ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
すごく久しぶりに更新出来ました。
ライセン迷宮の攻略です。
ダイジェスト式でサクサクと書いてます。
では本編です。
ライセン迷宮に入った。ハジメ達は意地の悪い罠に悪戦苦闘していた。
例をあげるなら、多数のサソリが蠢く穴に落ちそうになり、そこの天井に書いてあった。
煽り文を読んでキレた。経緯子と香織が油をながし込みサソリのから揚げを作ろうとしたり。
坂の上から溶解液を垂れ流す鉄球が転がり落ちて来たり。
一本橋を渡ろうとすると左右の壁から鉄球が飛んでくる部屋があったり等
また探索魔法で罠を探ろうとするも、フェイクが多く判別が困難であった。
それでも数時間には、ハジメ達は現在、大きな長方形部屋に辿り着いた。
そこは壁の両サイドには無数の窪みがあり騎士甲冑を纏い大剣と盾を装備した身長二メートルほどの像が並び立っている。
部屋の一番奥には大きな階段があり、その先には祭壇のような場所と奥の壁に荘厳な扉があった。
扉の端には杖の様な物が設置され、扉には迷路の様なレリーフが施されていた。
ハジメ達は不穏な空気を感じながら、部屋の中央まで進むと
ギン!と共に騎士甲冑の目が光り、ガチャガチャと音を立て動き出す。
「まぁ、こうくるよな」
とハジメはため息を吐き言う。
「ゲームの定番だね」
「芸が無いし」
香織と経緯子がそれぞれ武器を手にしながら言い
「んっ…」
「叩いて砕く!ですぅ!」
ユエは宝物庫からショルダーバッグ型の金属の筒を取り出し両肩に掛ける。
シアは気合いを入れ直しドリュッケンを肩に担ぐ。
ハジメ、経緯子、香織の三人はレールガンで襲い掛かる騎士を破壊し
ユエは魔力を節約する為に用意した。肩から掛けた金属筒から金属粉末を混ぜた
鋭い水流を出すウオーターカッターで騎士を両断していく
そしてその四人の防御網を抜けた騎士をシアがドリュッケンで叩き潰している。
そして、二十体以上は破壊した頃、香織が違和感を感じ
「ハジメくん。全然ゴーレムが減ってない気がするよ」
「ハジメさん。皆さん。アレを見てください」
シアが部屋の一角を指さす。そこでは破壊したゴーレムの残骸が集まり再生していた。
「んー?コア…破壊しないとダメ?」
「‥‥あっ!あのゴーレム達。コアが見つからない」
経緯子が魔晶石眼鏡でゴーレムを調べ騎士ゴーレムにはコアが無い事を見抜く。
「コアが無いのにどうして動いてるのかな?」
「遠隔操作だな」
冷静に騎士を見ていた。ハジメが言う。
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感応石
魔力を定着させる性質を持つ鉱石。同質の魔力が定着した二つ以上の感応石は、
一方の鉱石に触れていることで、もう一方の鉱石及び定着魔力を遠隔操作することができる。
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ハジメの鉱物鑑定で騎士は感応石という鉱石で出来てる事がわかった。
「便利な石なんだね。ハジメくん」
「ふふ、そうね」
香織と経緯子はハジメの言葉に微笑むと
騎士への攻撃を再開する。
手近な騎士を破壊すると、素早く残骸に近寄り
「「収納」」
アイテムボックスに収納していく二人
「いらないものは、しまわないとだし」
「ゴミを拾ってリサイクルだね」
アイテムボックス内は時間が停止してるため
ゴーレム騎士は復活できない。
ソレを見てユエも残骸を自分の宝物庫に収納しようとするが
騎士の感応石の魔力が干渉して、収納出来ない。
「むっ…ずるい」
と不機嫌に言うとウオーターカッターで騎士を切り刻む。
シアもドリュッケンを振り回し、次々と騎士を粉砕していく
ハジメ達がゴーレム騎士の残骸を回収しながら迎撃して
しばらくすると騎士がハジメ達から一定の距離から近づいて来なくなった。
そして騎士たちに変化が、肘から下が回転し手首の所が三本の鋭い棘になると
ハジメ達に向かってワイヤーの付いた手首を飛ばして来た。
「残骸を取られるのを嫌がって接近戦を止めたか」
ハジメは飛んでくる棘を迎撃しながらぼやく。
「キリが無いから扉に向かうよ」
「うん」
「わかったよ」
「んっ」
「と、突破ですか?了解です!」
ドッパパアァン! ドカッカン!
