仮面ライダーWAR-Z[ウォーズ]   作:津上幻夢

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第14話 グレース・ゼロ

「私の友達を傷つけるやつは…許さない!」

 

[Sapphire key!][open!]

[Blue flame!Brave fire!KAMEN RIDER Sapphire ERE-X!]

 

エレクスの身体が蒼炎のように燃え上がり、炎の勇者の鎧に身を包んだ。仮面ライダーサファイアエレクスの爆誕だ。

 

 

「…サファイアキー…君が持っていたのか…」

 

「…私のプレイにシビレなさい!」

 

 

「楽しくなってきたじゃん!」

 

絶王は再び槍を構えた。

 

エレクスは、右腕をベルトにかざした。するとサバイブソードガンとは別の新たな武器が召喚された。

 

[Sapphire blade]

 

その剣は透き通った青をしていた。刀身には6本の鬼の角のようなものが飛び出していた。エレクスが手に取ると、その青が光り始めた。

 

「…はあっ!!」

 

エレクスは剣を絶王に振り下ろした。そして、手前に引き抜いた。

 

絶王は、その攻撃で左肩を痛めたが、そんな事はお構いなしで槍を構えた。

 

[再施錠…][絶王氷槍!]

 

エレクスもキーを回転させ、必殺技をを発動した。

 

[Re open!][Prism ERE-X lightning!]

 

「やあっ!!」

 

「おらっ!!」

 

 

2人の攻撃は、ぶつかり合うと同時に爆発、周りは閃光に覆われた。

 

 

 

閃光が収まるとそこにはエレクスだけがいた。

 

「…逃げられた…」

 

 

 

 

 

一美は拠点に戻った。私がついさっきまで寝ていたベッドでは恵理が寝かしつけられていた。

レイは彼女の姿を見ると、難しい顔に安堵の表情を浮かべた。

 

「よかった…恵理もとりあえず意識はある。」

 

「2人とも無事でよかったよ。」

 

一美は椅子に座った。

 

「ねえ、一つ聞きたいんだけど。」

 

「何?」

 

レイは一美を見た。

 

「前から思ってたんだけど、恵理とレイってやけに親しいよね。友達とはまた少し違うような…なんといえばいいか…」

 

レイは一瞬恵理の顔を見て、話始めた。

 

「恵理とは、従姉に当たるんだ。自分の母さんの兄の子ども。」

 

「へぇ、」

 

「恵理生まれた時期も近かったから、赤ちゃんの頃からの付き合いで、親戚同士集まる時はだいたい一緒にいたと思う。」

 

一美は納得の表情を浮かべた。

 

「僕は、恵理に悲しい顔をしないでほしいし、何か悩みが有れば相談して欲しいと思ってる。けど…」

 

レイは俯いた。

 

「実際はいつも恵理はわざと明るく振る舞ってる。ただでさえボロボロなのに…そんな彼女を僕は見ていられない…」

 

「…恵理に、何かあったの?」

 

レイは一瞬躊躇った。

 

一美はそれに気づき、無理に話せとは言わないよ。と言った。

 

「ううん。話すよ。」

 

レイはそう言った。

 

「恵理には、弟がいるのは知ってるよね。」

 

「うん、確か翔君だっけ?」

 

「そう、でもそれ以外に『姉』と『妹』がいたんだ。

 

「姉と妹…?」

 

 

 

姉は愛理、妹は悠紀。恵理の家庭は6人家族でとても朗らかだった。見ているこっちまでも楽しくなってくる。そんな家族だった。

 

「お姉ちゃん!悠紀!」

 

 

当時8歳で周りから姉妹の中で1番大人っぽいと言われていたが、見えないところでは姉妹にべったりだった。何をするにも一緒に行動していた。

 

だが、それをある事件が引き裂いた。

 

アトランティスの消失。科学実験都市アトランティスが街ごと行方不明になった大事件。大きな街のため、行方不明者も計り知れないほど出た。その中に愛理と悠紀の名前もあった。

 

愛理は中学校に通う為に、悠紀は小学校の遠足でたまたまアトランティスに居た時だった。

 

あの時の恵理の、言葉に表せないほど絶望した哀しみの表情は未だ忘れられない。

 

それからしばらく、彼女はずっと哀しみに暮れていた。僕も心配で時々様子を見に来た。

 

ある時、僕は彼女にこう言った。

 

「もう…過ぎたことはどうにもできない。愛理さんや悠紀ちゃんの分まで生きるしか…ないよ。」

 

「…2人の分まで…生きる…そんな事、どうやって…どうやってするのよ!」

 

「返して…あの時を返して!」

 

その日は追い返されたが、どちらにしろ、あそこで止まっていたところでかけるべき声はなかった。

 

翌日、謝罪の為に再び家を訪ねた。だが、そこには…

 

「いらっしゃい、レイ君!」

 

いつものように振る舞おうとする恵理がいた。

 

 

 

 

 

「そう…だったんだ。」

 

一美が同情の顔をしていた。

 

「少し前、親戚同士で集まった時、夜寝静まった頃、恵理の部屋から泣いている声が聞こえた。でも、僕はそれを見ていることしか出来なかった。」

 

レイは後悔の顔をしていた。

 

「…ごめん、辛いこと聞いて。詫びに何かお菓子持ってくるよ。恵理が起きたら一緒に食べよ。」

 

そう言うと一美は下へ降りていった。

 

 

「起きているんだよね?」

 

レイが一美が居なくなると、言った。

 

「…バレた?」

 

恵理は目を開かせ、起き上がった。

 

「うん」

 

 

「ごめん、恵理。君の事、話してしまって。」

 

レイは恵理に頭を下げた。

 

「ううん。私の方こそ、今までごめんなさい。」

 

恵理は、レイの目を見ていった。

 

「レイ君がこんなに心配していてくれていたなんて…私…」

 

「…ありがとう」

 

恵理は泣きそうな声でレイに言った。

 

 

「いいよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜…

 

 

「はは、まさか2人揃って惨敗とはね。」

 

光司は椅子に座っていた。

 

「…そうね。今回ばかりは油断していたわ。」

 

早苗は壁にもたれかかっていた。

 

「ここで一つ提案がある。」

 

光司は、早苗を見た。

 

「なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

私達は、拠点を変えることにした。居場所がバレた以上、止まる訳にはいかない。

 

少しの荷物と食料を持って、拠点を後にした。

 

もしかしたら、康介が戻ってくるかもしれない、そう思った私達は机の上に、[バレたのでここを去ります]と置き手紙を置いて出ていった。

 

 

「さようなら。」

 

私はそう呟き、後にした。

 

 

 

 

その様子を絶王が遠くから眺めていた。

 

「やっぱりな」

 

 

 

 

3人は、少し前に戦ったダムに来ていた。

 

「この近くに私が昔いた拠点がある。」

 

恵理がダムの湖の辺りを指さした。

 

「よし、行ってみよう…」

 

一美が歩き出しだその時、待ち伏せをしていたホッパーの大群が一斉に襲いかかった。

 

「ぐっ…待ち伏せ!」

 

「とにかく…変身!」

 

[open!][Lightning goddess!KAMEN RIDER ERE-X!]

 

[Sky calamity!KAMEN RIDER WHETHER!]

 

[Fight master!KAMEN RIDER BAIHU!]

 

 

3人は変身すると、すぐさま応撃の体制をとった。

 

ホッパーの数は数十体。更にダークホッパーが2体いる。

 

「数が多い…」

 

「みんなで手分けして戦おう!」

 

一美の声で、3人は、攻撃を始めた。

 

 

 

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