ありふれた(平均)値で世界最強って言ったよね! 作:simasima
イジメ決着回です。
光輝理論を書くのに手間どりました。
後、UAが1万超え。お気に入り登録が100超えました。
この様な作品を思いの外多くの人が読んでくださっている事に
感謝です。
アノ時は何も知らない内に大切を奪われた。今は目の前で大切を奪われ様としてる。
だから奪おうとするアレは潰す二度と出来ない様に潰す。そして力を少年は求め欲した。
力を手にし呑まれた・・・・
ボコッオォォン‼︎
轟音が響くその先にハジメが立ち上がっていた。錬成にて隆起した地面に挟まれて。
「錬成」
バキッ
「錬成」
バキッ
呪文を呟き一歩進む度に地面を隆起させ。檜山にゆっくりと近づいてくる。
そんな光景に呆けていた檜山達だったが、われにかえり狼狽しながら魔法を放つ。
「こ・・ここに風撃を望む。“風球”」
「錬成」
瞬時に作られた土壁で防がれる。
「南雲おぉ⁉︎ナニしたんだ⁉︎そんな錬成ありえないだろう‼︎」
「錬成」
バキッ
叫ぶ檜山に答えず。只“錬成”を呟き近づいくる。
事実、檜山の叫ぶ通り、ありえない錬成であった。何故なら手を地面に付けず
さらに手に何も持たず。己の体を通して行なっているのだ。今のハジメに出来る事では無い。
また、これだけの錬成を続けて行う魔力をハジメは持っていない。ではなぜ行使できるのか、
今のコレは怒りに一時的に思念波強度が跳ね上がりその思念波を受けたナノマシンによる。
土魔法での錬成の再現である。そこにトータスでの魔力は関係無い。
「あぁ・・・ハジメちゃん」
経緯子は檜山達、自分の立ってる所に近づいて来るハジメを見ながら
恐れを感じていた。錬成を行使するハジメの姿に感じたのではなく
ハジメから何かが消えようとする事に恐怖したのだ。
「ヒィッ」
檜山達の口から情けない悲鳴がこぼれる。
ついにハジメが手の届く所まで近付いたのだ。
檜山達四人は恐怖に負け逃げようとするが、それは叶わなっかった。
「あっ足が上がらねぇ!」
「「「うわっ⁉︎」」」
既に靴を錬成により地面に固定されていた。無理に動こうとした結果
近藤、斎藤、中野の三人はバランスを崩して尻もちを着くが、檜山は倒れなかった。
彼のすぐ後ろに錬成による壁が出来ており、その壁に背中を支えられていたのだ。
「錬成」 「錬成」
「ヒィッ」
檜山の両側に壁が出来囲まれてしまう。前方は空いているが、
そこには無表情で檜山を見ているハジメが立っている。
ハジメは呟く
「錬成 錬成 錬成 錬成 錬成 錬成 錬成 錬成 錬成・・・・・錬成」
その度に檜山を囲む左右の壁の厚みが増して檜山に迫る。
「南雲!何しやがる!早く止めやがれ」
「錬成 錬成 錬成 錬成」
「ヒィッ止めてくれよ・・栗原の事はただ脅しただけで本気で
連れ込む気は無かったんだよ・・だから止めて・・」
「錬成 錬成 錬成 錬成」
「ぐぎぃい 潰れちまう・・死ぬ・・」
威勢のいい言葉から謝罪に変わりそして助命に変わる檜山
既に身動きも両腕も動かせず骨の軋みさえも聞こえそうな状態になっている。
ハジメは檜山を檜山として見ていなかった。タダの潰すモノとしか見てない。
ハジメが最後になるであろう“錬成”を唱えようとした時。
「ハジメちゃん!!ダメェ!」
経緯子がハジメを正面から抱き締める。
「大丈夫だから。私は大丈夫だからコレ以上はダメ!帰れなくなる。
ハジメちゃんお願いだから・・私のために捨てないで自分を
だから止めようハジメちゃん・・・」
「け・・・経緯子ちゃん?」
「そうだよ。ハジメちゃん!」
「止めてくれたんだ・・・・・」
と言うとハジメは気を失い経緯子にもたれ掛かり二人はその場に座り込み
経緯子はハジメを抱き締め泣いてしまった。周囲の錬成によって作られた壁は