「てぇい!」
先ずは香織が”オルカン”でロケットランチャーで前方の騎士を吹き飛ばし
その隙間をハジメは左右の敵をドンナーで破壊しながら
経緯子が手榴弾を放り投げつつ一気に扉にたどり着くハジメ達。
扉を開こうとするも案の定動かない。
「チッ!抵抗が大きいけど、錬成で強引に…」
ハジメが錬成の魔力を込め始めると
扉の紋様が光り出し、紋様がせり上がる。
『横の杖を溝に沿って動かし、溝の壁に触れずにゴールすれば扉が開くYO!
ただし杖が壁に触れると雷が出てアパパパDAZE!」
のメッセージが目の前に映し出される。
ハジメはそのイラッとくる。文章に扉を爆破してやると
プラッチック爆弾擬きを出して扉にセットしようとすると
ガコンッ! ゴゴゴッゴッゴゴ!!
大きな音したかと思うと、三方の壁が前方に動き出す。
それに伴い、壁沿いに並ぶ騎士も近づきハジメ達への
攻撃の圧も高まり、ハジメも爆弾をセットするどころでは無くなり
経緯子と香織と共に騎士をレールガンで迎え撃つ
シアは向かって来る棘を大槌で弾き返す。
「んっ…私がやらねば誰がやる」
とユエは扉に備え付けの杖を手にして宣言し
電撃ウザウザ棒に挑戦を開始する。
ピッ!ピッ!ピーッ!
音がなりメッセージボードに制限時間のカウントが表示される。
破壊音が鳴り響く中、ユエは持ち前の冷静さを生かし
慎重かつ正確に杖を動かして攻略していく。
「チィ!」
「このっ!」
「えい!」
「やっ!とっ!あう〜」
騎士達もかなり接近しハジメ達への攻撃も点から面になっていった。
幸い棘ワイヤーハンドが扉に当たる事が無いようには調整されていた。
「んっ…」
ユエはウザウザ棒のラスト二連歯車のタイミングを計っていた。
「んっんっんっン」
そしてユエは歯車の動きを見切り杖を一気に動かし
ゲームをクリアする。
「ハジメ」
ユエに呼ばれ振り向くと扉が開いていた。
扉の奥には殺風景な部屋があった。
ハジメが叫ぶ。
「皆!奥の部屋に飛び込め!」
「ふんぬっ!」
とシアは飛んできた爪の根元を掴み
ワイヤーごと騎士を振り回しなぎ倒し
香織と経緯子は銃を行き掛けの駄賃と
ばかり乱射し、その隙に5人は奥の部屋に飛び込み
素早く扉を閉めた。
ハジメはあらためて部屋を見るが
「大層な仕掛けの割に何もない」
「あんなにもったいぶってたのに!」
「ハジメちゃん。この根性悪の迷宮なら、どこかにハズレとか書いてるような」
「…ありえる」
「うぅ、ミレディめぇ。何処までもバカにしてぇ!」
5人が、一番ありえる可能性にガッカリし、
ミレディにヘイトを貯めていると
お決まりの音が
ガコン!
