ムルタ・アズラエル滅殺RTA ブーステッドマンチャート   作:ちゅーに菌

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今回は大部分が、会話パートですが初投稿です。






Fields of hope

 

 

 

 

 "低軌道会戦"前、最後のラクス様日常会話パート消化はっじまるよー! 

 

 ヴォエ!(嘔吐)。大きな(タイム)ロスがついたり消えたりしてる……(精神崩壊)。ホント、移動速度までクッソ遅いのはなんとかならないんですかねぇ……?

 

 まあ、それは大打撃でしたが、気を取り直して行きましょう。現在、ラミアス艦長らに自身はモビルスーツに乗ると人が変わる等と、ギリギリ騙せないが、決して間違ってもない言い訳をしつつ、最終的に"私について詮索すると最悪、あなた方の首が物理的に飛ぶので危ない(意訳)"等とオブラートで包んで話してどうにか納得して貰いました。

 どのみち、アークエンジェルはサイクロプスで、電子レンジに入れられたダイナマイト状態(ウッソ談)にされるんですけど、先に飛ぶのは流石にいかんでしょ。

 

>――――――♪

 

 そして現在、ローンちゃんは特に何をするわけでもなく、民間人の居住区をブラブラしております。ただの民間人には、伝わっていてもローンちゃんはスゴいパイロットのお姉さん程度の認識なので特に避けられません。TDNは野球選手だったんだよなぁ……(戒め)

 

>ああ、クローセルちゃん。ようやくあの"オーブ軍人"の怪我が落ち着いたよ。

 

>あらぁ? それはよかったですねぇ、なら少しお話しして来ますね。

 

 それよりも民間人のお医者様とのイベントが入りました。どうやらガンダム入手の次なるお楽しみ要素のイベントが入りましたね。

 

 それはキャラクター追加イベントですね。このゲームでは本編を進めていくと、ルートによって加入時期は異なりますが、ランダムor確定でキャラクターが追加される事があります。ランダムイベントは出現すると即リセットになりますので、今回は確定のイベントです。

 ちなみにルート問わず、成り行きでアークエンジェルに乗っている場合、へリオポリス瓦解時のどさくさで怪我をしていた、秘密裏にへリオポリスで行われていたアストレイ開発に、関わっていたオーブ国防軍のパイロットが、このタイミングで一時加入となります。また、その場合、オーブ国防軍に加入可能な名前持ちユニットがほぼ存在しないためか、Gジェネオリジナルキャラクターがランダムに一名加入となります。

 蛇足ですが、ザフト軍赤服ルートの場合は、確定加入の時期はかなり遅めで、クルーゼ隊を経て、ジュール隊が編成されるのと同時期に自身の隊が編成された時に確定加入となります。しかし、この場合は特殊で、生存させているならば、ミゲル・アイマンくんと、ニコル・アマルフィくんが加入してきます。それに加え、ガンダムSEEDの隠れミッキーことシホ・ハーネンフースちゃんも高確率で加入しますので、普通にプレイをしているとテンションが上がりますね(クソノンケ)

 

 今回は例に漏れず、成り行きでアークエンジェルに乗っているので、Gジェネオリジナルキャラクターの一時加入になりますね。

 まあ、ぶっちゃけ、地球連合軍の生体CPUルートだと、ここでの追加キャラクターはオーブ国防軍のパイロットとして一時加入している状態なので、途中で一旦離脱してアークエンジェルに行くので、誰でも大差ないですが、ガチャを引くようで楽しみです。

 

 さて、一体誰が――。

 

 

>こんにち――。

 

>痛ってぇ!? ふざけんじゃねぇぞクソザフト軍どもがァ……! アタイを誰だと思ってやが――。

 

>――は?

 

>…………思っていまして?――ですわ。

 

 

 ギャーキリシマーサーン!?

