窓と扉に手をかける   作:もけ

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名前考えるの苦手なんですが、孤児院という設定上多数のオリキャラを出さなくちゃいけなくて考えるの大変でした。とりあえず7人考えてある。全員出せるかは謎……。


孤児院にて

「……いっぱいなの」

 

「なのはちゃんが手伝ってくれたおかげだよ」

 

「そ、そんな事ないです。真さんが上手だから」

 

「ううん、さっきやった時より断然多いもん。なのはちゃんが集めてくれたからだよ」

 

「そ、それなら、嬉しい、です」

 

 真っ赤になって照れるなのはちゃん。

 

 パフォーマンスが終わり、おひねりを集めて回ったなのはちゃんの持った帽子の中には午前中の倍近い額の金額が集まっていた。

 

 ちなみになのはちゃんにはおひねり回収係以外にもパフォーマンス中の道具の投げ渡しも手伝ってもらった。

 

 運動は苦手だと言ってたけど、空間の把握が得意なのか投げ渡しはちょっと練習したら問題なく出来るようになった。

 

 いい助手を手に入れたかもしれない。

 

「いつもなら後1、2回してくとこだけど、今日は色々やる事もあるから移動するよ。なのはちゃん」

 

「は、はい」

 

 荷物を片付けて、一旦孤児院に引き返す。

 

 道すがら、なのはちゃんの事やお店の話をする。

 

「へぇ~~、なのはちゃん6歳なんだ。じゃあ来年は小学校だね ―――――― そういえばお店はどの辺にあるの? ―――――― ふぅ~~ん、名前は? ―――――― 翠屋? ―――――― ………… ―――――― えっと、確かなのはちゃんの名字って高町って言ってたよね? ―――――― そっか、そうだよね。ごめんごめん」

 

 『高町なのは』に『翠屋』か~~~~、うん、『魔法少女リリカルなのは』の主人公じゃんっ!!!!

 

 いや、全力でボケじゃないです。

 

 アニメの絵と現実の生身だと違い過ぎるって。

 

 しかも私服だし、まだ6歳だし。

 

 これだけ違えば『世界の窓』が上手く反応しないのも納得だよ。

 

 あ~~、こんな出会い方は予想外過ぎる。

 

 うろ覚えだけど、なのはが1人でたそがれてる公園って、もっと近所の小さい公園じゃなかったっけ? 

 

 自分で言ってた事だけど、確かに未来は不確定だわ。

 

 まぁ、かと言ってこのままサヨナラなんて出来るわけないし、するつもりもないけど、どうするかね。

 

 いっそ、魔法について先に話しちゃうのもアリかも。

 

 そこは、うん、まぁ、上手くいけるかな。

 

 なのはちゃんとの会話は続けながら、ポーカーフェイスで大混乱を落ち着かせているうちに孤児院に到着。

 

「さぁ、なのはちゃん。ようこそ、我が家へ」

 

「え、ここって……」

 

「そ、孤児院。みんないるかもだけど、気にせず入って」

 

「は、はい。お邪魔します」

 

 微妙な反応のなのはちゃん。

 

 まぁ、自宅に招待していきなり孤児院だったらそりゃあびっくりするよね。

 

 本人は気にしてないんだけど。

 

 なのはちゃんを連れてとりあえず自分の部屋に通す。

 

「飲み物持ってくるついでに少し話してくるからちょっと待っててね」

 

「えっと、お構いなく?」

 

「うん、合ってる合ってる」

 

 私立の小学校に通う事になるだけあって礼儀正しい子だ。

 

 本人の気質と親の教育がいいんだな。

 

 感心しながら2つ隣りの律姉の部屋をノックする。

 

「律姉いる?」

 

「真?入っていいよ」

 

 部屋に入ると、律姉は机に向かっていた。

 

 勉強でもしてたのかな。

 

 律姉は中学1年生の13歳、O型、細身でそこそこ身長があり、髪は後ろで1つにまとめている。

 

 みんなのお姉さん的存在で、真面目で厳しい委員長タイプだけど、その裏にちゃんと優しさがあるのでみんなに好かれている。

 

