一か月も長く書いた分、手直ししてからまた投稿するのでその都度お楽しみいただければ。
遅れましたが、ゆゆゆい3周年おめでとう!
記念に大満開友奈ちゃんをゲットさせていただきました!
ゆゆゆいアニメ化、新ライダー情報も続々来ているのでまだまだモチベは続くよどこまでも!
アイガッタビリィ……郡千景ェ!!
幼い頃から他国からの移民として、村の中で忌避され続けた主人公の少女が、ある日突然神秘の力に目覚めた勇者となり、仲間と共に魔王を倒す旅に出る『ダークファンタジー』。
多くの人々に認められたい、愛されたい。それが主人公の少女が戦う理由だった。
魔物を倒して、魔王の幹部を倒して、旅は続いていく。だけど、その結末は酷いものだった。
旅の途中、闇に魅入られた主人公は仲間に嫉妬し、命を奪おうとして仲間に殺されてしまうのだ。
死の間際に正気に戻り、自分が間違ってたんだと悔やみながら主人公はラスボスの魔王を倒すことなく死んでしまう。
仲間は主人公を手厚く葬るが国王はその勇者を認めず、名前も残さないという。
国王の命令に逆らえない仲間たちは涙を流しながら、『せめて私達の心の中で生き続けて欲しい、どうか安らかに眠ってくれ』と主人公の死を背負い、魔王と戦い、そして倒し、平和を手に入れる。
そんな『犠牲の上に成り立つ平和』をテーマに描いたのがゲーム『C・Shadow』の
言葉では『平和のための尊い犠牲』と言うけれど、実際にしてみれば主人公はただ、魔王を倒す為の仲間の土台、踏み台。
ふざけるな。そんな事で、主人公の少女が納得するとでも思っているのか。
気づけば、その主人公のゲームの中での一生を、いつの間にか
主人公は最後まで、絶対こう思っていたはずだ。『生きたかった』、と。
そんな
私は絶対、変えて見せる。死ぬ為だけの存在なんて、絶対に、やだ。
千景の身体に光が宿る。
淡く、青白い蛍光色でどこか暖かな光をその身に纏っていた。
発動したアイテム、『Doctor Mighty Action X』は既に千景の手にはない。
スイッチを押した瞬間、それは千景の身体の中に溶けるように光となって消えていったのだ。
青白き光を放つ、妖狐・玉藻前。
冷静な顔つきで大鎌を手に、千景は真っすぐ跳んだ。
精霊によって大幅な強化を施されている今の千景は七人御先を宿した時よりも高く飛べ、早く動ける。
力も、技も強くなっている。
何より、今の彼女は心が熱かった。
目指すはジェミニバグスター。
しかし、その場所へ行かせはしない、と遊撃隊として動いていたバグスターの数体が千景の元へ迫る。
真横に大鎌を構えた千景は水平に滑らせるように、前方のバグスター群に向けてそれを振り抜いた。
遠くのバグスターが青白い炎の斬撃を受け、その身を燃やしていた。
距離にして30メートルほどの間隔があったにも関わらず、千景は大鎌による斬撃をぶち当てていたのである。
「はああ!!」
青白い炎が鎌の刃に伸びる。
放たれた飛ぶ炎の斬撃が、バグスターを消滅させていく。
『DANGEROUS ZOMBIE!! あの子を近づけさせないで!!』
ジェミニが若葉の相手をしながら、何とか下した指令に動くゾンビゲーマー達。
数体がそのまま千景の元に向かっていく。
自分たちが不死という特性を理解しているからできる無謀な特攻である。
「ゾンビを倒すゲームならやり込んでるわ!」
大鎌から振るわれた斬撃がゾンビゲーマーを包み込む。
斬られ、燃やされ、ダメージを受けたゾンビゲーマー達は倒れた直後、持ち前の不死性を見せて立ち上がろうとするが。
『ッッ!?』
『ッゥ!?』
『ブゥン……!?』
ゾンビゲーマー達は、立ち上がることが出来ない。
炎に包まれながら最後は燃え尽き、塵のようになった彼らはそのまま消滅してしまった。
『なんで……なんでゾンビゲーマーが死んでいる!?不死の力を持つ彼らが、なぜ!?』
「これが〝リプログラミング〟だ!!」
