ポケットモンスター 青いアヒルと燃えるヒヨコ   作:サムハル

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19.待ちぼうけ

 

夕方になり

 

 

 

 

 

れおん「この近くに大きな洞窟がある。そろそろ休んでおこう。そこに向かうぞ」

 

 

 

 

 

ほのか「まだ抜けられないんですか?」

 

 

 

 

 

れおん「そうだな……。夜には抜けられるが、街には着かない。それなら、早めに休んで明日に備えておいたほうがいい。薪も集めながらいくぞ」

 

 

 

 

 

ほのか「わかりました。きのみとかも、あったら集めますね」

 

 

 

 

 

少しして

 

 

 

 

 

れおん「この洞窟だ。ポケモンの住処ではないから大丈夫だぞ」

 

 

 

 

 

ほのか「そうなんですね。…あれ?中にポケモンが…あ!」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ?」

 

 

 

 

 

れおん「お前、さっきのミミッキュ!こんな所で何してるんだ?ここ、君の住処になったのか?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「キュ……」

 

 

 

 

 

ミミッキュは去っていこうとする

 

 

 

 

 

ほのか「ま、待って!これから夜になって冷えてくるよ。私達は気にしないから、一緒に温まろう?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

ミミッキュはゆっくり戻ってきた

 

 

 

 

 

れおん「ん?この隅にあるのは、モンスターボール?壊れているが…」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミミッキュ!」ダダッ!

 

 

 

 

 

ミミッキュは壊れたモンスターボールを守るように前に出た

 

 

 

 

 

れおん「…そうか。このボールは君の物だったか。だが、壊れてもう使えないんだぞ?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「……ミッキュ…」

 

 

 

 

 

ほのか「ミミッキュ…。そのボールって、前のトレーナーさんがミミッキュを捕まえた時のやつだよね。酷い事されたのに、まだ大切にしてるんだね」

 

 

 

 

 

れおん「……俺達は準備しよう。薪を集めて、料理を頼む」

 

 

 

 

 

ほのか「わかりました」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

その夜

 

 

 

 

 

ほのか「ミミッキュ、君のご飯よ。さっきみたいにたくさん食べていいからね」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ…」

 

 

 

 

 

ほのかは離れた隅にいるミミッキュにご飯を持っていった

 

 

 

 

 

れおん「もう少しこっちに来ないか?そこじゃあ火の温度も届かないだろ。俺達は何もしないさ」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

ミミッキュは恐る恐る近づいてきた

 

 

 

 

 

れおん「前のトレーナーが忘れられなくても、人の恐怖はある…か。しかも、もうトレーナーもここには戻ってこないのだろうな」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「キュ………」

 

 

 

 

 

れおん「ミミッキュ、わかってるんだろ?一体どれだけ待ったんだ?そのボールの壊れ具合や、汚れ具合から見ても数日じゃないよな。何ヶ月、もしくは年単位か。来ないなら、自分から動く事も大切だ」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

ミミッキュは俯いた

 

 

 

 

 

ほのか「れおんさん、少しかわいそうです。もう少し言い方変えた方がいいですよ。ねえ、ミミッキュ。そのトレーナーさんがまだ好き?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

ミミッキュは黙っている

 

 

 

 

 

ほのか「……じゃあ、嫌い?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「………」

 

 

 

 

 

ほのか「わからないか。じゃあ、質問を変えるね。私達の事、怖い?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「キュ…」ふるふる

 

 

 

 

 

ほのか「ふふ、ありがとう。ならさ、私達と一緒に行かない?もしかしたら、そのトレーナーさんと会えるかもよ?ずっとここにいても仕方ないよ。それなら、私達と探そう?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ」

 

 

 

 

 

ミミッキュは顔を上げる

 

 

 

 

 

ほのか「私はあなたを気に入ったけど、忘れられない人がいるなら、その人の近くにいた方が、あなたにとっていいと思うの。なら、私はあなたを手助けしてあげたいな。駄目かな?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ……。ミミッキュ!」

 

 

 

 

 

ほのか「よかった!来てくれるの?」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ!」コク

 

 

 

 

 

ほのか「ふふ、それじゃあ、明日から探そうね。そのためには、一時的でもボールに入ってもらわないとなの。あのボールはもう使えないから、この新しいボールで我慢してくれる?そのボールもちゃんと持っていくわ」

 

 

 

 

 

ミミッキュ「ミッキュ!!」コツン

 

 

 

 

 

ミミッキュは自分からボールに当たった

 

 

 

 

 

ゆらゆら

 

 

 

 

 

カチッ!

 

 

 

 

 

ほのか「ふふ、少しの間、よろしくね。寂しい思いも、悲しい思いも絶対させないから」

 

 

 

 

 

れおん「……よかったのか?その子とは、別れが来るかもしれないんだぞ」

 

 

 

 

 

ほのか「そうですね。私、多分そうなったら泣いちゃうと思います。でも、それがこの子の幸せで、望む事ならば私は別れてもいいです。それまでは、この子とたくさんの思い出を作ります!」

 

 

 

 

 

れおん「そうか。それなら、大丈夫だな。さて、寝るぞー」

 

 

 

 

 

ほのか「はい!ふふ、皆、ミミッキュ、おやすみ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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