たぶん、短編集?   作:扶桑畝傍

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題名・無し

異世界

それは

ごくごくありふれた小説の定番である

万が一、億が一、

それが自身に降りかかったら?

その主役をやらざるを得なかったら?

そう

“一般人”の枠から

“異界人”の枠へ変わってしまったお話

 

第一章・

「__さん、お疲れ~。」

「__さん、お疲れ様です。」

その日も普通に仕事を終え

家に帰った筈

「はて?ここはどこなんだ?」

辺りはド定番の白塗り世界

(・・・せっかく仕事に慣れて来たのに)

「擦れ枯れた反応よのぉ。」

「・・・いえ、

 正直、俺にこう言う事象が

 回って来るとは思ってませんでしたから。」

「ふむ、嘘を付く訳では無いか、

 さて、お主には

 面倒だが転生して貰わねばならぬ、

 元はワシのミスだが、

 帳尻を合わせるにも必要なのだ、

 拒否は出来ぬからそのつもりで。」

「でしょうね、

 人間ですから遅かれ早かれ死にますし、

 この場に居る時点で、

 元の世界では俺は死んでるんでしょう?」

「ふむ、理解が早くて助かる、

 ワシの世界での、

 そちらの世界に

 干渉しようとしたアホがおっての、

 そのとばっちりをお前が受けてしまったんだ。」

「その実行者は?」

「死んでおる、

 だが、こちらの輪廻転生の枠から外れてしまい、

 その被害者のお主もその枠から外れたのだ。」

「せめて何かしらのサポートが欲しいんですけど?」

「・・・本当に枯れておる、

 よし、お主には最大限の加護と、

 “能力”を付けよう、

 それらを用いて、ワシの世界に

 “好転”をもたらしてはくれまいか?」

「規模の限度は?」

「ん?まぁ、生命が住んでおる星、銀河を

 壊さない程度なら構わんが、

 場合によってはワシに許可を求めてくれ、

 調整しようにも、ワシでは、

 簡単に銀河が消えてしまうからの。」

「では、俺が考えている“コレ”は、

 範囲内でしょうか?」

「・・・これは、

 しかし、うむ、ん~・・・

 余程でなければ使わないと

 約束してくれるかの?

 その力は使い方を間違えれば。」

「わかってます、

 そう言う相手のみに使うぐらいは。」

「して、お主よ、

 容姿は変えぬのか?」

「変えません、

 この肉体で死ぬまでは、

 って言っても死んでるんですけどね。」

「そうか、

 お主の“売らない小説家”の知識と、

 お主の世界で培われた物は使えるようにしておこう。」

「感謝します。」

「さて、定着は済ませた、

 行って貰えるかの?」

「はい、最低限の常識もありがとうございます。」

「くれぐれも。」

「はい、

 “使い方は間違えません”」

「行ったか、

 カフェール、カフェールよ。」

「はい?何でしょうか創造主様。」

「万が一、億が一だ、彼の監視を頼む。」

「え?たかが人間一人、

 そこまで警戒する物でしょうか?」

「それを怠ったから、

 彼と言う“異界人”に影響が出てしまったのだ。」

「そう言えば。」

「それを怠れば、

 お前の“天使”としての職を解き、

 人間に転生させ、10周するまでは、

 天使に復職が出来ないと思え。」

「そんなっ!?あんまりですっ!?」

「・・・逐一報告をあげるだけで良い、

 それ以外は“休暇も兼ね自由に過ごして良い”」

 

第二章・フラグは這いよる物

「っと。」

辺りを見回せば森林の奥深くだとわかる

(さて、先ずは

 “物理障壁及び魔法障壁”を展開)

「後、気体中に置ける有害物質除去を追加。」

これで一先ずの安全を確保出来た

「・・・ふぅ。」

普通に呼吸できる

魔法で“鏡”を造る

「うし、変わってない。」

さて、どうするか

言葉はこの世界に合わせられてるので問題ない

なら、かけられる効果は掛けておくか

(こわい)

ガタガタと揺れる馬車は

森林を抜ける街道を走る

(お父様・・・お母様)

「なぁ?これだけ森の奥なんだ、

 “味見”ぐらいいいだろ?」

「馬鹿、それやって

 前任者が“さらし首”になったの

 知らないのか?」

「うへ、そいつは勘弁。」

(森の奥?)

急に馬車が止まる

「おっ!?おいっ!!

 アジトから火がっ!!」

「冗談じゃねぇっ!?

 アルマティコアンじゃねえかっ!?

 にっ、逃げるぞっ!!」

(アルマティコアンっ!?

