おっさんin幼女が魔法少女な世界で暴走する   作:親友気取り。

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 無口無表情猫耳メカロリ娘のオリジナルを修行に書いてたりNGSしたり青空に殺されたりしてて投稿遅れました。そろそろ連載中に戻した方がいいのか悩み中の親友気取りです。
 現在はアンスールから引っ越してギョーフにて遊んでおります。高身長でログベルって名前のキャラを見かけたらグッジョブ送ってみてください。特に何もありませんが嬉しくなります。


 本小説で扱う設定の云々は活動報告に過去の自分が書き残しているので、そちらを読んでしてくだしあ。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=262253&uid=19764

 簡単にここへも書くと

・八神リコ(リコおっさん) PSO2のEP6までのゲーム知識あり
・リコ・クローチェ EP2後~EP3ラストまで経験
・本小説内のオラクル 現在EP3後~EP4間位の時間
・リリカルなのは世界 StSまでの設定を参考

 です。よろしくお願いします。


EX.13 これから

 向こうの世界じゃ今頃新しいPSO2……にゅー……NGS……だっけ? がもうオープンされた頃かねぇ。

 気になるけどこっちじゃできないこのもどかしさ。

 おニューなキャラクリシステムとグラフィック、あとステージだとか色々。

 俺の観れるPVとかの動画を見るに、マップ構成が初代ファンタシースターと似ててすんげぇワクテカの固まりなんよな。

 

 海に囲まれた大地の中央にある町の外は自然と敵のファンタジー! 歩いていける近くにはこじんまりとした港町があって、途中には洞窟があって……。

 ああ! なぜ俺は遊べないんだーッ!

 

 

 

「何考えとるん?」

「1000年後の宇宙について」

「本当に何考えとるん……?」

 

 と、まぁ行けぬ1000年後の舞台に思いを馳せるのは程ほどにして今日はリコのお墓参り。

 リアル生シスターに案内された先、教会の敷地の外れまで案内されて隅っこかいなと思いながらたどり着いたのは、花畑に囲まれたでけぇ石の柱にしか見えないリコのお墓。

 

「墓石っつうか記念碑じゃんもはや」

 

 惑星ナベリウスの遺跡辺りに生えてても見劣りしないデザインだ。

 リコの所属はアンスールとはいえ出身は研究施設のあった惑星ウォパルなので、事あるごとに破壊されてるあの惑星はあんま関係じゃないけど。

 てかナベリウスって【巨躯(エルダー)】に思いっきり踏まれてぶっ壊されてたけどよく生態系どころか気象とか形とか保ってたよね。

 

「つか、よくこんな一等地使わせてくれたなぁ」

「いやぁー。提督の名前もあったしー」

「偉業的にはこれくらいでええんちゃう? 闇の書の解放とか古代ベルカの謎解明の立役者」

「それらってオレ……じゃないわ。リコ的にはついで感しかないんだけど」

 

 一応リアル生シスターが近くにいるので腹芸を忘れるべからず。

 俺っつうかアークスの主目的はダークファルス及び深遠なる闇、あとダーカーらと戦うっていうただひとつの目的だし。──あれ、これひとつで換算していいのか? 数えると3つくらい敵の名前出るわ。

 ともかく、こっちの世界の云々はオマケ。

 

「オマケて」

「だってさ、それらってダークファルス討伐の後日談的な立ち位置だしぃ」

「うーん、リコちゃんの視点的にはそうなるんかなぁ」

 

 なるんですそれが。

 

「何も知らんとそんな反応なん?」

「リコがすごい適当なだけじゃないかな?」

「なんか納得したわ」

 

 おいカノン、擁護しろよ。

 

「いいじゃん? だって本当だし」

「……うん、何かオレが雑な気がしてきた」

「本人が言いくるめられてどうするん」

 

 

 周囲を花に囲まれたメルヘンチックな中にどすんと腰を据えた石碑へ献花して、ちょっと(かなり)真面目にお祈り。

 次元を隔てた縁も所縁もない惑星だし、魂も遺品もなんなら亡骸も埋葬されてないんだけど、ここがリコの墓だってんなら祈ろう。

 散々振り回された挙げ句に全てを背負い、そして全てを救って散った英雄へ。

 