ハジメが気を失ったと同時に何かの支えを失って崩れ檜山達も解放されたのだ。
「南雲くん!経緯子ちゃん!」
香織の声がこの場に響く。異音に気付きここにやって来たのだ。
すぐ後ろに雫に続いて光輝や龍太郎と何人かのクラスメイトも
続いてやって来る様子が見える。経緯子は香織の姿を見ると涙しながら
「香織さん・・ハジメちゃんが怪我を」
「南雲くん!ひどい!すぐ治すから」
ハジメに駆け寄り治療魔法をかけ始める香織。
続けてやって来た雫は困惑の声をあげる。
「ナニがあったの・・・?」
経緯子がハジメを抱き締め泣いていて近藤、斎藤、中野の三人は顔色をなくし座り込み
檜山は半ば土に埋もれ倒れており。周囲の地面はあちこちに土の山が出来ていた。
集まったクラスメイトがその光景を呆然眺めている中、
「雫ちゃん。南雲くんの応急の治療が終わったの。後は救護室でやるから南雲くん連れて行くね」
応急の治療を終えた。香織がハジメを背負い経緯子を伴ってこの場を離れる。
「この地面の荒れよう。錬成でやったのか、経緯子さんも泣いてるし南雲も身勝手が過ぎるな」
と光輝が一歩前に出て自分の推測を言うそれを聞いた雫は光輝に問い掛ける。
「ここで南雲くんが身勝手って言葉が出て来るの?それに彼、あんなに怪我してるじゃない」
「怪我こそ南雲の身勝手から来るものじゃないか。彼は訓練もそこそこしかせず。
何時も皆とは別行動してるだろ。だから無茶な錬成をして怪我をしたんだろう。
経緯子さんも泣かすし。今は皆一丸となって戦うべき時なのにどうしょうも無いな彼は」
光輝がハジメ批判しているとその言葉に乗る者が現れる。檜山である。
彼は埋もれていた土の山から抜け出すとハジメや経緯子にした事を誤魔化すため
都合のいい事にハジメと経緯子はここから離れ現場を知る者は居ない。
今なら発言力のある光輝を利用すれば全て南雲のせいに出来る。
「天之河の言う通り南雲がココで、デタラメな錬成で地面をボコボコにしていて
俺たちが来た時。栗原が南雲を止めようしてたけどダメみたいで、だから俺たちが
止めに入ったんだが、南雲は逆ギレして更に無茶して錬成して作った壁が
崩れて自分で巻き込まれたんだよ。で俺も巻き添えで土まみれってわけさ」
「そうか。南雲は誰にでも迷惑をかけるな。檜山たちも災難だったな。
善意で止めようとしてくれたのにな」
「なぁ光輝。南雲の怪我おかしくねぇか?」
「なぜだい?龍太郎?」
「だってよう。パッと見だが背中の怪我、火傷だったぜ。錬成で出来たには変じゃね?」
「そ・・それは錬成で作られた壁が倒れて来た時。俺たち咄嗟に魔法を撃って
たまたま逸れたのが南雲に当たっただけなんだよ」
「事故なら仕方ない、元々訓練サボって勝手してた南雲が悪い訳だしな」
「ちょっと光輝。南雲くん訓練サボって無いし。そもそも勝手に錬成で
訓練場荒らす様な事南雲くんがする訳ないじゃない!」
「本当に雫は優しいな。皆でこの世界を救う為に戦う訓練を
いい加減にしか受け無い南雲をそこまで庇うなんて」
「天之河。さっきから聞いていれば南雲がサボってばかりだと言うけどさぁ。
南雲はココに居ない時は鍛治場で鍛練してて、私たちにも色々作ってくれてんのよ」
クラスメイトの中から一人の女生徒が光輝に対して異議を唱える。
その女生徒の名は園部優花。パッと見、ギャルっぽい印象を与える外見の彼女だが
実家の洋食屋の手伝いもよくしており。料理は勿論裁縫等もそつなくこなす真面目で
女子力の高い女生徒だ。気晴らしに料理を作るにも世界が違えば包丁一つとっても
使い勝手が違うためハジメに相談した所、快く地球の包丁を作ってくれた上に
下ごしらえに使うピーラーも作製、なおこのピーラー、城の料理人の目に止まり