 魔獣がすぐ近くに居るのっ!?)

麻袋からではわからないけど

間違いなく追われていた

「一通りの試運転は問題無し、

 ドラゲノフも問題無い。」

ってか、これをカスタマイズしてたら

なんか騒がしくなって来たので切り上げたのだ

(さて、浮遊魔法と、ワイバーンに擬態かな?)

不可視の魔法は、

余程高位の魔術師か錬金術師しか

使えないと、受け渡された一般常識にあった

(おほ~、空を飛ぶってこう言う気持ちなのか~)

ぐるりと旋回すると

「あ、燃えてる。」

おっと、いけないいけない、

ワイバーンは喋らない

(索敵、対象、生命反応と魔獣、

 死体のフィルター)

どうやら何かの拠点が“魔獣”に襲われ

既に壊滅寸前、てか

(あ、魔獣以外の生命反応が消えた)

せめて弔うかなっと?

いた、5つの反応が4つの魔獣から逃げている

(うし、罪悪感とか、

 感じられるか確かめないとな)

「ちくしょうっ!?逃げきれねぇっ!!」

「そうだっ!!

 後ろの“荷物”を落とせばっ!!」

「馬鹿っ!?

 いきなり立つなっ!!」

ガタン

運悪く馬車は林道の石を踏みつけ横転した

ぎゃぁ~っ!?

うっ!?うわぁ~っ!?

(ひっ!?)

こわい、こわい、いや・・・

死にたくないっ!!

べきべき、ごりごり

さっきまで生きていた男を食べているのだろうか?

馬の声も聞こえなくなって

ぐちゃぐちゃと聞こえる

(やだっ!?)

もよおしてしまった

音が途絶え

横転した馬車を揺らして来る

(きゃぁっ!?)

ぐるんと一回転した馬車は

私を外に弾き出した

グギャギャギャ

魔獣が笑ってる

(やだ・・・やだ・・・いやだよぅ)

魔獣の吐息が目の前に吹きかかる

「ぁ・・・ぁあ・・・。」

止まらない

グギャギャギャ

あぁ、魔獣が笑っている

わたし、食べられちゃうんだ

死んじゃうんだ・・・いやだよぉ

ダーン

グギャァッ!?

「ぇ・・・なんのおと?」

「一人、か。」

「え?」

「少し、そのままでいろ。」

ダーン、ダーン、ダーン

ほぼ同時に魔獣が倒れる音が3つ

グリュゥゥ!!

「やっぱ、ヘッドショットは、

 万国共通なんだな。」

ダーン

4つめ

「立てるか?」

血生臭い臭いと、わたしのそそうの臭いで

ぐちゃまぜのなんとも言えない状況なのはわかった

「・・・まずは身体を洗うか。」

近くに川なんてあるのだろうか?

べちゃ

「っ!?」

びちょびちょの私をかかえた

「暴れるな、初めて人を抱えるんだ、

 空を飛んでおっこどしたくない。」

冗談じゃない

擬態の魔法に身体補助の魔法も

後幾つ同時に付与しているの?

「お、あった、川だ。」

少し手前で降りる

「自分で脱げるか?」

そう言えば、自分で着替えた事無い

首を横に振り答える

「この服に大事な思い出は?」

特にない

「そう、か、なら、えっと、ぁ~、

 着替えなきゃ、気持ち悪いよな?」

ごめんな?と声を掛け、

少しずつ服を脱がして行く

(襟後ろのホックに、

 両サイドの紐で止めているのか)

しゅる

「こっ!?コルセットっ!?」

上半身があらわになったが、

腰には、容姿強制用のコルセットが

締め付けられていた

「は、外すぞ?」

こくん、と頷きを確認する

(・・・なんで、

 痣があるんだよ・・・

 しかも火傷も、裂傷も、打撲痕も)

「下はできるか?」

また、首を振る

「・・・わかった。」

サバイバルポーチを魔改造した中から、

プールの着替えで使われる

タオルを取り出し、かぶせる

「こ、これなら、手探りで

 なんとか、なる、かな?」

何とか脱がし終え

変わりの服を“サバイバルポーチ工房”で

素早く製作する

ま、俺じゃないけど

下着上下、普通のずぼ・・・あ、嫌なの?

あ~、スカート?はぃはぃ、

じゃぁ、このデザインから選んで?

え?なんでこんな高級生地を持ってるの?

いやいや、綿と麻の6:4だよ?

えぇっ!?それでも高級品なの?!