「「「「「!!」」」」」
作動音が響き部屋全体が揺れ動く
ハジメ達に横向きのGがかかる。
「うおっ?部屋が動いてる」
「おっと」
「ひゃうっ」
「…んっひぃ!」
「うきゅぅ」
話してると今度は真上からGがかかる。
急な変化にバランスを崩すハジメ達
ユエは舌を噛んだのか涙目で、シアは転倒し這いつくばってる。
その後部屋は何度も移動方向を変える。ハジメはスパイクを床に立て
体を固定しており香織とユエはハジメにしがみついている。
経緯子はと言うと手袋から粘着液をひも状にして床に固定していた。
只シアは方向が変わるたびにゴロゴロと床を転がってた
一分弱たった時、慣性を無視して急停止する。
体を固定出来てないシアだけが派手に転がり壁にぶつかりダウンしてしまった。
「やっと止まった。皆!大丈夫?」
「私は問題無いし」
「んっ平気」
「わたしもだよ。あっシア!」
香織がのびているシアに気づき治療魔法をかける為に駆け寄る。
経緯子が手袋の粘着紐を外し
「ハジメちゃん。ホント~ニィ!何もないし!」
苛立ちを隠くせずに言う。その言葉をハジメが受け。
「入って来た扉から出ていくしかないよな。嫌だけどさぁ」
ハジメ達は期待せず。しかし警戒し扉を開けるのだった。
そこには…
「……何か見覚えないか? この部屋。」
「……物凄くある。特にあの石板」
扉を開けた先は、別の部屋に繋がっていた。その部屋は中央に石板が立っており左側に通路がある。見覚えがあるはずだ。なぜなら、その部屋は、
「最初の部屋……みたいですね?」
シアが、皆が認めたくなかった事を代弁する。
そして部屋の床に文字が浮かび上がる。
〝ねぇ、今、どんな気持ち?〟
〝苦労して進んだのに、行き着いた先がスタート地点と知った時って、どんな気持ち?〟
〝ねぇ、ねぇ、どんな気持ち? どんな気持ちなの? ねぇ、ねぇ〟
「「「「「……」」」」」
ハジメ達はその文字を無表情に無言で見つめてると
追い打ちをかけるが如く新たな文字が浮かび上がる。
〝あっ、言い忘れてたけど、この迷宮は一定時間ごとに変化します〟
〝いつでも、新鮮な気持ちで迷宮を楽しんでもらおうというミレディちゃんの心遣いです〟
〝嬉しい? 嬉しいよね? お礼なんていいよぉ! 好きでやってるだけだからぁ!〟
〝ちなみに、常に変化するのでマッピングは無駄です〟
〝ひょっとして作っちゃった? 苦労しちゃった? 残念! プギャァー〟
「は、ははは」
「あは、ははは」
「はひっ、ひぁあはは」
「フフフ」
「フヒ、フヒヒヒ」
乾いた笑い声が響き渡った。
そして一週間がすぎた。
とある青白い仄かな光が照らす部屋
ハジメが壁に錬成で穴を掘り造った部屋だ。
本来ならこの迷宮での錬成の行使に魔力を多めに使うのだが
そこはナノマシンの補助のおかげで普段通りに錬成できた。
ハジメ達は今壁に寄りかかり休んでいた。
ハジメの肩を枕に香織とシアが寝ていた。
ユエはハジメの足の間に座り背中をハジメに
預け安らかな寝息をたてている。
「迷宮の中なのに…気持ち良く寝てるな」
と愚痴をこぼしながらも香織とユエを見る目は優しい
そしてシアを見ると涎を垂れただらしない顔で口を
ムニュムニュし警戒心のかけらも無いウサギさんだ。
ハジメはふと手を動かしシアの頭に近づけるとその時
「ハジメちゃん。うさ耳モフリたくなった?」
起きていた経緯子がカップ手にハジメに声をかける。
思わずハジメは手を引っ込めてしまう。
「ふふ、シアさん。よく付いてきてると思うから撫でてあげればいいのに」
と手にしてるカップの中身を纏雷の周波数を調整した。
レンジ魔法で温めハジメに手渡すのだった。
「ありがとう。シアも僕のどこがいいのやら…こんな所まで付いて来るほどかな」
「恋する乙女はそれだけ強いからとか?」
「受け入れるか、どうかわからないと言ってるのに…」
ハジメは呆れた顔でシアを見るが目は優しい
経緯子もそんなハジメを見て微笑んでいる。
その時、シアがムニュムニュと寝言を言い始めた。
「むにゃ…ハジメしゃん、お外で前シッポ洗浄なんて~大胆ですぅ~
しかたないですねぇ~ケイコさんに負けないぐらいキレイキレイしてあげますぅ~」
「ブフッ」
と飲んでいるお茶を吹き出すハジメ、それが顔にかかり起きるシア
「あちっ!…あっん」
その騒がしさに香織とユエも目を覚ます。
そして寝ぼけまなこのシアにハジメが
「シアさぁ?君の中の僕の性癖はどうなってるの?お外でなに?」
「えっ? ……はっ、あれは夢!? そんなぁ~、せっかくハジメさんがデレた挙句
その迸るパトスを抑えきれなくなって、羞恥に悶える私を更に言葉責めしながら
遂には私の眼前に前シッポをケイコさんのようにあッへぶっ!?」
聞いていられなくなった経緯子がシアの頭をはたく。
涙目になってるシアを睨みながら
「恥ずかし気も無く、そんな夢を語るんじゃないわよ。
それに私がなに?なのシアさん?」
「ううっ…夢の中くらいハジメさんの…を譲ってくれても
ケイコさんはヌルヌルでキレイキレイしてますし
カオリさんはいつもパクパクですぅあぐっ!」
ビシッ!ビシッ!
