おっさんin幼女が魔法少女な世界で暴走する   作:親友気取り。

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2-12 食卓とザリガニTシャツ

「――いやなんかおかしくない?」

「何言うとるん?」

 

 目の前には山盛りのお夕飯。

 明らかに他の面々と比べて俺のめっちゃ多くない? こんなに食えへんのやけど。

 しかも揚げ物だからクッソ重い。

 はやて様、おこですか。激おこですか。

 

「送り出した私も責任感じるしな、怖かったんやでほんまに」

「ごめんって。今度から例え戦闘中だろうと電話するってば」

「もう」

 

 って言いながら揚げを追加するのやめて貰えませんか。許す気ないでしょ。

 甘いものは食べられるけどリコちゃんボディ的に激重。

 か細い女の子やぞ。

 

「バツやで。たんと食い」

「いやまぁうまいから良いんだけどさ。これ全部食うのは辛いぜ……」

「あたしも手伝う」

 

 横のヴィータも箸を伸ばしてきた。ありがとう。

 ちびっこ同盟として共に戦おうじゃないか。

 さあ始めるぞ、良き滾る闘争をな!

 

「今日はその、あたしのせいでもあるから」

「巻き込まれ系主人公としてはある意味日常なのでセーフ」

 

 前にも拉致られたり襲われたりしてたし。

 

「攫われた事あったん!?」

 

 はやてが立ち上がれそうな勢いでテーブルを叩いた。

 あれ、言ってなかった?

 ほらあれだよあれ、騎士の面々が来る直前にケーキ買ったら血だらけになってたじゃん。

 懐かしいなぁ。ドラゴンボールの台詞を言う為に頑張ったり銃が出たからオルガの真似したり。

 今考えればとんでもねぇ肝の座り方してたな。頭おかしいんじゃねぇの?

 

「いやいや、いやいやいやいや……」

「なんつうか、リコっぽいけど意味が分かんねぇな……」

 

 あの時は貰った洋服血だらけにしてごめんなー。

 

「大丈夫だったんは見て分かるけど、ええー……。ごはん追加や」

「だな」

「なんで!? それ関係ないじゃん!」

 

 あの後に入ったバイト代で買い直して、はやてと着替えのなかった4人に服とかも買ってあげたのに。

 特に全員分のザリTを用意したとかあったじゃん。白地で胸元に「ザリガニ」って書いてあるシンプルを極めて芸術の域に達した物。

 不評だったのかザフィーラしかザリT着てくれてないけど。

 そのザフィーラも人間形態は全然やってくれないから埃被ってるけど。

 俺? 部屋着にしてる。

 

「せっかく用意したのに」

「これをダサイと思っとらんのが凄いわ」

「なんでだよ。このザリTきまってるだろ」

「キマっとるのはあんたの頭や」

 

 懐かしいなぁこのやり取り。

 

「初手で頭おかしい言われたオレもそうだけど、言ったはやてもだいぶきついよな」

「リコちゃんだからやで」

「一瞬で見抜いたとか見る目があるな」

「リコちゃんが分かりやすいんやで」

 

 そんな馬鹿な。

 でもそのやり取りのおかげで距離縮まって、今の生活があるから感謝なんだけどさ。

 

「シャマルさんや。自分の揚げ食い終わったならオレのも取ってくれない?」

「ええ、良いわよ」

「シグナムっちもどう?」

「そうだな。頂こう」

 

 というかやっぱり多いよな? 俺の皿の状況を言うならもはや盛り皿なんだけど。

 どこにこんな鳥があったんだ。ラッピーでも捌いたのか。

 でもみんなで食べるから減ること減ること。バツとは言ったけど、さりげなくはやても取って食べてるし。

 これこれ、こういう日常。このぐだぐだ加減が最高なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぴぎゅう……食い過ぎた……」

 

 遠くで皿を洗う音を聞きながら、ソファ前の床ではやてと共にザフィーラへ寄りかかりながら腹休め。

 一番にダウンしたヴィータに代わって、元凶たる俺と料理人のはやてが頑張った結果がこれ。

 

 みぎぃ……。

 

「最後に満を持してザフィーラ人間体が参加してこなければ詰んでいた」

「せやな、折角なら最初から食卓囲んで欲しかったけどなぁ」

「……楽しげ故、邪魔をするのも悪いと思い」

 

 ザッフィーも家族なんに邪魔も何もあるかいな。

 ああいうんは誰ものけ者にせずワイワイつっつくのがええ。

 

「せや。なんならいつも囲んでくれてええねん」

 

 そーだそーだ。そのためにいつも椅子一個空けてるだろ。

 というかザフィーラしかザリT着てくれてる人いないからもっと着てるとこ見せてくれ。

 

「そちらが本命では?」

「バレたか」

「そんなに言うんやったら自分で着たら――」

 

 装備変更(早着替え)、ザリガニTシャツM。

 

「何か?」

「なんでそういうのだけ無駄に器用なん?」

 

 いうて上から被っただけだぞ。

 そこにあったザフィーラの使ったからでかくてぶかぶかだけど。

 

「流石は男物。立つと裾が膝までくる」

 

 これはこれで萌えだな。

 

「気に入ったのなら差し上げよう」

「いや、オレは自分の持ってるから。間に合ってるから」

「少し早いがクリスマスプレゼントだ」

 

 元は俺があげた奴だよね?

 戻ってきてるだけだよね?

 

「けどまあ、着ないならオレが着るかしょうがない」

「私のもいる?」

「オレとサイズ一緒だろが」

 

 ザフィーラのはぶかTとして使えるから良いとして、はやてまで俺に返却して在庫を増やしてどうする。

 実は出してないだけで予備とかカラーバリエーションが手持ちにあるんだぞ。

 

「どんだけ買ったんや」

「ついびっくりして。てへぺろ?」

 

 服のセンスがないのは認めるよ。体はともかくとして思考してるのは元男なもんだし。

 言動も何もかも女の子な行動は全然してないし。

 ザリTを気に入ったのは完全にネタ枠だったけど。

 

「センスもねぇし女の子らしくもできねぇし、もうかわいいだけじゃんオレ」

「ネガティブに見せてポジティブなのなんなん?」

「ふっ、決まってるだろ?」

「それ言いたいだけやろ。返さんで」

 

 ちゃんと天丼で返してくれー!




中の人はあつ森で「かんじTシャツ」をずっと着てます。
いいですよね、ああいう外国人が好きそうなやつ。
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