 

 そこにいたのは青髪で見た目だけは非常に育ちの良さそうな女性が、顔や身体に包帯を巻いている光景でした。一瞬、殺人鬼みたいな眼光をしていたのは気のせいではありません。

 

 ええと……どうやら追加キャラクターはGジェネオリジナルキャラクターの代表格のひとりで、Gジェネの影の顔でもある――"フローレンス・キリシマ"さんのようですね。

 ちなみにどんな方か気になるというGジェネ初見兄貴のためにゲーム内のプロフィールを表示すると――。

 

 

フローレンス・キリシマ

 高貴な生まれのお嬢様を装っているが実は気性が激しい人物で、必要以上に丁事な言業遣いと高圧的な態度で世の中を渡る処世術を身につけており、味方としてこれ以上頼りになる女性はいない。

 しかし、彼女の逆鱗に触れるとき、その獣のごとき本性が剥き出しになり、誰にも手が付けられなくなってしまう……。

 尚、最近になって『本物のお壊様』に出会う機会が増えた事で内心穏やかではいられず、彼女に対して『偽者のお嬢様』 という言葉を発した者は、例外なく無事ではいられない。

 

 

 ――もう公式のプロフィールからこんな感じの方です。また、機体に乗っているときは基本的に顔芸してます。

 

 もっと簡単に言えば、ドスの効いたお嬢様言葉を使う殺意の波動に目覚めたファ・ユイリィみたいな見た目かつ同じ声優の方(劇場版ファ・ユイリィ)。また、ザンスカールMSや、オルフェンズのMSや、ゲテモノMSが死ぬほど似合う方ですね。

 詳しくはGジェネをやりましょう。クロスレイズがオススメですよ(ダイレクトマーケティング)

 

>えっと……。オーブ国防軍の方ですよね?

 

>はい、(わたくし)はオーブ氏族の"フローレンス・キリシマ"と申しますわ。見たところ、地球連合軍の士官の方のようですわね。この度はお助けいただき、ありがとうございますわ。

 

>さっきのは――。

 

>オーホッホホホホホ! 何卒よろしくお願いいたしますね?

 

>……はぁ? 何だかわかりませんがわかりました。

 

 まーた、羊の皮被ってるよこの狼(半笑い)

 

 うーん、相変わらずキリシマさんのアビリティは威圧やら、狡猾やら、冷徹やら、豪傑やら名前が物騒なものばっかり……。しかし、キリシマさんが当たったのは、このゲームのRTA的には非常にうまあじですね。何せ――。

 

 

・コーディネーター

 

 

 ――これを保有しているからです。どうやら"低軌道会戦"でもう1機モビルスーツを鹵獲する必要が出て来ましたね。オーブ氏族は血縁よりも能力を重視する超現実主義なので、オーブ氏族のひとつとなっているキリシマ家もそれに漏れず、コーディネーターなのです。

 このようにGジェネオリジナルキャラクターは各シナリオの様々ルートによって、立場や人種が変動するようになっているので、このルートではコーディネーターに確定でなる方もいるんですよ。その最たる例がキリシマさんですね。いや、誰も覚えていないかもしれませんが、キリシマさんはちゃんと高貴な生まれのお嬢様なので……(震え声)

 

 また、蛇足ですが、キャラメイク時にちらっと話したように、今作は原作を大事にしているためなのか、かなり昔のGジェネと同様に、パイロットにニュータイプや空間認知能力がなければ、ファンネルやドラグーンシステム等をほぼ使えないんですよね。

 そのため、普通の追加キャラクターではメビウス・ゼロに乗せてもガンバレルがろくに使えません。また、ムウさんクラスのナチュラルでなければ、オーブ連合でM1 アストレイでも貰わないとモビルスーツの操縦は無理です。更にオーブ軍人の場合、オーブ連合で一先ずはアークエンジェルから離脱するでしょうから、戦力としては全く期待していなかったんですよね。そうなると精々、スカイグラスパーにト/ールくんの代わりに途中まで乗せる程度ですし。

 しかし、コーディネーターのキリシマさんとなると話は別です。コーディネーターならば、訓練すれば直ぐに鹵獲したモビルスーツをそのまま使えるようになりますからね。反応がかなり高いので、初期値ではやや命中に難があることを除けば普通に優秀ですし。

 となると……追加で鹵獲するモビルスーツをどっちにするか悩み処ですが、まあそれはその時に決めればいいですね。

 

