ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね!   作:simasima

7 / 43
 
サブタイどうり檜山達と絡みます。
幾分かゲスくなったかも



07 イジメとイカリ

召喚された日から十日が過ぎた。

訓練場の片隅で

 

「カバティ‼︎ カバティ‼︎ カバティ‼︎」

 

と叫びながら、かなり早い速度で反復横跳びするハジメがいた。

 

「なにしてるのよ⁉︎南雲くん⁉︎」

 

と雫が呆れながら後ろから声を掛ける。その声に驚いたのかハジメは足を絡ませ派手に転けた。

 

「イタタッ・・・八重樫さんか、驚いてバランス崩しちゃったよ」

 

「驚いたのは私よ。なぜカバティ叫びながら反復横跳びしてるのよ?」

 

「カバティは何となく勢いで言っただけで、反復横跳びは身体強化の練習

ナノさんのおかげで素早く動ける様なったけど。勢いがある分思った様に

止まるのが難しくて決まった位置で止まる練習の為に反復横跳びをしてたんだけどね」

 

「確かにナノちゃんの身体強化は凄い分。ものにするのは難しいわ。

でも南雲くん身体強化にもずいぶん力を入れているのね?」

 

「だって攻撃されたら躱して逃げないと痛いのは嫌ので回避棒振りだよ」

 

「フフッそうね。でも南雲くん?それだけ身体強化続けて魔力尽きないの?」

 

「それはトータスとナノさんの魔法の差じゃないかと僕は考えてるのだけどね」

 

「魔法の差?」

 

「魔法が発動する時そのエネルギーを何処から持ってくるのかの差

トータスの場合は術者の体から得ていて、だから魔法を使うと肉体的疲労を感じる。

でもナノさんの場合は思念波に反応してくれてるだけでエネルギーは向こう持ち

だから精神的疲労はあるけど集中力の続く限りやれると思う」

 

「なるほどね。で南雲くん錬成の技能の方はどのくらい上がったのかしら?」

 

海里とナノマシンの事を教えてもらった日に

ハジメ、経緯子、香織、雫の四人でメルド団長にハジメと経緯子の技能を上げる為

専門家に学びたいと頼みに行ったのだが。

それを聞いた彼はハジメ達が自分のできる事を積極的に考え行動したことに感心して。

直ぐに技能を伸ばす為にと専門家に師事出来る様掛け合ってくれた。

そのおかげでハジメと経緯子はお互い国お抱えの鍛治師、薬剤師に師事出来た。

 

「筆頭鍛治師に師事出来たのとナノさんフォローのおかげでかなり上がったと思う」

 

と言うとステータスプレートを雫にみせる。

 

==========================

 

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル4

天職 錬成師

筋力 16

体力 16

耐性 16

敏捷 16

魔力 16

魔耐 16

技能 錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+錬成記憶][+錬成再生][+間接錬成]

   ・身体強化・超超超々微細機械補助・言語理解・※収納魔法(アイテムボックス)

(隠蔽中)

 

 

====================================

 

「なにコレ・・・派生技能が凄いわ」

 

派生技能が5個も現れていた。実はその内の[+錬成記憶][+錬成再生][+間接錬成]の

三つは師事した鍛治師達も聞いた事が無く驚かれ流石は使徒様と感心された。

錬成記憶は一度錬成した手順を記憶する事ができ。

錬成再生は記憶した錬成を任意に選んで再生する事で一度錬成した物なら

錬成の速度を上げる事ができる。この派生技能を見てハジメはナノさんのおかげで

高機能なCADプログラムと3Dプリンターを手にしたみたいだと思った。

間接錬成はナノさんのフォローにより錬成陣の描かれた手袋で直接触れる事無く

1メートル程なら手に棒など握ってその先端が触れた所を錬成する事が出来る。

ただし精密な事は今は出来ない。

収納魔法は海里に教わって出来る様になったが、トータスには収納魔法は

無いようなので使える様になったのが知られたら面倒な事になりそうなので隠蔽している。

ちなみに収納魔法 は雫たち他2人とも海里のナノマシンへのお願いもあり。

また現代知識を持っている為異次元等理解するのも容易な為取得に問題が無かった。

後現代人らしく各々の荷物はフォルダ分けされており他のメンバーが

本人の許可無く見る事は出来ない。

 