刀を構えた若葉が、ジェミニの疑問に答えて見せた。
「大社の勇者システム開発班、衛生省による共同開発によって生み出された対バグスターシステム。
人と人が力を合わせて作り出した人類最後の希望だ!」
『Doctor Mighty Action X』にはある機能が搭載されていた。
それが『リプログラミング』。
遺伝子研究における医学用語の一つであり、その意味は初期化、もしくは再プログラム化である。
生物の臓器、組織に分化した体細胞が一度決まった臓器や器官の細胞に分化した場合、その細胞が今後他の細胞に変化することはない。
対して、リプログラミングは
コンピューターのプログラムを書き換える『リプログラミング』とのダブルミーニングでもある。
再生医療において歴史的な転換点とも言われる、『リプログラミング』。
人間の皮膚の細胞の一部を分化する前の細胞に戻して心臓の細胞へ変化させたり。
病気やケガなどによって身体を構成する細胞の破損した部分へ移植する、
大社と衛生省はこの医療技術に目を付け、勇者システムにそのリプログラミングシステムを組み込み、新しい力として完成させた。
それが今、郡千景の身に宿っているのである。
ではバグスター戦におけるリプログラミングの効果とはどういうものなのか。
それはバグスターの能力を自由に追加・削除・書き換えをするというものだった。
全てのバグスターに問答無用で適用されるこのリプログラミング能力はまさにバグスターウィルスにとって『特効薬』なのである。
ゾンビゲーマーは千景の攻撃でリプログラミングされ、そのゾンビゲーマーが持つ特殊能力、『不死性』を削除された。
だから、通常の攻撃でもゾンビゲーマーを倒すことが出来たのである。
千景が頭上に、数十の炎を作り出す。
狐火、鬼火の類の青白い炎が。
「この炎が、いいえ……
頭上に浮かべた千景が一斉に炎を放つ。
ゾンビゲーマーとバグスターの群れを包むような炎が、リプログラミングによってバグスター達の特殊能力が削除されていく。
『し、塩気がないッ!?こ、こんなの私ではない!』
『俺の……俺のバイクがねェッ!!』
『ぼ、僕の可愛い女の子たちがッ!?恋愛ゲームから恋愛要素とったらなんなのさ!!』
それぞれの突出した能力を根こそぎ奪われたバグスター達の悲観に満ちた叫びが樹海に木霊する。
千景が繰り出す全ての攻撃にリプログラミングの効果が備わっているのだ。
玉藻前を宿した炎による広範囲攻撃による効果によって、大多数のバグスター軍団にデバフ能力をもたらす事が出来るため、そもそも千景の精霊とリプログラミング能力との相性自体が良い。
千景の活躍により、戦局は徐々に勇者側に傾き始めた。
脅威となっていた不死のゾンビゲーマーが不死ではなくなり、撃破することが出来るようになったため元々基礎的な戦闘能力が低めのゾンビゲーマーでは勇者達の力に敵う筈もなく、その数を減らしていく。
球子の輪入道、杏の雪女郎による炎と冷気の範囲攻撃が行き届くようになったのも大きいだろう。
千景の存在が全ての勇者の攻撃の土台となっていた。
『私の……私のバグスター達が!!』
自慢のバグスター達が。
レベルアップを繰り返して強化してきたデータが消えていく。
人類を掌握する為に、自分の世界を作る為に心血を注いだジェミニの仲間が、消滅していく。
パズルゲーマーも。
リズムゲーマーも。
ゾンビゲーマーも。
完全体である彼らすら、リプログラミングの力で能力を無力化され、既に撃破されていた。
仲間が消えていく事に怒りを覚えたジェミニがその瞳に今も炎を放ち続ける千景の姿を映す。
『やめろぉぉぉぉおおお!!!』
「っ!?」
ジェミニが振るう大鎌から千景の放つ斬撃とは違う、邪悪さを孕ませた黒の斬撃が放たれる。
不意による一撃が樹海の地面の穿つと大きく爆ぜ、土煙を舞い上がらせた。
『貴様ら人間達にッ 二度と壊させるものかッ 罪なきゲームキャラたちをッ