 ちなみにですが、"低軌道会戦"前、第8艦隊との合流直前にガモフと、キレキャラと、グレイトォ!と、種と運命合わせて32回ほど回想で殺され直す子が襲ってきますが、主人公が2つ名を持つ程の戦績を上げている場合、襲撃して来なくなるのでRTA的にうまあじです。そのため、次回は"低軌道会戦"となります。

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 あれ? 待ってください。ということはミリアリアちゃんは――ローンちゃんとキリシマさんのオペレーターをするハメになるのか……(困惑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あんた……自分もコーディネーターだからって本気で戦ってないんでしょ!?』

 

 

 いつの間にか、人気のない展望デッキに来ていたキラは、フレイ・アルスターに言われたことを思い返していた。

 

 みんなを守るために、みんなのために、アスランを敵に回してでも必死にやってきたのに。自分は安全な場所にいて、僕にはもっと戦えというのか?

 

 キラはやりきれない思いで一杯になる。だが、同時に心の隅で、囁く己の声があり、ムウ・ラ・フラガから言われた言葉を思い出した。

 

『そういう情けねぇことしかできねぇのは、俺たちが弱いからだろ』

 

 フレイの言った通りなんじゃないのか? 本当に必死で戦っているのか? 心のどこかで、逃げているのではないか? 

 

 アスランを殺すのは嫌だから――同胞の血で手を汚すのが嫌だから、心の底から真剣にはなれずにいるのではないか?

 

 そのせいで、フレイの父親を守り切れなかったとしたら。もっと自分が戦えていたら、守れたのだとしたら。自分があの人たちを、死なせてしまったのではないのか。そうして、彼は自分自身を責めた。

 

 

「う……ぅ…………うわぁぁぁぁ!? あぁぁぁぁあぁぁ!?」

 

 

 キラは形振り構わずに喚いた。そうしないと自分が壊れてしまいそうだった。ガラスに頭をぶつけると、涙の粒が散って宙を漂う。

 

「――どうなさいましたの?」

 

「――どうしたんですかぁ?」

 

 ふいに間近で声がして、キラは肩を振り向いた。

 

 すると目の前に、ラクス・クラインの無邪気な顔があった。逆を向けばニマニマとどこか微笑ましいものを見るような目で笑うクローセル・レヴィアタンの顔がある。

 

 二人の目が問いかけるように瞬き、ラクスの白い指がキラに触れようとした。

 

 キラは自身が泣いていたことを思い出すと、顔を赤くしながら、涙を拭いながらその手を避けようとし――。

 

「隠しちゃダメですよー」

 

 背後からクローセルに抱き着かれて止められ、後退出来なくなった事で頬にラクスの手が触れた。

 

「ふ、二人とも何を!? いや、ラクスさんを連れ出しちゃダメじゃないですか!? また、怒られますよクローセルさ――」

 

「偶々、二人でお散歩していたらわんわん泣く声が聞こえたんです。うふふ……! それより、キラくんダメですよー。泣くほど溜め込んだりなんかしたら壊れちゃいます。それならいっそお姉さんと、ラクスに話して楽になりなさいな」

 

「あらあらまあまあ、お話しして頂けませんか?」

 

 前と後ろを固められ、逃げようのないキラは気恥ずかしさに顔を赤くしつつも、ポツリポツリと話を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クローセルさんはどうして戦っているんですか……?」

 

 キラはアスラン・ザラについてと、これまで対岸の火事だったコーディネーターとナチュラルの軋轢の話について二人に相談した後、話す前よりも随分と楽になったように感じていた。

 

 そして、ラクス・クラインを部屋に戻してから、隣を歩くクローセルへ遂にこれまであえてキラは避けていた話題を振る。

 

 キラとて考えなしの人間ではない。むしろ人一倍考えてしまうからこそ他者からの謂われのない言葉に敏感であり、気に病んで泣いてしまいもした。だからこそ、クローセルが、時々アークエンジェルでも顔を覗かせる言動や、先の戦いでの異様な様子からある程度察していた。

 

 クローセルは他を想いやる一方で、根っからの戦争屋である――と。

 

「えーと……それ聞いちゃいます? まあ、ラミアス艦長たちにもさっき同じようなお話をしたので、私は構いませんけど……あんまりキラくんにとって身になるお話ではありませんよ?」

