まほいく実況プレイー全員生存ルートー   作:独資耶

3 / 5
第三話

 はい、それでは前回カラミティメアリを尾行してメアリが止まった所から始めていきます。

最初はできるだけ警戒させないように、距離に注意して挨拶と自己紹介をしていきます。

ハッピーチェイサーです。よろしくお願いしまーす。……うーん、やはり信頼度が低いと剣呑な雰囲気になりますね。

 

 とりあえずカラミティメアリさんと協力関係を結びたいと伝えましょう。ここでは当然、いい反応はもらえませんが予想通りです。もしコミュニケーション能力に関係する魔法があれば簡単に協力関係を結べますが、そう言う魔法は狙うのが難しく、かなり運が絡むので今回のプレイではやりません。

 

 さて、信頼度が低い状態で協力関係を結ぼうとすると、断られる、逃げられる、戦闘してその結果で決めるの三択です。

メアリは好戦的な性格なので、当然戦闘する事になります。それじゃ頑張ります!

 

 

――以下戦闘ダイジェスト――

 

「死ねぇ!」

「そっちが死ねぇ!」

 

「……やるな」

「……そっちこそ」

 

二人は熱い握手をして終了。

 

 

 いやー危なかったですけど何とか協力関係を結ぶことができました。実はカラミティメアリと協力関係を結ぶには条件があります。一対一で戦闘を行い互角に戦い引き分ける、相手に認めさせる、以上です。

 

 ここで勝ってしまったりすると、後で出てくるリップルさんみたいに嫌われて信頼度が全然上がってくれなくなり、むしゃくしゃした時に命を狙われて大変危険です。逆に負けてしまうと、何かあるたびにパシリにされます。これはそこまで危険ではないのですが、今回のルートでやりたい事が難しくなるので採用しませんでした。

 

 ちなみに今回戦ったカラミティメアリでしたが、初期のほうで戦わないと時間が立つにつれてどんどん強化されます。後半の方になると攻撃の行動パターンが増えて戦闘難易度が高く、事故が起きやすいので初期のぬるい難易度の時に戦いました。それに信頼度が上がりにくいキャラなので、早めに上げておくことで後から必要な信頼度が足りない、なんて事も防げるので今回の行動は必要だったんですね。

 

 さて、お互いボロボロですし、体力を回復したいのでメアリの家に行きます。……ハッピーチェイサーの家? ここから遠いので今夜は帰りません。

……到着! なんで家を知ってるのか五月蠅く言われましたが、魔法と言えば納得してもらいました。夜中に騒ぐのは近所迷惑ですし、今の姿を見られたら通報待ったなしなので誰かに見られる前に家の中に入ります。おじゃましまーす。

 

 うーん、散らかってますがまぁ後で掃除すれば良いでしょう。それよりお腹がすいたので食べ物があるか聞きましょう。

 

「どんだけ図々しいんだい。冷蔵庫にある適当なつまみでも食っときな」

 

 わーい、とりあえず家主の許可が出たので冷蔵庫を物色します……おっ、色々ありますね。なんでもいいので食べましょう、食事をすると体力回復が早くなります。

えっ、今から晩酌に付き合え? ええぇ……早く寝て体力を回復しときたいのですが……。まぁ信頼度が上がるイベントならしゃーないか。良し、もう丑三つ時だけど飲むぞー!!

 

 

 

 

 ……おはようございます。あれからしこたま飲んでお腹がタプンタプン言ってる気がしますが私は元気です。どうも床で寝ていたようで周りには酒の瓶やら缶やら転がってとても汚いですね。テーブルの上には綺麗に無くなったつまみに、椅子に座ったまま寝ているメアリ(人間状態)が寝ています。取り合えず起こさないよう気を付けて書置きしてから一旦自分の自宅に帰ります。

はい、一回帰ってシャワーを浴びて、占い道具を取ってきました。今日も昨日と同じ場所で頑張っていきましょう!

 

 ……昨日今日とでは稼ぎもあんまり変わらないですね。でも昨日よりお客さんが来てくれたのでこの調子で頑張りたいですね。

 

「景気よさそうやなぁ、姉ちゃん」

 

 来ましたね。昨日のおじさんとその仲間達総勢5人。バッチ付けて偉そうなのがリーダーかな? 

