「どこだよ…ここ!」
気がつくと、俺ー山田康介は木陰に寝ていた。
「俺はなんでここに?」
正直、何故ここにいるのか全く分からなかった。まさか転生?とか思ったけど、姿形全部俺まんまだった。それに、ベルトのキーも刺さったままだ。
「確か俺は…」
俺は少し前の事を振り返った。
「えっと…仮面ライダー逃げる変身して、ホッパーを何体か吹っ飛ばして、一美が屋上から落ちて、俺が追いかけようとしたら、誰かに刺された…えっ、俺って死んだ?」
「この目にはっきりと見えてますよ。」
俺が顔を上げると一美の姿があった。
「一美、なんでここに?」
俺は立ち上がった。
「なんでって…私もよく分からない。」
一美は、木にもたれかかった。
そして、バックルを手に取った。
「仮面ライダーねぇ…でも、ここで何をすればいいのさ?」
俺は、ベルトを外そうとした。が、前の水色のパーツしか取れなかった。ベルト本体は巻き付いたまま取れなかった。
「さぁ、俺もよく分からない…だが、早苗はライダーバトルって言っていた。もしかしたら、ここでサバイバルするのかもな。」
「ライダーバトル…とりあえず、早くここを離れよ。」
俺と一美は、とにかくこの森から出る為に歩き始めた。
一時間後…
「ねぇ、今どこ当たり?」
「そんなこと俺に聞くな!」
俺達は完全に迷ってしまった。
どこを歩いても、どこまで歩いても森。
俺も一美も、ここまで森の中を歩くことはないからどうすればいいかすらわからない…
「はあ…詰んだね…」
「だな…」
その時だった。ガサガサと前から何かが近づく音がした。
「隠れろ!」
俺達はとっさに木の後ろに隠れた。
前からやってきたのは、さっき俺達を襲ったホッパーの集団だった。ざっと30匹ぐらいはいる。
「…どうするのよ…」
一美が小声で聞いてきた。
「仕方ない、どうせバレるなら、真正面から突っ切るぞ!」
俺は、ベルトを装着した。そして、木陰から飛び出し、ホッパーの前に立った。
「さっきは色々やってくれたな。今度はこっちの番だ!」
俺はキーを右手で持ち、手前に構えた。
「変身!」
そして、キーを天に掲げ、ベルトに装填。キーを回した。
[WAR-Z key!][open!]
[Masked warrior!KAMEN RIDER WAR-Z!]
ハイテンションなbgmとボイスと共に俺の身体は灰色に変わり、黒のアーマーが装着され、緑に染まる。仮面ライダーウォーズの誕生だ。
「俺の名は仮面ライダーウォーズ。お前達の運命は、俺の手の上だ。」
「何かっこつけてんのよ!」
隠れていた一美が俺の隣に立ち、頭を叩いた。
「というか、私に変身の仕方教えなさいよ!」
そして、俺の身体を揺さぶった。
「やめろ!気持ち悪くなる!分かったから!まずはベルトをつけろ!」
一美は水色のパーツを腰に装着した。
「次は?」
「それでっ!」
その時、ホッパー達が一斉に襲いかかってきた。
「キーを右側に挿せ!」
「右?」
「右だ!」
[ERE-X key!]
俺はホッパーをなぎ払い、一美を守りながら変身の方法を教えた。
「そして、キーを回せ!」
「う、うん!えっと、変身」
[open!]
[Lightning goddess!KAMEN RIDER ERE-X!]
一美の身体は金色に包まれ、頭に王冠のようなパーツが装着されたライダーに変身した。
「えっと…これが私?」
「ああ、お前もなれたなら手伝え!」
「私の名前…うーん、仮面ライダーエレクス?かな。」
「なんか決め台詞言えよ…」
「そんな事言われてもね…」
エレクスの前にホッパーが襲い掛かった。
「はぁっ!」
エレクスは身体を後ろに逸らし、右脚で蹴り上げた。
そして、起き上がると、ホッパー達を電気を浴びた手刀で次々と切り裂いた。
「なんか武器ないのかな…?」
エレクスがベルトに手をかざすと、黒に金色のラインが入った剣武器が出現した。
[survive swordgun!]
「おー!剣だ!」
エレクスは手にした剣で、ホッパー達を次から次へと切り裂いた。
「あっ!いいな!俺も武器出るかな!」
俺もベルトに手をかざした。すると、エレクスと同じ形だが、金色が緑になっている剣が召喚された。
[survive swordgun!]
俺はホッパーの腹に剣を突き刺した。そして、その剣を引き抜き更にやってくるホッパーを薙ぎ払った。
俺達がこうして戦う事でホッパーの数も数体になっていた。
「これで終わりにしようか。」
俺はベルトのウォーズキーをもう一度回した。
[Re open!][WAR-Z drop!]
俺は、両手を握りしめ、自前の脚力で飛び上がった。
そして、空中で一回転し、右足を突き出した。右足のエネルギーが解放されると同時にホッパーに着弾、爆発的なエネルギーを注ぎ込む事でホッパーは爆発を起こした。
「決まった!」
一方、エレクスも後一体というところまで追い詰めていた。
「私のプレイにシビれなさい!」
[Re open!][ERE-X lightning!]
エレクスは、空中で数回回転し、両脚蹴りをホッパーに放った。そして、着弾と同時に再び蹴り上げ、着地すると同時にホッパーが爆発した。
「やった!私倒したよ!」
「それはよかった。それより、早く進むぞ。」
「ちょっと!反応薄い!」
それからすぐだった。
「なんだこれ?街か!」
俺達は、森を抜けた先に街がある事に気がついた。
「私達ようやく助かる…!やった!!」
「おい先行くな!」
一美は、子どもみたいに走り出し、街に向かった。
俺達は早速街の中に入っていった。しかし、建物には、植物が張り巡らされ、道路はデコボコ、そして人影は一つもない。
「何ここ…」
一美は街に入る時はめちゃくちゃ興奮していたのに、気がつけば、俺にしがみついて歩いていた。あの時あれだけ手を離せ言ってたくせに。
「分からない…」
それからしばらく街を歩いたが、どこも同じような場所ばかりだった。
そんなこんなで日も暮れかけていた。
「仕方ない。今日はどこかで休むぞ。」
「えー…汚いのやだ!」
「お前な…」
俺達は適当に比較的綺麗で大きい家を選んだ。
俺は玄関を開けた。
「お邪魔しまーす…」
中に入るとまず居間へと繋がる扉が前に現れ、右には二階へ繋がる階段があった。
とりあえず俺達は居間に入った。中はとても綺麗で、最低限の机とソファー、それから右側にキッチンがあった。
「どうした?」
一美はボーッと部屋を見つめていた。
「いや、なんでもない。なんか一度来たことあったような気がしただけ。でも勘違いだから気にしないで。」
「あ、ああ。とりあえず、俺はここで寝るから、お前はどうする?」
「私もここで寝る。だって、怖いじゃん!」
俺達は、完全に暗くなる前に布団を探し、2人分を広げた。
「言っておくけど、こっちに入ってきたら殺すよ!」
一美が強く言った。
「入るか!むしろこっちのセリフだ!」
俺達は布団に潜り、互いに相手と反対の方向を向いて寝た。
こうして、俺達のここでの生活が始まった。これから先にある強大な運命を知らずに。
次回…新たな仮面ライダーが!
「お前、誰だ!」
そして、エレクスの新たな力!
「バトルで使えるものは使っていかなきゃ。」
「次回の運命も俺の手の上だ!」