たぶん、短編集?   作:扶桑畝傍

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異世界放浪記

これは俺の好みで選んだ物だ。

 

F-14Dトムキャット

F-15C(ネイビーブルー使用)

ミラージュ2005-5MK.2

ハリアーGR.9

F-2

まぁ、これが俺の記憶の中で

一番残っている“航空機”である。

 

「明日から来なくていいよ。」

「え?」

そう

切られたのだ

唐突過ぎてどうやって帰って来たのかわからないが

一応家に着いた

(どうしろってんだよ)

考えは纏まらず

布団に沈み込む

「どこで間違ったのかなぁ~・・・。」

かすれた声で嘆く

《じゃぁ、こっちの世界で

 色々やってくれる?》

その瞬間浮遊感に襲われ

“その瞬間”

空中に放りだされた

「ぎゃぁ~っ!?」

《早く創造しなきゃ死んじゃうよ~》

「ぐぉ、ぉお。」

ノンパラシュートダイブで

んな余裕があるか?

否、しなければ死んでしまう

「F-14Dトムキャットっ!!」

プラモでも、エス〇ンでも、

散々お世話になった機体で

一番の戦闘機と思っている。

すると、パイロットスーツに身を包み

“コクピット”に座って居た

英語だらけのボタンだが

“なぜかわかるご都合主義付”でだ

《おや、

 そっちの世界では

 そんな風に飛べるんだねぇ》

「正直、感動と複雑と、

 貴方は誰?って、感じ。」

30も過ぎて、ガキらしい言動だが、

そこは“叶う筈の無い現実”に酔っているのがある。

《ん~、たぶん、神様的なポジションかな

 ま、いいや、

 お前が創造出来る物は

 なんでも出来るし

 “他人にも使わせる事が出来る”》

「・・・それ相応のリスクがあるって、

 抜けてないですか?」

《にゃは、正解、

 別にいいけどね、

 兎に角、

 あっちの世界が嫌になったんだから

 別にいいよね?》

「・・・まぁ、そうだね、

 それで?

 俺に何をさせたいんだ?」

《え?

 色んな事に首突っ込んで、色々してよ?》

「この世界での、バタフライ効果の発端を、

 俺にやれと?」

《おっと、意外と博識?》

「いんにゃ、

 興味があったから調べた事があっただけだ。」

《ふ~ん

 そうなんだ、

 ま、兎に角楽しんでよ

 俺もどう言う効果が現れるか

 楽しみってのがあるし》

「・・・つかぬ事を聞くけどさ?」

《そうそう、

 その乗り物は“魔力”で動いてるから

 って言えばわかるよね?

 “名も無き作家”さん?》

「・・・いいのか?」

《もちろん》

「なら、楽しませてもらうよ、

 “神様”」

《にしし、行ってらっしゃい》

 

 とは言え

「なんも無い。」

下には大海原が広がっており

トムキャットのシステムでも、

把握できる事は限られている。

「巡行じゃぁ時間かかるし、

 俺自身の“衣食住”に関わるからな、

 “チートコード”」

ま、あくまで建前だ

“創造”で解決出来る

それに燃料は

“暫くは無尽蔵であろう魔力だ”

「でも、この星を監視するには

 ちょっと物足りないかな?」

GPS・気象・熱源・高度

・カラー映像機能を複合した衛星を

南極・北極を起点に、

62個の衛星を“創造”にて創る。

「ま、最強ズルの一つだよな。」

これにより、大陸、諸島群、

現在地を把握出来た。

(問題は、何処と)

「ファーストコンタクトするか、だな。」

幸いな事に、大陸が近場にある

「行くか。」

言葉も“チートコード”で、

言語の“日本語翻訳化”を使えば何とかなる

「あ、正露丸だけは作って置こう。」

腹を壊すのは一番怖いからね。

間も無くレーダーにも、

目視圏内にも、

大陸が見える・・・

「見えた、けど、黒煙だらけだな。」

黒煙が上がる、つまり“火”

火薬も想定に入れる。

「魔法の効果で燃えてるのか?」

垂直飛行し、地面を眺める。

「劣勢だな。」

魔法を使っている方が劣勢で

歩兵や騎士甲冑の連中が押している。

眺めていると、

“幾人かの魔法使いが殺され顔が見えた”

