仮面ライダーWAR-Z[ウォーズ]   作:津上幻夢

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第10話 ジャッジ・デスティニー

「あなたも、メガロドンと同じところへ送ってあげるわ!」

 

[再施錠…][悪道炎舞!]

 

「うわぁぁ!!」

 

「康介…」

 

「あっ…」

 

 

僅か10秒程の出来事だ。悪道ー東雲早苗によってウォーズー山田康介は遙か下のダムの水底に墜落してしまった。

バイフーとエレクスー清宮一美は、その光景を見ていることしかできなかった。

 

 

 

 

「後はお前達だけだ。ここで始末してやる。」

 

悪道は刃をエレクスとバイフーに向けた。

 

「康介を…よくも康介!!」

 

エレクスは銃を構え、怒りに任せて次々と弾丸を放った。

 

「落ち着け!」

 

怒りに満ちたエレクスを収めようとバイフーが近寄るが、彼女は手で払い除けた。

 

弾丸は次から次へと悪道に放たれるが、悪道はそれらを全て蛇腹剣で払い除けた。

 

「そんな怒りに任せた攻撃など、私には効かない!!」

 

悪道は剣先をエレクスに向け放った。エレクスは攻撃することばかりに気を取られ、防御するのに一足遅れて、弾かれてしまった。

 

 

「大丈夫か!」

 

バイフーが駆け寄ろうとすると、悪道が炎でその行手を阻んだ。

 

「2人仲良く、あの世へ行くんだな!」

 

[再施錠…][悪道炎舞!]

 

悪道がキーを回し、必殺技を発動させた。

 

エレクスは立ち上がろうとしたが、炎の鎖がそれを阻んだ。

 

悪道は、炎の刃をエレクス目掛け放った。その炎の刃は徐々に大きくなり、炎の渦となり迫った。エレクスははっと顔を腕で隠した。

 

 

炎はエレクスに激突すると周りを炎で包み込んだ。

 

「これで2人目…」

 

悪道がそう呟いたその時。炎の中から人影が2つ見えた。

 

[full open!][Freeze slash!]

 

人影の一つは剣を振り下ろし、周りの炎をかき消した。

 

その人影は一美を庇うように立っていた。

 

「ウェザー…」

 

悪道が人影の正体に言った。そこに居たのは、先日まで悪道が乗っ取っていたウェザーの姿だった。

 

「大丈夫?清宮さん。」

 

「うん…ありがとう。」

 

一美は立ち上がった。

 

「貴様、何故ここに?」

 

「僕は、戦う。僕を利用した貴女を倒す為に!」

 

「なら、その戦いに私も入っていいかしら。」

 

ウェザーの隣にバイフーが立った。

 

「ここは一緒に戦いましょう。」

 

ウェザーが言った。

 

「そうね、私の足を引っ張らないでよ。」

 

バイフーがウェザーの肩を軽く叩いた。

 

そして、2人は悪道向け走り出した。

 

一美はそれを見て自分も変身しようとした。が、一美は何かを感じ、後ろを振り返った。

 

「今、誰か居たような…」

 

一美は、康介と共に登った山道を戻り、その違和感の正体を探し始めた。

 

 

 

その頃、川の下流では、康介が岸に流れ着いていた。

 

康介は気絶しており、意識はなかった。

 

その姿を見つけたダークホッパーとホッパーは、生死を確認する為に近寄った。

 

ホッパー達は謎の言語を話しながら、顔を見合わせた。恐らく、「生きているから始末しよう」という内容だろう。ダークホッパーは剣を構え、突き刺そうとしたその時、2人の前を何かが通り過ぎた。

 

ホッパーはその何かが分からなかった。そして、前に見た時、康介の身体が無いことに気がついた。

 

「お探しの男は預かった。」

 

ホッパーは突然聞こえた声に戸惑い、声の主を探した。

 

「上だ。」

 

ホッパー達が上を向くと、大木の枝の上に、康介と、彼を抱えた黒に黄色の複眼を持った仮面ライダーが居た。

 

ホッパー達は、戦闘しようとその木の枝に飛び上がると、黒の仮面ライダーは風のように消えた。

 

ホッパー達は枝の上に乗ったまま先程の光景に混乱していた。

 

[KUNOICHI assassin!]

 

その音と共にホッパーは無残に斬り殺された。

 

「この件は貸しだな…」

 

そういうと、黒の仮面ライダーは康介を抱えその場を去った。

 

 

 

 

 

 

その頃、バイフーとウェザーは悪道に苦戦していた。

 

バイフーは、体力を消費し、無理やり身体を動かしていた。

ウェザーは、体力こそまだあるものの、悪道とはまともに戦えず、剣を振り下ろしては弾かれの繰り返しだった。

 

「あいつの攻撃、体力、技…全て人間とは思えない…」

 

「ええ、この場は一旦引いた方がいいかもしれません。」

 

「さあ、遺言はそこまでだ…」

 

悪道はベルトのキーに手をかけた。

 

「私が時間を稼ぐ、あんたは氷で壁を作って!」

 

バイフーは悪道に一瞬で近づき、右ストレートを放った。

 

「はい!」

 

[Blizzard key!]

 

[Re open!][Freeze storm!]

 

ウェザーはその隙に剣を地面に突き刺し巨大な氷の壁を作った。

 

「貴女を仕留めるのはまた今度よ!」

 

バイフーは高く飛び上がり、氷の壁の内側に入った。

 

「逃がさん!」

 

悪道は刃で氷を一瞬で砕いたが、その先には2人の姿はなかった。

 

 

 

 

その頃、一美は山中で先程の違和感を探していた。

 

すると、突然声が聞こえた。

 

「一美、ここは君が来る場所じゃない。今はまだ、君には会えない。」

 

一美はその声に反応した。

 

「誰?」

 

その時、一美に激痛が走った。

 

一美の目の前には、その声の主である男が一美を抱えていた。

 

「久しぶりだな、一美…」

 

 

 

 

 

悪道が拠点に戻ると、クリアブルーの仮面ライダーがそこに立っていた。

 

「お前は…絶王。」

 

悪道は変身を解いた。

 

「君だったのか、悪道の正体は。」

 

絶王と呼ばれた仮面ライダーは、ベルトのキーを引き抜いた。

 

そして、中から1人の男が姿を現した。

 

「へぇ…絶王の正体は、アンタだったわけか…、北川光司。」

 

「そういう悪道も、東雲早苗とは…」

 

「アンタもロスト-Yを?」

 

早苗は聞いた。

 

「違うさ、私の任務はウォーズ、エレクスの抹殺。」

 

「ウォーズは私が殺したはず…」

 

「まだ死んでいないのさ。水に落ちたぐらいではそうそう人は死なない。ましてや、仮面ライダーなら尚更だ。」

 

光司は、クリアブルーのキーを眺めた。




皆さんこんにちは、津上幻夢です。
ウォーズ一章、これにて完結です。ここまで様々な出来事がありましたが、とりあえずメインの2人はなんとか生き抜きましたね。
これから先、第二章は敵組織、そして一美の感じた違和感の正体が少しずつ剥がれ始める…かもしれません。
フォース48話を見た方はご存知かもしれませんが、津上幻夢はこの投稿で1、2ヶ月ほど活動休止します。理由としては、これから先忙しくなる可能性が大きくあり、小説投稿が出来なくなるかもしれないので「小説を溜める」為に休止します。なので家の不都合や、重大な理由による休止ではないので…
次回は恐らくウォーズ11話が最初になると思いますが、またその時はよろしくお願いします!!
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