文章力が欲しい……。
女子会と言う名の何かです。
では、第拾壱話どうぞ
誰もが寝ているであろう時間帯、壬生宗紫は正拳突きを何度も繰り返しており、彼の足元には流した汗でできた大きな水溜りがあった。
数百か、数千か、数万か、どれ程正拳突きを繰り返したのか解らないが、自身が満足したのか正拳突きを止めると、気持ちを落ち着けるかのようにゆっくりと深呼吸を繰り返す。
そして、両拳を自身の腰の辺りに持っていくような構えを取り。
「川神流、無双正拳突き」
次の瞬間、膨大な数の正拳突きが一息に繰り出され、何もない空を裂いていく音だけが周囲に聞こえる。
川神流無双正拳突き。武神とまで呼ばれる川神百代が最も使用する技。だが、宗紫の放ったソレは、威力、スピード、正確さ共に、川神百代に匹敵するか、それを上回るものだった……。
「ふむ……。やはり、数十回見たうえでの技の模倣だとこの程度ですか。やはり、もう少し基礎を固めていかないといけませんね。さて、あとは一子さん、ユキ、まゆっち、準、心、英雄、あずみさん、京さん、クリスさんの技もやっていきますか……おや?」
そう言いながら、持ってきていた大きな袋のようなものから、薙刀、弓、矢、日本刀、レイピア、小太刀などを取り出して、色々と準備をしていると側に置いてあった宗紫の携帯電話に着信音が鳴る。
時間も時間であり、疑問に思いながらも携帯電話に表示された『夜行さん』という文字を見て納得し、宗紫は通話ボタンを押して、電話に出る。
「はい、もしもし……お久しぶりですね。しかし、こんな時間にかけてくるとは、普通の人なら寝てる時間帯ですよ」
かかってきた電話相手は知り合いなのか、ちょっとした言葉の毒を吐きつつ返答する。
「しかし、『触覚』でしたっけ? わざわざそれを介して連絡するなんて、珍しいですね……魂の案内仕事は良いんですか? ええ、ええ、知ってますよ。ちょっとした軽いやり取りじゃないですか……それで、どうして電話してきたんですか?」
苦笑いを浮かべながら、当事者間以外が聞いたらあまり理解できないような言葉を言いつつも、宗紫は電話相手の本命の話を聞き、段々と真剣味を帯びた表情になってくる。
「……ええ、分かりました。では」
話を聞き終えると、言葉少ない返答をしてから宗紫は通話を切る。そして、少しだけ明るくなった空を眺めながら軽く息を吐く。
その表情はどこか哀しげな色が浮かんでおり……。
「遂に、総てを捨てないといけない時が来ましたか……」
その寂しげな言葉は空に吸い込まれるような小さな呟きだった……。
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風間ファミリーと宗紫さんと一緒の旅行に行く前日である、今日。
アタシは旅行の準備のために、京と一緒に島津寮の前で、とある人物を待っていた。
「ワン子、だいぶ時間が経ってるけど、行かないの?」
「もうちょっと待って、たぶんあと少しで……」
「おはよう、カズコ」
「おはよう、ユキ。ただ、この抱き着き方はいろいろと問題があると思うわ。色々な意味で」
物凄い勢いで真正面からアタシに向かってジャンピング抱き着きをしてきたユキに対してちょっとだけ文句と言うか、注意をする。
なにせ、今のアタシの状況と言えば、首にユキの腕が回され顔が近く、足も腰に巻きつくかのようにしっかりとホールドされて、ユキとアタシの密着具合が凄いことになっているのだから。
そのせいで、アタシの胸にこれでもかと言わんばかりに、ユキの凶悪すぎる胸が潰れんばかりに押し付けられ、ユキが落ちないようにと支えるように掌をお尻に置いている……え、なに、胸とお尻のこの柔らかさ?! この弾力?! マシュマロみたい……いや、それ以上ね。
「アハハ、カズコ。お胸とお尻、揉まれるのくすぐったいよぉ」
「ユキ、揉んでないわ。ただ、戦力分析を……って、そんなこと大声で言わないで?! 近隣住民の方にあらぬ疑いが!!」
「送信っと」
「京、何を送信したのよ?!」
「え? 宗紫に、ワン子とユキの浮気写真を」
「なんてことをしてくれたの?!」
とんでもないことを言ってくれた京の言葉に戦慄しつつも、アタシはユキを優しく地面におろしてからすぐに携帯電話を取り出して、宗紫に京が送信した写真の状況の理由をメールしようとする。すると、私がメールを打つよりも早く、宗紫からのメールが私の携帯電話に届く。届いたメールの内容を見ると、そこには……。
「え? ユキと、末永く、お幸せに……あ、あはは……」
メールの内容に絶望して、アタシは地面を膝に付き大きく項垂れる。あはは、宗紫に嫌われちゃった……。アレ、可笑しいわね。視界が滲むわ。少し、暗くなってる気もするし。
「送信っと」
「……計画通り」
近くで、京がまたどこかに写真を送信して、ユキがどこぞの腹黒みたいなこと言ってるけど、気にしないわ。
そうよ、まずは宗紫さんにしっかりと連絡を入れれば、解ってくれるはずよ! まだ、宗紫とバージンロードを歩いていないんだから!
