夜、ほのかの家
れおん「すみません。わざわざ泊めてくださるなんて」
ほのかの母「いいんですよ、れおんさん。ほのかがお世話になってたんです。ぜひ我が家のように寛いでいただいて大丈夫です」
れおん「ハハ……。ありがとうございます」
ほのかの父「れおんさんはゴルダックがパートナーなんですよね。しかも色違いとお聞きしてます。少し見てみたいのですがいいですか?」
れおん「全然構いませんよ。ゴルダック、呼ばれてるぞ」
ゴルダック「ぐわ」
ほのかの父「ほう、これが色違いですか。近くで見ないとわかりませんね。確かに少し青がかってます」
ほのか「そういえば、ゴルダックとれおん君っていつ会ったの?前にコダックの時からって聞いてたけど」
れおん「俺がこいつと初めて出会ったのは俺が3〜4歳の時だな」
ほのかの母「まあ!そんな早くからだったんですか。ムンナちゃんよりずっと早いじゃない」
ほのか「まだ野生だったんだよね?どうやって仲良くなったの?」
れおん「少し曖昧なんだが、確か俺の家の近くに海があってな。いつもそこで遊んでたんだが、その砂浜に色違いのコダックが一人で座ってたんだ」
ほのかの父「色違いのコダック。それがこのゴルダックなんですね」
れおん「はい。それを俺が誘って一緒に遊ぶようになったんです。一番の始まりはそこですね。お前の方が覚えてるんじゃないか?」
ゴルダック「ぐわ」コク
れおん「そこから友達になって、俺が大きくなったらパートナーになってほしいとこいつにお願いして、誰にもゲットされないと約束したんです。今思えば無茶苦茶ですよね」
ほのか「そんな事ないと思う。すごく素敵だよ。だってここにゴルダックがいるって事はその約束が叶ったって事だよね」
れおん「まあ……そういう事だけどよ」
ほのか「いいなぁ。私も初めからそうやって仲良くなりたかった」
れおん「ムンナとはどうやって出会ったんだ?ここら辺にはいないポケモンだぞ。ムンナはマボロシ山の周辺に住むポケモンだ」
ほのかの父「ムンナは私が仕事でレイロウシティに行ったんです。その時にマボロシ山に友達と誘われて行ったんですが、そこで偶然子どものムンナを見つけまして。そこでゲットしてほのかにプレゼントしたんです」
ほのか「私が昔からポケモンほしいって言ってたんです」
れおん「なるほどな。ただ、ムンナは人とあまり仲良くするポケモンじゃない。今みたいになるには苦労したんじゃないか?」
ほのかの母「流石れおんさん。その通りなんです。最初は怖がって怖がって、全く動こうとしなかったんです」
ほのか「懐かしい、よく覚えてるよ。フーズもあまり食べてくれなくて私達がいなくなってから食べてたもんね」
ほのかの父「私はポケモンの性格に詳しくありませんから、まさかこんなに怖がられるとは思っていなくて。ほのかには悪いことをしたと思っていたんです」
ほのか「私も早く仲良くなりたくて、ずっとムンナに引っ付いてたんです。ムンナは多分嫌がってたのかな?」
ポン!
