次の日、霧の森
だいき「相変わらずここは霧が濃くてよく見えないな」
ほのか「れおん君は道自体は単純って言ってたな。えっと、ここを真っ直ぐでしばらく先が右で、その後も右かな」
だいき「………それ、こんな森の中じゃ役に立たないんじゃないか?」
ほのか「…………き、きっと何とかなるよ」
だいき「俺、ここ抜けるだけで一日かかったんだ。大変だったんだぜ」
ほのか「私はれおん君についていってただけだから、詳しくは……」
二人「……………」
だいき「まあ……何とかなるだろ…多分」
ほのか「あ!!そうだ!出ておいで、ミミッキュ!」
ミミッキュ「キュ?」
だいき「何でミミッキュ?」
ほのか「ミミッキュとはこの森で出会ったの。ミミッキュはかなり長い間この森にいたみたいだから、道は詳しいかも。ミミッキュ、ここからガーネシティまでの道ってわかる?」
ミミッキュ「キュ〜………。ミッキュ!」
ミミッキュはしばらく周りを見渡した後、ほのか達の前を歩いていった
ほのか「やった!ミミッキュわかるみたい!」
だいき「おお〜、ミミッキュやるなー!」
二時間ほど歩くと霧が薄くなってきた
だいき「あ、霧が薄くなってる。出口って事だ!」
ほのか「そうみたい。……あ!遠くにうっすらとガーネシティが見えるよ!」
だいき「いや〜、よかった!ほのかに任せてたら、また一日かかるんじゃないかと思ったぜ」
ほのか「う〜!だいき君だって道知らなかったくせに!」
だいき「そりゃあ俺の時は必死だったからよ。覚えてる余裕なんて無かったんだ。ほのかは余裕たっぷりだったのに覚えられなかったんだろ?」
ほのか「そんな風に言わなくたっていいじゃん!だいき君の意地悪!ミミッキュ、先行こ!」
ほのかはミミッキュを抱いて先に走っていった
だいき「え……。ま、待ってくれよほのかー!俺が悪かったってば!」
ガーネシティ ポケモンセンター内
ほのか「…………」
だいき「……な、なあ、ほのか。この通り。からかって悪かった」
だいきは拗ねてるほのかに向かって精一杯謝罪している
ほのか「………じゃあ、あれ」
だいき「ん?」
ほのかはカフェメニューにあるケーキセットを指している
ほのか「あれ買ってくれたら許してあげます」
だいき「………あ、はい!わかりました!」
ミミッキュ「キュ〜?」
ほのか「……ふふ、少し面白くなっちゃった。ミミッキュは気にしなくて大丈夫だからね」
少しして、だいきがケーキセットを持ってきた
だいき「これで許してくれるか?」
ほのか「うん。まあそこまで怒ってなかったしね。少し面白がっちゃった」
だいき「え!!何だよー!それならそうと言ってくれよな!」
ほのか「意地悪するのが悪いんですー」
だいき「ぐ……」
その時、後ろから誰かが話しかけてきた
ワーグ「なんか見覚えある後ろ姿だと思ったらほのかちゃん達じゃねえか!」
ほのか「あ、ワーグさん!お久しぶりです!」
だいき「ワーグさんだ。どうしてここに?」
ワーグ「そりゃあここ、ガーネシティは俺の街だからな!どうしてここに、は俺の質問だぜ」
ほのか「私達れおん君に旅がまた始められるって聞いて、レイロウシティで待ち合わせする事になってるんです」
だいき「そう。だからその日に間に合うように、ギッタンシティからここまで来たんだ」
ワーグ「マジかよ。何事もなかったようでよかったが、この時期まだまだ子ども二人だけで旅なんて危ねえだろ。たくっ!れおんのやつ何馬鹿な事考えてんだよ」
だいき「れおんさんは俺達の事を子ども扱いしてないって事でしょ!ワーグさんはわかってないなー。俺達はもう子どもじゃないの!」
ワーグ「まだたったの10歳だろうが。何が子どもじゃないだよ」
だいき「子どもだったら一人でここまで来れないしー!」
ワーグ「………ハァ。だいきは本当可愛くねえな。ほのかちゃんを見習えよな」
ほのか「あ、あはは……。ワーグさんはお仕事ですか?」
ワーグ「今までな。夜中の仕事だったんだ。お陰でまだ寝れてねえけどよ。まあ、一日休みだし平気だぜ」
ほのか「れおん君がどうしてレイロウシティに集合って言ったのかわかりますか?」
ワーグ「あー………。それは本人次第だから俺が絶対こうだって言えるもんじゃねえけど、実はれおんは今回の騒動で入院する大怪我になったんだ」
二人「入院!!?」
ワーグ「そう。それでエステロシティで入院しててよ。退院したのもつい数日前だ。それが関係してんじゃねえかな」
だいき「そんな大きな事があったなんて知らなかった。何でニュースとかにならないの?」
ワーグ「ほんの一部だからだ。この騒動はあのレイロウシティの騒動に比べたらまだ被害は少なかった。放っておいたらそれ以上の被害が予想されてたけどな。まあ……要因は他にもあるが」
ほのか「あまり周りに知られてないからニュースにもならないって事ですか。でも、れおん君大怪我したなんて一言も言ってなかった」
ワーグ「まあ、カッコつけたいんじゃねえか?子ども達の前でくらいよ。ま、俺みたいな大人からしたらどっちも変わらねえけどよ」
ほのか「"そういえば"ワーグさんの方が年上でしたもんね」
だいき「"そういえば"そうだったな!」
ワーグ「…………ほのかちゃん、わざとか?」
ほのか「え?何がですか?私、変な事言いました?」
だいき「いやいや、ほのかは何も間違えてないぞ。ワーグさんとれおんさんが同い年のように見えるのは仕方ないって」
ワーグ「よーし、だいき。お前は確実に馬鹿にしてるな。大人を馬鹿にしてるとどうなるか思い知れ!」
ワーグはだいきの脇に手を入れくすぐり始めた
だいき「ギャア!アハハハハハ!!!や、やめて!!アハハハハ!!」
ワーグ「おりゃあ!!大人を舐めるなー!!」
だいき「アハハハハ!!い、息が……アハハハハハ!!」
ほのか「ワ、ワーグさん!皆さん見てますから、あまり騒がしくしたら駄目ですよ!」
ワーグ「おっと、そうだったな。それじゃあ残念だがこれくらいにしておいてやろう」
だいき「ハァ…………ハァ………」
ワーグ「そうだ。この後、ほのかちゃん達はレイロウシティに向かうのか?」
ほのか「はい。ゆっくりしてもいいんですけど、早めにレイロウシティに着いた方がいいかなって思って」
ワーグ「なら、短いが俺がレイロウシティまで護衛してやるよ。何もないとは思うが、何かあったら困るからな」
ほのか「いいんですか?さっきまだ寝てないって」
ワーグ「別に今日一日休みなんだ。少しくらいなら大丈夫だぜ」
ほのか「ありがとうございます」
ワーグ「ほら、だいき。さっさとほのかちゃんみたいに感謝しろよ」
だいき「ハァ……くそ、こんなやつが大人とか信じらんねえ…」
ワーグ「仕方ねえな。ほら、一緒に行く時にくすぐりはもっとしてやるから光栄に思っておけよ」
だいき「ふざけんな!!絶対近寄らねえからな!」
ほのか「それじゃあジョーイさんに預けてたポケモン達をもらいに行ってきますね」
だいき「あ、待てほのか!俺をこんなのと二人きりにすんな!俺も行く!」
ワーグ「……やれやれ、嫌われたか」