「・・・エルフ、か。」

双眼鏡も創造し確認したが

あの長い耳は

異世界定番の種族“エルフ”

(ただ、それが通じるのは日本だけで、

 海外じゃ通じない不思議)

「ま、20mmガトリングで十分だろうな。」

ハードポイントには、ミサイルもフル装備してあるが、

過剰威力だろう。

「ま、人間は嫌われてるだろうけど

 その“人間”に助けられれば

 多少は・・・いや、

 過度な期待は良そう、

 単純に“助けたい”その一心で動いた、

 そうしよう。」

かつての職場でも

“誰も当てに出来ず頼る事も出来なかった”

(ま、転がった首から見えた

 金色の髪は嘘じゃないし)

「あれだけの血肉を目の当たりにしてるのに、

 動揺が少ない俺は。」

(やっぱ、壊れてたんだな)

 

急降下

機関砲のトリガーを引く

あぁ、ミンチとか、

挽肉の表現は間違ってなかった

「うし、こっちに注意がそれたな。」

反転上昇

2500mまで上昇し、再度降下する

(フィートだと、やっぱり分かりづらいから)

弓矢か

吸気口に入ったら不味いな

水平飛行に戻し

問答無用で

「クラスターで、一掃すっか。」

何やら集まっている連中目掛け

対地・対人には非常に有効な爆弾を“1発”

「なっ!?」

突如として遥か上空彼方から、

“銀翼獣”が非常に高い音を響かせ

降下して来た

そう思った束の間

直線状の“人間達”が

鎧ごと撃ち貫かれ

“肉塊と肉片へ姿を変えた”

「なんて攻撃なんだ。」

なぜ我らを助けるのかわからないが

撤退するチャンスを得られた

「【総員、撤退だ!!】」

念話を使い各隊長へ撤退を指示する

直後

再び降下して来た銀翼獣は

何かを落とした

一瞬の閃光の後

大量の血肉の荒野が完成していた

(あれは、悪魔か)

他の者達と合流し

森林深くの拠点へ撤退した

もう少しでエルフ共を蹂躙し

傀儡せしめ

美女をはべらす事も出来よう

だが、なんだ?

あの“銀翼獣”は?

なんとっ!?

我が部隊に攻撃して来たっ!?

1中隊が瞬く間に肉塊にされたっ!?

ふざけるなっ!!

「伝令!!

 中隊の抜けた部分を大隊で補強せよ!!」

「はっ!!」

幸い、銀翼獣は上昇していった

ならば再度降下するのに

時間がっ!?

「馬鹿なっ!?もう降りて来ただとっ!?」

なんだ?

黒塊を落としてっ!?

閃光の後の風景は

空を見上げ

冷たくなる身体を感じていた

「・・・。」

15万も居た人間の軍は、

クラスター爆弾による爆撃37回

5斉射のガトリングと64発のロケット弾にて

5万人の死者を出し

撤退を余儀なくされた

人間の国々に

“銀翼獣の悪魔”として

その名が知れ渡って行った

「さて、

 無事逃げたのかな?」

上空からは確認できないので

コクピット内にタブレット端末を創り

衛星からの情報を見る

「おいおいおいっ!?」

逃げた先に別の人間の軍隊だとっ!?

しかも会敵寸前じゃぁ

クラスターも使えない

「くそったれっ!!」

これじゃぁ全滅を先延ばしにしただけじゃないかっ!!

機体を

ハリアーGR.9に変更し、

ガンポッド※イコライザー(25mmガトリング)を二基

残りのハードポイントには、

マーベリックをぶら下げる

「V/STOLの真骨頂、

 見せてやろうぜ。」

会敵付近に一気に接近する為

“森林の樹木スレスレに飛んで行く”

「はぁ、はぁ、

 みな、無事か?」

「族長、あの銀翼獣は一体?」

「わからないが、

 助けられた、それは・・・。」

あぁ、

皆の顔が絶望へ塗り替えられて行く

「ここ、までか。」

長いようで短いが

エルフの隠れ里もここまでか。

「すまんな、みな、

 我の力及ばず、このような。」

銀翼獣だっ!!

