おっさんin幼女が魔法少女な世界で暴走する   作:親友気取り。

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2-24 鍋パ固定@4

「リコ・クローチェプレゼンツによる、冬にぴったりなアツアツおでんです」

「あの、お鍋って聞いてたんだけど……」

「目の前にお鍋があるじゃないか」

「でもこれおでんだよね?」

「おでんだが」

「リコちゃん、おでんとお鍋って別物だよ?」

「まぢ?」

「まじ」

 

 嘘だろ。

 はやて……。

 

「ようやく間違いに気が付いたみたいやな」

「お前知ってて黙ってたな!」

 

 鍋を知らないって、そのままの意味かよ。

 なんで教えてくれないんだよ。

 ヤケクソになりながら鍋の蓋をしてガスコンロに火をつける。

 

「あとなんでリコちゃんははんぺんの妖怪みたいになってるの?」

 

 はんぺんの妖怪じゃねぇよ。rtfぎゅhklだよ。

 

「ぎゅ……なに?」

「すずかちゃんその妖怪は放置でええで」

 

 おいはやててめ、これ着せたのお前だからな。

 

「しょうがねぇ脱ぐか……」

 

 めき……めきめき……。

 

「蝉の脱皮みたい」

「せやな。てか、いつもみたいに一瞬で変えられへんの?」

 

 なんでだろうね。俺にも分からねぇ。

 このスーツに限って変な感じになってる。顔も浮くし。

 

「それと、いつもいるご家族の人は……」

「今日に限って忙しいみたいで、急に来られんくなったって」

「ウィスパ送ってもダメだったし先に始めとこうぜ」

 

 フレンド申請と同じくウィスパは受信ができなかったからだろうけど。

 忘れるなソファ押しつぶし事件。

 さてさて、そうこうしている内に鍋も良い感じにあったまってきたので音頭を取らせて頂きたいと思います。

 

「改めまして自己紹介。本日の鍋パ固定のリーダーを務めさせていただく、主催のリコ・クローチェです」

「すずかちゃんと約束したのは私なんやけど」

「ぜひ、この(わたくし)めのマイルームを存分にご活用ください」

「ここリビングなんやけど」

「そしてご紹介いたしますは、こちらナベリウスパパガイです」

「それ仕舞ってって言うたよな?」

『まぢ?』

「いいタイミングで喋りましたね。えー……、他に挨拶とございましては……」

「ないなら無理に喋らんでええよ」

「これははやてです」

「もはや英語の例文みたいになっとるやん」

「ではこれで締めさせて頂きます。ご静聴ありがとうございました」

「私めっちゃ突っ込み入れてたよな?」

 

 すずかが拍手をしてくれたので挨拶は成功。

 では、鍋の蓋オープン!

 白い湯気がもわー、おいしそう!

 

「みんないりゃあ良かったんだがなあ。先に言っときゃ良かったぜ」

「せやなぁ」

「今度からはちゃんと前もって知らせとくよ」

 

 その辺は主催者がちゃんと調節せにゃならんからな。

 

「考えたのってリコちゃんなの?」

「いや、あんな」

「オレの手柄さ」

 

 主に食材を考えたりしたのは俺だし俺の手柄に決まってる。

 全ては俺のおかげなり。

 

「あんがとな」

 

 感謝された。普段からそれくらいの感謝が欲しい。

 

「食材が足りんって時に手持ちの宇宙食材出さなければもっとええんやけどな」

「宇宙食材?」

 

 すっちーは知らないがろうが、この俺様のアイテムパックの中には様々なギャザリングアイテムが詰まっているのだ。

 その中にはジャガイモや大豆と言った便利な連中もいるというのに、別惑星で採れたってだけで拒否られてしまう。

 気を使って東京大豆とかも出したけど、コンクリから掘り出したって言ったらやっぱり拒否された。

 

「たかが産地程度の違いなのになぁ」

「それが大きいんやで」

「そんな事言ったらオレとはやてで種族違うじゃん」

「それとはまた別の問題や。な、すずかちゃん」

「うーん……。ちょっと気になるけど……」

「嘘やろ」

 

 流石すずか! 略してがず!