私の周りを逃がさないように取り囲んできます。一般人が遠巻きに見てきますが強面のおじさんの眼光でそれ以上近づいてきませんね。

 

「そんなことはないですよ~。所で昨日のおじさんも連れてぞろぞろと何ですかー?」

 

「……昨日うちの組のモンが世話になったそうじゃねぇか……」

 

「いやー、昨日のは正当防衛ですよー」

 

「正当防衛かどうかは関係ねぇんだ。うちのメンツに泥を塗った借りは返させてもらうぜ」

 

「女相手に大人数で襲うなんて恥ずかしくないんですかー?」

 

「うるせぇ! とにかく覚悟しやがれ!」

 

 リーダーのおじさんの言葉で一斉に襲い掛かってきます。まぁ予定通りですね。

 

「ねぇお兄さんたち、アタシの連れに何か用かい」

 

「なんだこの女? 関係ない奴はすっこんでブヘェ――!?」

 

 おっと下っ端ぽい人が吹っ飛んだー。よしよし、ちゃんと書置き通りに動いてくれましたね。

 

「こいつ、この女の仲間か!?」

 

「何度も言わせるんじゃないよ! アタシの連れに手を出したんだから覚悟は出来てるねぇ?」

 

「くっ、やっちまぇ!」

 

 おー、結構激しくやりあっていますね。まぁこうなればやることはないです。リーダーさんに逃げられないようにさり気なく逃走経路を塞いでいるだけで、後はメアリさんが楽しそうに虐めているのを眺めるだけの戦闘になっちゃいます。

 

……はい、ひと段落したので残しておいたリーダーと楽しいお話をしましょう。と、今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇カラミティ・メアリ

 

――尾行されている。会合が終わり、自宅に帰る途中、後ろから付いてくる奴の白いフードが夜の闇のなかでもひらひらと目立ち、嫌でも気付いた。

どうゆうつもりなのか分からないが、もう既に此処はアタシの縄張りだ。許可なしに縄張りに侵入してくるやつはアタシに喧嘩を売っているということだ。

ちょうど目に入った公園に入り、尾行者を待つ。すると直ぐに相手も入ってきた。

 

「ハッピーチェイサーって言ったっけ、あんた。なんの真似だい?」

 

 取り合えず相手の意図を尋ねる、と同時に手持ちの武器を確認する。最初から持っていた拳銃一丁にその弾5発、それとまだ中身が入っている酒瓶だけ。……だが焦ることはない。私の魔法は【持ってる武器をパワーアップできるよ】 これさえ有れば何でも武器にして戦える。

 

「改めて名乗ります、カラミティ・メアリ。私はハッピーチェイサーと申します。あなたとは協力関係を結びたくてついてきました。お互いに良い話だと思いますよ? 貴方にとっても私にとっても」

 

 協力関係? いい話? 詐欺師かコイツ? 訝しむがいい考えが閃く……そうだ、これも丁度いい機会だ。ここでアイツにカラミティ・メアリの恐ろしさを刻んでやる。そうすればさっきの借りもまとめて返せて丁度いい。

 

「今日初めて会ったのにアタシに協力関係? 胡散臭い――ハッやっぱあんたアタシを舐めてるだろ? いいよ、買ってやるよ……その喧嘩ァ!!」

 

「くッ」

 

 言葉と同時に握りこんだ酒瓶を全力で顔に向かって投擲し、後ろにあった鉄棒に取りつく。さっきの目くらましから復帰したチェイサーが此方に向かってくるが、もう遅い。力づくで鉄棒の持ち手をもぎ取り、魔法を使い即席の武器にする。

 

「コイツを喰らいなぁっ!!」

 

 とにかく相手の体に向かって上段からの振り下ろし、しかし当たらずそのまま地面に当たり踏み固められた土が爆発する。

メアリは直ぐに鉄棒を引き戻そうとするが腹部に衝撃が走り、背後にくの字で吹き飛ばされ、そのままその勢いで公園の遊具の壁に叩きつけられる。

 咄嗟に受け身をとり、チェイサーの姿を確認すると、先ほどいた場所から動いておらず、ジッと此方を見ていた。

 

「相手を信じないことは、相手からも信じてもらえない……どこかで聞いた言葉ですが、私もそう思います。ええ、まずは自分から相手に認めてもらわないといけないですよね」

 

「……戦いの最中になんだい、いきなり。もうアタシに勝った気でいんのか」

 

「いえいえ、違いますよ。私が言いたいのは主人公とライバルが本気でぶつかり合い、その結果友情が芽生える、所詮王道展開みたいに私も貴方と全力でぶつかりたいと思っただけです。――準備はいいですか?」

