海賊らしからぬ海賊   作:やがみ0821

44 / 47
企みと集う皇帝達

 本当に誰もいない――

 

 ナミは驚きながらも、カリーナの後に続いて走り続ける。

 既に2人はホールケーキ城内へ音も無く侵入することに成功していた。

 

 城内に警備としてチェス戎兵は多くいる。

 だが、カタクリやクラッカー、スナックといった実力者が誰もいない。

 それどころかビッグ・マム海賊団の幹部達――ビッグ・マムと血縁関係ではない連中もいない。

 

 ナミはあることに気づく。

 

 他の皇帝達も強い部下達を全員連れてくるとなれば、連れて行かないことができないわね――

 

 面子というのは大事であり、舐められたら終わりである。

 ルナシアを筆頭に海の皇帝達が集う宴会に、部下達も出席させることは戦力を見せつけるという意味もあるだろう。

 

 綺羅星の如く実力者達を多数揃え、連れてきた皇帝達。

 ビッグ・マムだけが将星や幹部達を連れて行かなければ、戦力のみすぼらしさが際立ってしまう。

 

 宴会にはモルガンズを呼んでいることはナミも聞いていた為、それこそ一瞬で世界に広まる。

 そうなれば確実にビッグ・マムの威信が大きく失墜してしまうだろう。

 

 おそらくそこまでビッグ・マムは考えて――あるいは、彼女がそう考えるようにルナシアやアマンド達に誘導された筈だとナミは思ったところで、いよいよ目的地である宝物の間に到着した。

 

 しかし、2人が気を抜くことはない。

 ここからがむしろ本番だ。

 宝物の間にもチェス戎兵達はいる。

 彼らに気が付かれないように、こっそりと写真撮影してさっさと逃げる。

 

 

 ナミは勿論、カリーナも気を引き締める。

 こんなときにうっかりミスでもして、気づかれたら洒落にならないからだ。

 

 そして、2人は宝物の間へこっそりと忍び込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 ロックス海賊団時代やロックスのことで語り合いながら、ルナシア達は港からそれなりに離れたところにある特設会場にて、酒を飲み交わしながら料理をつまんでいた。

 リンリンだけ、絶え間なく運ばれてくる多種多様なお菓子を食べているが、今更である。

 そんな彼女はお菓子を食べる手を止めて、問いかけてきた。

 

「そういやルナシア。ナミとカリーナは今回、参加していないって聞いているけど、どうしてだい?」

 

 リンリンの言葉にルナシアは一瞬で仏頂面となった。

 その顔にリンリンだけでなく、ニューゲートやシキもまた何かあるなと察する。

 カイドウは酒を呑むのに夢中で気づいていない。

 

「ちょっと聞いてよ! リンリン! ついでにニューゲートとシキ! うちのナミとカリーナが……あ、ノジコって分かる? 3人は実の姉妹みたいに仲が良くてね……良くて……良すぎて3人揃って東の海に旅行に行っているのよ!」

 

 ルナシアは地団駄を踏んで悔しがる。

 

「前々から計画していたみたいで、その為にナミとカリーナはわざわざ現地に行って、色々と観光コースを調べたりなんだりしてね……だけど、だけどよ! 宴会と被ったからって旅行を優先するって酷くない!?」

 

 がーっと喚き立てるルナシアに聞いたリンリンや、巻き込まれたニューゲートとシキもタジタジである。

 

「私、船長! ボス! 偉い! なのに、旅行に負けたのよ……これ、私の求心力が低下している……?」

「いや、あんたが許可しなきゃ良かったんじゃないかい……?」

 

 リンリンのもっともな問いにニューゲートとシキも頷く。

 

「でもね、リンリン……3人揃って上目遣いでお願いされたら……あなただって、息子や娘にそんな感じでお願いされたら、許しちゃうでしょ?」

 

 そう言われるとリンリンとしても弱い。

 何だかんだで子供達は彼女的には大事にしているつもりであるし、情もある。

 とはいえ、これは譲れない。

 

