ムルタ・アズラエル滅殺RTA ブーステッドマンチャート 作:ちゅーに菌
ハシュマルくんが意外に人気だったので、ぶっちゃけ乗り換えは設定考えると一番キツいですが、ローンちゃんの相棒にするにはどうすればいいかやってみました。
止まるんじゃねぇぞ……!
"厄祭戦"と呼ばれた全地球規模の大戦争が終結して、約300年後からはじっまるよー!
はい、今日は息抜きとして主に私がしている"SDガンダム GGENERATION"の"ガンダムSEED"のRTAとは別の単発動画になります。タイトル通り、"火星に犬っぽいハシュマルを不法投棄するRTA"となります。そのため、今回は"SDガンダム GGENERATION"の"鉄血のオルフェンズ"シナリオで遊んでいきたいと思います。
主人公は今回火星スタートです。"鉄血のオルフェンズ"の世界線の火星は、
そしてここ、クリュセ自治区は四つの経済圏の一つであるアーブラウの支配下にあり、開拓時代の不平等な協定と地球圏優先の政策のために搾取され続けているという世知辛い状況――なのですが、本RTAに置いては一切、関係がないので全て忘れてください。
加えて、CGS、鉄華団、オルガ・イツカ、ミカァッ!等も関わる前にRTAが終了しますので、気にしないで結構です。止まるんじゃねぇぞ……!(RTA)
ちなみに"鉄血のオルフェンズ"の世界は、クーデリアとアトラが同性婚している上、同性婚が認められている懐の広い世界だったという、ホモの兄貴姉貴たち歓喜の設定が公式から後付けで追加されたためか、ちゃんとキャラ同士でも同性婚が可能です。男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべきだと思うの(迫真)
まず、いつものキャラクタークリエイトをしていきますが、今回は折角なので、キャラクター保存機能を使いましょう。これは保存したオリジナルキャラクターの容姿や一部のアビリティや初期能力値などの基本データの一部を流用出来るようになるゲーム内の機能ですね。この機能を用いまして、今回はローンちゃんのデータを使わせて貰いましょう。
あっ、おい待てぃ(江戸っ子)。そんな便利なものあるならそもそもローンちゃんを作るときに何で使わなかったんだゾ?ガバゾ?――という穴があったら何でも入れたい模範的な初見兄貴たちの為に説明しておくと、仕様でキャラシートから他世界線に深く関わるアビリティや、メリット効果のみのアビリティは持ち込めないため、とんでもないくそ雑魚ナメクジ主人公が出来上がるからです。ちなみにキャラクリエイトでは主人公には必ずデメリットアビリティが付随するため、ほぼ回避のしようがありません。
更にこの機能を用いるだけで通常プレイなら多少骨太になる程度なんですが、RTAでは看過出来ないレベルで難易度が上昇し、敵軍がインフレをするため、絶対に使用してはなりません。
例えば"ガンダムSEED"ならば、そのままローンちゃんのキャラシートを全て流用出来ますので、Stage5に空間認知能力持ちという"ガンダムSEED"最高峰のスキルを二つも有するローンちゃんをそのまま流用してしまうと、"世界樹攻防戦"でジンは――ゲイツとゲイツRの混成部隊になり、クルーゼ隊長が灰色のグフイグナイテッドに乗って襲い掛かって来ますので無理ゲーです。ああん、ひどぅい。
そのため、今プレイで削除されるアビリティは――。
・ブーステッドマン Stage5
・生体CPU
・空間認知能力
となり、そして今プレイで流用可能なスキルは――。
・薬物依存
・サディズム
・トロイズム
・ゼロフィリア
・カンダウリズム
・バイセクシャル
――となります。加えてここから更にキャラクリに付随するデメリットアビリティが追加されます。なんだこれはたまげたなぁ……。
という訳でRTAではあまり用いられない訳ですね。しかし、一部では例外もあり、例えばこの"サディズム"というスキルです。
サディズムが過去に超有用スキルと説明したのは、実質メリットしかないにも関わらず、デメリット効果のため、数少ないキャラシート流用で引き継げるスキルだからということもありますね。そのため、RTA兄貴のガチ勢はこれを必ず取得出来て、難易度上昇を最低限まで抑えるために、デメリットアビリティしか持っていない主人公で開始することもありますが、サディズムは性的趣向デメリットアビリティが2つ以上存在しなければ出現しないアビリティなので、それが時間的なガバを引き起こす可能性もありますため、一長一短と言ったところですね。
はい、ではローンちゃんをコピーして貼り付けます。複製したローンちゃん――略して"クローン"ちゃんとこれから彼女を呼びましょう。短い間ですが、よろしくお願いします。
ではクローンちゃんの新規獲得アビリティは――。
・阿頼耶識システム New!
