私は、ウォーズ達の前から姿を消した後、報告の為、拠点に戻った。
そして、外へ直接通話できる電話を手に取り、「怪駕」ヘ報告をした。
「怪駕。仮面ライダーウォーズ、やはりあの男が作ったライダーは危険です。」
電話口から怪駕の声が聞こえた。その声は、変声機で男女も分からないようになっている。私は怪駕や他の仲間が誰なのかは知らない。ただ唯一分かることは、全員同じバックルを持っていることのみ…
「だが、今倒すべき存在では無い。それよりも、我々はあの者を早急に見つけ出さなければならない。それを分かっているよな、悪道。」
「ロスト-Yの事ですか…分かりました。」
私は電話を切った。
私は、真紅のバックルを装着し、ダークホッパーキーを左側に装填し、ダークホッパーを2体召喚した。
「異変があったら報告しろ。特にロスト-Yと…ウォーズだ。」
俺達ー康介達は拠点に戻った。
とりあえず、疲れた身体を癒させるためにレイを拠点に迎え入れ、ココアを出した。
一美は、個包装されたクッキーを2、3個差し出した。
「ごめん、ありがとう。ここまでしてくれて。」
レイが俺達に言った。
「気にするな。それより、落ち着いたらでいいから、なんで早苗に乗っ取られていたのか、教えてくれないか?」
俺はレイと向かい合うように座った。一美は先程の戦闘の疲れでソファーに抱きついていたが、レイの話に聞き耳を立てていた。
レイはココアをちょびっとだけ飲むと、口を開いた。
「実は、記憶がないんだ。」
「記憶がない…?」
レイは「うん」と頷いた。
「覚えているのは、あの時、清宮さんに必殺技を放とうとしていた事だけ。後は全く。」
「そうか…」
レイは俺が残念そうな顔をしているように見えたのか、「ごめん…」と言った。
「…まぁ、早苗はどうやら何か知っているようだし、何か知られたくない事があるのだろう。」
しばらく沈黙が流れた。その沈黙を破ったのは俺だ。
「それより、一つ提案があるんだが。」
レイは顔を上げた。
「俺達と戦わないか?この世界を抜け出すには、アイツらと戦うしか他に方法はない。」
レイの顔に笑みがほんの少しだけ浮かんだ。
「うん、こんな僕で良ければ。」
俺とレイは手を取った。
早苗の集団は、巨大なダムの放流口上部にいた。
「ここなら潜伏にはうってつけだ。探せ。」
ダークホッパーとホッパー達が頷くと、ガラスの破片が散らばるように様々な場所に散った。
早苗は先程から自分達を追い回すライダーの気配に気づいていた。
「そろそろ出てきなさい。いるのは分かっているのだから。仮面ライダーバイフー。」
「幹部にしては気付くの遅いんじゃない?」
すると、女の声が聞こえた。早苗は後ろを振り返った。
目の前には、チャイナドレスのような鎧を着込んだ白銀のライダー、仮面ライダーバイフーの姿があった。
「いつからつけ回していた?」
「そうね…鮫島が核心に近づく前、かしら。」
「そんな前から…まぁいい。ここで消し炭にすればいいだけの話だ。」
早苗は、真紅のバックルを装着した。そして、グレーのキーを手に取った。
「変身。」
早苗はバックルの右側にキーを装填、怪しげな変身bgmとともにキーを回転した。
[施錠…]
早苗の身体は炎の牢獄に包まれた。そして、炎の中から刃を突き出し、炎を切り裂いた。
[悪魔ノ覇道…仮面ライダー悪道…]
中から現れたのは、鉛灰色の仮面を着けた悪魔、仮面ライダー悪道だった。
「地獄で苦しみなさい…」
悪道は鉛灰色の刃、悪魔覇剣を手に、バイフーへ迫った。
バイフーは、刃を避けながら後ろにバク転し、脚を高く上げ、蹴りを放った。
悪道はそれを身体を逸らし避けた。
バイフーは間髪入れずに右手でボディーブローをかました。
バイフーは、左脚で飛び上がり、悪道と距離を取った。
「中々やるわね。」
バイフーが悪道に言った。
「確かにな。私の本当の強さを知らないのに、よくここまで対等にたたかえるとはね!!」
悪道は刃を勢いよく振り下ろした。すると、剣先が蛇のように伸び、蛇腹剣になった。
悪道は蛇腹剣を鞭のように操り、バイフーへ次々と斬撃を与えた。
「ぐっ…近づけない…ならこれで!」
バイフーは、深紅のキーを取り出し、ベルトにセットした。
[Fire key!]