これ以上、私達は奪われない為にッ
これ以上、惨めな思いをしない為にッ
私達が自由に生きる世界を作る為にッ』
元々ジェミニは知能を持ったバグスターウィルスと穢れが合わさった存在だった。
郡千景の実体を得て、どんなに現実世界に身を置く事が出来ても、自分たちは所詮コンピューターウィルス。
ウィルスは人間の社会に害を及ぼす存在故に、ヒトの手によって削除される。
ウィルスバスター。
ウィルス保護ソフト。
ウィルススキャン。
人間達が生み出した対策プログラムによって削除され、非難される。
ウィルスの存在そのものを否定するのが人間。
嫌いなゲームに酷評を付けて捨てるのも、人間。
ただウィルスだというだけで、ゲームというだけで何故ここまでされなければならないのか。
ジェミニは怒り、考えたのである。
人間達が自分たちゲームキャラであるバグスターを、ウィルスを削除しようとするのならば、
『お前たち人間なんかに―――――』
そう言いかけたジェミニの視線の先、突如として砂煙が舞い上がった。
青白い炎の渦が、砂を巻き上げて大空へ霧散させる。
その真下に居たのは、炎の障壁に守られた千景だ。
玉藻前が使用する炎を平面上に壁のように展開することでシールド役を担った炎がジェミニの斬撃を防いでいたのである。
『どうしてッ!!
こんな世界を守ろうと思えるの!!?』
ジェミニが叫ぶ。
『人間なんて、好き勝手に生きる醜い生き物じゃない!?
他人を侮蔑して!
貶めて!
蹴落として!
都合のいい時だけ味方になって、平気で最後は裏切る!
両親から愛を受けられず、村の奴らから迫害されてきたあなたは、誰よりもそれが分かっている筈よ!
〝こんな世界、守る意味なんてない〟って!』
「そうね……確かに、人は勝手で……あなたの言うように醜いかもしれないわ……」
『だったらッ!!』
「でもね、守る理由はあるの」
千景が炎の障壁を解いた。
「村の人達も、両親の事も、正直許せないところはある……。
勇者になる前は人間の汚くて、醜い部分は知っていたけど、勇者になってからはもっと酷いものを見て、知ってしまったから」
人は時々、『下手な真実ならば、知らない方が良かった』、と思う事がある。
千景は勇者になる前、多くの人間から虐げられてきた。
村の人から、両親から。
学校のクラスメイトや、教師たちから。
勇者になって、千景を虐めてきた者達が手の平を反す様に媚び諂う姿を見た。
最初は気付かなかったが今ならば、それも人の醜さの一部なのだという事が分かる。
そして、彼女達を取り捲く大社という組織が人々の心の安寧を維持し続ける為に虚偽の情報を流し続けている。
世論を操作し、平気で嘘をつく大社の大人達の姿ですら、醜く映った。
これが、千景が勇者になってから知った事、
だから精霊の穢れに毒されて、心が淀んだ時は必死になって現実逃避した。
耳を塞ぎ、見たくない物から目を逸らして、心が逃げるように独り歩きしていたのだ。
「村の人達に殺されかけて、勇者でなることも出来なくなって。
何もかも終わったんだなって、思った。
何もかも失ったんだなって、思った。
でもね、一つだけ……変わっていなかったものがあったの」
それは、
「私の事を今でも大切な親友だって、友達だって……仲間だって言ってくれてる人達がちゃんと居たんだってこと」
乃木若葉が。
高嶋友奈が。
土居球子が。
伊予島杏が。
勇者の力もない、守られる資格もないと思っていた自分の為に命を懸けて、戦うためにこの場所に駆けつけてくれた。
友達だと言ってくれた。
大切な仲間だと言ってくれた。
大好きだと言ってくれた。
精霊の穢れの呪縛を意に介さないような澄んだ思考と穢れのない瞳を持つ、今の千景だから分かる事。
彼女達は、
彼女達は、
「もう、私は一人じゃない。
今の私は、心の底から戦える!
今なら、私心の底から思える!