「「シア!」」
と経緯子と香織にチョップされ
ようやく口を閉じるシアであった。
「…残念ウサギ」
「一休みしたし攻略に戻ろうか」
ハジメは苦笑いを浮かべ言った。
「そうだね。苦労したけど、探索魔法とマーキングの併用で
なんとなくパターンも分かってきたし」
経緯子の言う通り、ハジメ達もこの一週間で迷宮の構造変化の
動きと位置関係を把握していた。代償として精神的な負担は大きかったが。
そして攻略を開始して暫く
一週間前に訪れてから一度も遭遇することのなかった部屋に出くわした。
最初にスタート地点に戻してくれたゴーレム騎士の部屋だ。
ただし、今度は封印の扉は最初から開いており、
向こう側は部屋ではなく大きな通路になっていた。
ハジメ達はゴーレム騎士の相手を避けるため
一気に通路を駆け抜け扉の前まで来た。
何故かゴーレム騎士が動くことが無かった。
「ハジメくん。ゴーレムが動かなかったね」
「もしかしたら残骸を回収されるのを嫌がったのかしら?」
「…んっ…いる?」
「だとすると?操っている…AIみたいなのかそれとも…
扉をくぐればわかるか、皆いくぞ!」
ハジメの合図に合わせ部屋に入る。そこは
半径一キロはありそうな球形の空間だった。
そんな空間には、様々な形、大きさの鉱石で出来たブロックが浮遊して
スィーと不規則に移動をしているのだ。
完全に重力を無視した空間である。
だが、不思議なことにハジメ達はしっかりと重力を感じている。
おそらく、この部屋の特定の物質だけが重力の制限を受けないのだろう。
「ハジメちゃん。前方中央に大きな反応がある」
経緯子が探索魔法で感知する。
その視線の先には
空中に浮かぶ全長20メートルはある巨大な騎士がいた。
その周りを小型のゴーレム騎士が宙に浮かび整列している。
「おいおい、マジかよ」
「すごっ!」
「らしいと言えばらしいし」
「……すごく……大きい」
「お、親玉って感じですね」
各々の感想を述べる。
そのハジメ達に巨大ゴーレムがアイサツする。
「やほ~、はじめまして~、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ~」
「「「「「……は?」」」」」
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ここでハジメ達がライセン迷宮に入って
三日ぐらいのハウリアの里の様子を見てみよう。
夜、海里と雫が泊まっている一室で
「海里さん。そろそろ里を出ようと思うのだけど?」
と雫が海里に提案する。
「そうですね。ハウリアの人たちの訓練も一通り終えましたし
ケモ耳も堪能しましたし頃合いですね」
「どこに向かいます?香織達はライセン峡谷に迷宮を探しに行った様ですし
私達もそこにいけばいいのかしら?」
「う~ん。今からだと入れ違いになりそうですし?
グリューエン大砂漠に行くべきなんですかねぇ?」
「砂漠かぁ暑そう。なら準備が必要よ」
「取り合えず。ブルックの街に行きましょう」
「うん…香織」
雫は窓から見える星空を見上げつぶやく。
「雫さんは香織さんが好きですね」
「……うん」
「そうだ。私も経緯子に会えなくて寂しいので
隣で寝てくれませんか?」
「…ふふ寂しん坊のおねぇちゃんですね」
「そうです。私は寂しいのです」
という事で同じ床で就寝したのだが
「ゔぉ…ぐるじぃ…」
「ううっ香織ぃ…ぐすぅ」
「あうあう…きまってます」
と雫に寝ながら首に絞め技を決められる海里であった。
半年間、空いての更新です。まぁ活動報告にも書いてますが
夏から病状が悪化して、文章を打つ集中力が持続しなくて
今年の初めに入院し先日退院できました。
何とか体調が良くなり更新出来ました。
健康のありがたみを感じました。
こうやって小説もかけるし
このような最新刊の恵理、鈴を見てIFの絵
【挿絵表示】
も描けるので嬉しい。
でも挿絵と言えば入院中にそのつながりで大変な心配事が起きてました。
長々となりましたがこれで失礼します。