誰かが叫んだ

だが、“音が違う”

「なんとっ!?」

我らの前に飛び出し、

“空中で静止したのだ”

「あれでは狙い撃ちされてしまうっ!!」

慌てふためく人間軍だが、

幾人かは弓矢を構える

「“風よ”」

魔法を唱えるよりも先に

銀翼獣は

飛翔する何かを撃ちだし

更には断続的な轟音にて

肉塊を作り続けて行った

空中に滞空したまま首を横なぎに振り回し

念入りに

人間達を殺していった

(うん、平気だ、

 まぁ、そうだな、壊れてる自覚は

 多少なりともあったしな)

ギアダウンし、着陸する

衛星からは、

エルフ残存軍と、この機体、

俺以外の熱源は無くなっていた

(さて、

 せめて即死無効ぐらいは必要か)

“チートコード”で即死無効、魔法無効を掛けて置く

オマケで対物理障壁を

展開して置く

キャノピーを開け、

地面に降りる

(なんと、銀翼獣は

 乗り手を得て動く物だったのか)

「だが、

 どう言う事だ、

 なぜ、人間が乗っているのだ!!」

(ま、そうなるわな)

「“チートコード”言語翻訳化、

 初めまして、

 つたない言い訳を聞いては貰えませんか?」

「断ると言ったら?」

弓矢を持つ者達は

既に構え何時でも射る姿勢だ

「素直に立ち去ります。」

「・・・人間、

 お前はあの者達の仲間では無いのだな?」

「はい。」

「お前の目的は?」

「自身の心に従って、

 助けたい一心にて行動しました。」

「なにを見返りに求める。」

「当面の衣食住です。」

「今後も我々の、エルフの味方であるのか?」

「それは、はっきり言えません、

 “有効な関係であり続けるなら”と。」

「その銀翼獣は誰でも乗れるのか?」

「・・・飲み込まれない自身と、

 俺が許可した人物に限ります。」

「では、

 人間を駆逐するのに躊躇いは無い、と?」

「現に、見せましたが?」

ま、誰一人として知り合いも居なければ

この世界に来て、まだ2日目で

コミュ障の俺には人間が死のうがどうでもいい

「ふはは、

 奇妙な人間だな、

 内心、気が気でないのだろう?」

「へぅえ?」

バレバレ?なんで?魔法無効化を掛けてるのに?

「目がウロウロしておるし、

 虚勢を張り付けた問答、

 こんな気弱な同族に殺された人間は

 さぞ、哀れだな。」

「哀れ、と言うか、

 この世界に来てまだ昼と夜を

 二回ずつしか経験していません、

 誰も知らないし

 慣れ合う積りも無いので。」

「なんと、異世界の人間だったのか、

 通りで“奇妙な魔力の流れを持っていおる”」

「そう言う物なんですか?」

正直、チートコードで使っているので、

ちゃんと魔力を変換しているのかさえ怪しいのだ

「うむ、過程を飛ばして“結果”のみを、

 弾き出しているように見える。」

「はぁ~、勉強になります。」

次第に、周りの弓矢を構えている人数が減っていく

「して、

 本当に衣食住だけで良いのか?」

「え?それ以外を求めるのは

 正直おこがましいかと。」

「所詮人間、

 “女の一人や数人寄越せ”などと

 言うかと思っておってな。」

「しません、しません、

 それに、エルフの女性方にも、

 心に決めたひと・・・

 エルフがいらっしゃるのでしょう?」

「ほぉ、確かにおるだろうが

 既に幾十の戦闘が起きたのだ、

 既に亡き者もおる

 その者達ではどうかね?」

「お断りします、

 死に分かれは、戦争と切れない物、

 たとえ、それで相手を失っても

 その心は変わらないのであれば、

 その心の物であり、

 ・・・愛する者を生涯を掛けて愛する、

 それは必要不可欠であり、

 本来は、人間もそのように生きるべきでした。」

「愛、か、

 随分とロマンチストなのだな。」

「ただの我儘です、

 それに、俺はそれから逃げ出してるも同然、

 “元の世界を捨て”ここに居るのですから。」

「人間にもそう言う者がおるのだな。」

「愉悦に浸りたがるのが人間の

 良くも悪い所ですね、

 悪魔で俺は

 “隣で支えてくれる人の為に”