「──私は知り合いのとこに顔出してくるけど、リコちゃんはどうするん?」

「……もうちょい」

「せか。……思い出すのもええけど、あんま思い詰めんでな? リコちゃんが笑っとるの、好きやから」

 

 泣くな、笑えね。

 多分だけどはやては俺がまたダークファルス関連で鬱りかけてると思ってるに違いない。

 付かず離れずの良い距離感を保とうと気遣ったのか、はたまた本当に普通に知り合いへ会いに行ったのか。とにかくはやては案内してくれたシスターと共に歩き去ったが、横にカノンは残った。

 

 どうしたよカノン。

 さっきから何か言いたげに。

 

「リコは、さ。今回の闇の書事件は生き延びたワケじゃん」

「まぁな」

「次にダークファルスが出たら、って考えた事ある?」

 

 また突拍子もない話だなぁ。

 またやつが出たら、なんてねぇ。

 

 闇の書に封印されていたダークファルスの(・)欠(・)片(・)とオラクルからやってきたリコの肉体に取り付いていたダーカー因子、ダークファルス。

 その双方を討伐するのに死力を尽くし、唯一の対抗策であるフォトンは失われてしまった。

 次にダークファルスが出たらなんて考えたくない。対抗策がない。

 

「そりゃどういう意味だい」

 

 とは返したものの、考えてみれば闇の書に封印されていたのは欠片。

 古代ベルカの資料がまんま正しけりゃ外宇宙から欠片だけ飛んできたのを夜天の魔導書で封印したって話で終わりだろうけど、カノンの口振りで今から何を言われようとしているのかすぐ確信した。

 これは確実にもう一悶着ある。

 

「……闇の書事件中の資料あさりの時は混乱を避けたくて先回りして伏せたけど、たぶんリコの思ってる通りかな」

 

 やっぱりか。

 

「欠片が出たので封印っていうのは大体あってるけど正確には間違えた文献で、正しくは敵の強大な力を削るのに闇の書を使ったみたい」

「【若人(アプレンティス)】に似たやり方な。力を分散して封じるの」

 

 フォトンのない魔法がメインなこの世界でダークファルスとタイマン張ってストレート勝ちできるワケがない。

 策を労して手を打って、その際の策の一つとして夜天の魔導書へ力の一端を封じたっちゅうわけか。

 てことはだ。

 

「どれくらい力を残してるのか分からない本体戦が待ち構えている、と」

 

 闇の書は現代に至るまで封印と復活を繰り返してたんで情報があったけど、情報がぽっと出な本体はどこぞに封じられてるのか不明。

 完全復活を目論んであえて封じられたままおとなくしてくれているのか、欠片を封印した昔の人が闇の書の失敗から学んで封印方法を改良したから大人しくさせられているか。

 

 今までもそうだったからこれからも大人しくされ続けてくれる、というのは希望的な観測だから先手を打ちたい。

 かといって俺達が封印場所を暴いたお陰で目覚めさせてしまう可能性もある。

 もどかしいぜ。

 

「カノンは、そいつが復活すると思っているか?」

「確実に」

「やけに自信があるじゃないのさ」

「ちょっとした未来予知ができる、じゃ納得しないよね」

 

 半分する。だいたいそういう勘って当たるから。

 じゃあ納得しない事にするから証拠を出してみてくれ。

 

「といっても千年紀の終わり、ダークファルスの復活に呼応、ジェイル・スカリエッティ……くらいかな、今は」

 

 ふーむ?

 千年紀は分かる。ファンタシースターじゃ1000年の定期で封印に綻びが出るって設定あるし、復活するって展開がお約束だし。

 ダークファルスの復活に呼応と言うのも、オルガ・フロウが前例にある。

 ただ、最後のスカリエッティってなんぞや。

 車か? 車なのか?

 ドラゴンカーセッ……やめないか!

 

「違う違う。激ヤバ違法科学者だよ」

「あー」

 

 そらヤバイわ。

 

「うん。ざっくりとしか言えないけど、リコの知識で例えるならルーサーに近いかな」

 

 納得。

 ダークファルスとかアークスの存在が証明されたならそんな激ヤバ科学者が放置するわけないわな。

 前回の事件をEP1として、次がEP2の立ち位置……。

 

 ……ん? 待て。

 なんでカノンがルーサーの事を知ってるんだ?

