「「ぎぃやあああ」」
黒いアレがGが黒光りする羽を広げ。耳障りな羽音をたて二人に向かって飛んでくる。
多分これは大樹の防空システムなのだろう。
「アレはゴマ。ゴマ黒ゴマアイス…」
とショックの余り雫は意味の無い言葉を呟き
「
海里は半ばパニック気味に魔法を唱え。二人は大樹と反対の水平方向に急降下していった。
「ハァハァ‥なんでこうなるのよ‥」
「ショートカットは許されないのですね‥」
海里と雫は一旦、樹海の外まで逃げ。その後どうにカム達の所に戻ってへたり込んだ。
海里と雫は大迷宮の厄介さを実感したのだった。
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ライセン大迷宮は本来ならもっと厄介なはずだった。
魔法がまともに使えない。谷底より遥かに強力な分解作用が働いている魔法特化のユエにとっては相当負担のかかる場所である。
なぜなら上級以上の魔法は使用できず、中級以下でも射程が極端に短い。五メートルも効果を出せれば御の字という状況だ。
何とか、瞬間的に魔力を高めれば実戦でも使えるレベルではあるが、今までのように強力な魔法で一撃とは行かなくなった。
また、魔晶石シリーズに蓄えた魔力の減りも馬鹿にできないので、考えて使わなければならない。それだけ消費が激しいのだ。
魔法に関しては天才的なユエだからこそ中級魔法が放てるのであって、大抵の者は役立たずになってしまうだろう。
そして本来ならハジメや経緯子と香織も影響が出てるはずだが。
そこはナノマシンの補助があるので空力〟や〝風爪〟といった体の外部に魔力を形成・放出するタイプの固有魔法は使い辛いものの
そこはナノマシンが疑似的に再現、補助するので使え
〝纏雷〟も問題が無い為ドンナー等の威力低下も無い。
ハジメがナノマシンに質問したところ
『我々の思念波の受信に問題無し』
と言う事でハジメはほぼ戦力低下は無く。
さらにシアは身体強化がメインなので問題無し
ユエだけが割を食ってるのだった。
しかし魔法が使えるから少し楽になったとはいえ
厄介な事は厄介だった。なぜならミレディだからだ。
それは今のシアを見ればわかる。
「殺ルですよぉ……絶対、住処を見つけてめちゃくちゃに荒らして殺ルですよぉ」
と目が座り。言葉使いも何やら怪しくなってドリュッケンを担ぎ周囲を見渡している。危ないウサギさんになっていた。
どうしてシアがこうなったのか?
シアが、最初のウザイ石板を破壊し尽くしたあと、ハジメ達は道なりに通路を進み、とある広大な空間に出た。
そこは階段や奥に続く入り口が無造作につながっており
何の規則性も合理性も見れない場所だった。
「うわぁごちゃごちゃだね」
「迷宮と言えばこんな感じだよね」
「んっ…迷いそう」
「ふん、流石は腹の奥底まで腐ったヤツの迷宮ですぅ。このめちゃくちゃ具合がヤツの心を表しているんですよぉ!」
「シア。気持ちは分かるけど、そろそろ落ち着いて。
取り合えずマーキングとマッピングして進むか」
とハジメはシアを宥めつつ堅実に進むしかないと言う
ハジメが言ったマーキングとはペンキ等で印をつける事でなく
”追跡”の固有魔法で本来は獲物を追跡するための魔法なのだが
壁などにもでき、更に可視化もできるので付けた者以外も利用できる。
最初に入り口に一番近い場所にある通路に進むことにしたハジメ達
そこで経緯子は眼鏡をかける。これは魔力感知を付与したレンズで
出来ており魔力の流れを見る事が出来る。これで罠等を見抜くためだ。
赤ブチのアンダーリムを掛けた経緯子は正しく委員長キャラだ。
探索魔法と併用し経緯子が斥候役として進んでいき
幾らか進んだ所で経緯子が立ち止まり
「右手の壁に魔法トラップがある」
と言う、なので壁から離れて通り抜けようとしたが
ハジメが踏み出した時。ガコン!と音がしたと思えば
シャァアアア!!
と音がして左の壁から腰の高さに通路幅いっぱいの丸ノコがせり出し迫って来る。
「回避!」
先頭の経緯子が叫びながら間一髪で伏せ躱し
ハジメは何とかブリッジ姿勢で躱し
ユエは小さいのでしゃがみ込かわし
香織とシアも無事に躱したがシアのウサミミの先端の毛が少し刈られたが。
そしてノコギリが通り過ぎた後経緯子が魔法のトラップがあると言った場所に
【これはダミーです。罠を見つけたと安心した。安心した。これだけと思った~♪誰か二つになったぁ~仲間が増えて良かったね~お礼はいらないよ~♪サービス♪サービス♪だよぉ】
可愛らしい丸文字で浮かび上がる。
その文字に経緯子は無表情に眼鏡を光らせ
シアがウサミミの毛の恨みとばかり
壁をドリュッケンで殴りつけ破壊する。
そんなシアを見ながら
「物理トラップも混ぜるとはやってくれるし」
と経緯子が低い声で言い
「ミレディ!根性が悪すぎだよハジメくん」
「…しめる」
香織とユエが憤りを隠せずにいた。
「入ってすぐこれだと、先は長くなりそうだな」
とハジメもため息をつく。
そしてその後、何度か罠にかかりシアが先程の様になったのである。
そしてハジメ達の苦難はまだまだ続く‥‥
ルリファに渡したぬいぐるみは「のうきん」の
妹のエピソードからです。
後、海里に空から大樹を見に行ってもらい
その迎撃にアレを先出ししました。
海里が冷静なら問題なく処理出来ましたが無理です。
だって女の子だもんですから。
ではまた。