仮面ライダーWAR-Z[ウォーズ]   作:津上幻夢

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第16話 デス・ファイト

「康介!心配したんだから!!」

 

一美が康介に泣きついた。

 

「ごめん…連絡する手段もなかったからさ。」

 

康介は一美に言った。

 

 

「とりあえず無事でよかったよ。康介」

 

恵理が康介の肩を叩いた。

 

「八代さんもありがとう。」

 

レイは忍に言った。

 

「…あくまで康介について行くと決めただけだ。」

 

忍はちょっと照れていたが、それを顔には出さなかった。

 

「しかし、これからどうする。」

 

 

今、彼らはがいるのは先程のダムから程近い森の中。居場所がバレるのも時間の問題だ。

 

「行き先もないし、多分この感じからして私の元拠点も無くなっているだろうし。」

 

恵理が続けて言った。

 

「…とりあえず、あの拠点に戻るぞ。」

 

康介がそう言った時、一美、恵理、レイの3人は正気かという目で見た。

 

「でも、あそこはもう見つかって…」

 

「大体、おかしいと思わないのか?アイツらはここの支配者みたいな者だ。そんなアイツらがなんで今まで攻めてこなかった?」

 

「確かに…」

 

一美は言い、頷いていた。

 

「それにどちらにしろアイツらとは戦う運命、いっそのこと誘き出すんだ。」

 

康介は胸を張って言った。

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で、逃してしまいました。」

 

早苗は電話越しの相手にそう伝えた。

 

「…悪道、絶王。お前達は失敗を犯した。本来なら処罰を受ける…が、最後のチャンスを与えよう。もし失敗したら、その時が終わりだ。いいな。」

 

「分かりました。」

 

彼女は電話を切った。

 

光司は、気に入らない表情をしていた。

 

「俺たちに処罰…ねえ。酷い話だ。勝手に身体をいじっておいて、要らなくなったら簡単に捨てるのか!」

 

彼は目の前の机を怒りに身を任せ蹴り飛ばした。

 

「…こうなったら、最終手段だ。」

 

彼女は覚悟を決めた。

 

「最終手段?」

 

光司は目を見張った。

 

 

 

 

 

 

 

拠点にて…

 

 

 

康介と恵理は仕掛けの準備を終え、敵を密かに待っていた。

 

「そうだ康介、返さないといけないものがあった。」

 

そう言って彼の手に置いたのはスペシャルキーだった。

 

「…使ってくれたんだな。」

 

「まぁ、ボロ負けだったけどね。」

 

彼女は笑い気味に言った。

 

「…恵理、君には色々感謝している。」

 

「えっ?」

 

康介は恵理に目を向けた。

 

「俺がこうして立ち直れたのは、恵理のお陰だ。ありがとう。」

 

 

 

俺があの時ー10年前に立ち直れたのは彼女の一言がきっかけだった。

 

「私は康介の味方だから、怖がらないで。」

 

あの一言が無ければ、俺は心を閉ざしたままだった。

 

 

「…そんな事ないよ、ただ…放っておかなかっただけ…」

 

恵理は、何処か悲しそうな目をした。

 

「敵よ」

 

恵理が言った。

 

ダークホッパーを先頭にホッパーの集団、その後ろには悪道と絶王の姿がある。

 

 

ダークホッパーはある地点に足を置いた、その時、凄まじい音と共にその身体は何処へ消えた。

 

「地雷か!」

 

悪道が言った。

 

「今だ!」

 

忍の声と共に彼らは一斉に攻撃を始めた。

 

2階にいるエレクスとウェザーは銃で敵の行動範囲を狭め、クノイチは素早い攻撃で敵軍を撹乱、そこをウォーズとバイフーの攻撃が貫く。

 

前回が嘘のように次々とホッパーを薙ぎ倒す。

 

 

悪道はウォーズに迫った。

 

「今日で終わりよ!」

 

その剣がウォーズに振り下ろされる。ウォーズはそれを剣で受け止めた。

 

 

 

「作戦成功!」

 

エレクスはホッパーの軍団を見下ろしながら言った。

 

「まだ油断してはいけないですよ。」

 

ウェザーが言ったその時、部屋の後ろからホッパーが数体現れた。

 

「こいつら!」

 

エレクスは銃を剣に変え、切り倒した。

 

更に外から羽を広げたホッパーが外から侵入、ウェザーに飛びついた。

 

「離れろ!!」

 

 

 

最初は勝っていたウォーズ達、しかし、時間が経つにつれて少しずつ押されていく。

 

[full open!][KUNOICHI slash!]