 

 それに対して、クローセルはそれを聞いてしまうかと言いたげにやや困り顔で半笑いを浮かべていた。

 

「お願いします……」

 

「そうですかぁ……。なら私のお部屋でお話ししましょう! 私、二人部屋をひとりで使わせて頂いているので、お話しする場所にはピッタリですよ!」

 

 笑顔を浮かべつつ、パチンと小さく手を叩いて鳴らしてそう言うクローセルは、気のいいお姉さんにしか見えず、そんな彼女に並走してキラは部屋へと向かう。

 

「ねぇ、キラくん。綺麗事は抜きで、これだけは言っておきます」

 

 その途中、クローセルは薄く笑みを浮かべて前を向いたまま、ポツリと呟く。

 

「正気で戦争なんて誰にも出来ないんですよ。そして、何と言おうともナチュラルが相手にしているのは、自分たちから見れば、何倍も賢くて強い上に、自分たちと似た姿をしたエイリアンです。それを退治するには、より強力な武器が必要でしょう?」

 

 その笑みは笑っているように見えたが、酷く冷たい印象を受け、つい先程までキラの相談に乗ってくれていた女性とはまるで別人に映る。

 

 また、その発想はとてもブルーコスモスらしくありながら、同時にナチュラルからすれば、わからなくもない極論と言える。誰しも自分より強いものが怖いのだから。

 

 そして、それはきっとザフト軍から見たクローセル――"世界樹の悪魔"も同じことであろう。

 

「そのためのアークエンジェル、そのための新型Gたち、そのためのサハク家のアストレ――オーブ連合とブルーコスモスとの共同開発……そして、そのための私なのです。そこに違いなんてどこにもありませんよね?」

 

 その表情には嘲りと侮蔑、そして落胆が滲み出ており、決して笑みなどではなかった。しかし、キラは何処と無くそちらの方が返って人間味があるように思え、そんな剥き出しの一面を見せてくれることを心の隅で、どこか嬉しく思ってもいた。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

「ささっ、座ってくださいませ!」

 

「し、失礼します……」

 

 クローセルの部屋に通されたキラはぎこちない動きで、手で示されたベッドに座った。

 

 数日居ただけで、女性が住む生活感が出るわけもなく、備え付けの物品以外は変化は全くないが、クローセルが住んでいるというだけで空気が違って思えた。

 

 内装を見れば比較的高官の為に儲けられた部屋が当てられているらしく、二人部屋ではあるが、居住区の通常の部屋とは違い、冷蔵庫などの生活備品が備え付けられている。

 

「何かお飲み物は……。アイスティーしか無かったですけどいいですかぁ?」

 

「あっ、はい。お構い無く」

 

 クローセルはその冷蔵庫から無重力下での飲水のためにボトル入りの紅茶をふたつ取り出すと、片方をキラに渡した。キラは言われたまま口をつけると、やや甘めのよく冷えた紅茶であることがわかる。

 

「あっ、それよく見たら私の飲みかけでした。ふふっ、間接キスですねぇ」

 

「ブフッ!? ゴホッゴホッ!? 何を!?」

 

「うふふ、冗談です。可愛い……」

 

 飲んでいた紅茶に噎せて、真っ赤になったキラをやや悪戯っぽい視線を向けて笑みを浮かべるクローセル。そんな彼女は、何故か部屋に唯一ある出入口の扉の前に立つと、内鍵を掛けた。

 

 そして、ベッドに座らせているキラの隣に座ると、普通他人が座るよりも近い、ほとんど彼と密着した位置に体を寄せる。

 

 更にそのまま彼を見据えると、彼の頬に両手をそっと添え、花が咲くような笑顔を浮かべ――彼の唇と軽く口付けした。

 

 急な事態に呆けたキラは固まり、3秒ほどそのまま時間が過ぎた後、クローセルは唇を離し、悪戯が成功した子供のように無邪気で幼げな笑みを浮かべる。

 

「――な!? な、な、なな……なんですか!?」

 

 その更に数秒後、現実に感覚が追い付いたキラは耳まで顔を赤くしてそう叫ぶ。

 