「あっそうだ。八重樫さんに渡す物があるんだ」

 

「私に何か作ったの?でもこの前みたいのはいやよ」

 

「この前?ああっ⁉︎海里姉ちゃんと作った思念波補助器具。こだわりの逸品だと思うけど」

 

「こだわる所が間違ってるわよアレは‼︎ったくあんな恥ず・・・」

 

「今から渡すのは海里姉ちゃんや筆頭鍛治師の親方さんにも

監修してもらったから、それなりによくできた思うよ」

 

とハジメは周りを確認して目立たない様に収納魔法から一振りの刀を出し雫に渡す。

雫はすぐに鞘から抜いてみた。それは錬成で作られたので波紋がない白刃の

軽く反りのある片刃の日本刀擬きであった。雫は二回、三回と振り感触を確かめる内に

顔に笑みが浮かぶ。

 

「全体のバランスは親方さんにはお墨付きもらったし。

海里姉ちゃんがニューはいけなかったので只のZのコーティングですってしてたから。

強度と切れ味は問題ないと思う。どう八重樫さん振ってみた感じ握り具合とか直す所があったら言って」

 

「う〜んそうね。もう少しだけ握りを細くしてもらいたいかしら」

 

そう言うと鞘に納めた刀をハジメに戻す。受け取ったハジメは真剣な表情で慎重に錬成し始める。

そんなハジメの真剣な顔に何故か雫は見入ってしまう。

その時雫は背筋に寒気を感じる。おそるおそる振り向くと()()の笑みを浮かべた

目の奥が笑って無い水筒とタオルを持った香織が立っていた。

 

「ぴきゅ・・」

 

と思わず声を上げる雫。ハジメは錬成が終わったのか顔をあげ香織を見ると

 

「今日もタオル、持って来てくれたんだ。ありがとう白崎さん」

 

とハジメが言うと今度こそ満面の笑み浮かべる香織。

 

(助かった〜南雲くんマジ助かったわ)

 

雫が誤魔化すように二人に尋ねる。

 

「経緯子と海里さん見ないけどこに行ってるのかしら?」

 

「経緯子ちゃんと海里姉ちゃんなら確か・・・」

 

-----------------------------

 

 

海里と経緯子は王宮の一室にいた。

リリアーナ王女に招かれたからだ。まずリリアーナに経緯子は普通にお辞儀をしたが、

海里の方はカーテシー所謂スカートを摘み身を低くする貴族のお嬢様が行う挨拶を行った。

この様な場では“アデル”の癖が自然と出るのである。その仕草を自然に行う海里を見て経緯子は姉が

生まれ変わったと言う事をあらためて実感した。三人はひとつのテーブルを囲む

 

「リリアーナさん。これが今日お納めする品物です」

 

海里がテーブルの上に収納していた手押しポンプ付きの容器と小さめのガラス瓶を数本づつ

何処からとも無く出し並べると。リリアーナが

 

「海里様の収納魔法はこの前、聴かせてもらいました。

長靴を履いた不思議なポケットを持つネコの物語の様になんでも出てくるのですね」

 

(お姉ちゃん・・異世界で著作権も無いからって

何故パクリ話広めてるのしかも変に混ぜてるし)

 

もちろんこの話は海里(マイル)の既に趣味ともいえる日本フカシ話である。

 

「海里様、経緯子様に頂いたシャンプーとリンスそして化粧水とクリームはとても評判が良いのです。

髪がサラサラになってお母様は化粧水とクリームは肌に潤いと艶がでるととても喜んでました。

それとあの手押しポンプの容器も便利だと侍女たちに好評です」

 

「それらを開発した。経緯子様と南雲様も素晴らしい薬剤師と錬成師です」

 

「あっありがとうございます。リリアーナさん」

 

と恐縮し礼を述べる経緯子。経緯子とハジメは海里の協力の元

異世界下克上の品物を開発していた。開発の為の知識はと言うとハジメが厨二病に罹ってとき

NAISEIするために色々調べてたのと海里もジャンルに関係なく本を読んでいたため可能だった。

あと困ったときのナノちゃん。

これからの事を考えると国の上層部にコネは大事だからだ。

シャンプー、リンスなどはクラスメイトの女子にも好評で

生産職としての自分たちの立場を固めていくハジメと経緯子だった。

ちなみに経緯子の現在のステータスはこうである

 

