「俺は、誰よりも強くなる…絶対的な帝王になって、俺を傷つけた人間を1人残らず、服従させてやる!!」
そう決意した10年前、そして、それは未だに実現できていない。
「お前は弱い。だから勝てない。」
その言葉が常に脳を彷徨っている。だが、その連鎖を今日で終わらせる。エレクスに勝ち、全てを手にする!
そう決意し、槍を力強く握りしめ、エレクスに振り下ろす。
エレクスとは紙一重の差。手数で言えばあっちが上。だが、俺はその分今まで鍛え抜いた。その力は、絶対に裏切らない。
「はあっ!!」
槍の一突きがエレクスを弾き飛ばす。
「ぐっ…」
エレクスは、倒れた身体を起こす。
「もう終わりだ。お前に勝ち目はない。」
俺は、槍を構え、ベルトを操作する。
[再施錠…][絶王氷槍!]
二度キーを回し、必殺技を発動させた。
その時、ふと身体から力が抜けた。変身が解かれ、後ろに下がってしまった。
ベルトを見ると、中心が剣で抉られていた。
「貴様!」
「かかったわね。」
エレクスはあの一瞬で俺のベルトを…
「お前はもう戦えない。私がやらなきゃいけないのは、康介を…康介を助ける事。」
「だったら、その助けたい人に殺されてしまえ…ウォーズ、殺せ!!」
俺は、怒りで声を滲ませ、放った。
その一声でウォーズspは、剣を構え、エレクスに迫った。
俺の身体が熱さで震えている。
「はあっ!!」
「やあっ!!」
2人の拳が交わる。
悪道とバイフーは、それぞれ攻撃の手を緩めない。
バイフーは、悪道に右膝で腹を蹴り上げ、顔面に右ストレートを放つ。
悪道はそれを防がず、敢えて喰らい、弾き飛ばされた。
悪道は、地にひれ伏した。
「何故、本気で戦わない。」
バイフーが聞く。悪道は、バイフーの方をゆっくりと見上げる。
「私は、どんな選択をしても、死ぬ。なら、せめて苦しみたくない。自我を失って、楽になりたい…そう思った、ぐっはっ!!」
悪道の身体が徐々に変異し始める。漆黒の炎が悪道の…早苗の身体を包み込む。
「貴女も道連れよ…虎山恵理…グギャァアッ!!!!」
「ヴァッ、グァァッ!!!!」
悲痛な叫びとも取れる声と共に、早苗の姿はあの時と同じ怪物の姿に変わった。
「そうね。私も、その道に付き合おう。でも、先に逝くのはアンタだ!」
バイフーが剣を構えた。
悪道は、高速でバイフーに迫る。彼女はそれを剣で防ぐ。
それを振り払う前に、悪道はそらへ飛ぶ。
赤褐色の翼で炎を起こしバイフーを飲み込む。
悪道は最後の一撃を決めようと剣を突き立て、バイフーに迫る。
突き刺した剣はバイフーのバックルを貫いた。
だが、それと同じくバイフーの剣も悪道の胸に突き刺さった。
「終わりだ!!!」
[full open!][Frame slash!]
炎の剣が火柱となり、悪道ごと飲み込む。
「うぉぉぉぉぉ!!!!」
バイフーの変身が解けてもなお、恵理は攻撃の手を緩めることなく剣を突き刺す。
レイ…今行くから…
凄まじい爆発が二人を包み込んだ。
「康介!」
私は彼の名を叫び続けた。
しかし、ウォーズはそれに反応することなく攻撃の手を緩めない。
「無駄さ、今のウォーズは負の力に囚われている。何度呼んだって変わらない!」
「確かに無駄、なのかもしれない…」
光司が意外な回答に、目を見張った。
「でも、康介は、その無駄な事を私にしてくれた。だから私は…私は、康介を助ける!」
かつて、部屋すら出るのが辛かった私。それを無理やり出すんじゃなくて、その扉を私が開けるまで待っていてくれた。
私は、嬉しかった…今度は私の番よ!
ウォーズは私の左肩に剣を振り下ろした。
その攻撃を、私は、受け止めた。
「あなたは…一人なんかじゃないよ。」
そして立ち上がり、その剣を振り払い、抱きしめた。
「私が、ついてるから…私がいるから」
「康介。」
「ありがとう、一美。」
その時、康介の声が聞こえた。
「康介…!」
ウォーズspの姿のままだったが確かに康介に戻っていた。
「許さん…お前たちは、俺の手で必ず…!」
その時、蒼の氷河が光司の体に張り付き始めた。
それらは、光司を異形の怪物へと姿を変えた。
「必ず殺す。」
「一美、まだ行けるか?」
「もちろんよ、康介!」
二人は剣を構えた。
「私たちの協力プレイにシビレなさい!」
「うぉぉぉぉぉ!!!!」
怪物は、氷を纏った槍を二人向けて突き出した。
「私に任せて。」
氷槍は、前へ出たエレクスと激突、エレクスは怪物の動きを止めた。
「今よ!」
[full open!][WAR-Z slash!]
「了解!」
ウォーズの剣が、怪物の体に突き刺さる。
「ウグッ。」
怪物は地面に膝を落とした。
「お前の運命は、俺達の手の上だ!」
[WAR-Z drop SP!]
[Prism ERE-X lightning!]
二人の閃光のような蹴りは、光司の体を貫いた。
「ごめん、一美。色々迷惑もかけたな。」
戦いが終わった後、康介は、一美に頭を下げた。
「…許さない。」
「…。」
「許してほしいなら、これからは、私と一緒にいなさい。」
康介はため息をついた
「わがままなやつだな、お前は。」
康介は笑っていった。
「清宮君、君のおかげで康介に暴走停止剤を打てたよ。」
「博士、そろそろ俺達も。」
「そうだな、どう接触するかは、君に任せる。」
「承知しました。」