 

 手放さなかった鉄棒を杖にして立ち上がる。話を聞いている間に休憩できたので呼吸は整った。腹の痛みは時々ズキンとくるが動くのに問題は無い。後は自分が覚悟決めるだけだ。

――問題ない。カラミティメアリに舐めた真似したやつは、誰であろうと関係ない、ぶっ潰すし屈服させるだけだ。

 

「死ねぇ!」

 

 ホルスターから銃を抜き早打ち一発。魔法で強化された弾丸は唸りをあげて相手に襲い掛かる。

 

「それは分かってましたよ、お返しです!」

 

 読んでいたのか不意打ちの攻撃は躱され、いつの間にか抜いていたナイフが飛んでくる。

 

「どこに投げてんだ下手糞がぁ!」

 

 明後日の方に投げられ刺さったナイフを尻目にもう一発放ち、もっと強い武器を探す。

 

「逃がしませんよッ」

 

 何本かナイフが飛んでくるが、右に左に体を移動させよける。時折どうしても避けきれない軌道ならば手に持った鉄棒で振り払う。

 

「足が止まりましたね!」

 

「ッ」

 

 咄嗟に頭を下げ、髪が何本か切り裂かれ宙に舞う。咄嗟に手に持った棒を振ろうとするが足で止められそのまま上から押さえつけられて動かせなくなる。焦るが動かないと状況は変わらない。

 

「糞ったれがぁ!」

 

 鉄棒から手を離し、相手の足にぶつかるようにタックルを敢行し、地面に引き倒す。そのままチェイサーにマウントをとり、腹に全力の拳を二発喰らわせてやる。そのまま勢いで痛みで動きの止まったチェイサーの顔に魔法で強化した拳銃のグリップで殴り追撃を加える。

 

「オラオラオラァ!」

 

 直接顔を殴られないように片腕で腕で防御しているが、殴るたびに嫌な音を立てる。

 

「どうしたどうしたぁ!? 最初の威勢は何処にいったんだい?」

 

 一発一発攻撃が当たる手ごたえを拳銃越しに感じる。ハッピーチェイサーのもう片方の腕も掴んで拘束しているので動かせないだろう。

これはもう勝利だ。初めての魔法少女同士の戦闘だったが大したことは無い、簡単だ。

 

「アタシは優しいからねぇ、今なら服を脱いで土下座するなら許してやるよ。意地張るならコイツで体のどこか試し打ちしてもいいんだけどどうだい?」

 

「――よい」

 

 聞こえずらいので顔を近づけ、返答を聞く。

 

「あーなんだって?」

 

「私は強い!!

 

 急に顔に衝撃を受け、目の前に星が飛び交う。

拘束が一瞬緩んだ隙に更に同じ攻撃を喰らう。分かった頭突きだ。攻撃の正体が分かったところでカラミティ・メアリは状況を把握する。

 

「やってくれたなぁ!?」

 

 もう許さない、殺してやると引き金を引く。この距離なら躱せない、頭を破裂させて死ね。

 

「この瞬間を待っていたぁ!!」

 

 そう叫ぶとハッピーチェイサーがナイフで防御しようとする。無駄だ、魔法で強化された弾丸はそんな苦し紛れのナイフの盾を貫いて殺す。カラミティ・メアリに逆らった罰だとほくそ笑み、弾丸がナイフにぶつかる。罅を立て、崩壊していくナイフ越しにハッピーチェイサーの死に顔を拝もうとする。

僅かな拮抗の末、遂に耐えきれなかったナイフが二つに折れチェイサーの顔を――壁? いや違う、これはナイフの後ろに隠されたナイフが!?

 

「第二ラウンドだ」

 

 ハッピーチェイサーの声が耳に届くと同時に拳銃が死角から吹き飛ばされる。なんだ、なにをされたと混乱するカラミティ・メアリをよそに、ハッピーチェイサーが立ち上がる。

 

「お互い武器を失ったここからが私のターンだぁ!」

 

 突然の混乱から抜け出せてないカラミティ・メアリに下から掬い上げるような蹴りが放たれ体を強制的に立たされ、頭を狙った拳がクリーンヒットする。更に追撃が襲い掛かるが咄嗟に頭を庇う。ガードの上からの激しい攻撃に、段々と腕が痺れ殴られた頭がぼんやりとしてくる。耐える、耐える。どんどんと痛みが鈍くなり意識が飛びそうになるが、歯を食いしばって耐える。