 命を投げ出すぐらいはしたいと

 常に片隅で、思ってはいます。」

「長(おさ)。」

「うむ、こやつなら

 里に入れても大丈夫だろう、

 人間よ歓迎は出来ぬが

 当面の衣食住を確約しよう、

 名を聞かせて貰えるか?」

「・・・エージ、

 エージ、と言います、

 ですが、“名前で縛る”なんて

 魔法をかけようとされましても、

 困るのですが?」

「誰だ?長の決定を蔑ろにする者は?」

「長っ!!

 こやつは人間なのですよ!!」

「またお主か、

 我が息子よ、

 少しは寛容広げんか、

 その様なままでは何時まで経っても、

 長を譲る訳には行かんぞ。」

「そんな、長!!」

「長、

 私は衣食住さえあればいいのです、

 里の外に簡易テントでもあれば、

 構いません。」

「・・・ダメだ、

 我が息子よ、

 単独にて他のエルフの集落へ行き、

 “他の長に付き”

 長に相応しき知識と精神を鍛えよ。」

「なっ!?」

「既に念話で各長(かくちょう)に伝えてある、

 行かねば“長(おさ)の命すら答えられぬ”

 エルフの恥晒しとして破門する。」

「・・・くっ、その命、確かに承りました。」

「今晩中に出立せよ。」

「はっ。」

「さて、

 すまんな、エージ、

 我が息子の不出来を見せてしまった。」

「・・・いえ、人間である事に

 変わりはありません、

 人間を代表して、

 申し訳ございません。」

「やはり、奇妙よのぅ、

 皆、帰ろう、里に帰ろう。」

今、この森林のエルフの族長の家に居るのだが

ちっとも落ち着けない

理由は簡単だ

“巨大樹木の枝に乗っかっている家なのだから”

「あははは、

 さすがエルフ、

 大樹の枝で生活されているとは

 人間には慣れが必要ですね。」

「おぉ、そうだったな、

 我々の先祖は

 東の果ての果てより流浪を続けていてな、

 安住の地を求め、

 この大樹の枝に落ち着いたのだが、

 狩りや、収穫中の同族達を

 さらう連中が出始めてな、

 周辺の集落から戦士を集い、

 人間達からさらわれた同族を

 取り返す為に

 戦いを続けていたのだ。」

「・・・。」

「だがどうだ?

 人間達を甘く見ていたのもある、

 そして、

 “人間達も魔法を使えたのだ”

 戦士達に動揺が広がり

 魔術を得意とする者達も、

 魔力切れを狙われ

 次々と討たれて逝ったのだ。」

「・・・長、

 生きていると、

 思ってこれからも続けるのですね?」

「うむ、

 しかし戦士の数も減り、

 このままでは里を守れる者も

 居なくなってしまう、

 そこでだ、

 せめて、里を守って貰えぬか?

 むろん、族長の名に誓って、

 非礼にならぬように努めさせる。」

「不要です、

 あなた方の個々の判断にお任せします、

 それに、

 “そのような獣は根絶やしが一番の薬でしょう”」

「根絶やしはやり過ぎでは「ありません」おい。」

「潰すのです、

 “一人でも残せば”

 そこから怨鎖の波紋は広がり続ける

 “血肉に争った過去を持つ国が俺の故郷です”