しょうがない、

逆なら?うんうん、それぐらいが普通なのか、

わかった。

「さて、どうかな?」

暖色傾向のピンクスカートで、

上下一体型、胸元はフリルで飾り付け

最小限しか肌は出しません

背中もうなじが少しうかがえる程度。

「ブーツも頂き、

 感謝いたします。」

「いやいや、

 俺も間に合わなかった償いをしたかったし、

 まぁ、この世界に来たばかりだから、

 話せる人がいて良かったよ。」

「え?」

「あぁ、この世界でついこの間、

 大規模な事故が起きたろ?」

「ぁ、はい、確かに

 帝国で大規模の魔法暴走事故がありましたが、

 詳細は不明のままの筈。」

「それの被害者が俺、

 この世界の神様に助けられて

 この世界についさっき来たばかりなんだ。」

そう言って、この世界では最大派閥の

“十字架”のアミュレットを見せる。

「っ1?

 わ、わが崇拝する最高神アマゼウス様、

 どうか、この者に祝福を与えたまえ。」

と言って、キリスト教と同じ十字を切る

「・・・さて、これからどうする?」

出来るなら帰りたい

あんな家だけどお母様をほおっては置けない

「・・・傷はどうする?」

身体を拭いてあげはしたが、

傷は消していなかった

「・・・消さなくていい。」

「母親か?」

「違うっ!!母様はそんな事しないっ!!」

「親父さんか?」

「それも違うっ!!」

「・・・親族か?」

「貴方には関係ないでしょっ!!」

「・・・その親族に何をされた?」

いや

「答えろ。」

いや

「犯されたのか。」

「関係ない、って、いってるでしょ。」

「辛かったな、

 ご両親に心配かけまいと、

 よく、頑張ったな。」

 しっかりと抱きしめ、頭を撫でる

「・・・俺なら治せる、

 その魔法を知ってるからな。」

治せる?

あの人にちゃんと純潔を捧げられるの?

「どうする?

 親族と戦う覚悟はあるか?」

え?

「あのな、

 俺はこんな美少女を泣かせる奴を

 許すつもりは無い、

 それに、キミには、

 大切な人がいるんだろ?」

どうして?

「その人も救おう。」

なぜ?

「さぁね、ただのお人好しだよ。」

この人に、かけてみよう

いつ、お母様、お父様に

アイツらの手が出るかわからない

ならばこの命を懸けても

「こら、命は安くないんだから、

 簡単に懸けるな、

 まぁ、当面の衣・食・住を

 報酬として貰いたいんだが?」

「わかった、必ず。」

「うし、なら即行動。」

「ほぇ?」

またお姫様抱っこで抱える。

「ちょっ!?」

「名前は?」

「・・・アリエ、フォン、ビジタニア。」

「アリエ、か、

 俺はエイジだ、家名は

 また今度な?」

「エイジ?」

聞いた事無い

「アリエの国の名前や、

 特徴を教えてくれるか?」

まぁ、大気圏外に最狂の宇宙戦艦を

待機させてる

かの宇宙戦艦ヤ〇ト18代目を

俺好みに更に魔改造してある、

これが“神様”が

渋ったシロモノであり

フルパワーは、銀河を3つ消せる

ま、使わないけど

単純に本物を見たかったからってのもある

世の中には

常識が通用しない事が幾つかある

そう教わって来ました

でも、それを実体験するのは

おススメしません

私(わたくし)は、

また、そそうをしてしまいました

「ごめんな?ごめんな?」

あんな高い所を飛ぶなんて

一言も言って下さらなかった

再び、川に降り、身体を拭いて貰い

新しい服に着替えましたわ

「で、できたら、馬車で、

 向かいたいです。」

「馬車、かぁ~。」

折角昨年からのそそうの回数がゼロだったのに、

日を跨かず2回もしてしまうなんて

淑女の恥ですわ

「あ、アレにするか。」

どんな馬車なのでしょうか?

「“16式機動戦闘車”でいいか。」

あぁ、本当に実体験はおススメ致しませんわ

あぁ、魔獣が消し飛ぶ砲門

馬車よりも遥かに速く

「はい、邪魔~。」

ドゴ、グシャ、メキメキ

・・・盗賊を轢いて押し通るのです

「エイジ様っ!?

 もう少しお淑やかに進む事は

 出来ませんかっ!?」

「え?だめ?」

そう喋りながら砲を動かし

魔獣を消し飛ばす

「こんな血まみれの馬車は

 入国を拒否されてしまいますわっ!!」

「そっか、

 じゃぁ、また空?」

「そっ・・・それは。」

そそうの回数と

この後ろを見れない状況を創り出しつつ

この馬車で進むのを天秤にかけるなんてっ!!

