ポケットモンスター 青いアヒルと燃えるヒヨコ   作:サムハル

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17.ターナとれおん

ポケモンセンター前

 

 

 

 

 

れおん「お、戻ってきたか、二人とも」

 

 

 

 

 

ターナ「報告終わりましたか?れおんさん」

 

 

 

 

 

れおん「ああ。ついでに遺跡の被害調査と、野生ポケモン達の被害も調べてほしいみたいだ」

 

 

 

 

 

ほのか「野生ポケモンの被害っていうと、森になぜかいたディグダとかヤジロンみたいにって事?」

 

 

 

 

 

ターナ「あら、そうだったの?それなら確かに気になるわね。わかりました、それでは遺跡に向かいましょう」

 

 

 

 

 

遺跡公園

 

 

 

 

 

ほのか「ここってどんな調査がされてたんですか?」

 

 

 

 

 

ターナ「ここ、マージニア遺跡は昔の人達が使っていた祭壇みたいなものよ。この地方に伝わるおとぎばなしを知ってるかしら?」

 

 

 

 

 

れおん「ほら、希望の光をってやつだ」

 

 

 

 

 

ほのか「ああ、知ってますよ。確か昔にこの地方に大災害がおきて、ポケモンも人も絶滅しそうになったんですよね。そこに、伝説のポケモン、アルセウスが現れて世界を救った。そんな話ですよね」

 

 

 

 

 

ターナ「そう。そのアルセウスはしばらく人とポケモン達を見守り、安全だとわかるまでここに居続けたそうよ」

 

 

 

 

 

れおん「この山から見守り、そして来る人達やポケモンに希望を与えた。その事から人やポケモンに讃えられ、伝説のポケモンとして祀られているのさ」

 

 

 

 

 

ほのか「そうなんだ!じゃあ、ここってすっごく神聖な場所だったんだ。確かに……こんな事をするなんて、許せないね」

 

 

 

 

 

ターナ「本当ね。一体何を考えているのかしら。こっちに、その話の元になった壁画があるわ。みせてあげるわね」

 

 

 

 

 

祭壇

 

 

 

 

ほのか「あ、ここは無事みたい。わ〜、昔の絵や文字がいっぱい」

 

 

 

 

 

ターナ「ここまでは壊さなかったのね。流石に、この祭壇を穢す勇気は無かったのかしら」

 

 

 

 

 

れおん「そのようだな。それにしても、ここに来ると、こう姿勢を正してしまうような、厳かな雰囲気があるな」

 

 

 

 

 

ターナ「それは私もそうよ。少し緊張するもの」

 

 

 

 

 

ほのか「本で見たものもある。すごーい」

 

 

 

 

 

れおん「ハハ、ほのかちゃんはそうでもないみたいだな」

 

 

 

 

 

ターナ「ふふ、興味深々ね。若い子にこういう場所も、ああやって見てもらえると嬉しいわね。最近の子達は全然興味を示さないから」

 

 

 

 

 

れおん「そうだよな。歴史とかも大切なんだがな。今を大切にするのはわかるが、それを築いてきた人達やポケモンの事も知っておけば、必ず役に立つと思うんだけど、どうも興味を抱いてくれないな」

 

 

 

 

 

ほのか「私もそう思います!本やテレビでも、そういうのが大事だって言ってました!私は、こういう場所に興味ありますし、絶対ためになると思いますよ!」

 

 

 

 

 

ターナ「ありがとう、ほのかちゃん。私もこの街を知って、いろんな人に来てもらうために頑張ってるの。コンテストも知名度を上げるためにやってるのよ」

 

 

 

 

 

れおん「え?そうだったのか。てっきり、元から好きなのかと」

 

 

 

 

 

ターナ「もちろんそれもあるんだけど、私はバトルも好きよ。最近はやれてないけどね。ああ!バトルで思い出したわ!お礼の物を渡すのを忘れてた!はい、これあげる」

 

 

 

 

 

れおん「これは……おお!きのみ!しかも、育成に必要なきのみばかりだ!ありがとな、ターナさん!」

 

 

 

 

 

ターナ「れおんさんには、これがいいと思ってね。ほのかちゃんにはこっち。はい」

 

 

 

 

 

ほのか「え?技マシン!?いいんですか!?」

 

 

 

 