 どっかで名前くらいは出しただろう覚えはあるにはあるが、あいつがとんでもねぇ科学者だって事はハッキリ言ってないような……。

 言ってたとしてもカノンがそんな話を知る訳もないし。

 

「ん、そうだっけ?」

 

 なーんかカノンって怪しいんだよなぁ。

 前の教訓だ。精神汚染を疑っていこう。

 宇宙人狼でも疑うコマンドは基本。

 

「え、えーっと。少なくても私は絶対にリコを裏切ったりしないから。ね、ね?」

 

 ふっ、疑われるというのはそれ自体が罪なのですよ。

 根拠を言えい!

 

 あと前々からなんで俺だけ呼び捨てなのかも気になる。別に敬称とかあんま気にしないけど、俺だけってのがな。はやてとかはさん付けなのに。

 カノンは、何者?

 

 

「リコの親愛なる剣、さ……」

 

 

 ──もしもしクロノメン?

 あんたの寄越したカノンってやつ、バリバリ犯罪チックなすり寄りしてきて怪しいを越えて恐怖だからコールドスリープしてくんねか?

 

「わー! わー! なんで!?」

「だって怪しいから……」

「うう、例え嫌われても、私はリコの事を愛してるからね……。私はリコに尽くす為生まれてきたんだから……!」

 

 

 ……。

 ……や、やべぇ……。

 …………こいつ……。

 やべぇよぉおお!

 

 たぶんこいつ俺の発言逐一記録してたり探り入れて情報仕入れてるタイプだあ!

 ストーカーだった、こいつ、やべーよ!

 いくら俺が可愛いからってやりすぎだよ!

 

 ま、間合いを取れ……。

 奴に近付くな……敵わない……(見えていることが逆に恐怖)

 

 

 こほん。

 カノンの処分対処封印はおいおいにしてだ。

 

「封印!?」

 

 これからもダークファルスや過去の記述を調べてくれないか? ともかくどういう敵だとか色々な情報が欲しい。

 対抗手段もそこから考えよう。

 できるならグレアムに話通してエミリアの資料もお取り寄せでよろしく。

 そっちもないよかマシでしょ。

 

「それがリコの為になるのなら」

 

 流石はヤンデレストーカーだ。お願いにはすぐ従ってくれる。

 これはこれでどうかと思うけどな。

 

「何か分かったら教えてくれ。あと、依頼的なのもあればよろしく」

「はやてさんを通してね」

「気が利くね。勝手にやると怒られるんだ」

 

 

 リコの墓から離れ、教会の建物へ戻る。

 はやてへの報告も後でしておかなきゃな。

 前回の反省もあるから隠し事して一人で抱え込むっちゅうのはしない。

 したらヴィータかシグナム辺りがガチキレしてマジもんの手錠を付けられる。

 くっ、どうせやるなら椅子に縛り付けて地下に監禁するくらいしろ!

 

「大事にされてるねぇリコ」

 

 ……一番手錠をしないといけないカノンが味方なんだよなぁ。

 

 

 

 

 

♪

 

 

 

 

 

「ピザ頼んでいい?」

「いつも食いきれん言うて残すやん。今日は残りを食べてくれるザフィーラはおらんねんで」

「今なら一枚買うともう一枚付いてくるんだって」

「だから残すやろて」

「実質半額だぜ?」

「頼まな無料や」

 

 うぇーん! カノ太くぅーん、ハヤえもんがピザ食べさせてくれないよぉー!

 

「私は仕事だからもう行くんだってば」

「ほらリコちゃん、邪魔しない」

 

 教会からミッドチルダの中央である首都クラナガンへ戻り、現在地はSFショッピングモール前。

 ニホンとは違い頭髪のカラフルな奴らがわんさかいる訳わかんねぇ所でピザを食う食わないを揉めております。

 ちなみにカノンは仕事があるのでもう帰る模様。運転ご苦労様ー。ありがとなー。

 

「お昼からふたりでピザて。てか、地球でも食べれるやん」

「周りをよく見ろ。地球式なパフェとかアイスとか普通に売ってるしご当地は期待できないぞ」

 

 つかさ、将来的にこっち引っ越すとか前に話してたじゃん。

 引っ越した後のご当地はご当地でなくなるし何だっていいじゃん。

 

「ご当地感を感じられる今やからこそそういうの探しとるんよ」

 

 ぐぅぉぉぉ。

 

「ふふん。リコちゃんを正面から言い負かせるなんて珍しなぁ」

「あ。はやて、あっちにミッドピザなるもの売ってんぞ」

「結局かーい。どんだけピザ食べたいねん」

 

 見ろよ、しかも店はピ・ザーラだぞ。

 味の保証おっけー。なるほど、だから一枚買うともう一枚なのか。

 ん? それって別のピザ屋だっけ?