「っても、

 ほれ、アリエ、

 あの城壁が“マティンエレス国”じゃないのか?」

「えぇっ!?

 もう見えるのですかっ!?」

「まぁ、最短距離で進んだからね、

 草原地帯も結構短縮したよ?」

そういえば、なにかが

“モクテキチマデノサイタンキョリヲケンサクシマス”

などと言っていた様な・・・

「まぁ、馬車じゃないけど、

 コレならまぁ、行けるでしょ?」

た、確かに軍馬3頭と、

後ろに荷車?が付いていますけど

「ヒッタイト製の騎馬戦車ならどうよ?」

あぁ、エイジ様が自信満々に笑顔で仰って・・・

「・・・ざ、残念ながらダメかと思われます。」

ガーン

「そっかぁ、

 んじゃ普通の出すわ。」

「出来るのなら初めからそうして下さいっ!!」

これが普通っ!?

何処がですかっ!?

細部に渡る細かな装飾に

部分的に金があしらわれているじゃないですかっ!?

それになんですか

この高級生地だらけの室内はっ?!

わたくし目が座るにはおこがましいにも

程と限度と言うものがありますのっ!!

「ぁ~、やっぱ、ダメ?」

「駄目ですっ!!」

ちぇ~、日本皇室用の馬車もダメなのか~

「じゃぁ、無難に軍馬で向かうか。」

「もぅ、それでいいです。」

つかれました、エイジ様、

本当に“アマゼウス様”から

常識を教わったのでしょうか?

「どうよ?」

もう良いです

軍馬もただの軍馬ではありませんでした

どう見てもこの世界の軍馬では無く

エイジ様の世界で活躍された

“戦国時代の軍馬”だそうで

マティンエレス国でのこの様な

“戦う為に特化した軍馬”は

居ません、てか、どう育てれば

そうなるんですか?

「・・・アリエ?」

「行きましょう。」

「ぉ、おぅ。」

ですから、大岩を飛び越えたり

小川を飛び越えたり

軍馬で小型の魔獣を蹴飛ばしたりしないで下さいまし

「・・・そ、そこのお前、

 アリエ・フォン・ビジタニア嬢を

 どうして抱えているのだ?」

「どうしてって、

 この先の森林にて保護しまして、

 依頼としてマティンエレス国の屋敷へ同行、

 今後の護衛を頼まれましたので。」

「護衛ならば、どうして

 ビジタニア嬢がぐったりしているのだ?」

「いえ、道中、よっこいしょ。」

軍馬から降りる

「大岩を飛び越えたり、

 小川を飛び越えたり、

 小型の魔獣を蹴飛ばしたりと、

 色々ありまして、出来たら早急に

 休憩所か、宿を案内してくれると助かるのですが?」

「・・・そこの休憩所を使え、

 今、貴族街は厳戒態勢なんだ、

 明日には解除されるから、

 明日改めて向かうと良い。」

「通してくれるのですか?」

「なに、今後も俺を通して

 ここを通過すると良い、

 “通行料”は確かに貰ったからな。」

(こんな大きな砂金を貰ったからな)

「ぅ~・・・。」

「大丈夫か~、アリエ~。」

「きもちわるい。」

「そっか~・・・なんか飲み物飲むか?」

「・・・暖かいもの~。」

「はいよ~。」

「あれ?」

どうやらわたくしはひと眠りしてしまったようですわ

「お、起きたか、ほれ、俺の国のお茶だ。」

ほんのり暖かく

カラカラになった喉を癒してくれる

「おぃしぃ、お変わりを頂けるかしら?」

「はい、お嬢様。」

ん?なんか、エイジ様が変?

「エイジ様?なにか変な物でも食べましたか?」

「いえ、お嬢様がお食事をなさって無いのに、

 護衛の私が先に食べるなど。」

いや、物凄い気色悪い

「そんな顔すんなよ、

 執事風味にからかっただけなのに~。」

「必要ありません、

 あれだけ普通にお話をして来たのに

 今更変えられても気色悪いですわ。」

く~

「あ。」

「まぁ、腹は減るよな、

 下町に知っている所は?」

「ありません、ほとんどを馬車から

 眺めるだけでしたから。」

「ふむ、なら、これでいっか。」

あぁ、常識が恋しいですわ

エイジ様のポーチから

ぽんぽん食べ物が出て来るのです

「ほい、これは“おにぎり”ってヤツ、

 こうやって食べるんだ。」

中身はシーマヨを渡した

「・・・はむっ!?」

ドハマりされた。

シーマヨ、エビマヨ、タルタルソースのから揚げ入り

牛肉とマヨネーズあえ

サラダ巻き、シーマヨ巻き

「アリエ?