・サイコパス New!
・薬物依存
・サディズム
・トロイズム
・ゼロフィリア
・カンダウリズム
・インセスト New!
・バイセクシャル
ええ……(困惑)。遂にド直球過ぎて誰も言わなかったことを、自分で取ってしまいましたよ……ローンちゃんもといクローンちゃん。もう、当然のように阿頼耶識システムを取っている点は突っ込みません。
ではスキル説明をば――。
・サイコパス
正しくは反社会性パーソナリティ障害と申しまして、社会の規範を破り、他者を欺いたり権利を侵害したりすることに罪悪感を持たず、他者への共感性が著しく低い障害。俗に"サイコパス"と呼ばれるモノです。
ゲーム的には強化人間や、生体CPUと同様に射撃・格闘・守備・反応のステータスを少しプラス補正をする効果があり、PTSDなどの精神面のバッドステータスにならないようになります。
ただし、これを有しているだけで、周囲の善傾向のユニットに対して常にストレス値を上昇させ続けるという本作屈指のデメリットアビリティなので、ついてしまった場合は普通プレイでもリセットした方がいいです。
どれぐらいプレイに問題があるかと言えば、"ガンダムSEED"だと、序盤のアークエンジェルに在籍した場合、ストレス管理を怠るとストレス値が上がり過ぎてキラくんが自殺したり、ラクス様に叩かれたりします。ついでに善傾向のキャラクターの好感度上昇値が激減する上、別に悪傾向のキャラクターの好感度が上がりやすくなると言ったメリットもありません。
ま、単発動画なら誤差だよ誤差!
・インセスト
近親性愛って奴ですね。致してしまうと近親相姦になります。血が繋がった身内に性的な興奮を覚えることです。他が酷すぎて相対的にマシに見えますね……(溜め息)
・阿頼耶識システム
これは厄祭戦時代のMSのコクピットに採用された有機デバイスシステムですね。パイロットの脊髄に埋め込まれた"ピアス"と呼ばれるインプラント機器と操縦席側の端子を接続し、ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを直結させることで、脳内に空間認識を司る器官が疑似的に形成される――まあ、早い話が、ARMORED CORE for Answerの光が逆流するものでお馴染みのAMSですね。ゲーム的にはブーステッドマンなどのアビリティとほぼ同様のメリット効果を持ちます。
ただ、これ本編の時代では被術者の反乱を警戒して、非人道的なシステムとして使用が禁止されている(建前)ため、地球圏外に流出した非正規かつ非合法な手段でしか取得出来ない筈なので、今回の予定したスタートでは取得していることが大分可笑しいアビリティなんですが……ま、いっか(ポジティブ)
はい、よーいスタート。
◆◇◆◇◆◇
>――――――♪
早速、飛ばせないムービーが入ります。薄く笑みを浮かべながら窓の外に映る明るい空を眺めながら歌う、優しげで母性と包容力溢れる感じの美少女の我らがクローンちゃんですね。
見れば部屋はとても豪華なもので身なりも良く、一目で少年兵やヒューマンデブリという火星の闇ではないことは明白です。それどころか、最初からいいところのお嬢様という感じですよ! まあ、阿頼耶識システム入っているんですが(半笑い)。お前、これ好きで何回も手術して取得しただろ(恐怖)
ちなみに今回のクローンちゃんの名前は――。
"クローセル・バーンスタイン"
――となっております。お察しの通り、"鉄血のオルフェンズ"のヒロインの一人で、クリュセ独立運動の先頭に立つ"クーデリア・藍那・バーンスタイン"の身内ですね。家族関係は案の定冷え切っているようで、家族から離れて郊外で一人暮らしをしているようです。
また、立ち位置としては、ノーマン・バーンスタインの前妻との間の娘ですね。クーデリアちゃんとの関係は腹違いの姉に当たります。こんな姉居なくていいから(良心)
>さてと……。
とりあえず、動かせるようになった場合、まず採掘可能な地点と、主人公をパイロットとして作成した場合に必ず与えられる初期モビルワーカーを確認しましょう。クローンちゃんは金で買ったんでしょう(適当)
>今日は何が採れるかなぁ?