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宗紫に、メールを100件ほど送信した後、アタシ、京、ユキは買い物を終えて近くのファミレスに来ていた。
アタシたちの足元には、それぞれ買った日用品や旅行用品、大量のマシュマロが置かれている。
するとおもむろにユキが大量購入した中から一袋だけ取って、開ける。そして、マシュマロを一つ取り出して、京の目の前まで持っていくと、ユキはほんわかした表情を浮かべながら……。
「京、マシュマロ食べる?」
「うっ、マシュマロは今世では、見たくない食べ物……」
「そっか……」
マシュマロを京に拒絶されたユキは寂しそうな表情を浮かべる。でも、ユキ。これには深い事情があるのよ……以前、宗紫を怒らせた京は、お仕置きと称して、宗紫の家に大量にあったマシュマロをひたすら食べさせられたのよ。その結果、京の体重は2キロ、胸は1サイズ増量して……あれ? 体重は増えてるけど、胸も大きくなるなら別に……って、違う、違う。とにかく、見ると気持ち悪くなるぐらいには食べ続けさせられたから、今ではマシュマロが苦手になっちゃったのよね。
けど、宗紫のおしおきかぁ……。
「ねえねえ、京。カズコはどうして、優しい表情したり、怖い表情になったり、真っ赤にしてニヤけたりな、百面相してるの?」
「宗紫とのぬるぬるネチョネチョな妄想してるから」
「そっか。僕とおんなじだ」
「って、私はそんな、ぬ、ぬ、ぬるぬる、ね、ね、ネチョネチョな妄想なんてしてないわよ?!ただ、私の場合、宗紫さんのおしおきって、どうなるのかな? って、考えてただけよ!」
「わんこはまぞ」
「マゾじゃない!」
どこぞの黒いべんぼうみたいな事を言う京に私は思いっきり否定する。ええ、アタシはマゾなんかじゃないわ。ただ、宗紫ならいいかなって思ってただけで……あぁ、駄目。考えるのは止めましょう。このままじゃ、色々と恥ずかしくて死んじゃう。
あと、ユキ? 今は追及しないけど、アタシ、貴方の発言もしっかりと覚えているわよ。
「けど、色々付き合わせてごめんなさい、ユキ。日用品とかマシュマロとか解るけど、下着まで一緒に買わなくてもよかったのに……」
「僕、楽しかったからいいよ。それに胸もお尻も大きくなって、今つけてるのはきつくなってたからちょうどよかったし」
「……は?」
「ユキの何気ない一言が、ワン子を傷つける」
京が何を言ってるのか解らないけれど、え、ユキ、まだ成長するの? もう成長しきって、それじゃないの? アタシなんて、まったく成長しないわよ? いろいろな意味で……。
「これもソウシに毎日、揉んでもらってるからかな?」
「……は?」
「ヒエッ」
今度は京が怯えてるけど気にしない。え、毎日、揉んでもらってる? どういうこと? 私もまだ宗紫とは
「あ、今日買った下着、宗紫に見せるんだ。前回のは、どうして前側に穴が開いてるのか、訳が分からないって不評だったけど、今回は普通のと、透けてるの買ったから大丈夫かな?」
「……は?」
「あわわわわわわ」
京がまゆっちみたく慌て始めたけど、気にしないわ。それよりも……。
「ユキ、久々にキレちゃったわ。河川敷に行きましょう?」
「いいよ。カズコを誰よりも早く、抱きしめてあげる」
互いに笑みを浮かべながら、荷物を持って席から立ち、河川敷に向かう。いまだにあわあわしてる京だけを残して……。
ちなみに、河川敷での対決の後、私はもう一度お店に行って、ユキの言っていた下着を購入した入したわ。べつに変な意味合いなんてないわよ。対決後、ユキに見せてもらったその下着のデザインが可愛いなぁ。って思っただけよ。えぇ、それ以外の理由なんてないわ。
あと、宗紫には明日、色々聞かないと……。メールの返信が無いこととか、ユキの言っていた件に関してとか、色々と、ね。
フフ、フフフ、フフフフフ……宗紫、覚悟しておいてね?
京とユキが仲のいい理由は、後程。
そして、活動報告でアンケート?していますので、どうぞ見てみてください。
感想待ってます。では!