 クローセルはそんな彼に、今度は顔ではなく背中に手を回し、より正面から密着した。そして、顔が目の前にあるような距離で、相変わらず楽しげに目を細める。

 

「では私が戦う理由はね……。殺しが好きだからです。他人を傷付けるのが好きだからです。戦争をすることが私の存在価値だからです」

 

「――――ッ!?」

 

 その言葉によりキラは現実に引き合わされる。半ばわかっていたその答えを聞きに来た彼は、いざ向かい合う以上の近さで話され、暫く言葉に詰まった後に口を開いた。

 

「そんなの……! そんなの間違ってますよ……!」

 

「ええ、そうです。私は間違ってます。小さな子供だってわかることでしょうね。けれど言ったでしょう? 誰も正気で戦争なんて出来ないんですよ。戦争を憎み平和を望みながら戦い続けるか、全ての狂気に身を委ねるか。結局、どちらかに寄るかしか、人間は戦えません」

 

 "あなたは前者で私は後者、ただそれだけのこと"と言ってクローセルは区切り、相変わらず笑みを浮かべたまま、更に言葉を続ける。

 

「だから私は否応なしに戦争に身を置く中で、好きなことを好きなだけして生きています。けれど、同時にあなたの話を聞いて……あなたの親身に、少しでも心を楽にして貰えたら良いなぁとも思う。私はそんな……壊れたモノなんです。ですから、叶うならば私のようにはなってはいけませんよ?」

 

「そんな……」

 

 "悲し過ぎる"とキラは思うが、それを口には出せなかった。何せ、彼女の表情には自身に対する一切の悲哀や悲観の念が見られず、いつもと変わらずに楽しげに見える。

 

「ねぇキラくん?」

 

 それどころか、クローセルからキラへと向けられた視線は、どこか憐れむようにさえ思えた。

 

「私ほどとは言いませんが……あなたはもう少し楽に、ハメを外して生きてもいいんですよ? せめてそう……いつ死ぬとも知れぬ身で、また生きて帰って来れたことに喜び、女を抱く……それぐらいの楽しみは許されるでしょう?」

 

「――――――っ!?」

 

 クローセルはキラに体を預けて寄り掛かりながら、着ている飾り気のないシャツのボタンを上から外して行く。理性はわかっている筈にも関わらず、徐々に露になる彼女の余りに豊満な体から彼は目を離せず、結局はボタンを外し切るまでの間、固まっていた。

 

「うふふ、体は正直ですね。私なんかで良ければ……いつでもどうぞ。私に出来ることは、あなたの悩みを聞くこと、あなたをハグすること、あなたに抱かれること。それぐらいですから――ね?」

 

 するとクローセルはキラに抱き着き、また割れ物を扱うよりも優しげで丁寧な手付きで彼を抱き寄せると再びキスをする。今度は軽いモノではなく、彼女が舌を彼の口に入れ、目を白黒させながら縮こまる彼の舌と絡ませる。

 

「――んぅ……ふふっ、キラくん。私のことを女としてちゃんと見てくれているんですね。えへへ……幸せ」

 

 十数秒後、キラとのキスを終えたクローセルは、これまでの酷く性的で妖艶な様とは打って変わり、今浮かべている表情は子供のように無邪気で、本当に幸せそうに思えた。

 

 そして、そっとキラをクローセルはベッドへと押し倒し、仰向けになった彼の胸板に体を預け、首だけをもたげて艶かしく見上げるように熱を持った視線を向けて、荒くなった息を抑えることもなく口を開く。

 

 

「責任なんて取らなくていいですから、いっぱい中に出してください。私と一緒に楽しみましょう?」

 

 

 その言葉が理性の最後の枷を外す引き金となり、キラは自身からクローセルの豊満な肢体へと手を伸ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………」

 

 クローセルはラクス・クラインが、現状は人質として捕らえられている部屋にいた。

 

 時間は既に24時を越えており、日付が変わってしまったが、明かりもつけず、ベッドで寝息を立てているラクスの隣に設置した椅子に座って彼女を眺めている。

 

