俺達は、なんとかユニットの猛攻を耐え抜いたが、これらの事態で積んでいた食品等はカートごと焼き焦げていた。
「はぁ…せっかく集めたのに…」
一美が、溜め息を吐き、顔を下に向けた。
「仕方ない…集め直しだ。それにもう日が暮れそうだ。今晩はあのモールに泊まるぞ。」
俺達は、モールに急ぎ戻った。
「何これフカフカで気持ちいい!!」
一美は家具売り場にあったベッドに抱きついた。
「はっ、さっきの落胆が嘘みたいだな。」
俺はそう呟き、一美とは別のベッドに入った。
「おやすみ…」
一美が眠そうな感じに言った。
「おやすみ。」
翌朝…
「ふわぁ…よく寝た。」
俺は目を擦った。モールは外の光がほとんど入ってこないから朝かどうかいまいちわからん。
とりあえず、このモールの屋上に出た。
そこからみえる景色は、どこにでもあるような街の風景だった。そして、俺はその風景にどこか懐かしさを覚えた。
「俺は…ここに来たことがあるのか?」
はっきりとは覚えてないがこの風景、絶対見たことあるはず、忘れてはいけない物。なのに思い出せない…何故だ…
「何故だ!」
俺は叫んだ。だが、それでも思い出せない。
俺は下に降りた。
すると、そこにいたのは、一美とは別の見覚えのある顔だった。
「久しいな、康介。」
「平…リュウ…」
平リュウ、俺のクラスメイトだ。
「何故ここに?」
すると、リュウは俺達と同じバックルをつけた。
「悪いがお前らには死んでもらう。現世に戻る為にな!」
そして、銅色のキーを取り出した。そのキーには見覚えがあった。
「そのキー、お前がユニットか。」
「正解…変身!」
[UNIT key!][open!][violence majority!KAMEN RIDER UNIT!]
「戦うしかないみたいだな。」
俺はバックルを装着し、キーを取り出した。
「変身!」
[WAR-Z key!][open!][Masked warrior!KAMEN RIDER WAR-Z!]
俺達は屋上に移動した。そして互いにサバイブソードガンを構えた。
「来いよ…」
ユニットは手招きをした。
「…やるしかないみたいだな。」
俺は剣を構え走り出した。
「はぁっ!!」
俺は剣を振りかざした。ユニットはそれを剣で防ぎ、振り払った。
「やれ、俺の家臣!」
すると、ユニットは2人分身を発生させた。それらは俺に一直線に向かって来た。
それらは剣で俺を次から次へと斬りつけた。
俺は必死に反撃をしようと試みるが、息の合った連携攻撃で手も足も出なかった。
「ぐっ…こういう時に一美がいればなんとかなるが…」
俺はふと右腰のホルダーを見た。そこには鮮やかな緑色のキーがあった。
「一美じゃないが、使ってみるか。」
俺はそのキーをバックルの左側に装填した。
[Mach key!]
「マッハ…という事は!」
俺は迫りくるユニットの攻撃を一瞬で避けた。
「なっ、高速移動か。そんな物!やっちまうぞ!」
[Re open!][UNIT formation!]
ユニットは、3人の剣を天に掲げ、雷を俺めがけ落とした。俺はそれを避けユニットに一気に近づいた。
「ぐはっ!!」
「どうだ。」
「まだ、まだ…!」
ユニットはダミーキーを取り出した。
「使わせない!」
俺はダミーキーを風のスピードで奪い取った。
「返せ!」
「返して欲しければ…っ!!」
その時だった。俺に何かが激突した。
俺は倒れて、変身を解かれてしまった。
「誰だ!」
俺が体勢を立て直し、正面を見ると、新たなライダーの姿があった。
「緑の方、康介だったのか。まぁいい。漁夫の利ってやつだ。銅のライダー、俺と勝負だ。」
そのライダーは全身を紺色で包み込み、所々に魚のヒレがあった。顔の口部分はギザギザ模様になっていた。その姿から察するに、サメのライダー…?
「いいぜ、サメ野郎、かかってこい!」
ユニットは、分身をサメのライダーにしがみつかせ、爆発させた。
「流石に数の暴力には勝てないだろ?」
ユニットは今の攻撃で大ダメージを与えれたと勘違いしていた。
「数の暴力?太古の王者、メガロドンにそんな物通用しない。」
サメのライダーは、サメ型のエフェクトによって守られていた。
「何!!」
「絶滅せよ。」
サメのライダーはベルトのキーを回転させた。
[Re open!][MEGALODON viking!]
サメのライダーは地面を泳ぐサメの如く滑り、スライディングキックをユニットに放った。
「ぐはっ!」
サメのライダーのキックはユニットに直撃した。
ユニットはバックルとベルトごと打ち砕かれ、地面に倒れた。
「俺は…元の世界に…帰りたかっただけ…なのに…!」
ユニットは俺の方に手を伸ばしながら霧のように消えてしまった。
「な、何が起きたんだよ…」
俺は目の前の状況を理解できなかった。
「何って、死んだんだよ。」
サメのライダーは変身を解いた。
「鮫島…」
サメのライダーの中身は鮫島拓真だった。
「お前は高校の時の誼みで見逃してやる。」
「…なんで殺した。確かにあいつは俺に襲いかかって来た。でも、倒す必要はないだろ!」
鮫島は俺に近づいた。
「…ここで生き残るには、こうやってかつての仲間を殺すしかないんだよ、お前も聞こえただろ!ここで生き残るには全ての仮面ライダーを殺せと!」
「なんだよそれ、そ、そんな物知らない!」
俺はそんな事、聞いていない。
「…そうか。」
鮫島はここを去ろうとした。
「なぁ、待ってくれ!」
俺は鮫島を引き止めた。
「まだ俺に用事か?」
「俺も、協力させてくれないか?鮫島に。そのかわり、ここでの話を聞かせてくれ。」
俺は、鮫島に近寄ろうとした。
「待って、康介!」
その時、鮫島と俺の間に一美が現れた。
「あなた、人殺しについていくの?ふざけないで!」
一美は鮫島の方に向かった。
「だいたい何よ!「ここで生き残るには全ての仮面ライダーを殺せと!」。そんな物知らないわよ。どんな理由があれ、人殺しを正当化するなんて許せない!」
鮫島は眉をひそめた。
「…そういうのは、世の中を知らない子供が言うんだよ!ふざけてるのはそっちの方だ。」
鮫島は再び俺の方を見た。
「どうする、お前の連れはこう言ってるが。」
俺の答えは最初からひとつだ。
「俺は、着いていく。どうやら、俺達とは何が違うみたいだ。」
「…仕方ない、私は康介に着いていく。それでいいね。」
一美は不貞腐れて言った。