ムンナ「ムムゥ!!ムゥ!ムナ!」
ムンナが突然出てきてほのかに貼りついた
ほのか「ムグ…。ムンナ、どうしたの?」
ムンナ「ムゥ!ムンナ!」
れおん「ハハ!自分のこと話されて恥ずかしくなったのかもな」
ほのかの父「おや随分大きくなったね、ムンナ。しかもサイコウェーブも出さなくなって。成長したんだねぇ」
ほのか「バトルもたくさんしたもんね。今レベルいくつだっけ?」
れおん「これ使うか?」
れおんは鞄からポケモン検査機を出した
ほのか「あ、借りてもいいですか?」
れおん「ああ、ほら。頭に当てるだけだからな」
ほのか「えっと、ムンナはレベルが29、特性がシンクロ。技がサイケこうせん、月の光、さいみんじゅつ、あくむだって」
ほのかの母「あら、そんなに強くなったのね。私のクルマユちゃんといい勝負じゃない」
ほのかの父「ムンナはどうやって進化するんだったかな」
れおん「ムンナは……。ほのかちゃん、知ってるかい?」
ほのか「うん!ムンナは月の石っていう特別な石が必要なんだよね。どこにあるかわからないけど」
れおん「正解だ。売られてないし、確かな場所も存在しないから結構珍しい石の一つだ。ただ、マボロシ山にその石がたまに落ちているとは聞いた事がある。レイロウシティから進んだ先にあるから、騒動が収まったら行ってみようか」
ほのか「え?また一緒に旅してくれるの!?」
れおん「ああ。だいきもよかったら連れて行こう。俺もなんだかんだで楽しかったからな」
ほのか「やったー!」
ほのかの母「いいんですか?れおんさん。ほのかがまた迷惑かけるかもしれないですよ?」
れおん「迷惑なんて一度もかけられてないですよ。一人で旅するのは慣れてますが、やはり誰かいた方がこちらとしても楽しいです」
ほのかの父「それならぜひまたお願いします」
ほのか「そういえばお父さん。昼に海に行ってたよね?海が変だったの?」
れおん「あ、それは俺も気になります。力になりますよ」
ほのかの父「そうか。れおんさんなら何かわかるかもしれませんね。実は最近海が少し荒れる事が多いんです。ここら辺は穏やかな海域で、荒れる事なんて台風が近づかない限り無いのですが」
れおん「ふむ……。確かにここら辺は波の流れ方からしても荒れるような事はあまりありませんよね。何か他に変化はありますか?」
ほのかの父「他に……。気のせいかもしれませんが、野生のポケモン達がよく海上にいる気がします。関係ないかもしれませんね」
れおん「…………いや、わかりません。もしかしたら海底で何か起こっているのかもしれません。明日午前だけなら俺も時間があります。俺も漁に行きますよ」
ほのかの父「本当ですか?忙しいのにありがとうございます」
れおん「気にしないでください」
ポン!
ブイゼル「ブ、ブイ〜」
ほのかの父のモンスターボールから突然ブイゼルが出てきた
ゴルダック「ぐ?ぐわ」
ほのかの父「あ!ブイゼル、勝手に出てきちゃ駄目じゃないか」
ブイゼル「ブイ……」
ほのかの母「あら珍しい。ゴルダックが気になったのかしら」
れおん「お父さん、ブイゼルを持ってたんですね。女の子ですか」
れおんの父「はい。漁を手伝ってくれるいい子なんです。いつもは大人しいんですが」
ほのか「え。ブイゼルって女の子だったの?知らなかった」
れおん「どうせなら。えっと、スマホで」
シュン!
れおんの目の前にモンスターボールが現れた
ほのかの母「え!?れおんさんの前にボールが」
ほのか「あ、それって前にジュンサーさんに借りてたやつ。れおん君持ってたの?」
れおん「この緊急事態用に一定期間トップトレーナー全員に貸し出してくれたんだ。さて、フローゼル。お仲間だぞ」
フローゼル「フロー!フロ?」
ブイゼル「ブイ!!」
ブイゼルは目を輝かせてフローゼルを見ている
ほのかの父「おお!フローゼル!ブイゼル、こうなりたいか?」
ブイゼル「ブイー!」
ほのか「アハハ。尻尾回してる。可愛い」
れおん「どれどれ、ブイゼル少し見させてくれ」
れおんはブイゼルを観察し、触り始めた
れおん「………よし、ありがとな。バトルは得意じゃないみたいですね。泳ぐのもできるようですが、早くはないって感じですかね」
ほのかの母「触っただけでわかるんですか。流石トップトレーナーですね」
ほのかの父「そうなんです。基本魚達を追い込んでくれるくらいで、バトルはほとんどやった事ないです。泳ぐのもその時くらいで後は浮いている程度なんです」
れおん「ブイゼル、泳ぐのは好きか?」
ブイゼル「ブイー。ブイ、ブイ」
れおん「じゃあ浮かぶ方が好きか?」
ブイゼル「ブイ!」
れおん「ハハ、そうか。それなら仕方ないか。進化はまだかかりそうですね」
ほのかの父「そうですか。まあそんな気はしてました」
れおん「まあブイゼルの方が可愛いし、いいと思いますよ」
フローゼル「フロ?」
フローゼルはかまいたちの構えを取った
れおん「待て待て、フローゼル。家の中でそんな技打とうとするな。お前も充分可愛い」
フローゼル「……」
ほのか「凄い嫌そうな顔してるよ。れおん君が変な事言うから」
れおん「な、何だよ。褒めただろ?怒るなって。ほら、戻れ」
ほのかの母「あらもうこんな時間。そろそろお風呂に入って寝ましょう」
ほのか「本当だ。気づかなかった」
ほのかの父「それではれおんさん、明日お願いします」
れおん「はい。任せてください」