「確かにそうだけど……あの2人は泥棒として優秀だろ?」

 

 リンリンの言いたいことはルナシアだけでなくニューゲートとシキもまた分かる。

 ナミは航海士として超一流であることが知られているが、カリーナとともに泥棒としても有名である。

 

「ロード歴史の本文(ポーネグリフ)、欲しいよなぁ? え? 副船長」

 

 そう言って笑うシキにルナシアはこれでもかと頬を膨らませる。

 

「おい、クソガキ……そういうのをやる前に自分の歳を考えろ」

 

 ニューゲートの言葉にルナシアは胸を張る。

 

「いい言葉を教えてあげる……見た目が良ければ実年齢なんて気にする必要がないわ! ねぇ、リンリン!」

「ああ、そうさ。白ひげ……女の実年齢を気にしているうちは、まだまだだねぇ」

 

 2人から言われて、ニューゲートは解せぬとばかりにシキへ視線を向ける。

 

「……これは俺がおかしいのか?」

「ノーコメントだ。面倒くせぇ」

 

 ニューゲートの問いにシキはそう返しつつ、ルナシアに提案する。

 

「ともかくルナシア。本当にナミとカリーナがノジコとやらと一緒に東の海にいるかどうか、証明すれば奴も安心できるだろう。何か持たせてねぇのか? 電伝虫とか」

 

 シキの問いにルナシアはドヤ顔を披露する。

 

「こんな事もあろうかと……そう! こんな事もあろうかと! 実は電伝虫と映像電伝虫のカメラの方を持たせてある……寂しくなったら連絡するって伝えてあるわ!」

「子離れできない母親か!」

『はいっ!』

 

 シキはビシッとツッコミを入れ、すかさずルナシアと彼はポーズを取った。 

 

「お前らに漫才の才能はねぇな……」

「面白くないけど、お菓子が美味いから許してやろう。それよりもルナシア、おれを安心させてくれ」

 

 ニューゲートとリンリンの言葉にルナシアとシキは納得がいかない。

 

「スクリーンを用意させるから少しだけ待ってね……漫才、面白くないってシキ。即興のわりには私のボケ、良かったと思うんだけど」

「ううむ……俺も良いツッコミだと思ったんだがな……」

 

 漫才って難しいと2人が思っているうちに、スクリーンが大急ぎで用意された。

 その前にまず、ルナシアは電伝虫にて映像を送ってもらうようノジコに連絡を入れる。

 すぐに彼女は承諾し、電伝虫で通話しながら映像を送ってもらう。

 

『あ、映っている? これ』

 

 電伝虫の受話器を耳に当てているノジコの顔が映し出された。

 

「映っているわよ……宴会の誘いを断って、東の海に旅行に行ったノジコ」

 

 ジト目で告げるルナシアにノジコは笑って謝罪する。

 

『ごめんごめん……ナミとカリーナが計画を立ててくれたから……』

「ま、まあ、いいわ。2人共、戦力的にはそこまででもないし! 別に寂しくなんてないし!」

『そんなに拗ねないで……あとで埋め合わせをするからさ』

 

 両手を合わせて拝むノジコにルナシアはぶすっとした顔をしながら、問いかける。

 

「で、ナミとカリーナは?」

『今、服を試着しているわ。ちょっと待ってね』

 

 画面が揺れて、隣り合った試着室の出入り口がスクリーンに映る。

 出入り口はどちらも長く厚いカーテンによって、内部が全く見えないようになっていた。

 

『ナミ、カリーナ。姉さんから連絡よ』

 

 ノジコの声に左側の試着室のカーテンの隙間からナミが顔を出した。

 

『あ、姉さん? ちょっと今着替え中なのよ。宴会に出られなくてごめんね。せっかくの機会だから……』

「もう仕方がないわね……許しちゃう」

『ありがとう、姉さん!』

 