 一体どこに入ったのさ?」

お腹は膨れていない

コルセットも外しているのに

「知りませんわ。」

あ、ご飯粒つけてる

「アリエ、ご飯粒付いてる。」

「どこにですの?」

頬っぺたに付いているのを取って

「ほら、付いてた。」

ぱく

・・・あれ?俺、なにしてんの?

「・・・にゃぁあああっ!?」

第三章

そのまま休憩所を借り、一泊

そして、アリエ・フォン・ビジタニアの家に

向かっているのだが・・・

「エイジ様、だから軍馬は

 止めて下さいと言いましたよね?」

「いやぁ、まさかこんな目立つとは。」

ほかの馬車を牽く馬が擦り寄って来て

進めなくなっていたのだ

「どうすっか?」

「どうもこうも、この軍馬を種馬として

 提供する以外道は開けないかと。」

面倒くさいので、

“悟り”の能力を使い

一番安全な“とある貴族の種馬の譲った”

この世界でのこの馬に見合った食糧と

環境を手引書にしたため、

「門外不出で。」

“笑顔”で渡した

「アレを笑顔とおっしゃいますか?」

「え?笑顔でしょww」

万が一の病死は避けたいので

軍馬と最も相性のいいメス馬には

“病魔耐性と剛体”を付与した

後に、大陸間を横断する

“軍馬のレースが開かれるようになるのだが”

その親馬・子馬は半数がこの軍馬の子供だったりする

そして優勝・上位5位を独占するのは言うまでも無い

「で、着いたけど。」

「えぇ、歓迎はされてませんね。」

「アリエ・フォン・ビジタニアお嬢様、

 貴女は既に亡くなられているのですよ?」

「いえ、ここに帰って来たのです!!」

「嘘を言いますな。」

めんどい

えっと、検索でアリエの両親と

親しい関係をピックアップして

・・・け、結構いる、まぁ、いいか

「んじゃまぁ、

 “対象指定転移”」

「へ?」

街道を一旦通行止めにして

屋敷の前に

アリエのご両親、

メイドさん達、料理人達、庭師さん達

合わせて89人を、街道に転移させる

「アリエっ!?」

「貴方・・・アリエです、

 間違いありません、わたしの

 愛しい娘が。」

「お母様っ!!お父様っ!!」

「さ、これで証明されたね、

 アリエ・フォン・ビジタニアは、

 本物だと言う事が。」

「ふっ!?ふざけるなっ!!」

「それと、アリエ、

 予測はしてたんだけど、

 これを事実と受け入れられるか?」

「・・・うそ、だって、

 愛してるってっ!!」

「・・・あぁ、言ったな。」

少し病弱風味に見えるが

「ちっ、所詮ガキ、

 愛してるとでも言っておけば

 傀儡に出来るだろうと思ったが、

 もはやそれも叶わぬか。」

「・・・アリエのご両親、

 この国での“殺生”は、

 どの様な罰則がありますか?」

「・・・理由なき殺しは死罪、

 ただし、貴族当主の依頼内容によるが、

 貴族内抗争における殺生は

 当主が認めているならば

 “正当な殺生”とみなされ、

 死罪は適応されない、

 従って“ビジタニア現当主は”

 今でも私だ、

 キミの名前は?」

「エイジ、

 帝国における魔法暴走事故の被害者で、

 “異界人”です、

 そして、アリエ・フォン・ビジタニアから、

 正式に護衛を承っております。」

「追加依頼も可能か?」

「はい、アリエを護るのは当然。」

「ならば、アイリーン、

 屋敷に結界は?」

「はい、貴方、既に転移妨害、

 物理、魔法障壁は展開済みです。」

「エイジ君、正式に依頼を出そう、

 この屋敷にたむろする

 “盗賊”を討伐してくれないか?」

「はい、正式な書面はギルドにて

 改めてお願いします、

 アリエ、目と耳を塞い「ません」そうか。」

「お二方は自衛手段を?」

「ただのメイド達では無いし、

 私も、妻も、元は“軍人”だ、

 自身程度は守れる。」

「アリエ、

 見るなら覚悟しろよ?」

「これでもビジタニアの長女ですわ、

 軍人家系である以上、

 “目を反らすのは恥ですわ”」

って言っても、

俺は“剣に頼る殺し”は

初めてなんだけどね~

「では。」

 

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