〝生きてて良かった〟って!〝生まれて来て良かった〟って!」
千景の胸の鼓動が高鳴る。
その鼓動は熱を帯びている、『始まりの鼓動』だ。
仲間を信じ、己を信じること。
今までの千景では一歩踏み出すことが出来なかった世界。
「私は信じる!
私自身を!
私を信じてくれる皆を!
私の運命を切り開くためにッ!!
私はもう迷わないッ!!」
千景が決めた、自分と仲間を信じる人生を歩む決断。
それは郡千景にとっての
これから先は未知の領域、始まるのは
『心が……滾るッ』
ジェミニバグスターの大鎌が光る。
膨大な量の瘴気が鎌の先に吸い込まれ、その刃が鈍く光り輝いた。
「ジェミニバグスター……いいえ!〝C・Shadow!!〟
あなたの運命はここまでよッ!!」
玉藻前の炎が。
青鈍色の炎が千景の大葉刈に吸い込まれていった。
ジェミニと同等か、それ以上の輝きを放つ、勇者の大鎌。
その光は対照的だった。
ジェミニの人類を破滅に導く一撃はまさしく〝闇〟。
対して千景の一撃は友と、人類を護る為に放つ光の一撃だった。
一撃であり、暖かな光だった。
それはかつての大葉刈の伝承、『農耕を司る地の神が死した友人の喪屋を切り殺した』という呪われた武器であることを覆すようだった。
その光が。
本来死者を冒涜する大葉刈が、千景にとって大切な友を守る為に放つ光だと、誰が想像できようか。
千景とジェミニが跳ぶ。
『
導くあの場所へ辿り着くために、駆け抜けるために。
もう誰も彼女達を止めることは出来ない。
鎌を居合の要領で構え、真横に這わせ、敵の首を斬り落とすイメージで。
最大速度で接近する二人は武器を納めたままだ。
互いに間合いはほぼ同じ。
それは千景もジェミニも理解している。
理解してるからこそ、タイミングを変え、トリッキーに緩急をつけるという考えを思いついても直ぐに
『あなたもそう考えてるでしょう?』と。
千景という少女から生まれた存在故か、不思議とジェミニの思考を千景はこの時だけ読み取ることが出来た。
命のやり取り、極限の戦闘状態が成せることだというのか。
そして、それはジェミニも同じ。
自分が元になったオリジナルの存在だからこそ、千景がどう動き、考えているのかが分かるのである。
同じ思考回路だからこそ、通じる思考の破棄。
だから彼女たちが行き着く結論は一つ、『限界ギリギリまで引き付けた、たったの一太刀』だけ。
千景が大葉刈を振う。
ジェミニが大鎌を振う。
それは同じ
刃と刃が交わることなく振り抜かれて。
交錯した両者の内、倒れたのはジェミニバグスターだった。
それは郡千景が、ジェミニバグスターに勝利した事を示していた。
『―――あッッッ!!!』
ジェミニバグスターの身体が炎に包まれる。
リプログラミングを宿した玉藻前の狐火がバグスターであるジェミニが持つ能力を削除していく。
『あぁ……ぐぅ……!』
怪人態すら維持できず、ジェミニの身体が変身する前の千景の姿に戻ってしまう。
攻撃の余波によって破壊されたガシャコンバグバイザーが目に入った。
これでもう回収したバグスターをレベルアップさせて再利用することも出来ないし、完全体バグスターを復活させることも出来ない。
能力を削られ。
戦力を奪われ。
ジェミニバグスターには戦う力と言うものが何一つ残っていない状態だった。
「……」
「ぁ……」
背後に迫った悪寒に振り向くと、大葉刈を手にした千景が見下ろしていた。
生殺与奪の権利を手にした千景が鎌の柄を握ると、ジェミニに向けて鎌を振り上げる。
「こ、ないで……」
消去。
削除。
バグスターにとって『死』を表わす言葉が嫌でも脳裏に浮かんでくきたジェミニは声を漏らした。
「ぃ、いや、こ、こないで……いや、いや……!」
情けなく、みっともない姿だった。
勝負に負け、力を奪われ、今まさに命すらも奪われようとしているジェミニが行う命乞いが。
数刻前の、千景の村で見た千景に涙ながら許しを請う女子中学生の姿が重なった。