 この世界でもそれは同じの筈、

 次に彼らが動いたら、

 俺が“殺します”」

「・・・お主は遠縁の兄に良く似ておる、

 奴も、“軍を殲滅するまで歩みを止めるな”とな、

 何百年も前の事だ、

 その当時の人間達と戦い、

 その地で散って逝った。」

「・・・生憎、まだまだ死ぬつもりはありませんし、

 この世界を、この森林の一部しか

 見ていません、まだ見ぬ地を

 この目で見たいのです。」

「・・・わしも行きたがったが、

 族長の立場がある、

 此度の件が落ち着いたら、

 好きに過ごすと言い、

 この“来賓の証”を渡して置こう、

 他の集落でもこれは有効だ、

 人間の宿に泊まれないなどの時に

 使うと言い。」

「あ、ありがたく頂戴致します。」

「まっこと、奇妙な人間よの、

 エージは!」

「アハハハ、褒められたと、

 受け取ります。」

念話符と言う

遠方のエルフ同士で

不慣れな者が使う補助用の

魔道具の一つを貰った

「よろしいのですか?」

「うむ、とは言え

 所詮補助が目的でな、

 一対一しか、念話が出来ぬ。」

「なるほど、

 それでは、俺からはこれを。」

タブレット端末を族長に渡す。

「この絵が映る板は一体?」

「タブレット端末と言います、

 これが有れば

 俺の持つ端末と連絡が取れます、

 この線が五本並んでいれば

 問題無く連絡が取れますが、

 少なくなると、

 連絡が取り辛くなる傾向があるのです。」

「ほぉ、念話符の様に使えるのか。」

「はい、ですがこれも対である事が前提なので、

 今は俺のだけですね。」

「ん?これは?」

「スマホです、

 使い方は・・・

 直接“知識”を渡した方が早いですね。」

族長のおでこに右手を触れ

「“チートコード”

 知識伝達有効化。」

サクッと、スマホ、タブレット端末、

現状、開示できる範囲の知識を

族長に受け渡す。

「・・・確かに、血肉、

 いや、存亡をかけ、

 戦って来たのだなエージの国は。」

「えぇ、“平和”と言う戦争の準備期間を、

 80年近く維持するだけでも

 “奇跡”と言えてしまうでしょうね。」

「然り、だが、エルフの寿命を鑑みても、

 上手くいかんだろうな。」

「・・・人間程、急かす必要は無いですからね。」

「して、

 本当に誰もいらんのか?」

「は?」

「視線の先には美女ばかり、

 ついつい追っておるだろう?」

「・・・確かに、美女ばかりですね。」

(ん?なぜ表情が曇るのだ?)

「どう言う訳か、

 綺麗な物を見る、

 “美的観点”では見れるのです、

 ですが、“恋愛・愛情”そう言った観点では、

 見れないのです、

 それに、先の戦闘を少し観察していたのは、

 先に言いましたよね?」

「あぁ、知識を渡されたからな、

 だが、それは我儘だ、

 見知らぬ誰かを助けるとは、

 簡単では無い、それに、

 エージは人間だ、

 我々はエルフ、

 種族間問題に首を突っ込む、

 生半可な覚悟では、

 死ぬのは自分になろう、

 “あの場で死んだ者”は、

 お前のせいではない、

 あ奴ら、人間の軍隊のせいだ。」

「・・・それでも、

 “背負う”俺は少なくてもそう言う人間です。」

「・・・なら、この髪飾りを持って行け。」

茶葉にも見える葉と、

“紅葉”か一つ。

「丁度、エージが見ていたであろう

 “散って行ったエルフの髪飾りだ”

 背負うなら、見える位置に出して置け。」

「・・・はい。」

ネックレスワイヤーに通し、

首に掛ける。

「ふむ、そこならば

 どのエルフの目にも入ろう、

 すまんな、エージ。」

「構いません、

 俺がもっと早くに判断出来ていれば、

 助かったかもしれなかった二人ですから。」

「それ以上は止めよ、

 良いな?」

「・・・はい。」

エルフの隠里に仮居住して2週間が経つ頃には

「ねー、エージー。」

「あいよ。」

「これ、わかんない。」

「これ?あぁ、それは“鏃(やじり)”だ。」

「これでっ!?ムズッ!!」

「まぁ、普通に“矢じり”でもいいぞ?」

「やだ、使うならちゃんと使う。」

「そか。」

幾人かの子供エルフに声を掛けられ

タブレット端末を使い、

“漢字・日本語・ひらがな”を

教えるようになっていた。

ちなみに、和弓と言う、

“戦国時代に量産された物”を

周辺の木々で試したが

“頑丈過ぎて”弓には向かなかった

適度に“しなる物”でなければ、

弓には適さない

お湯で茹でたり、火で炙ったりしだが

狼煙(のろし)ぐらいにしかならなかった。

 

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