 ナミの言葉にルナシアはうんうんと頷いてみせた。

 そして、彼女はリンリンに問いかける。 

 

「どう? リンリン」

「確かにナミだね。顔も声も偽物とは思えないよ」

 

 満足したように頷くリンリン。

 そんな彼女にルナシアも満足げに頷きながら、ニューゲートとシキにも視線を向ける。

 その視線を受けて2人もまた答える。

 

「偽物じゃないだろう」

「ああ、どう見ても本物だな」

 

 2人の言質も取ったところで、ルナシアは告げる。

 

「じゃあ、今度はカリーナを出しなさい」

『はーい。ナミ、ありがとう。カリーナ、着替え中のところ悪いけど顔を見せて』

 

 するとナミがカーテンの隙間から顔を引っ込めた。

 そして、カリーナの声がナミの隣の試着室から聞こえてくる。

 

『ちょっと待って。この服、キツイわね……』

 

 カリーナはそんなことを言いながら、隣の試着室のカーテンの隙間から顔を出した。

 

『姉さん、ごめんね。宴会に出られなくて……こうして3人揃って旅行に行ける機会って中々無くて……』

「もう、カリーナったら……ま、仕方ないわ。でも、戻ってきたら今まで以上に働いてもらうから」

『勿論よ。いっぱい盗んでやるんだから!』

 

 その言葉にルナシアは頷きながら、告げる。

 

「ノジコ、聞こえている?」

『聞こえているわよ』

「今、どこにいるの?」

『ローグタウン……ちょっと待ってね。あれを見せてあげる』 

 

 画面が再度、揺れる。

 店を出て、通行人をかき分けながら、通りをノジコは駆けていく。

 やがて彼女が辿り着いたところは――ロジャーの処刑台だ。

 

『ほら、姉さん。証拠』

「ありがとう、ノジコ。わざわざ見せてくれて……で、どう? リンリン」

 

 ノジコに感謝しつつ、ルナシアはリンリンへ問いかけた。

 すると彼女は満足げに頷いて告げる。

 

「どうやら、おれの思い過ごしだったようだ……お詫びとして、お前が用意してくれたお菓子は責任を持って、おれが全て食べ尽くそう!」

「いや、それってお詫びなの……?」

「細かいことは気にするな!」

 

 笑ってそんなことを宣うリンリンに、ルナシアは肩を竦めつつも内心では安堵する。

 そして、彼女はノジコに電伝虫と映像電伝虫のカメラを切るよう告げた。

 映像が途切れた後、ルナシアはニューゲートとシキへ視線を向ける。

 

 ライバルの処刑台を実際に見たのは初めてかもしれないからだ。

 ニューゲートは少し沈んだ表情で、そしてシキは不機嫌そうな表情となっていた。

 シキが呟く。

 

「ロジャーめ……あんな最弱の海で……」

「あ、シキ。そういえばロジャーって当時、不治の病に冒されていて寿命がほとんど無かったのよ」

 

 ルナシアの言葉にシキだけでなく、リンリンも目を丸くしてしまう。

 ニューゲートだけは特に驚いた様子はない。

 

「処刑前に私、こっそりと彼に会いに行ってね。彼本人から聞いてきたわ……言ってなかったけ?」

「言ってねぇ! 言ってねぇぞクソガキ!」

「ああ、お前から(・・・・)は聞いてねぇぞ」

「おれも聞いてないねぇ!」

「あら、ごめんなさい。うっかり忘れてたわ」

 

 けらけら笑うルナシアにシキは叫ぶ。

 

「うっかり忘れるにも程があるだろう!? もしかしてアイツは最後の嫌がらせみたいな感じで海軍に自首でもしたのか!?」

「そこまでは聞いていないけど、彼の性格的にそれはありえるわね。ゲラゲラ笑いながら、捕まりにいったのが簡単に想像できるわ……」

 

 ルナシアの言葉にシキは深く溜息を吐く。

 そして、彼はあることを思いついたのか、ニンマリと笑う。

 