================================

 

 

栗原経緯子 17歳 女 レベル3

天職 薬剤師

筋力 15

体力 20

耐性 30

敏捷 20

魔力 60

魔耐 40

技能 調合・[+成分解析]・[+成分抽出]・[+液体系鑑定]・[生物系鑑定]・身体強化・

水魔法・火魔法・超超超々微細機械補助・言語理解・※収納魔法(アイテムボックス)(隠蔽中)

 

================================

 

しばらくリリアーナと歓談を続けていると。リリアーナの侍女に教会の使者から海里に

取り次いで欲しいとの連絡が入る。それを聞いた海里は不安そうにする経緯子を

安心させる為笑いかけてから席を辞して部屋から出て行く。

 

城の応接室に案内された海里が部屋に入ると中で待っていた。

教会の司教が海里に丁寧な挨拶を述べる。

 

「神の使徒。栗原海里様お忙しい中我らの為に時間をとってくださりありがとう御座います」

 

「教会が私に何の用でしょうか」

 

「海里様はトータスに来る前は冒険者の様な仕事をなされてたとか、

それで護衛の仕事をお願いしたいのです」

 

「護衛ですか・・・」

 

 そして言葉を飾り立て長々と話をされたその内容を要約すると

作農師の天職を持つ畑山愛子先生が技能の検証と向上のために十日ほどかけて

近隣の農村を周るのでその護衛として付いて行ってほしいと言うことだ。

教会の本音は神に選ばれた勇者の傍に

転生者と言うよく分からない者に居てほしくは、ないのだろう。

そのための話なのだと海里は思ったが、

経緯子達が実戦に出るにはまだ時間もあるだろうし

王都の外を見る必要もあるので、海里はこの話を受ける事にした。 

 

2日後、海里はナノちゃん達に経緯子達が万が一の時は、ある程度は

自主的に助ける様にお願いしてから愛子の護衛として王都から旅立った。

 

更に2日後召喚されてから二週間たった日。

ハジメは訓練場に来たがまだ少し早いのか経緯子達も来ておらず。

自主練でもするかと自ら錬成した特殊警棒を手にしてそれを伸ばそうとした時

 

「よう!無能の南雲じゃないか。弱い癖にそんな棒を持ってどうしょうってんだ⁉︎」

 

と檜山がハジメに言って来たが、ハジメはそれを無視してその場から離れてようとするが、

中野、斎藤、近藤の四人が取り囲み逃げ道をふさぐ。

 

「折角、俺たちが無能のお前に稽古、つけてやろうってんだ!断わらないよな?」

 

逃げられないと悟ったハジメは覚悟決め言う

 

「どこでするの?」

 

檜山達四人はハジメを囲んだまま訓練場の外れの建物の陰で外から見え難い場所に連れて行くと

すぐにハジメに攻撃を加えようとするがその時ハジメが

 

「まさか?四人で一緒に僕の相手をするの?無能で弱い僕相手にさぁ?」

 

とにかくハジメは一対一にまずは持ち込むため彼らを煽る。

 

「南雲のクセに‼︎いいぜ。まず俺が相手してやるよ‼︎」

 

檜山が挑発に乗り名乗りを上げる。檜山自身ハジメをいたぶれるなら

四人だろうが一人でも構わない。ココは日本ではなく。

今はあのよくわからない女。海里が城に居ない絶好の機会なのだ。

 

「オラァ!南雲テメエの無能さ!思い知らせてやるよぉ‼︎」

 

と叫びハジメに向かって檜山が模擬刀を振りかざし

真っすぐに突っ込んで来る。ハジメは手に持っていた特殊警棒を

軽く振り伸ばすとその先端を地面に着け

檜山がハジメを自らの剣の間合いに入れようとした時

ハジメは立ったまま。

 

「錬成」

 

檜山の足元の地面を少し盛り上げる。それに躓き体勢を崩した檜山に

ハジメは身体強化を使い一瞬で間合いを詰めそのまま

足を警棒ですくい上げ檜山を転がし、うつぶせに倒れた背中に

警棒を押し当てる。ハジメが彼らに何か言おうとした時

 