 

「なんでミッドにピ・ザーラがあるん!?」

 

 はやては見過ごしてたけど、車で走ってる時にセブンも見たぞ。

 懐かしいなぁ。たった711FUN欲しさの為にプリペイドカード買ってたっけ。今でも売ってんのかな。

 

「ほら行こうぜ? 美少女の誘いを断んなよ」

「ピ・ザーラならなおのこと地球にあるやん……駅前にあったやん……」

 

 いやー、久し振りにインフェルノヴォルケーノマルゲリータメガマックスピザが食いたいぜ!

 

「ミッドピザやないんかいっ!」

「お、ナイスつっこみ」

 

 はやてって関西弁な癖してこういう突っ込みしてくれないからなぁ。

 

「リコちゃんが煙に巻きまくるからや」

 

 うやむやにする達人だからな。

 

「てか、あのピ・ザーラって持ち帰りしかやっとらんて」

「まぢで? だったらロビアクで机出す」

 

 ロビーアクション222「ゆあタソ」。

 机と一緒にラーメンも出てくるオマケ付き。

 

「私の椅子がないやん」

 

 ラーメン食ってろって突っ込みはしないのか!?

 ならばロビーアクション439だ!

 

「コンクリにちゃぶ台て」

 

 なんか急に冷めてきたな。特に足が。

 

「そらコンクリに直で正座したらなぁ」

「こうして駄弁っててもしょうがないし、カノンに良い店紹介して貰おうぜー」

「せやな」

 

 はやてが電話をかけ始めたので邪魔をしないようにしよう。

 アークス式謎技術半透明ディスプレイを空中に出して、周辺地図をググって表示する。

 全体的に青っぽい上に見にくいけど、謎の脳内補正で俺にはなぜか理解できる謎地図。

 

「──ここ右に曲がってー、で、左やんな?」

 

 電話を繋げながら身を傾けたはやてが地図を指でなぞっていく。お前にもこの地図が使えるのかぁ!?

 ……くそ、脳内でも声がマイエンジェルことリコちゃんボイスになってるからコンバット越前の声真似が脳内でもできねぇ!

 

「わかったー。ありがとうなー」

 

 通信終了。

 経路も分かったことだしいくか! 京都!

 

「リコちゃん逆やでー」

「まじでか」

 

 

 

 

 

 

 

 ここは首都クラナガンの裏世界、海と大地の狭間にあるとされる異世界にあるお店……。

 

「ただの路地裏にあるお料理屋さんや」

「店名がロックベアーズキッチンな時点でもはや只者じゃない」

 

 こっちの世界にっちゃ異世界でしかないでしょナベリウス。

 エリアボスを首になった後はここで店を開いていたのか……ロックベア……。

 

「いらっしゃいませー」

「こちらの席どうぞー!」

 

 はやてと並んで扉を潜るとすぐ席へ案内してくれた。

 接客担当のお姉さんは見上げる程の高身長だが、なるほど。こいつがロックベアか。

 案内に従ってちらりと見えた厨房では親族なのか同じ髪色の人物が働いて……ハッ!

 

「しまった」

「どしたん?」

「エリア3はマルチで行くとボスが増えるんだった! ロックベアが2体、くるぞはやて!」

「なにがや。お店では静かになー」

 

 あ、おい待てよ。無視しないでよ。

 おーい! はやてーっ!

 ……さてと。おふざけはおいおいにして。

 

 席についたので何を食べるか考えよう。

 てかここ何料理の店なの?

