「康介!心配したんだから!!」
一美が康介に泣きついた。
「ごめん…連絡する手段もなかったからさ。」
康介は一美に言った。
「とりあえず無事でよかったよ。康介」
恵理が康介の肩を叩いた。
「八代さんもありがとう。」
レイは忍に言った。
「…あくまで康介について行くと決めただけだ。」
忍はちょっと照れていたが、それを顔には出さなかった。
「しかし、これからどうする。」
今、彼らはがいるのは先程のダムから程近い森の中。居場所がバレるのも時間の問題だ。
「行き先もないし、多分この感じからして私の元拠点も無くなっているだろうし。」
恵理が続けて言った。
「…とりあえず、あの拠点に戻るぞ。」
康介がそう言った時、一美、恵理、レイの3人は正気かという目で見た。
「でも、あそこはもう見つかって…」
「大体、おかしいと思わないのか?アイツらはここの支配者みたいな者だ。そんなアイツらがなんで今まで攻めてこなかった?」
「確かに…」
一美は言い、頷いていた。
「それにどちらにしろアイツらとは戦う運命、いっそのこと誘き出すんだ。」
康介は胸を張って言った。
「という訳で、逃してしまいました。」
早苗は電話越しの相手にそう伝えた。
「…悪道、絶王。お前達は失敗を犯した。本来なら処罰を受ける…が、最後のチャンスを与えよう。もし失敗したら、その時が終わりだ。いいな。」
「分かりました。」
彼女は電話を切った。
光司は、気に入らない表情をしていた。
「俺たちに処罰…ねえ。酷い話だ。勝手に身体をいじっておいて、要らなくなったら簡単に捨てるのか!」
彼は目の前の机を怒りに身を任せ蹴り飛ばした。
「…こうなったら、最終手段だ。」
彼女は覚悟を決めた。
「最終手段?」
光司は目を見張った。
拠点にて…
康介と恵理は仕掛けの準備を終え、敵を密かに待っていた。
「そうだ康介、返さないといけないものがあった。」
そう言って彼の手に置いたのはスペシャルキーだった。
「…使ってくれたんだな。」
「まぁ、ボロ負けだったけどね。」
彼女は笑い気味に言った。
「…恵理、君には色々感謝している。」
「えっ?」
康介は恵理に目を向けた。
「俺がこうして立ち直れたのは、恵理のお陰だ。ありがとう。」
俺があの時ー10年前に立ち直れたのは彼女の一言がきっかけだった。
「私は康介の味方だから、怖がらないで。」
あの一言が無ければ、俺は心を閉ざしたままだった。
「…そんな事ないよ、ただ…放っておかなかっただけ…」
恵理は、何処か悲しそうな目をした。
「敵よ」
恵理が言った。
ダークホッパーを先頭にホッパーの集団、その後ろには悪道と絶王の姿がある。
ダークホッパーはある地点に足を置いた、その時、凄まじい音と共にその身体は何処へ消えた。
「地雷か!」
悪道が言った。
「今だ!」
忍の声と共に彼らは一斉に攻撃を始めた。
2階にいるエレクスとウェザーは銃で敵の行動範囲を狭め、クノイチは素早い攻撃で敵軍を撹乱、そこをウォーズとバイフーの攻撃が貫く。
前回が嘘のように次々とホッパーを薙ぎ倒す。
悪道はウォーズに迫った。
「今日で終わりよ!」
その剣がウォーズに振り下ろされる。ウォーズはそれを剣で受け止めた。
「作戦成功!」
エレクスはホッパーの軍団を見下ろしながら言った。
「まだ油断してはいけないですよ。」
ウェザーが言ったその時、部屋の後ろからホッパーが数体現れた。
「こいつら!」
エレクスは銃を剣に変え、切り倒した。
更に外から羽を広げたホッパーが外から侵入、ウェザーに飛びついた。
「離れろ!!」
最初は勝っていたウォーズ達、しかし、時間が経つにつれて少しずつ押されていく。
[full open!][KUNOICHI slash!]