「ぐっあぁぁ!!」

 

ハジメの背中に火球の魔法がぶつけられた。たまらず叫ぶハジメに続けて

 

「ここに風撃を望む“風球”」

 

と斎藤が魔法を放つそれを腹に受けたハジメはおもわず蹲る。

そんなハジメに近づく事なく。彼らはハジメの錬成を警戒して

一定の距離おいて下級魔法をぶつけ続ける。

 

「やっぱ‼︎オメェは無能なんだよ南雲ぉ! ここに風撃を望む“風球”」

 

と立ち上がった檜山も参加し四人でハジメに稽古という名のリンチを続ける。

彼ら四人は暴力に酔いタガが外れてかけていた。ハジメは痛みを堪えながら

そんな彼らに危機を覚えていると

 

「ハジメちゃんに何してるの⁉︎あなた達やめなさいよ‼︎」

 

訓練場にハジメを見かけず嫌な予感がして探していた。

経緯子が檜山達を見つけ抗議する。檜山は経緯子が一人だけなのを確認すると

 

「何だぁ南雲と同じ戦えない栗原じゃないか⁉︎ここに風撃を望む“風球”」

 

「きゃっ」

 

経緯子の足元に魔法を放ち経緯子は尻持ちをつく。

その行いを見たハジメは立ち上がろうとするも

檜山達が魔法を放ち再び転がされてしまう。そのまま執拗に

ハジメに魔法を放ち続ける。目の前で繰り広げられる。

ハジメに対する暴力に経緯子は先程魔法で狙われて体が震え

足に力が入らないがハジメへの暴力を止めるため、檜山に詰め寄る。

 

「すぐやめなさい‼︎早く止めないと私が許さない‼︎」

 

「ハハッ許さない?南雲と同じ無能のお前がどうやって?

あの姉ちゃんがいなければ何も出来ないくせに!」

 

自分を睨みつける経緯子を見て檜山の中にドス黒い欲求が湧き上がる

この女は南雲と自分をコケにした海里とか言う女の大切なモノだ。

コレを壊したい。

 

「そうだ〜無能のお前も役に立つ事も有るよなぁ」

 

と経緯子の身体を舐めるように見る檜山に経緯子は言いようの無い不安を覚える。

 

「栗原 お前止めたいんだな〜?なら代わり相手してくれよぉ?部屋でよう」

 

「なっ・・そんな事」

 

経緯子の拒絶に応える様に檜山はハジメに容赦無く魔法を叩き込み続ける。

その檜山の言動に近藤ら三人はマズさを感じヒキ始めるが、かまわず檜山は魔法を

放ち続ける。

 

理不尽な暴力に意識が飛びそうになりながらハジメは今の

檜山の言葉を聞き心の底から怒りが湧いて来て体の痛みすら分からなくなり

  

 アイツは経緯子ちゃんにナニをイッタ

 

潰すアレを潰す。ハジメは求めた初めて直接的に力が欲しいと、そう。力が欲しい

 

「ほら!ほら!早くいい返事しないと大事な“ハジメちゃん”が壊れちまうぜぇ?栗原よぅ?」

 

「わかったから・・・・このままだとハジメちゃんが・・・だから」

 

檜山は攻撃するの中止すると好色な笑みを浮かべながら経緯子に

 

「栗原、ほら。止めてやったんだ。だから何だはっきり言えよ?」

 

経緯子は羞恥に耐えながら口を開き望まぬ答えを言おうとするが

 

「いっ・・今から貴方のへ」

 

  ボコッオォォン‼︎

 

轟音に掻き消される。

音の先には左右の地面を隆起させた。ハジメが幽鬼の如く立ち上がっていた。

 

 

 

                               

 

 

 

 

今回は長くなったのでココで切ります。原作とは違う流れに

ネタ的に怒りの覚醒はしたかったので。

雫さんのイベントが前倒しにそして海里が一時的に離れる事になりました。

 

あと経緯子のイメージと言うかキャラ設定みたいな描きました。

髪型がこんな感じとかの参考程度に見てください。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。