 目が慣れているのか、部屋の各所にある小さな表示ランプの光源しかないにも関わらず、ラクスの顔を真っ直ぐに眺め続けている。また、それだけでなくクローセルの両耳からはイヤホンが伸びており、その先は彼女のピンク色の音楽プレイヤーに繋がっていた。

 

「……………………」

 

 暗所のため、クローセルの表情は全く伺えないが、イヤホンから少しだけ漏れる音楽が、余程近付かなければ他人には届かない程度に響いており、それはラクス・クラインの曲に他ならないことがわかるだろう。

 

 ふと、クローセルは自身の膝に乗せていた片腕を持ち上げ、自身の腰ほど――ラクスの顔のある高さまで上げる。そして、そっと手を伸ばすと彼女との距離がゆっくりと縮まっていき――。

 

 ――扉の開閉音がし、廊下の光に晒された事で、クローセルはラクスへ手を伸ばすのを止めてそちらに視線を向ける。

 

「あっ……」

 

 そこにはつい2~3時間程前まで体を重ねていた少年――キラ・ヤマトの姿があり、彼はその事を思い返したのか顔を赤くしつつも、困惑したような様子でクローセルを見ていた。

 

「まだ寝てなかったのか……って顔してますよキラくん?」

 

「あっ、あはは……。そ、そうですか……。敵わないな」

 

「ふふっ……」

 

 クローセルがそう言うと、一番出会ってはいけない者に出会ってしまったようにバツが悪そうな愛想笑いを浮かべる、あまりにも普段のキラらしくない不審な様子に思わず彼女は小さく声を出して笑う。

 

 そして、ラクスを手で示すと、その場から立ち上がって椅子を畳み、その場から部屋の壁際まで離れ、椅子を置くと壁に寄り掛かった。

 

「ラクスをザフト軍に返す気なんでしょう?」

 

「え――!? そ、それは――」

 

「いいですよ、私は別に。このままにしておいても、地球連合軍の人質になるのが目に見えてますもの。だったらそうしたくなるのもわかりますわぁ」

 

「…………えっ?」

 

 クローセルがそう言うと、キラは呆けたような顔をする。彼にとっては彼女がラクスを逃がす上で最大の障害になると思っていたのだろう。それがこうもアッサリと引かれ、拍子抜けしたのだ。

 

「あの……僕がこんなこというのもアレですけれど……いいんですか?」

 

「いいんですよぉ。それに私のポリシーは伝えたでしょう? 私は"好きなことを好きなだけして生きている"と……ラクスをここに留めておくことを嫌だと思っただけの話です。それと、私はキラくんからは何も聞いておらず、関わってもいない……いいですね?」

 

「そ、そうですか……わかりました。ありがとうございます」

 

 軍人が人質を逃がせば軍法会議で裁かれるため、アークエンジェルの方々にさせるのも忍びないと思い、クローセルはそう言う。民間人を強姦しておいて今更ではあるが、シラフな場合の彼女はそれなりに聡明である。

 

「――んぅ? どうしましたの?」

 

 直ぐにキラはラクスを起こして、逃がすという事情を話す。そして、荷物を簡単にまとめさせていると、それまで静観していたクローセルは笑みを浮かべてキラに声を掛けた。

 

「ではキラくん、さようなら。アスランさんと仲良くしてくださいねぇ?」

 

「えっ……? ………………いや、戻って来ますよ」

 

 キラは呆けた声を上げ、少しだけ考える素振りをしてからそれを否定した。

 

「あらぁ? それは失礼しました。うふふ……もし私があなたでしたらそのまま、ザフト軍に行ってしまったと思いますよぉ」

 

 どうやらクローセルはキラがそのまま、ザフト軍へと投降すると最初から考えていたようだ。

 

 クローセルはあれだけ撃墜し、目の敵にしているザフト軍に降ることを、軍人にも関わらず、全面的に肯定していたという事に気付き、キラは事の重大さを再確認する。

 

「ローン」

 

 するとラクスはクローセルの側に近寄り、彼女の手を握った。そして、微笑みを浮かべると、いつの間にかラクスのハロ――ピンクちゃんが彼女の手の中にあった。

 

「これは……?」

 