「おう、クソガキ……教えてくれたお礼に面白いもんを見せてやる……」

 

 シキは懐からあるものを取り出した。

 それは貝殻だった。

 彼はそれをルナシアの身体に当てて、悪どい笑みを浮かべて告げる。

 

「ぶっ飛べ!」

 

 途端にルナシアの身体を凄まじい衝撃が襲った。

 しかし、彼女は空へ吹き飛びながらもすぐに体勢を立て直して、舞い降りてくる。

 かなりの威力であり、普通なら大きなダメージを負うところだが――瞬間的に武装色を纏った為にかすり傷程度であり、それもすぐに再生した。

 

「何それ!? 何それスゴイ! 私にやったことは許してやるから詳しく話して!」

「ああ、いいとも。これは衝撃貝(インパクトダイアル)と言ってな。ちょっと前に空島のスカイピアとかいうところに行った時、神とか名乗るやつをぶっ飛ばしたついでに手に入れてきた」

 

 シキの言葉にルナシアは勿論、聞いていたニューゲートとリンリンも呆気に取られる。

 空島に行ったのはいいとして――神とか名乗る輩をぶっ飛ばした、というのはどういうことだろうか。

 

「神って何よ?」

「自称だが、そう名乗るだけの実力はあった。しかし俺には勝てなかった。そもそも奴は見聞色こそ凄かったが、武装色は使えなかったようだしな」

 

 そう告げるシキにルナシアは問いかける。

 

「そんなに強いなら部下にでもしたの?」

「誰かに従うような奴じゃなかったから諦めた。むしろ、俺は奴の願いを叶えてやったぞ」

 

 シキはそう言って、その神のその後について語る。

 神は限りない大地である月に行きたかったらしいので、ぶっ飛ばした後、奴が作っていた方舟――まだ建造途中だった――に乗せて、月に向かって浮かせてやったとのことだ。

 

「色々あって向こうの連中に感謝されて帰ってきた。スカイピアは支配するには遠すぎるから仕方がねぇよな……」

「ちょっと待った。色々あって感謝されてって……あなたが?」

 

 ルナシアの問いにシキは鷹揚に頷く。

 

「ニューゲート、リンリン……明日は隕石でも降ってくるかもしれないわ」

「ああ、可能性は十分あるぞ」

「だねぇ……あの金獅子が誰かに感謝されるなんて……」

「お前ら! 俺を何だと思っているんだ!」

 

 シキは怒ったが、彼のこれまでの実績や性格からそう思われるのも無理はなかった。

 そのとき、ルナシアのところへメイドが駆け寄ってきた。

 彼女はルナシアに紙を1枚手渡すと足早に戻っていく。

 

 渡された紙を見て、彼女はほくそ笑む。

 

 ドラムにて桜咲く――と書かれていた。

 

「何かあったのか?」

 

 ルナシアの表情が変わったことに気づいたのか、シキは尋ねる。

 

「ええ。ドラム王国って知っていると思うけど……あそこで桜を咲かせることに成功したみたいよ」

「あの冬島で? それは凄いな……」

「昔、そのことについて研究していた男がいたのよ。ヤブ医者だったみたいだけど」

「医者としてはダメじゃねぇか!」

 

 シキの見事なツッコミにルナシアはけらけら笑った。

 

 ドラムにて桜咲く――字面だけ受け取れば、その通りにドラム王国で桜が咲いたとしか分からない。

 

 しかし、これにはもう一つの意味が隠されていた。

 もしもリンリンに聞かれたとしても、問題ないように念には念を入れていた。

 

 そして、隠された意味は『撮影完了後、万国(トットランド)より脱出完了』というものだ。

 

 ナミとカリーナからの成功を告げる連絡だった。

 

 

 ルナシアは酒をコップになみなみと注いで、一気に飲み干す。

 

 コントみたいなことをして、リンリンを安心させた甲斐があったわ――

 

 

 

 

 

 

