「お前の父さんって、アトランティス消失の犯人なんだろ。」
「えー、マジで?」
「近寄るなよ…」
「お前は今日から『怪物の子供』だ。」
科学実験都市アトランティスが消失してから半年が経った。あの一件以降、俺を取り巻く環境が変わった。
皆、俺のことを怪物の子供と蔑み、避けた。
父さんはアトランティスの研究部門の偉い人というのは知っていた。アトランティスの完成にも貢献し、未来を創る男と呼ばれていたことも。だが、それは都市の陥落で幕を閉じた。
大人達は、この事態を「何からの実験」とし、その責任を死んだ父さんに擦りつけた。そのことによって、俺や母さんが攻撃の的になってしまった。
俺は、本当に父さんがこの惨劇の首謀者だなんて思わないし、思いたくもない…
私の人生は、あの日、あの惨劇で変わってしまった。
「あの子、随分と物静かになったわね…」
「仕方ないよ、あの一件で全て失ったんだから…」
アトランティスによって家族を失った。父親も、母親も、兄さんも…もっと言えば、住む家も、お気に入りの服も、好きなゲームも…全部。
私は独りになってしまった。
孤独が私を虐めた。でも私は、それに抗おうとしなかった。何もしたくなかった。何をしても、見てくれる人は居ない、褒めてくれる人も居ない。
この空いた心を埋める事は一生出来ないと、そう思った。
私は、とにかくこの世界にいる意義が分からなくなっていた…
「おねえちゃん…ゆうき…」
彼女が壊れたから、数日が経った。
僕は、彼女の為に何かしようと色々考えた。とにかく元気づける為に。
僕は、こんな彼女を…恵理を見たくない。見ていられなかった。
ある時、ふと彼女の隣に座って、こう言った。
「もう…過ぎたことはどうにもできない。愛理さんや悠紀ちゃんの分まで生きるしか…ないよ。」
「…2人の分まで…生きる…そんな事、どうやって…どうやってするのよ!」「返して…あの時を返して!」
僕はこの言葉に何か返してあげる事ができなかった…
「じゃあね、シノブ!また遊ぼう!」
それが最後に聞いた彼女の声だった。
私はその日、誕生日だった。でも、両親は仕事で忙しく、そんな事お構いなしだった。
私が公園で独りで遊んでいると、彼女が声をかけてくれた。
「一緒に遊ぼう!」
「…うん!」
彼女の名はミカ。苗字や名前の漢字は知らない子だけど、私と馬が合うらしく、とても楽しかった。
しかし、それをたった一つの事故で切り裂かれた。
その事故から一週間、世間では「白夜総三」と呼ばれる人物に全責任が押し付けられた。
私はその男ー怪物が憎い…