「あげますわ。素敵なお友達の印ですの」

 

「………………そうですか。けれど婚約者から貰った大切なモノなんでしょう?」

 

「そうですわね。けれどアスランならわかってくれますわ。だって、大切な私の友達にあげたのですもの」

 

「――――――――」

 

 そう言うと、クローセルの笑みが崩れ、酷く驚いた様子になる。そんな彼女の様子に満足したのか、ラクスはハロを託して離れ、キラの元へと戻った。

 

 そんな彼女にクローセルは、手の中のハロに少し目を落としてから、呆れたように見えるが、何処と無く温かみのある視線を向けて口を開いた。

 

「ラクス、私はあなたと居た時間が生まれて一番幸せでしたよ」

 

「まあ、そんな大袈裟ですわ。また、会いましょうね?」

 

「ふふっ、そうですねぇ。大袈裟かも知れませんね。はい、もし叶うならまたいつか会いましょうね」

 

「ええ、約束ですわよ?」

 

 二人はそう最後に言葉を交わし、ラクスはキラに連れられて部屋を後にした。

 

 その少し後にハロを持ったまま、クローセルも部屋の外に出て行き、それに気付いたラクスが小さく手を振ると、彼女も小さく振り返す。

 

 そして、見えなくなるまでラクスの後ろ姿を見送ってから、誰に言うわけでもなくポツリと呟いた。

 

 

「"約束"ね……」

 

 

 クローセルはラクスとキラが行った方向とは別の道を歩んで、何処かへと向かった。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 クローセルはラクス・クラインを逃がすことを手伝わないという選択をしてから、展望デッキに来ていた。

 

 彼女は何をするわけでもなく、ラクスからプレゼントされたハロを片手の掌の上で転がして、目の前のガラス越しに広がる宇宙を眺めている。どうやらハロの電源を切ったようで、ハロが自ら動くことはないらしい。

 

「……………………」

 

 そして、クローセルは(おもむろ)にポケットから自身の音楽プレイヤーとイヤホンを取り出すと、それを耳に付けて、再生ボタンを押した。

 

 そのまま、暫く何をするわけでもなく音楽を聴いていると、アークエンジェルからストライクが飛び立つ姿が見え、それを見ながら彼女は唇を震わせる。

 

 

「貴方の夢を見てた――子供のように笑ってた――」

 

 

 それはきっと今聞いている曲なのだろう。何気なく口ずさまれたようで、曲の途中から歌われていた。

 

 

「懐かしく――まだ遠く――」

 

 

 その歌声は、曲を歌う本人と比べても決して劣らないほど、澄み渡り優しげで透き通るような声色で、仮にそれを耳にした者がいれば、足を止めて聞き入ってしまうほどであろう。

 

 しかし、彼女をよく知るものからすれば、気味が悪いほど遠く掛け離れ、つまらない皮肉のように思えるかも知れない。

 

 

「それは未来への約束――」

 

 

 そこまで歌ったところでクローセルは口を紡ぐ。そして、イヤホンを外して掌にある音楽プレイヤーを少しだけ見つめる。

 

 すると音楽プレイヤーを少しだけ握り締め、直ぐに力を緩めて掌を開くと、そのままポケットに音楽プレイヤーを戻した。

 

「……………………」

 

 ふと、彼女にしては珍しい、喜怒哀楽の何も読み取れない無機質な表情で、小さくなって行くストライクのスラスターの光を見つめると、ただ一言だけポツリと呟く。

 

 

 

 

 

「――許せない」

 

 

 

 

 

 クローセルはそれだけ言い残すと、その場から立ち去る。その頃にはいつものように人当たりの良い笑みを浮かべ、いつもと違わない何食わぬ様子で自室へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 