[Re open!][BAIHU burst!]
クノイチの剣捌きとバイフーのパンチがホッパーを一瞬にして薙ぎ倒す。
「楽しくなってきたな!!」
絶王がクノイチとバイフーに迫る。
クノイチが槍を受け止め、バイフーが蹴りを入れる。
ウェザーとエレクスは地上におり、応戦していた。
「これで蹴散らす!」
エレクスはサファイアキーを取り出した。
[Sapphire key!][open!][Blue flame!Brave fire!KAMEN RIDER Sapphire ERE-X!]
[Blizzard key!]
エレクスはサファイアエレクスに、ウェザーはブリザードキーを装填した。
[Re open!][Freeze storm!]
「はあっ!!」
ウェザーが剣を地面に突き刺すと周りが凍結、ホッパー達は動きの自由を奪われた。
[Sapphire key!]
エレクスはサファイアブレードにキーをタッチ、剣先を構えた。
[Grade up!][Prism lightning star!]
その瞬間、エレクスは星を地面に描くように高速移動、次から次へとホッパーを切り刻む。
一瞬の出来事にホッパー達は自分が斬られた事に気づく事なく死んでいく。
「ウォーズ、死ね!!!!」
蛇腹剣がウォーズに振り下ろされる。
ウォーズはそれを身体を逸らしギリギリ避けた。
そして武器を銃に変え、剣を撃ち落とそうとするが、全て避けられる。
悪道は、剣を元に戻すと一瞬にして距離を詰める。
そして、ウォーズの喉元に剣を突き刺そうとする。
彼はそれをギリギリで避ける。しかし、それによって体勢が崩れ、ウォーズは倒れた。
「これで終わりだ!!」
[再施錠…][悪道炎舞!]
炎を浴びた剣がウォーズに迫る!
「危ない!!!!」
ウォーズは、顔を伏せた。
その剣は、身体を貫いた。
その身体が崩れ落ちた。
ベルトが砕け散り、地面に屈したのはレイだった。
「レイ…レイ!!」
ウォーズがレイの身体を起こした。
「これで…あの時の借りは返せた…ね、」
レイはそう言い残し、消滅した。
「嘘でしょ…」
バイフーはその光景を目の当たりにし、今にも絶望しそうだった。
ウォーズは、身体を震わせた…
青の複眼が光り輝き、拳を強く握りしめ、立ち上がった。
「……お前はただのクズだと思っていた…」
その言葉に皆手を止めて、ウォーズを見ていた。
「今ので分かった…お前は…人間なんかじゃない…」
康介は今までにないほどの声で言う。
「…獣畜生が…お前の心臓を貫いて、身体を切り裂いてやる…」
ウォーズの姿がウォーズスペシャルに変わった。
剣を引き抜き、走り出した。
「まんまと策に乗せられたな。」
悪道が言う。それと同時に、プログラムが作動する音がした。
次の瞬間、ウォーズの動きが止まり、剣を握る手が緩んだ。
その目は黒く染まっていた。
「康介に何をした!」
一美が悪道に向かって叫んだ。
「スペシャルキーには変身者を操る能力がある。そのかわり、キーは破壊されるけどね。今のウォーズは、私の手先のようなものよ。」
「まさか、それが狙いで!」
忍が言った。
「ウォーズ、3人を殺せ。」
悪道が命令すると同時にウォーズが動き始める。
「そんな事させない!」
クノイチがウォーズに襲いかかる。
その一瞬、クノイチの身体には剣が突き刺さっていた。
ウォーズがクノイチに剣を突き刺したのだ。その剣はベルトを砕いた。
「そん、な…」
忍は地面に倒れた。
「…くっ…」
エレクスは呆然としているバイフーを担ぎ、その場から逃亡した。
敵を見失うとウォーズは止まった。
「私も…そっちにいくね、ミカ…」
その足元で忍が消滅した。
「光司、ウォーズは貴方に任せる。」
「どこへいく?」
「仕上げよ。」