クローンちゃんが住む豪邸の隣に建ち、縦に長いガレージに佇むのは、黒いボディにザク頭の付いたゴツい開発途中の旧ザクのような見た目で、全高15.0m/全幅11.4mのモビルワーカーが佇んでいました。ああ、ジオン自治共和国の"モビルワーカー MW-01 01式 最後期型"みたいですね。少し安っぽいような気もしますが、ザクよりも強そうにも思える見た目ですね。
――コイツ、モビルワーカーというか、ただの開発途中のモビルスーツじゃねぇか!?(驚愕)
まあ、この辺りはGジェネの仕様なので文句を言っても言っても仕方ありません。貰えたモノの中では普通に序盤のモビルスーツとも戦えるので、かなり良い部類ですからそのまま使いましょう。この辺りに近い目的のモノが採れる荒野の位置も確認しました。
では荒野にイクゾー! デッデッデデデデ (カーン)
◇◇◇
>――――――♪
はい、目的のモノが採掘可能な荒野にモビルワーカーを走らせて来ました。その間、ずっと楽しそうに音楽を口ずさむクローンちゃんで耳が幸せです。
そして、折角両腕がありますから、モビルワーカーを使って手堀りで、幾つか目星を付けた採掘箇所を掘って行きます。
発掘について説明しますと、"鉄血のオルフェンズ"では各惑星の地表を掘ることで、300年前の"厄祭戦"当時に使われていたモビルスーツや、モビルアーマーを確率で掘り出す事が出来ます。まあ、モビルアーマーに関しては当時の人類殺戮AIなので、人類の敵になりますから、発掘して起動してしまうと野生ポケモンの如く襲い掛かって来ますね。
ならタイトル通り"ハシュマル"掘り出すの?――と純粋な初見兄貴たちなら思うかも知れませんが、流石に最序盤でハシュマルが発掘出来るマップはありませんし、そもそもハシュマルは発掘での仕様上は必ず敵になるため、通常プレイでは核地雷でしかありません。
なので今回の目的はハシュマルが生産・随伴するモビルアーマーもどき――"プルーマ"の発掘が目的となります。探していた採掘現場も高確率でそれが、発掘出来る場所でした。
性能としては移動はホバークラフトで行い、機体出力はかなり高い機体となります。作中でも高出力MSである"百錬"が2機がかりでようやく押さえつけられたほどにパワフルです。
武装は両腕部のハーケンと尾部のドリル、機体下部に備えられたレールガン。また、戦法はうじゃうじゃと蟻のように寄って集ってボコボコにするスタイルですね。
そんなのいる?――と思われるかも知れませんがいる(鋼の意思)。と言うのもプルーマ及びハシュマルはGジェネの仕様により搭乗する事が可能だからです。
>なにこれ……? 蟹……?
おっ、そんなことを言っているとクローンちゃんが無事にプルーマを掘り出しました。まあ、掘れてなければリセットになるだけなので(6敗)
プルーマは鎌状の両手が生えた10m程の真っ黒いカブトガニのような外観をしており、それがモビルワーカーの目の前に置かれているため、やや築地めいた光景が広がっていますね。(築地市場)生き返れ……生き返れ……。
>ひょっとして乗れるんですか……?
好奇心旺盛なクローンちゃんはプルーマの土を払った後は、ひっくり返したり持ち上げてみたりした後で、下部に何故かハッチが付いていることに気付きました。そして、直ぐにモビルワーカーをしゃがませてから降りると、プルーマのハッチを開けてコックピットに乗り込みます。
>わぁ……モビルスーツみたいです! ――――――♪
お前のモビルワーカーの方がどう見てもモビルスーツなんだよなぁ……。
それはそれとして、このときにプルーマは動いていませんが、必ずリセットボタンを10秒以上押し込んでおきましょう。それによってプルーマにハシュマルから刻まれた人類抹殺命令が初期化されます。
>んー……あっ、エネルギーをあげなきゃダメですよねぇ。
そう言ってクローンちゃんはモビルワーカーに戻ると、プルーマを持ち上げて自宅のガレージへと帰路に着きました。
◇◇◇
>星のー振る夜にー――♪
自宅のガレージにて、クローンちゃんはお気に入りの曲なのか、RTAを開始してからずっと歌っている、ミーアバージョンの"静かな夜に"を歌いつつ、プルーマにエネルギー供給を始めました。
すると、グポーンとどこかで聞き覚えのある音を立ててプルーマが独りでに動き出し、じっと足元のクローンちゃんを見つめます。チラチラ見てただろ?