「どうしたのこんな時間に。いつもならまだ公園だよね?」

 

「うん、ちょっとお節介焼きたい子がいてさ」

 

「女の子?」

 

「どういう意図で聞いてるか知らないけど、うん、高町なのはちゃん、6歳」

 

「迷子だ」

 

「ハズレ、それよりも厄介。それで律姉に協力して欲しい事があるんだけど」

 

 そこで律姉の顔が悪戯を思い付いた顔になる。

 

「私、美味しいケーキが食べたいな~~」

 

「それなら問題なし。てか、問題がそれ」

 

 後でお店に行ってみるつもりだしお土産に丁度いい。

 

「よく分かんないけど、とりあえず話してみて」

 

「うん、なのはちゃんの家が翠屋っていう喫茶店をしてるんだけど、お父さんが入院しちゃってね。パティシエのお母さん、高校生のお兄さん、中学生のお姉さんが何とか切り盛りしてるらしいんだ。で、まだお手伝いできないなのはちゃんは1人ぼっちというわけ」

 

「ふんふん、それで?」

 

「なのはちゃんは何とか家族の役に立ちたいって言ってて、だから応援してあげようと思ってさ。僕のパフォーマンスに混ぜてお店の広報活動をさせてあげようと思うんだ」

 

 そのために今日はとりあえず体験してもらったのだ。

 

「うん、いいんじゃない?でもそれだと私関係なくない?」

 

「うん、律姉に頼みたいのはその先の話で、もし広報活動が上手くいけば今よりも忙しくなるわけで、それは嬉しい悲鳴なんだろうけど、負担が増えるのも確実で、まだ先方と話してはないんだけど、こっちからの提案として臨時のアルバイトを雇ってもえないかと考えてるんだ」

 

「平日なら別だけど、私は土日は無理だよ?」

 

 律姉は中学に上がってから、知り合いの本屋さんで土日アルバイトさせてもらっている。

 

「うん、知ってる。だから友達に暇してて喫茶店で短期のアルバイトしてみたい子がいないか聞いてみてもらえないかと思ってさ」

 

「あぁ、なるほどね。うん、いいよ。聞いてみる。すぐ?」

 

「うん、できたら5時か6時までに」

 

「了解」

 

「ありがと、律姉。待遇とか、そもそも雇えるかは先方に聞いてみないと分からないけど、こっちは提案する側だからね。少しでも情報まとめておきたいんだ」

 

「じゃあ、返信まとめたら送っとくね」

 

「よろしく」

 

 うちの孤児院では小学生以上はみんな携帯を持っている。

 

「そっちもケーキよろしくね」

 

「うん、後で行ってくるよ」

 

 これでOKかな。

 

 一仕事終えた気分でキッチンに向かい、ジュースを持って部屋に戻る。

 

「お待たせ」

 

 声をかけながら扉を開けると、輪っかのジャグリングをしていたなのはちゃんは驚いて落としてしまった。

 

 3個か、いきなりで上手いもんだな。

 

 

「ごめんさない。勝手に」

 

「いいよ、気にしないで。興味あるの?」

 

「えっと、はい、楽しいです」

 

「そっか」

 

 興味を持つのはいい事だ。

 

 ジュースで喉を潤してから本題に移る。

 

「それでは、なのはちゃん。今日の夜にお母さんとお話させてもらおうと思ってるんだけど」

 

「お母さんとお話するんですかっ!?」

 

 なぜにそこで驚くかな。

 

 O・Ha・Na・Shiじゃないよ?

 

「うん、そりゃあね。なのはちゃんがお店をアピールする手段とか決めないといけないからね」

 

「そ、そうですか」

 

 何か引っかかる感じだな。

 

「何か気になるの?」

 

「いえ、あの、迷惑にならないかなって」

 

「お母さんに?」

 

「……はい」

 

 何て言うか、この時点でもうかなりネガティブになっちゃてるんだな。

 

「大丈夫だよ。なのはちゃんが家族のために何かしたいって言ったら喜んでくれると思うよ」

 

「そうかな」

 

「そうだよ」

 

「そうだといいな」

 

 少しは吹っ切れたみたい……かな?