あえて言えば、人間臭さが滲み出た命乞いだった。
何か裏があるかもしれない、と思ってもこの場に居た誰もは知らない。
ジェミニにはもう戦う力が残っていないことを。
この状況を打開する術すら残っていないということを。
「……ッ!!」
「えっ……」
そんな人間らしさを見せるジェミニが、自分に似た姿だったからか。
千景の振り下ろそうとした大葉刈がぴたりと止まった。
ジェミニも攻撃を止めた千景を見て思わずポツリと言葉を漏らしていた。
攻撃を止める理由など、千景にはない。
自分を消そうとした相手。
自分の友達を傷つけた相手。
人類の共通の敵であるバグスターに変わりなどなく、明らかな敵対心というものは千景の胸の中にはある。
だけど、胸の奥底にある『生きたい』という生への渇望がジェミニにもあったこと。
データでウィルスであるジェミニに対して、一人の
命ある者を殺めるなど、勇者がすることは出来ない。
それが、千景の攻撃を中断させた理由だった。
一瞬だけ訪れた静寂。
風が流れる音もなけば、雑音もない空間で二人の息遣いだけが聞こえてくるほど。
「えッ……ちょ、ちょっと待ってください!!」
その静寂を打ち破ったのは、勇者側の軍師こと伊予島杏だった。
彼女が手に持つ端末、その画面が敵を示すマーカーが増え始めている事に彼女は気付く。
壁の外から入り込んでくる群体、杏はその名を口にする。
「増援、増援です!敵はバーテックス!!」
雪崩れ込んでくるように現れたのは白の軍団。
人以上の大きさを持ち、顔らしき部分には人の歯のような器官を宿した口を持つ化け物。
『星屑』と呼ばれる者達が樹海の空を白で埋め尽くすのに時間は掛からなかった。
「くっ!こちらが疲弊しているのを見計らって……っ!!」
刀を構え、若葉が悪態をつく。
千景を救い、好転した戦況を覆すかのような物量。
精霊の力では対応に苦しむ進化体も確認できた。
これは敵の作戦だったのだと、勇者達は理解する。
バグスターによるゲーム病で神樹を疲弊させ、内部からの崩壊を促し、バグスターと交戦した勇者達が疲弊したのを狙い一気にバーテックスによる第2波。
この波状攻撃こそ、天の神が人類を滅ぼすための本命の作戦であったのだ。
「だけど、やるしかないだろ若葉!」
球子が旋刃盤を操り、炎の突進をかましながら叫ぶ。
「勇者が全員揃ったんだ!千景と若葉と友奈が繋いできたこの世界をさぁ、守るしかないだろォ!」
「あぁ!その通りだ球子!
全員揃った我々勇者に、負けはない!最後まで戦い抜くぞ……勇者達よ、私に続けッ!!」
戦力差に絶望することなく、臆することなく、若葉が刀を掲げる。
己を鼓舞し、仲間を惹き付ける大将としての意地が見せた若葉の怒声は樹海全体に響き渡り、それを聞いた勇者達は何一つ憂いを見せずに戦闘を継続させた。
正直、リプログラミングの内容を調べて理解するのに苦労した。頭弱いから……まさか自分が医療用語を調べる時が来るとは思わなんだ。
次回、√分岐。
・Doctor Mighty Action X
エグゼイドにおけるライダーガシャットの形をした、勇者システムをアップデートするモノクロで鍵のような形をしたもの。
バグスターウィルスがもつ特殊能力を削除・書き換え・追加する『リプログラミング』システムを内蔵している。
・リプログラミング
医療においては初期化・再構築の意味を持ち、コンピューターではプログラムの書き換えの意味を持つダブルミーニング。
本来はマキシマムゲーマーlv99が持つ特殊能力。
バグスター戦において、特殊能力を持つバグスターの能力を自由自在に追加・削除・書き換えを行うことが出来る。不死である者を不死でなくしたり、バイクで高速移動する者からバイクを奪ったりとバグスターに対して徹底的にメタを張った、ゲームに対して喧嘩を売った能力。
試作機ということもあり、今回限りの出番。しかし、後に量産される模様。