 

ターナ「ええ、もちろんよ。中身は、はがねのつばさ。鳥ポケモン達って岩タイプに弱いんだけどこれがあれば、ドッカーン!って壊せちゃうわよ!ぜひムックルに覚えさせてみてね。使い方はわかるかしら?」

 

 

 

 

 

ほのか「ナブさんに聞きましたけど、使うのは初めてです。出ておいで、ムックル!」

 

 

 

 

 

ムックル「クルー」

 

 

 

 

 

ターナ「それじゃあ、技マシンを頭に当ててみて」

 

 

 

 

 

ほのか「大丈夫だからね、えい」

 

 

 

 

 

ターナ「そのまま当て続けててね。技を何覚えてるかわかる?」

 

 

 

 

 

ほのか「たいあたりと電光石火、つばさでうつとふきとばしです」

 

 

 

 

 

ターナ「じゃあどれを忘れさせたい?」

 

 

 

 

 

ほのか「それじゃあ、ふきとばしで」

 

 

 

 

 

ムックル「クルー!」

 

 

 

 

 

ターナ「これで終わりよ。ムックルはふきとばしを忘れて、はがねのつばさを覚えたわ」

 

 

 

 

 

ほのか「簡単!これならすぐにできますね」

 

 

 

 

 

れおん「そうだろ?それに、いくら使っても技マシンは無くならないから、好きなだけ覚えさせられるんだ。今度俺の技マシンも使ってもいいぞ。まあまあ持ってるからな」

 

 

 

 

 

ほのか「え!?それは失礼ですよ。自分のだけにしますよ」

 

 

 

 

 

ターナ「れおんさんの持ってるやつって水技とか氷技が多いじゃないですか。ほのかちゃんのポケモン達は覚えられませんよ」

 

 

 

 

 

れおん「ま、まあそうだな」

 

 

 

 

 

しばらくして

 

 

 

 

 

ターナ「ポケモン達の調査はこの辺にしましょう。大体わかってきたわ」

 

 

 

 

 

れおん「一時的だが、逃げていったポケモン達もいるな。おそらく、時が経てば戻るだろうな」

 

 

 

 

 

ほのか「調査って特別な事しないんですね。見て回ったり、観察したりするくらいで」

 

 

 

 

 

ターナ「そうね。特別な事は何もないの。街を管理する以上やっておかなきゃいけない事もあるけど、基本はそのままでポケモン達に任せてるの。その方がポケモン達にも負担が少ないわ」

 

 

 

 

 

れおん「先に住んでたのは、ポケモン達だ。そこを譲ってもらってるんだから、あまり荒らしたらかわいそうだろ?」

 

 

 

 

 

ほのか「そうですね。確かに、それは失礼ですね。勉強になります」

 

 

 

 

 

ターナ「それじゃあ戻りましょう」

 

 

 

 

 

夕方、ポケモンセンター内

 

 

 

 

 

ターナ「ええー!明日には行っちゃうの?もっとゆっくりしていっていいのよ?」

 

 

 

 

 

れおん「まあ、そう言わないでくれ。山を降りて、次はガーネシティに向かわなきゃなんだ」

 

 

 

 

 

ほのか「二つ目のジムなんです。私、頑張ります!」

 

 

 

 

 

ターナ「そう。少し残念ね。なら!私が明日山のふもとまで送っていくわ!それくらいさせて?」

 

 

 

 

 

れおん「いいのか?」

 

 

 

 

 

ターナ「もちろん!山を降りるの大変でしょ?私の鳥ポケモン達ならすぐだわ。あ、でもれおんさんにはあの可愛いペリッパーがいましたね。一人用ですけど」

 

 

 

 

 

れおん「まあ…あいつに乗るのは少し控えたいが…そうだな」

 

 

 

 

 

ほのか「私、それがいいです!空を飛ぶなんて初めてです!」

 

 

 

 

 

れおん「本音はもう暗い所にいたくないんだろ?」

 

 

 

 

 

ほのか「あー!!れおんさん!!何で言うんですか!!」

 

 

 

 

 

ターナ「あら。ほのかちゃん、暗い所が苦手だったの?それなら、なおさら乗っていって!快適なのよ!」

 

 

 

 

 

ほのか「はい!お願いします!」

 

 

 

 

 