すると、バイフーの両腕を炎の籠手が包み込んだ。
「トライ&ゴーで、お前を倒す!」
[Re open!][Frame burst!]
バイフーは、両腕の籠手を悪道向け放った。
「やらせない!!」
悪道は、籠手を蛇腹剣で払い除けた。
その払い除けた衝撃で、周りに巨大な火柱が起きた。
その時、突然山の一角から火柱が起きた。その光景を3人は拠点で見ていた。
「ねぇ!!今山から炎が!!」
一美が二階から降りてきた。
「お前も見たか!」
「何かあったのかな…」
康介とレイもリビングから出てきた。
「様子見に行こうよ、康介バイク出して!!」
「…仕方ない、レイ。留守番頼む。」
康介と一美は玄関から勢いよく出て行った。
「あ、ちょっと!僕も行きたかったな…」
レイは少ししょげていた。
一美とウォーズに変身した康介は、マシンウォーリアーで火柱が出た場所に最速で向かった。
「ちょっと、今何キロ出してるの?」
一美が聞いた。
「今は402km/hだ!」
ウォーズが答えた。
「ちょっと!スピード違反で捕まるじゃん!!」
「警察なんてこの世界にいないだろ!!」
そんな会話をしているうちに火柱が起きたであろう場所の近くに着いた。
「こっからは走るぞ。」
ウォーズはバイクを降り、一美に行った。
「分かった。変身!」
一美はエレクスに変身すると、ウォーズと共に山の深部へ入って行った。
「はあっ!!」
その頃、バイフーと悪道は共に技の出し合いで体力を消費していた。
「ぐっ…見誤ったわね…」
悪道は刃を地面に突き刺し言った。
「そろそろ限界のようね。」
バイフーが悪道に言った。
「それはそっちもでしょ。」
その時だった。一体のホッパーが悪道の元に現れた。
「何かあったのか!」
すると、ホッパーは謎の言語で悪道に言った。
「何!ウォーズがこの山に…」
その時だった。山を登ってきたウォーズとエレクスが現れた。
「ここか…ライダー、が2人…」
「しかも、一体…は、バックルが赤…」
ウォーズもエレクスも疲れ気味に言った。
「ウォーズ、まさかここに来るとは…まぁいい、ここで始末してやる!」
悪道は、刃を蛇腹状にし、振り回しながらウォーズに迫った。
「その声、早苗か!」
ウォーズは避けようとしたその前に悪道に斬られ、崖ギリギリのところに倒れた。
「康介!!」
エレクスが叫んだ。
「あなたも、メガロドンと同じところへ送ってあげるわ!」
悪道はバックルのキーを回した。
[再施錠…][悪道炎舞!]
悪道は灰色の炎を纏った左脚で、キックを放った。
「はあっ!!」
ウォーズはスペシャルに変身しようとしたが、スペシャルキーを落とした。
そして、悪道の左脚がウォーズに突き刺さった。
「ぐはっ!!」
ウォーズは、キックの衝撃でダムからはじき飛ばされ川に向かって真っ逆さまに墜落した。
「うわぁぁ!!」
「康介…」
「あっ…」
エレクスとバイフーは、ウォーズが悪道にトドメを刺されたのを唖然とした見ることしかできなかった。