「あなたも、メガロドンと同じところへ送ってあげるわ!」
[再施錠…][悪道炎舞!]
「うわぁぁ!!」
「康介…」
「あっ…」
僅か10秒程の出来事だ。悪道ー東雲早苗によってウォーズー山田康介は遙か下のダムの水底に墜落してしまった。
バイフーとエレクスー清宮一美は、その光景を見ていることしかできなかった。
「後はお前達だけだ。ここで始末してやる。」
悪道は刃をエレクスとバイフーに向けた。
「康介を…よくも康介!!」
エレクスは銃を構え、怒りに任せて次々と弾丸を放った。
「落ち着け!」
怒りに満ちたエレクスを収めようとバイフーが近寄るが、彼女は手で払い除けた。
弾丸は次から次へと悪道に放たれるが、悪道はそれらを全て蛇腹剣で払い除けた。
「そんな怒りに任せた攻撃など、私には効かない!!」
悪道は剣先をエレクスに向け放った。エレクスは攻撃することばかりに気を取られ、防御するのに一足遅れて、弾かれてしまった。
「大丈夫か!」
バイフーが駆け寄ろうとすると、悪道が炎でその行手を阻んだ。
「2人仲良く、あの世へ行くんだな!」
[再施錠…][悪道炎舞!]
悪道がキーを回し、必殺技を発動させた。
エレクスは立ち上がろうとしたが、炎の鎖がそれを阻んだ。
悪道は、炎の刃をエレクス目掛け放った。その炎の刃は徐々に大きくなり、炎の渦となり迫った。エレクスははっと顔を腕で隠した。
炎はエレクスに激突すると周りを炎で包み込んだ。
「これで2人目…」
悪道がそう呟いたその時。炎の中から人影が2つ見えた。
[full open!][Freeze slash!]
人影の一つは剣を振り下ろし、周りの炎をかき消した。
その人影は一美を庇うように立っていた。
「ウェザー…」
悪道が人影の正体に言った。そこに居たのは、先日まで悪道が乗っ取っていたウェザーの姿だった。
「大丈夫?清宮さん。」
「うん…ありがとう。」
一美は立ち上がった。
「貴様、何故ここに?」
「僕は、戦う。僕を利用した貴女を倒す為に!」
「なら、その戦いに私も入っていいかしら。」
ウェザーの隣にバイフーが立った。
「ここは一緒に戦いましょう。」
ウェザーが言った。
「そうね、私の足を引っ張らないでよ。」
バイフーがウェザーの肩を軽く叩いた。
そして、2人は悪道向け走り出した。
一美はそれを見て自分も変身しようとした。が、一美は何かを感じ、後ろを振り返った。
「今、誰か居たような…」
一美は、康介と共に登った山道を戻り、その違和感の正体を探し始めた。
その頃、川の下流では、康介が岸に流れ着いていた。
康介は気絶しており、意識はなかった。
その姿を見つけたダークホッパーとホッパーは、生死を確認する為に近寄った。
ホッパー達は謎の言語を話しながら、顔を見合わせた。恐らく、「生きているから始末しよう」という内容だろう。ダークホッパーは剣を構え、突き刺そうとしたその時、2人の前を何かが通り過ぎた。
ホッパーはその何かが分からなかった。そして、前に見た時、康介の身体が無いことに気がついた。
「お探しの男は預かった。」
ホッパーは突然聞こえた声に戸惑い、声の主を探した。
「上だ。」
ホッパー達が上を向くと、大木の枝の上に、康介と、彼を抱えた黒に黄色の複眼を持った仮面ライダーが居た。
ホッパー達は、戦闘しようとその木の枝に飛び上がると、黒の仮面ライダーは風のように消えた。
ホッパー達は枝の上に乗ったまま先程の光景に混乱していた。
[KUNOICHI assassin!]
その音と共にホッパーは無残に斬り殺された。
「この件は貸しだな…」
そういうと、黒の仮面ライダーは康介を抱えその場を去った。
その頃、バイフーとウェザーは悪道に苦戦していた。
バイフーは、体力を消費し、無理やり身体を動かしていた。
ウェザーは、体力こそまだあるものの、悪道とはまともに戦えず、剣を振り下ろしては弾かれの繰り返しだった。
「あいつの攻撃、体力、技…全て人間とは思えない…」
「ええ、この場は一旦引いた方がいいかもしれません。」
「さあ、遺言はそこまでだ…」
悪道はベルトのキーに手をかけた。
「私が時間を稼ぐ、あんたは氷で壁を作って!」
バイフーは悪道に一瞬で近づき、右ストレートを放った。
「はい!」
[Blizzard key!]
[Re open!][Freeze storm!]
ウェザーはその隙に剣を地面に突き刺し巨大な氷の壁を作った。
「貴女を仕留めるのはまた今度よ!」
バイフーは高く飛び上がり、氷の壁の内側に入った。
「逃がさん!」
悪道は刃で氷を一瞬で砕いたが、その先には2人の姿はなかった。
その頃、一美は山中で先程の違和感を探していた。
すると、突然声が聞こえた。
「一美、ここは君が来る場所じゃない。今はまだ、君には会えない。」
一美はその声に反応した。
「誰?」
その時、一美に激痛が走った。
一美の目の前には、その声の主である男が一美を抱えていた。
「久しぶりだな、一美…」
悪道が拠点に戻ると、クリアブルーの仮面ライダーがそこに立っていた。
「お前は…絶王。」
悪道は変身を解いた。
「君だったのか、悪道の正体は。」
絶王と呼ばれた仮面ライダーは、ベルトのキーを引き抜いた。
そして、中から1人の男が姿を現した。
「へぇ…絶王の正体は、アンタだったわけか…、北川光司。」
「そういう悪道も、東雲早苗とは…」
「アンタもロスト-Yを?」
早苗は聞いた。
「違うさ、私の任務はウォーズ、エレクスの抹殺。」
「ウォーズは私が殺したはず…」
「まだ死んでいないのさ。水に落ちたぐらいではそうそう人は死なない。ましてや、仮面ライダーなら尚更だ。」
光司は、クリアブルーのキーを眺めた。
皆さんこんにちは、津上幻夢です。
ウォーズ一章、これにて完結です。ここまで様々な出来事がありましたが、とりあえずメインの2人はなんとか生き抜きましたね。
これから先、第二章は敵組織、そして一美の感じた違和感の正体が少しずつ剥がれ始める…かもしれません。
フォース48話を見た方はご存知かもしれませんが、津上幻夢はこの投稿で1、2ヶ月ほど活動休止します。理由としては、これから先忙しくなる可能性が大きくあり、小説投稿が出来なくなるかもしれないので「小説を溜める」為に休止します。なので家の不都合や、重大な理由による休止ではないので…
次回は恐らくウォーズ11話が最初になると思いますが、またその時はよろしくお願いします!!