~フローレンス・キリシマお嬢様語録~

あらあら、お尻が丸見えでございますわよ?
アタイに敵うと思って!……思っておりますの?
隙ありィ!地獄へ!……お行きなさい。
膝まずいて詫び入れな!……ひれ伏しなさない。
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!……でございますわ。
このアタイを誰だと!……思っていらっしゃいますの?
お前らなんかに負けてッ……!堪るかよォ!
失礼ですが……ぶっ飛ばさせていただきますわァ!
あっははははははは!(アッハハハハハハハハ!)
うっふふふふ!あらぁ?(わたくし)のしたことが。
ブッ殺ォォォッス!
これでバラバラ!……ですわ♪
チッ……!クソ野郎がァァァ!!
そこォ!
チッ……!おいたが過ぎますわよ?
喰らえってんだよォ!
オラオラ!喰らえってんだよォ!
いただきました。
ひれ伏しなさい?
女王様とお呼び。
女王様とお呼び……って今のナシ。
ぶっ飛ばさせていただきますわ。
はい残念。
この野郎ッ!ずえったい許さぁぁん!
そんな……クソ……!!
丸見えなんだよォ!!
おっぱじめますわよ
撃てってんだよ!
身の程を教えてやるわ。
超↑楽勝!
ンフフッ、超↑楽勝!……でございますわ。
こんなのどうってこと!……ありませんわ。
危ないじゃないの!?だけどアタイだって負……負けませんわよ?
そのようなものはまるで効きませんわ。
やってくれたなァ!?……じゃなくて……やってくださいましたわね?

こ、この野郎ォ!ブッ殺ォォォッス!絶対許さん!
生意気に直撃ってか!?舐めんじゃ……ありませんわ。
もうダメ!アタイはフケさせてもらうよ!
オッホホホホホ!途中退場はやっぱり止め、にしますわ。
オッホホホホホ!ホホホホホ!叩き潰して差し上げますわ。
お嬢様モドキだって……?ほっとけぇ!!!
そろそろ一発派手にかまして……差し上げますわ。
誰が……!誰が!羊の皮を被った狼じゃ!このボケェ!
ヘッ!思い知ったかってんだ!……ですわ♪
フンッ!歯応えのない奴ですわね。
あらあら?蚊にでも刺されたのかしら?
アタイの攻撃が効かない!?ありえねえんだよ!くそがぁあああああああ!!!
んふっ!遊んでいらっしゃいますのぉ?
いつまでも調子に乗ってんじゃねぇぞ!?……でございます。
後悔するなよ……?クソ野郎がァァァ!
あらあら?そのままお逃げになるなら許して差し上げますわ。
チッ……!味な真似をしやがり!……ますわ。
ンフフッ!実力の差を思い知りまして?
ンフッ!効きませんわ!オッホホホホホ!
ノコノコ来たわよ。ぶちかましておやりなさい?
カモのお出ましですわ……たっぷり歓迎しておやり!……なさい。
頭を潰しちまえば終わりなのさ。ぶちかましてやりな!
まるで狙いが絞れておりません。心配はいりませんわ。
大丈夫、当たりはしません。このまま行かせてもらいますわ。
当たって堪るかよぉ!このアタイを誰だと!……思っていらっしゃいますの?
へなちょこな攻撃ですホント。
まるで狙いが絞れておりません。心配はいりませんわ。
この程度なら問題ありませんわ。
なんとか避けられたか……!……ですわ。
この程度の攻撃だったら、血が出ないで済みそうですわね。
やりやがったなぁ!?……じゃなくて……やってくださいました?
慌てるんじゃないよ!被害状況を報告!負傷者の救出急ぎな!
クソッ!?アタイのミスだってのかい!?
損傷は軽微。楽勝ですわね。
ダメージが溜まってきてるよ!このままじゃまずい……!
やられ過ぎだよ!これ以上は耐えられない……!
直撃された!?チッ……アタイのミスだってのかい!?
ここまでか……。各員さっさと脱出!グズグズしない!
もう持ちませんわ!?……さっさとズラからねぇと……。
逃がすな!徹底的にやっちまいな!……でございますわ。
目標生存!?……仕留め損なっています。
オーホッホホホホホ!この調子でジャンジャンバリバリ行くよ!……行きますわよ?
撃破を確認!我々の勝利ですわ!

※フルボイスです(CV:新井里美)



~Q&Aコーナー~

Q:お前キリシマさん大好きだろ?

A:最近のGジェネなんてキリシマ姉貴をマスターユニットにして悪役機に乗せて、凄まじく凝ったモーションを堪能するためだけに買うんだゾ


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