 

「ステーキがおいしいらしいで。なんでも、地球にはおらん動物の肉だとか」

「ほーん。そら確実にこっち(ミッド)のご当地料理だ」

 

 てなわけで、ちゅうもーん。

 ロックベアの名に恥じないクソでかい背の店員に注文を伝え、運ばれてくるまでのフリータイム。

 周りに人がいるけどどうせ誰も聞いとらんだろうし、てか内容聞いても分からんだろうしカノンから聞いたダークファルスの話を伝えておこうか。

 かいつまむ事なく正直に、そして正確にはやてへ伝える。

 

 反応は……。

 

 

「──せか」

 

 

 と、短く一声だけ。

 だが理解できてないという訳ではなく、色々考える所あってというらしい。

 まぁそりゃそうか。

 ダークファルス戦なんて誰が犠牲になるかもわからんもんを、しかも不利な状況でやれなんて考える事が多い。

 

 はやてにとっちゃダークファルスは俺の仇でもある。

 結果的に俺は生きてるとはいえ、騎士として奇跡的な復活を遂げなきゃそのままだったし。

 というかそもそも生存発表のその時まで俺は死んだ人間として認識され扱われてたし。

 俺より圧倒的に頭の良いはやてなら、次はないと充分理解しているはすだ。

 

「対ダークファルスに備えた部隊なんて、管理局に都合よくあらへんよな……」

「ファンタシースターが都市伝説扱いな上に完全討伐って報告になってるから、まぁあるわけないわな」

「正直、前のを考えるに私ら個人で戦うのは無理あり過ぎるで」

 

 で、今回の議論の中心はそこよ。

 限られた戦力と発言力でどうするかって話。

 ツテは引退したとはいえ権力者だったグレアムのじいさんやクロノらアースラクルー、全面協力のやべーやつことカノン。

 カノンの発言力は不明だけど、グレアムとクロノの名前はだいぶ使えると思う。

 

「使えるて。でも、せやなぁ」

「使えるもんは使ってけー」

 

 と、ここで肉料理登場。

 うぉー、結構ボリュームあるなぁ。

 

「お店と共に育ったロックベアーズ特製テラステーキ、召し上がれ!」

「いただきまーす」「いたっきゃす」

 

 あっつ! でもうっま!

 何の肉か知らんけど、でもお店と共に育ったと言うだけあってとても旨い。

 

「……それや」

 

 お? どしたはやて。

 熱くて食えんのか? ふーふーしてやろか?

 

「リコちゃん、これや!」

 

 え、ステーキにそんな感動する所あった?

 いや美味しさは感動するけど、でもそういう反応する感じの奴じゃないでしょ。

 

「せやなくて、このお店って料理が好きな姉妹が作ったやろ?」

 

 やろって言われても、俺はそんなの知らんけど。

 

「ここに書いとった」

「読書家だねぇ」

 

 メニューの表紙を指差される。

 そこに書いてあったのはこの店の成り立ちで、要約するとはやての言った通り料理が好きな姉妹がお店を持ったって感じ。

 なんでも自分に合う料理場が見つからなかったんだとさ。

 

「んで、これが?」

「せやから、私らも部隊作ろうか思うて」

「わっつ?」

 

 え、そんな部活みたいなノリで?

 

「もちろんこれから勉強したりする。対ダークファルスの部隊なんて正面から通るわけないし、言い訳も考える。時間はかかるかも知れんけど、それでもあいつを倒すためならや」

「まぢでか。発想のスケールで負けた」

 

 まだまだ子供な年齢っつうか小学生だよな?

 えー……。なんか、まぁ、いっか……。

 魔法なんていうアニメチックなもんがあるんだしこういう世界なんでしょ……。

 

「リコちゃんにも当然協力して貰うで」

「そらそうよ」

 

 トラウマの影響で戦闘は行えない、許可はおりない。けれどやれる事はある。

 本当は戦いたいけどな。みんなと一緒に。

 

「まぁそこは徐々に慣れてな」

「って、いいの?」

「止めたってピンチになれば無理しても戦おうとするんやろ?」

 

 バレテーラ。

 

「フォトンの代わりに魔力を使うことでレスタやシフデバは使えるから、衛生兵としてヴィータとかシグナムの実戦についてっていい?」

「ふたりから許可されるまで戦うのは無しな。約束」

 

 その約束を破った時は今度こそ怖いな。

 怒られるとかのレベルを越えて、その状況が。

 

「といっても最初から実戦はリコちゃんの立場的にも厳しいやろから、なのはちゃんとヴィータのいる武装隊の演習に着いてくとかでええんとちゃう?」

「お、いいねそれ」

 

 演習ならぴったりっしょ。




※ロックベアーズキッチンはただの料亭であり、従業員は今後の展開に一切関係ありません
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