ターナ「本当可愛いわ、ほのかちゃん。ねえ、ほのかちゃん。よかったら、私と友達になってくれないかしら?」

 

 

 

 

 

ほのか「ええ!?私なんかでいいんですか?」

 

 

 

 

 

ターナ「ふふ、私はほのかちゃんがいいわ。それとも、駄目だったかしら?」

 

 

 

 

 

ほのか「でも、有名人とお友達なんて…」

 

 

 

 

 

ターナ「……やっぱり、有名なのは困るわね。皆と距離があいたように感じるわ」

 

 

 

 

 

ほのか「あ……。ご、ごめんなさい、ターナさん!!私、そんなつもりで言ったんじゃなくて」

 

 

 

 

 

ターナ「いえ、いいのよ、ほのかちゃん。私も少し変な事言ったわね。ごめんなさい」

 

 

 

 

 

ほのか「駄目です、ターナさん!!ターナさんに誤解されるのは絶対に嫌なんで、訂正させてください!」

 

 

 

 

 

ターナ「ほのかちゃん…」

 

 

 

 

 

ほのか「私、すっごく嬉しいです!

ターナさんはテレビで見るよりもずっと綺麗だったし、カッコいいです!

でも、少しイタズラする所や可愛い所も多くて、テレビで見ていたのとは違う一面もたくさん見れました!

 

 

 

こんな、何も無い私と友達なんて、ターナさんに失礼だと思ったんですけど、ターナさんにはそれが失礼だったんですよね!

私、ターナさんの事、大好きになりました!

もっといろんなターナさんを見たいです!

私でよければ、ぜひ友達になってください!!」

 

 

 

 

 

二人「………」

 

 

 

 

 

ほのか「あ、あれ?どうしましたか?」

 

 

 

 

 

ターナ「…あれ?私、今口説かれなかったかしら?」

 

 

 

 

 

れおん「最後なんて、まるで告白みたいだったぞ」

 

 

 

 

 

ほのか「へぇ!?そ、そそ、そんなつもりじゃないです!!あ、でも……違うんです、ターナさん!!」

 

 

 

 

 

ほのかの顔は赤くなり、焦っている

 

 

 

 

 

ターナ「ふふふ、ありがとう、ほのかちゃん。私、とっても嬉しいわ。これからよろしくね、ほのかちゃん」

 

 

 

 

 

ほのか「は、はい!お友達ですね、ターナさん!」

 

 

 

 

 

れおん「……」

 

 

 

 

 

-------------ーーー-------

 

 

回想シーン

 

 

 

 

 

ターナ「私、皆とたくさん喋ったり、街を回って、ご飯食べて、ショッピングして笑い合いたいんです。でも、世間はそれを許してくれない。本当の私を見てくれる人が、いないんです」

 

 

 

 

 

れおん「……なら、俺がなろう。俺は別に、周りに何と思われようが気にしねえ。ターナさんも気にしないでくれ。これは、俺が勝手にやる事だ。行こうぜ、ターナさん。街、巡りたいんだろ?」

 

 

 

 

 

ターナ「れ、れおんさん……。はい!!私、いろいろやりたいんです!」

 

 

 

 

 

れおん「おう!どんどんやっていこうぜ!友達になれば、気を使う必要なんてねえからな!」

 

 

 

 

-----------------------

 

 

 

 

 

ほのか「れおんさん?どうしましたか?」

 

 

 

 

 

れおん「ん、悪い。少し昔を思い出してたんだ。今思えば、ターナさんと初めて街を回った時の一言は、もしかしてデートの誘いみたいじゃなかったか?って思ってな」

 

 

 

 

 

ターナ「……ふふ、そうかもしれませんね。でも、私にとってあれはとっても嬉しい気持ちが大きかったです。あの時はありがとうございました」

 

 

 

 

 

れおん「いやいや、俺こそ配慮とか足りない所多いからな。嫌な所もあっただろ?」

 

 

 

 

 

ターナ「そうですね。思う所はありました。でも、楽しかったですよ」

 

 

 

 

 

ほのか「気になる…。でも、聞かないでおこうかな。取り敢えず、れおんさんが失礼な事したのはわかった」

 

 

 

 

 

れおん「おい!!」

 

 

 

 

 

二人「アハハハハ!」

 

 

 

 

 

 

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