 そんなあなたにはコルトバジュースをプレゼント。

 

「あ、リコちゃんがよく飲んでるのって宇宙産だったんだ」

 

 惑星パルムのコルトバからエキスを出して作ったジュースだよ。

 別宇宙の星だからコルトバには会った事ないけど、なんか懐かしい感じの味がするんだよなー。

 

「……ねえ、コルトバ? って、生物なの?」

「だぜ。スクショないけど説明するなら邪悪な外見をした豚」

 

 あるいは汚いサイホーン。

 ブサイクなほど味が良いらしいよ。

 

「それって宇宙生物の体液ジュースって事やん! すずかちゃんに何渡しとんねん!」

「失礼な。ひとくち飲んでみろよ、おいしいぞー」

「そういえば前になのはちゃんがこれ飲んでたような……」

 

 仕事終わりに2人でだべる時とかによくなのはと飲んでるぞ。

 結構お気に入りらしい。

 

「なのはちゃんが誰なのかは知らんけど、何飲ませとんねん!」

「体に悪くはないんだよね……?」

「効果はレアドロアップだし日常生活に支障はないぞ」

「あかん、話通じないモードに入ってもうた」

 

 ひでぇな。少なくとも料理アイテムを渡す時は打撃力とかが上がらないように気を付けてるのに。

 他にも食わせてるのかって? だって、なのはったらおいしいって食べてくれるんだもん……。

 

「ん。ちょっと待ってくれ、なんかコール来た」

 

 んだよ折角いい感じにおでんパーティ盛り上がってたのに。

 モニターを出して名前を確認するとクロノだった。存在を忘れてた。

 席を外して廊下に出て、はいもしもし。

 

『リコ、少し時間をいいか?』

「今おでん食ってたんだけど。みんなで」

『それはすまない』

 

 クロノの電話は少し進んでいるのか、それともアークス式の通信に互換性があったのかよくわからないけどちゃんと画面に顔が映ってる。

 これならテレワークも楽勝だね。

 

「なんか急ぎの用事かいな?」

『そちらの市街地上空で今戦闘が起きている。なのはやフェイトもデバイスの修理が完了しているとはいえ、馴らしもなく実戦だ。何かあった時の為に君にも現場へ向かって欲しいんだが』

 

 あいつら帰ってこないと思ったら何してんだよ……。

 前の戦闘の時も大丈夫だったから心配ないと思うけど、なんだかなぁ。

 

『ずいぶん嫌そうだな』

 

 とりあえずそっちには不参加で。

 ヴィータ辺りがボロだしたら芋づる式にはやての身も特定されかねんし。

 

「折角友人を誘って家で鍋パしてたのに、参加人数はオレを含めて3人。そっからさらに抜けろと」

『……それは抜けにくいね……』

「それにオレは空中戦できないから行ったところでだぞ」

『わかった。――それとは別件で、君の欲しがっていた情報もある程度まとまったから近いうちに会えるか?』

 

 俺も早めに情報は欲しいから明日でもいい?

 何時ごろマンションに向かえばいいかな。

 

『そしたら昼頃で。あともう一つ』

「まだなんか?」

『ああ。前に僕の知り合いにファンタシースターの宇宙へ接触しようとした人がいるって話をしただろう?』

「したねぇ。――まさか!」

『グレアム提督……僕の上官に当たる人なんだけど、君の話をしてみたらぜひ会話をしてみたいと』

 

 ナイスクロノ! 略してナス!

 

『僕の名前が一切含まれてないぞ』

 

 でもよくそんなアポとって来たなあ。感謝の極み。

 こっちもロクな報酬用意できないのに色々仕事させちゃって悪いね本当に。

 

『いいさ。その代わり、提督に色々と向こうの話を聞かせて欲しい』

「あー、夢破れたりだもんな」

『すぐにでも話をしたいというのが目に見えるくらいだった』

 

 そんなに熱心ならエミリアやフォトンの話も持ってるだろうなぁ。

 んー、明日が楽しみだ!

 

『――ああ、わかった。すぐ現場に向かう。すまないリコ、また明日』

「忙しいのに悪いね、仕事頑張ってな」

 

 切れた。

 さてさて、俺ひとりがじたばたして全然ダメだった色んな問題がようやく進展を見せるぞぉ。

 リビングに戻ると、俺の皿が盛りつけられて盛り盛りになってた。

 この短時間で何が起きたんだ。

 

「おかえりリコちゃん、誰からやったん?」

「ん? 職場……ではないけど、仕事がらみ。明日の昼頃ちょっと出かけるわ」

「へー、なんか社会人って受け答え」

「むしろどこでボケたらいいの?」

 

 というか普段も別にボケるつもりはあんまりないんだけど。

 

「てか、この盛り盛りおでんくんはどうした一体」

「綺麗に乗せられるかな思うてな」

「うんうん。リコちゃん召し上がれ」

 

 なんでそんな無駄な事を。

 まぁいいや、頂き……。

 

 …………。

 

「どうしたん?」

 

 あの、はやてさん。

 ちくわの中に黄色い物体が詰まってる気がするのですが。

 

「何かあったの?」

「どうしたんやろ」

 

 こ、こいつら、俺の好きなちくわにからしを詰めやがった……!

 

「ふー……」

 

 だがこいつらの期待を裏切って残すわけにもいかない。

 というか、皿に盛られてしまった以上は食べるのが礼儀。

 

「一口でいきおった!」

「リコちゃん大丈夫!?」

 

 

 …………。

 

 

 あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ッ゛!゛(死)

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