だいき「ここって水槽の上?」
みすず「はい。ここでポケモン達の様子や体調管理などをしているんです。普通はスタッフ以外入れないのですが、れおんさんは特別なんです」
ターナ「私も何度か水族館には来たけどここに来るのは初めてね」
ほのか「上の方ってこんな感じになってたんだ」
みすず「マンタインがいる水槽はこっちになります。ついてきてください」
数分後
みすず「つきましたよ。呼んでくるので待っててください」
そこにはマンタインの群れが泳いでいる水槽があった
だいき「わぁ〜。マンタインがたくさんいる!上から見ると迫力あるな」
ほのか「あ!翼にテッポウオがくっついてる。一緒に動くって本に書いてあったけどこんな感じになってたんだ」
れおん「………」
ターナ「れおんさん、大丈夫?あまり思い詰めるのもよくないわ。マンタインもれおんさんのそんな顔見たくないはずよ」
れおん「ああ……。そうだな。ありがとう、ターナさん」
ターナ「気にしないで。あれは仕方ない事よ。どうか自分を責めないで」
れおん「それはもう大丈夫だ。さて、マンタインも元気らしいからな。また成長しているといいんだが」
みすず「お待たせしました。ほら、マンタイン、れおんさんよ」
みすずの近くには一匹のマンタインがいた
れおん「よお、久しぶりだな、マンタイン。元気そうだな」
マンタイン「キュッ!キュゥー」
バシャッ!バシャッ!
れおん「ハハ、はしゃいでるな。俺も会えて嬉しいぞ。少し大きくなったんじゃないか?」
マンタイン「クゥ〜」
だいき「マンタインってこんな鳴き声だったっけ?テレビだともっと違う鳴き方だった気がするんだけど」
みすず「あれは甘えてる時の鳴き方なのよ。マンタインは様々な声を発してコミュニケーションを取るの。仲間達とする会話と今みたいに甘えてる時では鳴き方は全く変わるわ。まあ、ああやって甘えてる時の声なんてかなり珍しいから、知らなくても無理はないわ」
ほのか「へえ〜。マンタインって頭いいんですね」
ターナ「れおんさんのマンタインは甘えんぼうなの。久しぶりに会えて嬉しいのね。羨ましいわ。私のマンタインはあんな鳴き方しないもの」
みすず「個体差がありますからね。それは仕方ないですよ」
ターナ「……元気になってよかったわ。一時期は本当に駄目なんじゃないかと思ってたもの。仲間達とも仲良くやってるのかしら?」
みすず「はい。最初は全く寄ろうともしてませんでしたけど、最近はよく遊んでるのをみますよ。初めてここに連れてこられた時とは大違いです」
ほのか「……なにかあったんですよね。気にはなりますけど、あまり突っ込むのもよくないですよね」
だいき「でも、あんなに甘えてるしお互い会いたがってるなら、また手持ちに戻してもいいんじゃないの?なんでそうしないんだろう」
みすず「ほんの少しだけならお話ししますね。れおんさんのマンタインはある事件がきっかけで泳ぐ事をやめてしまったんです。泳ぐ事が怖くなった、と言った方がいいですね」
ほのか「マンタインが泳ぐ事を怖くなった?そんな。だって、マンタインとかの魚のポケモン達は泳いでいないと命に関わるって本に書いてありました」
ターナ「その通りよ。でも、れおんさんのマンタインはそれをやめた。まるで、生きる事を諦めたように…ね。あんなに甘えているれおんさんの指示も聞かず、餌も食べない。それでマンタインは自分からどんどん弱っていったの」
だいき「そんな……。だから、れおんさんはマンタインをこの水族館に?」
みすず「いえ、れおんさんがここを訪れたのはほんの偶然だったんですよ。泳がなくなったマンタインに、少しでも海の景色を見させてあげようとして、ここに連れてきたんです。
それをみた私がれおんさんを説得してここに残したんです。絶対にこの子を見捨てないとれおんさんに誓って」
ほのか「じゃあ、だいき君が言ってるようになんで元気になったのに戻さないんですか?」
みすず「おそらく手持ちに戻さないのは、マンタインの事を考えてだと思います。今は元気ですけど、もし手持ちに戻してまた元気がなくなったら、れおんさん一人では中々キツいものがあります。
バトルも前みたいにできないだろうし、泳ぐ事もようやくできるようになったくらい。それなら、ここにいた方がまだマンタインのためになると考えているのかもしれないです」
だいき「なるほど。確かに突然また泳がなくなったら、れおんさんも気が気じゃないよな」
ほのか「ゆっくりでも治っていってるみたいだから、ここの方がマンタインにもれおん君にも安心なんだろうな」
みすず「私が毎日必ずマンタインに泳ぎ方や少しでもなにか技を出させるようにしてるんです。動くなら少しでも動かした方がマンタインにとって大切な事ですから」
ターナ「そのおかげでマンタインも元気になったのね。ありがとう、みすずちゃん」
みすず「いいえ、私はただ放っておけなかったんです。とってもいい子なのに、このままなんて絶対に嫌だと思って」
マンタイン「キュ〜」
ザバァ!
れおん「おお、自分から上がってくるか。どうした?マンタイン」
マンタイン「クゥ……」
れおん「……ああ、久しぶりにやるか。よいしょっと」
れおんは自分の方へマンタインを動かして、お互いの頭をくっつけた
マンタイン「クゥ〜」
れおん「これが好きだったもんな。懐かしいなぁ」
だいき「凄え。あれって何か意味あるの?」
ターナ「私も知らないわね。みすずちゃん、どうなの?」
みすず「あのマンタインだけがやりたがるんですけど、頭をくっつけるとあの子落ち着くみたいなんです。なんでかはわかりませんが」
ほのか「そうなんだ。でも、可愛い。私もやってみたいかも」
ターナ「気持ちはわかるけど、今は二人だけにしてあげましょう。みすずちゃん、私達はそろそろ出るわ。ありがとう」
二人「ありがとうございました」
みすず「またいつでも来てくださいね。あ、もちろんジムでもお待ちしてますね」
だいき「ねえ、ターナさん。れおんさん置いてきちゃったけどいいの?」
ターナ「ええ。元から一緒に行動するわけじゃなかったもの。それに、彼のモンスターボールも揺れてたわ。きっとゴルダック達もマンタインに会いたがってるんだわ。もう少しすると騒がしくなるだろうから、私達は先に街の観光しちゃいましょう」
ほのか「わかりました。観光楽しみ」