 

[Re open!][BAIHU burst!]

 

クノイチの剣捌きとバイフーのパンチがホッパーを一瞬にして薙ぎ倒す。

 

「楽しくなってきたな!!」

 

絶王がクノイチとバイフーに迫る。

 

クノイチが槍を受け止め、バイフーが蹴りを入れる。

 

 

 

ウェザーとエレクスは地上におり、応戦していた。

 

「これで蹴散らす!」

 

エレクスはサファイアキーを取り出した。

 

[Sapphire key!][open!][Blue flame!Brave fire!KAMEN RIDER Sapphire ERE-X!]

 

[Blizzard key!]

 

エレクスはサファイアエレクスに、ウェザーはブリザードキーを装填した。

 

[Re open!][Freeze storm!]

 

「はあっ!!」

 

ウェザーが剣を地面に突き刺すと周りが凍結、ホッパー達は動きの自由を奪われた。

 

[Sapphire key!]

 

エレクスはサファイアブレードにキーをタッチ、剣先を構えた。

 

[Grade up!][Prism lightning star!]

 

 

その瞬間、エレクスは星を地面に描くように高速移動、次から次へとホッパーを切り刻む。

 

 

一瞬の出来事にホッパー達は自分が斬られた事に気づく事なく死んでいく。

 

 

「ウォーズ、死ね!!!!」

 

蛇腹剣がウォーズに振り下ろされる。

 

ウォーズはそれを身体を逸らしギリギリ避けた。

 

そして武器を銃に変え、剣を撃ち落とそうとするが、全て避けられる。

 

悪道は、剣を元に戻すと一瞬にして距離を詰める。

 

そして、ウォーズの喉元に剣を突き刺そうとする。

 

彼はそれをギリギリで避ける。しかし、それによって体勢が崩れ、ウォーズは倒れた。

 

「これで終わりだ!!」

 

[再施錠…][悪道炎舞!]

 

炎を浴びた剣がウォーズに迫る!

 

「危ない!!!!」

 

ウォーズは、顔を伏せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その剣は、身体を貫いた。

 

その身体が崩れ落ちた。

 

 

ベルトが砕け散り、地面に屈したのはレイだった。

 

「レイ…レイ!!」

 

ウォーズがレイの身体を起こした。

 

「これで…あの時の借りは返せた…ね、」

 

レイはそう言い残し、消滅した。

 

 

 

 

「嘘でしょ…」

 

バイフーはその光景を目の当たりにし、今にも絶望しそうだった。

 

ウォーズは、身体を震わせた…

 

青の複眼が光り輝き、拳を強く握りしめ、立ち上がった。

 

「……お前はただのクズだと思っていた…」

 

その言葉に皆手を止めて、ウォーズを見ていた。

 

 

「今ので分かった…お前は…人間なんかじゃない…」

 

康介は今までにないほどの声で言う。

 

「…獣畜生が…お前の心臓を貫いて、身体を切り裂いてやる…」

 

ウォーズの姿がウォーズスペシャルに変わった。

 

剣を引き抜き、走り出した。

 

「まんまと策に乗せられたな。」

 

悪道が言う。それと同時に、プログラムが作動する音がした。

 

 

次の瞬間、ウォーズの動きが止まり、剣を握る手が緩んだ。

 

 

その目は黒く染まっていた。

 

 

「康介に何をした!」

 

一美が悪道に向かって叫んだ。

 

「スペシャルキーには変身者を操る能力がある。そのかわり、キーは破壊されるけどね。今のウォーズは、私の手先のようなものよ。」

 

「まさか、それが狙いで!」

 

忍が言った。

 

「ウォーズ、3人を殺せ。」

 

悪道が命令すると同時にウォーズが動き始める。

 

「そんな事させない!」

 

クノイチがウォーズに襲いかかる。

 

その一瞬、クノイチの身体には剣が突き刺さっていた。

 

ウォーズがクノイチに剣を突き刺したのだ。その剣はベルトを砕いた。

 

 

「そん、な…」

 

 

忍は地面に倒れた。

 

 

 

「…くっ…」

 

エレクスは呆然としているバイフーを担ぎ、その場から逃亡した。

 

 

敵を見失うとウォーズは止まった。

 

「私も…そっちにいくね、ミカ…」

 

その足元で忍が消滅した。

 

 

 

「光司、ウォーズは貴方に任せる。」

 

「どこへいく?」

 

「仕上げよ。」

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