皮剥き等に便利だと受け入れられ又再現も難しく無い事から
城の中のみならず城下にも広がりつつあった。
だからこそ自分たちのために働いてくれてるハジメを認めようとしない光輝に
優花はイラッとして声を上げたのだ。
「それにクラスの皆が皆この世界のために戦争する気はないのよ。
天之河。少なくとも私は生き残るために訓練してるの。
それと南雲が経緯子の制止を聞かずに檜山の言う様な事するのはありえないよ。
檜山?本当はあんた達が経緯子が泣く様な事を南雲にしたんじゃ無いの?」
「園部!何難癖付けてんだよ!そんな、はずないだろうが!」
「ふ〜ん?檜山あんたの南雲へ態度を見てたらさ。今、経緯子のお姉さんが居ないから
これ幸いとあんた達が南雲に手を出したのかと思ったのよ」
「園部さん。クラスメイトを疑うのは良くないよ。皆が協力しないといけない今。
仲間に暴力を振るはずないじゃないか。そうだろう」
「はぁっ?天之河!あんたの中じゃ南雲は仲間じゃ・・・」
と口論が続きそうだったが
「コラ‼︎お前たち訓練開始の時間は過ぎてるぞ」
皆の後方からメルドの叱責が響き渡る。地面が荒れてる様子を見て説明を求めると
光輝が自分の中の事実を伝えそれを聞いたメルドは訝しげながら
「あの坊主がかぁ?今、倒れてるなら後で詳しく聞くとして。とにかく今は
訓練の時間だ‼︎全員‼︎早く戻れ‼︎」
と取り敢えず場を納めた。幾らかの不和を残して。
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救護室で
「へぇ・・・そんな事があったんだ」
恐ろしく冷たい声がした。普段の香織から想像出来ない声だった。
あの後ハジメを救護室のベッドに寝かせ治療をすまし今は経緯子と二人
ハジメが寝ているベッドの脇に並んで座っていた。今しがた経緯子に
檜山達がハジメに何をしたのか聞いた所だ。
「南雲くんに暴力を振るったあげく経緯子ちゃんを脅すなんて
許せないかな?かな?」
「私もそうだけど。私は自分が許せないよ一番。もう少しでハジメちゃんに
取り返しつかない事をさせる所だった。私がもっと強ければハジメちゃんを守れたのに。
なぜお姉ちゃんみたいに強い天職じゃないの?私は守られるだけなの?」
「いつも・・僕を守ってくれてるよ」
「ハジメちゃん」 「南雲くん」
「よかった目が覚めて」
「大丈夫。痛みはないかな?」
「うん。大丈夫だよ。経緯子ちゃん、白崎さん」
「私のせいでハジメちゃんにひどいを事させる所だった・・
私は何もできないから、お姉ちゃんと違うから」
「そんな事ない!経緯子ちゃんはいつだって僕を守ってくれてるよ。
さっきも僕を止めてくれたじゃないか。
だから僕はココに居る事が出来るんだよ」
「ハジメちゃん・・・」
「きっと僕は経緯子ちゃんがいてくれるから、力に呑まれずに済んだんだよ」
「南雲くんも経緯子ちゃんも二人して強いね。私も二人みたいに強くなりたいかな」
「香織さん・・・」
「白崎さん・・・・」
「だから私も二人の側にいてもいいかな?」
「香織さんはいつだって、きっといるよ」
「だってそれが白崎さんだから」
「あれ〜?何か思ってたのと違う反応の様な気がする。思い違いかな?かな?」
「目が覚めたから今から訓練に顔を出す?」
「あれだけの怪我してたからハジメちゃん無理しないほうが良いよ」
「私も賛成かな。ゆっくり休んでおこうよ」
その後、檜山たちの事の事情を聴きに来たメルド団長に
明日から実施訓練として[オルクス大迷宮]へ遠征に行くと伝えられた。
なぜ一歩。歩く毎錬成するの?
カッコイイから
暴走を女の子が止める王道展開でした。
これからも約束事はやっていくかも
好きなので。
後、優花も今回絡ませてました。ハジメのヒロイン前倒し気味です。