>あらぁ? へー、勝手に動く機体もあるんですねぇ。
首を傾げてそんなことをクローンちゃん呟が呟くと、プルーマもクローンちゃんが首を傾けただけ機体を傾けました。
>あはっ、なんですかそれ?
暫くクローンちゃんが取った様々な行動を頑張って真似ようとするプルーマの姿をお楽しみください。
このようにプルーマはハシュマルからの指示をリセットし、尚且つ周囲にハシュマル含む上位のモビルアーマーが居ない状況で人間を見た場合――その人間を自分のマスターとして登録するように設定されております。やっぱ(生み出した人間が)好きなんすね~。
そんなことはいいからあくしろよ、ヨツンヴァインになるんだよ。あっ、クローンちゃんは面白がって四つん這いにならなくていいから。
>うふふ……! 楽しいですねぇ!
さて、初遭遇イベントは済んだので、早速クローンちゃんにはプルーマに乗り込んでレベル上げをして貰います。目標は20レベルですね。
(ハシュマルRTAなのにプルーマのレベル上げとか)お前精神状態おかしいよ……と初見兄貴に思われてしまうので説明しますと、ハシュマルというモビルアーマーには開発ツリーが、自身含めて2機体しか存在しません。そのツリーの下位に存在するのが、プルーマであり、上位に存在するのがハシュマルとなります。
要するにこのGジェネの仕様で、過去作のクロスレイズと同様に、プルーマを20レベルまで上げる事で――"ハシュマル"に開発出来るようになります。ポケモンと同じですね、ひこう/はがねタイプとしては早い進化レベルと言えるのではないでしょうか?(適当)
さあ、クローンちゃん。プルーマにのりこめー^^
>結構、いい性能ですねぇ……。あぁ……試したいなぁ……。うふふ……!
それではレベリングと参りましょう。相手ですが、ぶっちゃけなんでもいいので、手当たり次第に行きましょう。クローンちゃんの能力値にプルーマの下手なモビルスーツ並みの素ステが合わされば、この火星に止めれる存在は現状ほぼ居ないと言っても過言ではありません。
という訳で、ギャラルホルンなどの武力勢力だろうが、モビルワーカーを用いた強盗団だろうが、民間警備会社だろうが、モビルワーカー製造工場だろうが、必見必殺です。プルーマはハシュマルに進化しますので、画像や動画などの表向きの証拠は隠滅出来ますからね。
>行こっか……! 名前は……えーと、ブラックちゃん! ブラックちゃんです!
なにそのラクス様並みのネーミングセンス(ピンクちゃん)。
ではレベル上げにイクゾー! デッデッデデデデ (カーン)
……………………………………。
………………………………。
…………………………。
……………………。
………………。
…………。
……。
――はい、20レベルになった瞬間に開発! そんなことはいいからあくしろよ、ヨツンヴァインになるんだよ――クローンちゃんの指示でハシュマルが四つん這いになりました。
――ここでタイマーストップです!
くぅ~疲れました。これにて"火星に犬っぽいハシュマルを不法投棄するRTA"終了です! なんか犬っぽくねぇなぁ?(これがやりたかっただけ)
まあ、ぶっちゃけ発掘作業が本番で残りは、ウィニングランのようなものでしたね。完走した感想ですが――え? この後のシナリオのこと?