 

 ……頭に強い衝撃を受けたせいかそうして耐えていると、これまで生きていた過去の記憶が蘇ってくる。幼い時の記憶、学生時代の記憶……そして夫と出会い、幸せな家庭を築こうとした記憶。娘が出来、初めは可愛かったのに段々と育児に追われるうちにイライラが我慢できなくなり遂に手を出してしまったこと。夫にも相談したがまともに取り合って貰えず、それを切っ掛けに夫婦の仲が冷えてきたこと。

 

 そんなことが積み重なり、結局は離婚。ろくな人生ではなかったと振り返る。

 

――と、ここまで回想し、走馬灯を見ているのだと自覚する。こんな所で終わるのか? ……違う。ようやく閉鎖的な現状を打破し、解決できるだけの力を得たんだ。こんなところで終わるわけにはいかない!!

 

「―ッ」

 

 急激に意識が覚醒する。どれくらい意識を飛ばしていただろうか。――いや、今は関係ない。カラミティ・メアリが本当にしたいことが分かった。それだけでまだ戦える。

 

「これで終わりです!」

 

 勝負を決めに来たのかハッピーチェイサーから力を溜めた廻し蹴りが飛んでくる。凄く早いが見えた! 足首を掴み威力を全身で受け流す。

 

「止められた!?」

 

「勝手に終わらせんじゃねぇよ!!」

 

 叫び、間髪いれず掴んだ足を持ったまま地面に振り下ろすように叩きつけるが、地面に手をついて足を捻られたことで手を放してしまう。状況は振り出しに戻った……。

 

「やりますね」

 

「ふん、癪だがアンタも粘るね」

 

 お互いの距離は五歩、魔法少女なら一息で詰められる。互いの恰好を見るとボロボロだ。ところどころ衣装が破け、赤い血で色づいている。

 

「……お互い限界ですのでそろそろ決着をつけましょう」

 

「上等だ」

 

 心を研ぎ澄まし意識を集中させる……。

 

――バチッ――何かの漏電した音を合図にお互い動く。そしてそのまま最高の一撃を相手に喰らわした瞬間に体に衝撃が走り意識が途切れた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……アタシの負け、か」

 

「いえ、引き分けです。最後の一撃が効いて私も、もう動けません……」

 

 次に目を覚ますと地面に寝かされており、隣にハッピーチェイサーが座っていた。まだ頭がぼんやりしている。だが、それと同時に胸の内がすごくスッキリしていた。取り合えず首だけ持ち上げて周りを見るとひどいものだ。

 周辺はお互いの攻撃でかなり荒れており、電灯は割れ、遊具は壊れたりして酷いありさまだ。暫くぼうっと公園だったものを見ているとハッピーチェイサーが口を開く。

 

「それで……改めて協力関係を申し込んでもいいですか?」

 

「……どんな内容だい?」

 

「貴方が欲しい物を融通する代わりにコンビを組んで欲しいんですよね。キャンディー集めだけじゃなく、お互いの背中を預けられる戦友としての」

 

「……コンビねぇ、キャンディーは分かるけど戦友って誰かと殺し合いでもしようっていうのかい?」

 

「まぁ当たらずも遠からずです。私の魔法で見たんですよ、血に染まったN市の光景が……。信じてもらえますか?」

 

「その前に一つ教えてくれよ。アタシが最後に銃で撃った時、なんで銃が急にはじかれたのか」

 

「あれは跳弾ですよ。未来を読んでナイフを配置して誘導しただけです」

 

「ちっ反則じみてるねぇ、アンタの魔法。まぁいいよ、このカラミティ・メアリと協力関係を結ぶことを許してやるよ」

 

「ありがとうございます。……それでは改めてよろしくお願いします、カラミティ・メアリ」

 

「律儀だねアンタ……よろしく、ハッピーチェイサー」

 




◇カラミティ・メアリとの戦闘
何回も魔法縛りで戦ったから何をしてくるかまる分かりだぜえ!
ナイフの跳弾? 魔法でいい感じに跳弾するナイフを探して誘導します。
誘導出来たら後はチャンスを待って耐えるだけ。
ちなみに魔法少女の耐久力は気力で上がることもありますが要検証です。
自己暗示は一応効果あるみたいなので手軽にできてお勧めです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。