 

 とりあえず進めよう。

 

「でね、今日やったパフォーマンスの最後にチラシを配ったり、宣伝タイムを挟もうと思ってるんだけど、とりあえず帰るまでまだ時間があるから、これからなのはちゃんにはチラシの原案を作ってもらおうと思います」

 

「は、はい。頑張ります」

 

「じゃあ、とりあえずノートに何個か適当に書いてみようか」

 

 しかし、これがいきなり難航した。

 

 なのはちゃんはこういう感性が潔いというか、勇ましいというか、とりあえず女の子らしくないのだ。

 

 シンプルイズベストみたいな。

 

 分かり易いけど、ケーキが売りの喫茶店がこれではいかんだろうという事で、助っ人を頼む事にした。

 

「えっと、佐々木マトです。初めまして、なのはちゃん」

 

 読書中だった小学5年生で2個上のマト姉を部屋から拉致ってきました。

 

 マト姉は引っ込み思案というわけではないんだけど自己主張が弱く大人しい感じで周りに置いてかれるタイプだけど、そっと手を差し伸べてくれたり気付いたら手伝ってくれてたりとそよ風の様な優しさを持った人だ。

 

 B型、身長も体型も平均くらいで、最近胸が成長し出したらしい。

 

 髪は三つ編みにしてる事が多いけど、気分で日によって変わる。

 

 小物とか女の子らしい可愛い物が好きで、律姉曰くセンスがいいそうだ。

 

 つまり助っ人には最適。

 

 最初こそ緊張してたなのはちゃんだけど、マト姉の柔らかい雰囲気にそれもすぐ解け、男の入れないキャッキャウフフな女の子特有の雰囲気を作り出してチラシ作りをしていた。

 

 暇だった僕は後をマト姉に任せ、なのはちゃんを加えたパフォーマンスの構想に取りかかる。

 

 せっかく助手がいるんだから1人じゃ出来ない奴がやりたいよね。

 

 それで見栄えがして、なのはちゃんが目立てるもの。

 

 うん、こんな感じかな。

 

 よし、設計図を書いてっと。

 

 携帯を取り出し、

 

「あ、京兄? ―――――― 幸兄もいる? ―――――― 明日時間あるかな? ―――――― ちょっと個人的なアルバイトお願いしたいんだけど ―――――― うん、そう ―――――― OK、ありがと。夜にでもまた詳しい話するよ ―――――― うん、それじゃあ」

 

 当日運ぶのは、高町家のお兄様にお願いしよう。

 

 ところで、ここが『魔法少女リリカルなのは』に類似した世界なのは分かってるけど、恭也さんはどん性格なんだろう。

 

 バトルマニアとか、重度のシスコンとかのネタがあったと思うけど、原作は違ったような……。

 

 まぁ、一人の人間として、なるべく変な先入観を持たないように気を付けよう。

 

 ここは現実世界なんだから。

 

 でも、永全不動八門一派と御神真刀流小太刀二刀術の使い手なのかどうかは気になるところだな。

 

 僕自身が稽古つけてもらいたいとかは全く微塵も思わないけど、もしなのはちゃんが魔導師になることになったら、その時は護身のために基本的な事だけでも教えてもらえるようにお願いしたいからね。

 

 原作通りならなのはちゃんは砲撃魔導師。

 

 でも近付かれた時の用心も大事だと思うんだ。

 

 素人の自己流じゃ限界があるだろうし。

 

 まぁ、その辺の事はなのはちゃんがもう少し大きくなってからだけどね。

 

 




自分で想像してみてもアニメの絵と実写はなかなか一致しないだろうと思っての展開だったのですが、先日『タイガー&バニー』の舞台のライブビューイングを見に行った際にこの考えは変わりました。ネーサン、マジでネーサンだった。他の出演者も演出も凄くて、とりあえずDVDは買います。
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