………………クーデリアちゃんが上手くやってくれるでしょう(丸投げ)
◇◆◇◆◇◆
クーデリア・藍那・バーンスタインが、自身にとって腹違いの姉に当たるクローセル・バーンスタインへと向ける感情を一言で現せば"恐怖"であった。
一見すると、どこか抜けていて優しく面倒見が良く包容力がある女性であり、クーデリア自身もクローセルから可愛がられていると自覚している。また、家族として見た場合も、屋敷の外へ出ようとしない母親や、家族に対しても独善的でしかない父親に比べれば余程に真摯な家族と呼べる。
しかし、そこに人間味があるかというただ一点で大きく異なっていた。確かにクローセルは優しい。しかし、タガが外れた場合、およそ血の通った人間とは思えないことを仕出かすのである。
例えば、火星独立運動の象徴となっているクーデリアだが、そんな彼女を快く思わない男の突発的な犯行によって、講演活動の最中に怪我を負わされた事があった。
幸いにも近くにいたクローセルが、直後に取り押さえたことでほとんど未遂に終わったが、その時にナイフで出来た小さな切り傷は、今も手の親指の付け根にうっすらと残っている。そして、その時にクーデリアに付けられた切り傷から血が溢れた様子を見て、クローセルは笑顔のままでポツリと呟いた。
『許せないよね』
その翌日、クローセルは丸一日クーデリアの前から姿を消し、翌日になって何食わぬ顔で戻ってきて、いつものようにクーデリアへ近過ぎるほどのスキンシップをしつつ接していた。
そして、クーデリアはクローセルと共に見たテレビのニュースで、自身に傷を付けた男が翌日に留置場から失踪し、数日後に焼死体となって発見されたことを知った。検死解剖の結果、男の死因は手足を刃物で滅多刺しにされた上で、生きたままガソリンを掛けて燃やされたというもので、開発された地区ではあり得ないほど猟奇的な犯行であったそうだ。
それにまさかそんなことはないだろうと絶句するクーデリア。以前にも何度か思い当たる節はあったが、目を背け続けてきた。そのため、頭ではクローセルの事が頭を過っていたが、その考えを振り払おうとし――。
『楽しかったなぁ……』
一言だけポツリと呟き、以前と全く変わらない笑みを浮かべ、むしろ少しだけ高揚するように恍惚と頬を染めるクローセル。そんな彼女を見つつも、クーデリアは再び頭からその可能性を消し去った。
そうしなければ次に殺されるのは自分かもしれない。そして、きっとクローセルは妹であっても躊躇なく殺せてしまうのだろう。そんな確信に近い恐怖を抱き続けながら、クローセルがある日、本邸を飛び出すまでの間、クーデリアは過ごしていたのである。
◇◇◇
「ここが姉さんの家……」
そんなクーデリアは現在、クローセルが一人で住んでいる屋敷の前にいた。既に前もって来訪する事は知らせてあるためか、門は開いている。また、クーデリアの持つ携帯端末には、一言だけ"ガレージに来て"と書かれていた。
これからクーデリアは火星独立運動の一環で、地球に向かう。そのためにクローセルの力を貸して欲しいと考えたのである。虫のいい話ではあるが、彼女にとってクローセルほど"悪魔"のようで頼りになる人間は居ない。それほどまでに、彼女が覚悟をしてこの場所にいることが伺える。
「――――!」
そして、クーデリアは意を決すると敷地の中に踏み込んだ。幸いにも屋敷の横に、ガレージであろう屋敷よりも縦にも横にも巨大な建物があるため、目的地は直ぐにわかった。
そして、ガレージへと向かおうと足を踏み出し――。
「久し振りですねぇ……クーちゃん」
背中に柔らかな感触を受けると共に、背中から抱き締められ、聞き覚えのある声を掛けられたことで、思わず体が跳ねると同時に鮮明な恐怖により、心臓が高鳴る。
体が固まったように動かないクーデリアを、背後にいる女性がそっと体の向きを正させて向き合わせた。
そこにいたのは肩に掛からない程の長さの金髪をした背が高めで、体は大人らしい魅力を持ちながら、どこか子供っぽさの残る顔立ちをした美女――"クローセル・バーンスタイン"であった。
「久し振りのクーちゃんだぁ……」
「あ――」
そのまま、クーデリアは正面からクローセルにハグをされ、思わず声を漏らす。怖いと何よりもクーデリアは思う。しかし、それと同時に安心感も覚えてしまう。そんな甘い毒のような魅力がクローセルにはあった。
「ん――」
そんな折、クローセルは少し屈むと軽くクーデリアの唇に口付けする。それは家族に対する親愛を模したものだとクーデリアは考え、黙って受け入れる。
すると言われても居ないが、クローセルは照れくさそうに頬を染めてポツリと呟いた。
「やっぱり私ダメですわぁ……。あのまま、本邸にいたら――本気でクーちゃんのこと襲っちゃいますよぉ……」
