じゅん「さて作戦だが、まずあいつらからしたらこの街の何を狙ってくると思う?」
れおん「そりゃあこの街といったら物資ですよ。何でも揃いますからね」
じゅん「そうだ。だから俺達は商店街を中心に守る方がいいと考えている」
ターナ「そうね。狙うとしたらそこだわ。でも、この街に出入りするには、必ず街の北か南にあるゲートを通らなきゃいけない。そこを封鎖した方が早いんじゃないかしら?」
れおん「確かに。じゅんさん、それは駄目なんですか?」
じゅん「街の皆にもコスモ団の存在や脅威を知っていればそれでもよかったな。だが、まだこの事は公にされてない。
だから封鎖なんて露骨な事したら街の皆にも怪しまれるし、コスモ団からしても寄り付かなくなる。今回は少しデメリットが大きい。それに来ると確定すらしていない。だから俺達は、まだ警戒程度に留めておく事しか出来ない」
ターナ「なるほど。わかったわ。でも、警戒するにしてもこの街はレイロウシティほどじゃないけどそれなりに広いわ。何か作戦はあるの?」
れおん「妥当な案だと見回りとか聞き込みとかですか?」
じゅん「れおんの言う通りだな。人の数だけ情報があるとも言われている。あちこちで聞けば何か発見があるかもしれない。三人でまず見回りするか」
二人「了解」
エステロ商店街 ボリオスエリア
れおん「商店街の北側だな。誰でもいいから聞いてみるか」
じゅん「待て、れおん。ここは店の人に聞いた方がいい。俺もそうだが、店をやってると客の事をよく見てるし、周りも気にしている。引き出せる情報は多いと思うぜ」
ターナ「へえ、そうなのね。確かにお店とかで買おうか悩んでると決まって店員さんが話しかけてくるのよね。やっぱり見てるとそういうのがわかるものなのね」
れおん「じゃあ少し営業中だが失礼して聞いてみるか。すみません」
男性店員「いらっしゃい、兄ちゃん。何か用事かい?」
れおん「少しお尋ねしたい事があるんですが、最近商店街で何か変化とかありませんでしたか?」
男性店員「変化?うーん………。悪いな、特に思い当たらねえ」
れおん「それならよかったです。ありがとうございました」
数軒聞き回った後
ターナ「あ、れおんさん。どうだった?私は駄目だったわ。騒いじゃってあまり話にもならなくて」
れおん「ターナさんはそうだよな。まあ仕方ないな」
じゅん「二人とも何も無かったみたいだな。そうだ!この先に街唯一のポケモンフーズ専門店があるんだ。そこならトレーナーなら誰しも行くだろうし、行ってみるか」
ターナ「ポケモンフーズ専門店。そんなのまであるのね」
れおん「珍しいな。俺も少し買い足しておこうかな」
ポケモンフーズ専門店 ラッチェ
お店の前では茶髪の女の子が元気に声をかけていた
女の子「いらっしゃいませー。あ!じゅんお兄ちゃんだ!ママー、お姉ちゃん!じゅんお兄ちゃんが来たよー」
奥から長い茶髪の女性がニコニコしながらやってきた
さよ「のの、教えてくれてありがとう。じゅんさん、今日はどうされましたか?まあ!ターナさんまで!?」
じゅん「こんにちはだな、さよさん」
ターナ「初めまして」
まい「あ、この人も見たことある。というか、三人ともトップトレーナーじゃない?」
さよの隣には短い茶髪の女の子がいた
れおん「初めまして、俺はれおんだ。こう見えて水タイプのトップトレーナーなんだ。よろしくな」
のの「お兄ちゃんもお姉さんもじゅんお兄ちゃんみたいに凄い人?」
ターナ「ええ、そうよ。じゅんとはお友達なの」
じゅん「今日は少し聞きたい事があって来たんだ。最近この街で何か変わった事とかあるか?人が減ったとか」
さよ「変わった事ですか……。何かあるかしら」
まい「うーん……。気のせいだと思うんだけど、お客さんが減った気がする」
のの「あ!それ私も思った!」
さよ「あら、本当?私は全然気付かなかったわ」
のの「あとあの人少し前から来てない!ほぼ毎日来てたナエトル連れたおじいちゃん!」
さよ「言われてみれば……。まあ、歳だったし外に出歩きにくくなったのかもしれないわ」
じゅん「ふむ……。覚えておくな。教えてくれてありがとな、のの、まい」
ターナ「とっても役に立ったわ」
まい「本当?こんな変なので大丈夫なの?」
れおん「そんな事ないさ。あまり気付きにくい所だ。よく見てたな。お店のお手伝いもして偉いな」
のの「えへへ、ののはお母さんの役に立つの!」
ターナ「あら、とってもいい子ですね。可愛い」
さよ「あ、ありがとうございます、ターナさん。のの、恥ずかしいからやめて」
じゅん「それじゃあまた何かあったら教えてくれ。じゃあな!」
れおん「客足が減った………か。確かに関係ない気がしなくもないが」
じゅん「まあ頭の片隅に置いておこう。もしかしたら本当に何かあるかもしれないしな」
ターナ「姉妹でお手伝いなんてとっても偉かったわ」
じゅん「あの子達には親父がいなくてな。女手一つであそこまで育ててるんだ。だから、俺が少しだけ気にかけてるのさ」
れおん「そうか。二人とも見た目の割に偉いと思っていたが、そういう事か。さよさんだったか。大変だっただろうに」
ターナ「まあ仲良くやってるしきっと大丈夫よ。さて、次はノートスエリアに行ってみましょう」
エステロ商店街 ノートスエリア
じゅん「ここでも聞き込み開始だな。三十分くらいしたらまたここで落ち合おうぜ」
二人「了解」
三十分後
じゅん「ターナ戻ってきたか。お、あっちからはれおんも来たな。二人ともどうだった?」
れおん「俺の所はどうやら店が休みになっている場所が多かったですね。開いている店に聞いたら何やら店主がいなくなったとか言ってました」
ターナ「私はそこまでじゃなかったけど、お客さんの減少があるらしいわ」
じゅん「ふむ。俺も大体そんな感じだった。こっちはどうやら相当変化あるようだな。ここまで来ると偶然には思えない」
れおん「そうですね。この街にもやはりコスモ団が」
ターナ「人を拐って何してるのかしら。必ず見つけないと」
じゅん「そうだな。必ず尻尾を掴んでやる」
しかし、三日経っても怪しい人は見つけられず、いなくなったという報告だけがれおん達に届いていた