ソラール提督がいく(改修中)   作:タータ/タンタル

28 / 29
私が望むのは果てなき戦い、そしてその先の滅亡。






即ち超⭐︎展⭐︎開


第二十四話

「今こそ、決戦の時」

周りより高い舞台のさらに高い台に、一人の女性が立つ。

背後には黒い二つ頭の怪物が。

顔は凛々しく、流れるような髪が、周りの白と黒の人々…深海棲艦の少女達を撫でる。

空には大きな鯨のような艤装が浮かんでいる。やはり、彼女の器は余りにも大きい。

「私たちはその先に何を望む?」

見る人が見れば幻想的とも思える光景が目の前に現れる。

「新たな戦いか?抹殺か?それとも名誉か?」

背後の怪物のような艤装が金色に輝き、彼女の周りに着いた。

まるで船のような形。恐ろしい怪物があるべき姿に戻った。

「考えられた奴だけ付いてこい」

そう言うと彼女は後ろを振り向き、台から降りた。

そのまま、進むようだ。

三十人全ての人影は彼女に付いていく。

 

連合艦隊旗艦を務めた後姿は圧巻だった。

 

ーーーーー

 

まさにこの世の終わりだろうか?

ああ、そうだろう。

この世のものではない存在達が陸に上がり、闊歩する。

送り出された『phantasma』達も、陸の人々も。

きっと知る由もないだろう。

 

まるで夢のように、彼女達の歩く様を見るのだ。

 

ある者は二度と帰れなかった故郷を踏み締め。

 

ある者は激戦を広げ散った敵の国に立ち。

 

ある者は人としての体に歓喜の声を上げる。

 

彼女達の喜びは、声にはならない。

 

ーーーーー

 

こうして、日本は大勢の深海棲艦を受け入れる事となる。

 

『第一要塞鎮守府』の本土進軍と‘偶然’重なったそれは、決定的な致命であった。

 

海上防衛に徹した国の政策により、陸上自衛隊は機能を失っていた。いや、その事は関係ないだろう。何せ、彼女達に兵器は効かないのだから。それ故に、海上防衛に徹したのだから。

抵抗は虚しく、国会が占拠され、彼女達の意思を表明させられる事となる。

結果、脱艦娘の風潮は、消え去り。ただ、人々の生活により一層、彼女達の存在が溶け込む事となる。

 

果たしてこれからどうなるのだろうか

 

それを語るのは私の役目では無い。

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無数の『phantasma』が無残に散った。

目の間には亡霊達が立っている。

「…さて、観念しな」

その内の一人が槍を私の顔の目の前まで突いた。

冷や汗が出る。

「残念だが、スパイと言うのはあるものでな。へへっ。こっちには居るんだ。欲しい情報は…」

私は何を言っても無駄だと気付く。

研究結果などが入ったメモリが時折消えていた事を思い出した。

そう言う事だ。

酷く狼狽し、目の前の槍の刃を見つめながらジリジリと後ろへ下がる。

「お前の意思だ。何故?こんな気持ち悪い事をした?」

私は呆気に取られた。

もしかしたら殺されないかもと言う淡い希望にしがみつき、事の発端を話した。

 




オリ設定

友好な深海棲艦
争う事など初めから望んでいない。ただ、戦争という恐怖を。その忘却という更なる恐怖を。
恐れていただけである。

新時代の幕開け
世界で初めて、深海棲艦という恐怖に耐え、味方にした国はないだろう。これを機に、内地で籠もっている人々が広い海に出るだろうか?
だからこそ、今はただ、‘世界’の海の平和を願うだけである。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。