やはり自分はいつか、姉に殺されて死ぬのだろうとクーデリアは自嘲気味に自分を嗤った。これもクローセルを止めず、向き合わずに耳と目を塞ぎ続けてきた結果であろうと受け止める。
それでも、それだからこそなんとしても火星の独立という目標を殺される前までには遂げたかった。
「ね、姉さん! 私――」
「あっ、そうでした! ちょうど、クーちゃんに見せたいモノがあるんですよ!」
「――見せたいもの……?」
話を切り出そうとしたが、先にクローセルに言われてしまったため、そう言えばガレージに来て欲しいと書いてあったことを思い出しつつ、そちらの話を聞くことにした。
すると言葉より先にクローセルは、クーデリアと手を繋ぎ、ガレージの方に視線を向ける。
「とりあえず、ガレージまで行きましょう。話はそれからです」
言われるがままに手を引かれたクーデリアは、クローセルに着いて行った。二人の後ろ姿は、端から見れば仲の良い姉妹のそれであり、酷く絵になって見えた。
◇◇◇
「なに……これ……!」
ガレージには、まるで枝に止まって翼を休めている巨大な機械の"鳥"、あるいは"天使"のような何かが佇んでいた。
白を基調として、赤に近い桃色のカラーリングをした見たこともないモビルワーカーのようだ。また、その巨体は35mほどあろうかと思え、モビルワーカーどころか、モビルスーツが小人に見えてしまうほど巨大である。
そして、それはまるで生き物が呼吸するように小さく体を上下させており、どこにあるかもわからないが、その瞳で自身をじっと見つめているように思えた。
「どうですかぁ? 私の"ブラックちゃん"はスゴいでしょう?」
「ブラックちゃん……?」
姉のネーミングセンスが独特なことはよく知っていたクーデリアだったが、この巨大過ぎる機体は、どこをどう見ても黒くはない。使っては居なくもないが、名前にするほどでもなく、むしろホワイトちゃんの方が適切なのではないかと考える。
「なんか、昔はブラックちゃんだったのに、いつの間にか白くておっきくなっちゃったんですよ」
「は、はぁ……?」
少なくとも姉にとっては大した違いではないらしい。まあ、クーデリアにとっても特に違いがあるわけではないが。
「ところで……さっき何か私に頼もうとしていませんでしたぁ……?」
すると巨大な機体を眺めるクーデリアの背後からクローセルが抱き着き、体の前に手を回すと、耳元でそう囁いた。
「なんでも……なんでも言ってくださいねぇ? 私とブラックちゃんは、クーちゃんの言うことならなんでも聞いてあげますから……。うふふ……!」
更にクローセルは抱き締める力を強め、嬉しげに身を震わせながらそう呟く。
それに対し、目の前の巨大な機体もあってか、クーデリアは本物の"悪魔"との契約のような錯覚を覚えるが、実際彼女にとってはその真偽は関係ないのかも知れない。
そして、暫しの静寂の後、クーデリアは決意を胸にクローセルへと口を開いた。
「私と一緒に……会談のために"地球"へ行って欲しいの!」
「へぇ……地球ですかぁ? 楽しそうですねぇ……ブラックちゃん」
そうクローセルが呟くと、白い鳥――かつて人類を殲滅せんと暴走したAI兵器――モビルアーマー"ハシュマル"から、それに返答して鳴くように重低音の駆動音が響き渡る。
それはクーデリアにとって、悪魔の声にも等しく思え、姉の温もりを感じながら酷く現実感がなかった。
二人は幸せなキスをして終了。
ブラックちゃんは殺意の波動に目覚めたキラくんのトリィみたいなものだから、へーきへーき(適当)
(こんなん続くわけ)ないです。(続きが)欲しけりゃ(設定ごと読者に)くれてやる(海賊王)
~感想欄で拾ったQ&Aコーナー~
Q:動くと当たらないでしょう!?実際いいそうなの草はえますよ
A:多分いつか普通に言うゾ。ローン姉貴はお嬢様だった……?
Q:
キラとラクスのCPが成立して男女両方面でNTR性癖を満たせると思ったら、夫妻両方からの好感度が高過ぎて、終戦後に行き場がなくなった所をうまく引き取られ、あまあまサンドされる余生を過ごすことになるローンちゃんの薄い本ください。
A:私にください(迫真) くれ(豹変) よこせ(脅迫)
ローンちゃんは戦えなくて幸せじゃないし、ストレスが溜まると嘆きつつも、現状で与えられている人間らしい幸せも嫌いになれず、二人を許せないと口で言いつつも身体は正直で、3Pしたり、孤児の相手をしたり、ラクス様のグッツを集めたりして余生を過ごす。そして、戦闘時の面影を誰もが忘れ始め、天然でゆるふわなお姉さんと誰もに認識された頃に、結局最後の戦いから一度もモビルスーツに乗らずに寿命が来て、二人に看取られ、幸せな"人生"だったと呟いて眠るように息を引き取るローンちゃん見てぇなぁ……俺もなぁ……(しんみり)