 

「ジョーダンじゃないわよーう! もう終わったからあちし、帰っていいでしょ!?」

 

 ベンサムはノジコにそう言ったが、彼女は首を横に振る。

 

「ダメよ。連絡が来ない限り、今日1日はこのホテルで私と待機」

「あちしだって色々やることがあるのにぃ!」

「私だってそうよ。でも前金で私もあなたも5億を貰っていたでしょ? 成功報酬は20億よ」

「そりゃそうだけどー……あそこまでして納得しなかったら、もう無理よーう!」

 

 ベンサムの言葉にノジコもまた頷いてしまう。

 

 ローグタウンにあった洋服屋を店ごと貸し切って、あんな大芝居をしたのだ。

 

 実のところ、隣り合った試着室は内部の壁が取り払われて中で繋がっていた。

 ベンサムはナミが呼ばれたときは左へ、カリーナの場合は右へ移動して顔を出したに過ぎない。

 

 もしも全身を見せなくてはならなくなった場合に備え、店の服をいくつかそれぞれの試着室に置いてあった程だ。

 

 マネマネの実の能力者であることをベンサムは自ら言いふらしたりしていない。

 彼の懸賞金の額も3200万ベリーであり、新世界の基準では低い方なのでリンリンが知らないことを祈るばかりだが――

 

 先程の連絡から既に3時間あまりが経過しており、大丈夫だとノジコは思っていた。

 そんな2人に成功の連絡があったのは、これから更に2時間後のことだった。

 

 

 

 ルナシアの企みは無事に成功し、彼女は皆でワイワイ騒ぎながら――時折、暴れようとするカイドウを協力して、しばき倒しつつも機嫌良く呑んでいた。

 そして、遂に彼らが来た。

 その知らせをルナシアは真っ先に聞いて、港にて出迎えるべく立ち上がった。

 すると彼女に続いて、ニューゲートやシキだけでなく、リンリンやカイドウまでも立ち上がる。

 

 彼らの行動にルナシアは笑って尋ねる。

 

 ロジャー海賊団を迎えに行くけど、ついてくる――?

 

 ロジャー海賊団は解散し、ロジャーはもういない、何よりも2人は見習いだった、お前のところにはダグラス・バレットがいるじゃないか――とは誰も言わなかった。

 

 そういうのは野暮というもので、何よりも副船長(・・・)がロジャー海賊団と言ったのだから、そうなのである。

 

 

 ルナシアはニューゲート達を引き連れて、港へ向けて歩き始めた。

 道を埋め尽くす程の海賊達は、どんちゃん騒ぎをやめて左右に分かれて道を譲る。

 やがて、5人の後ろにはそれぞれの海賊団の幹部達や傘下の海賊達が集まって列をなしていく。

 途中、ルナシア達は後ろの列に気がついて、港が人で溢れるから幹部以外は遊んでいろと命じたのはご愛嬌。

 

 

 そして、彼女達は港に辿り着いた。 

 シャンクスとバギーがちょうどそれぞれの船から降りてきたところだ。

 

 ルナシアは2人に向かって告げる。

 

「ようこそ、ロジャー海賊団の諸君! 我々ロックス海賊団はあなた達を歓迎する! 互いに船長はいないけれど、船長達にもよく聞こえるように騒ぎましょう!」

 

 その言葉にシャンクスが返す。

 

「敵であるにも関わらず、歓迎してくれるとは有り難い……! 俺の故郷の酒も持参した! 皆で呑もう!」

 

 そして、次はバギーの番となった。

 彼にルナシア達の視線が集中する。

 しかし、バギーは良い言葉が思いつかなかったので無難なものを選択する。

 

「敵も味方も関係ねぇ……とにかく楽しもうぜ!」

 

 バギーは不敵な笑みを浮かべて、そう叫んだ。

 

 

 

 

 

 こうして島には皇帝達が全員集い、海賊達の大宴会はいよいよクライマックスを迎えたのだった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。