仮面ライダーWAR-Z[ウォーズ]   作:津上幻夢

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「久しぶりに会わないか?」

私の研究室から勝手に姿を消したかと思えばいきなり会いたいだなんて、相変わらず破天荒な男だ。


「待たせたな。」

そこは、巨大なスクリーンが広げられている会議室の様な場所だった。

「赤空、勝手に研究室を出て申し訳ない。」

彼…白夜総三が匿われていた研究室から出たのは丁度1ヶ月前の事だ。

「君を私の事に巻き込みたくなかったのでな…」

「君を匿った時点でかなり巻き込まれている気がするのだがな。」

「ところで今日は見せたいものがあるんだ。」

「なんだ、白夜?」

その時、スクリーンに数個の映像が映し出された…













第47話 遠き頂へ

「ただいま。」

 

 

2月28日の夜、母は1週間にも及ぶ出張から帰ってきた。

 

「お帰り、お疲れ様。」俺は母さんに労いの言葉をかけ荷物を持った。

 

そういえば、この10年間ずっと母さんに頼りっきりだったからな…何かしてあげたいとは思っても中々そういう機会が巡ってこない。

 

「あっ、そういえば出張先でお父さんらしき人とすれ違ったんだ。」

 

「えっ?」

 

「でも、私を見ても何も言わなかったし、その人すぐにバイクに乗ってどこか行っちゃったから多分違う人ね。」

 

それこそ父さんだ…そう心の中で思ったが、口にはしなかった。父さんは意図的に自分の生存を隠している。その時が来るまで。

 

「…もし、父さんがまた母さんの前に現れたどうする…?」

 

俺はずっと気になって居た事を聞いた。今までずっと死んだと思っていた人が目の前に現れたら…どうするのだろう。

 

「そうね…」そうしばらく考え込み、口を開いた。

 

「やっぱり、「おかえりなさい」って笑顔で言ってあげたいな…もちろん、色々言いたい事あるけどやっぱり一番はこれかな…」

 

「そうなんだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご馳走様。」

 

出されたカレーを残さず綺麗に食べ、スプーンを置いた神谷昭彦は皿を流しへと持っていった。

 

「いつもありがとうね。」

 

カレーを作った不知火香は、彼がいつも丁寧に食べてくれ、尚且つ片付けまでしてくれる彼の行為がとても嬉しかった。彼は時々カレーを食べる為だけに彼女の家を訪れることがあった。彼女は彼女で親の帰りが遅くいつも一人で寂しく夕食を食べている為、彼が来てくれることはとても喜ばしいことだ。

 

そういえば、初めて出会った時もカレーを食べてくれたっけな…なんて事を薄らと思いながらテレビをつけた。

 

「香…」

 

その時、後ろから昭彦の声が聞こえた。その声は続ける。

 

「俺は、創作の人物みたいに香の為に命を賭けること、命を張って戦うことはできないと思う。」

 

「医者になることが…夢だからね。」

 

「そうだな…だが、お前が無茶をするというなら、全力でその無茶に付き合う…そのつもりだ。」

 

「…ありがとう。私も、後に引けない理由があるから…頼むね。」

 

 

昭彦はその理由が少し分からなかったが、その日は家に帰ることにした。

彼が彼女の家を出た後、自分の部屋に戻った香は机の上にある深紅のバックルと灰色のキーを手に取った…

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも、まさか先生が黒幕だったなんてな。」

 

鮫島、忍、レイ、恵理の4人は学校近くのファストフード店で夕食を取っていた。

 

「そうね…信用していたからこそショックだな…」

 

ビッグバーガーを食べながら恵理が言う。

 

「…そんな相手に勝てるのかな…」

 

レイはやや俯き気味に言った。

 

「そう思っているうちは勝てないぞ。」

 

鮫島は彼の背中を叩いた。そして、忍はポテトを一本食べると真剣な眼差しでこう言った。

 

「そうね…こうなった以上、徹底的に潰すだけだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんな早い時間に呼んで…どうしたの兄さん。」

 

一美は、他の誰よりも早く道永と共に集合場所の学校に来ていた。まだ日も出ていない早朝に…

 

「これを渡しておきたくてな。」

 

道永はそう言うと、懐から金色のバックル…『アイギスバックル』を取り出した。

 

「アイギスバックル…」

 

「一美…あの男は絶対に無茶をする。だから、彼が死なない様守ってやれ。」

 

道永はそう言いバックルを渡した。

 

「分かった…」

 

一美はそのバックルをしまった。

 

 

 

「おっと、どうやら客を待たせることになるなんてな。」

 

その時、正面からいつものように能天気な声を響かせながら豪災に変身した南条翔がやってきた。背後には大量のホッパーがいるが、西本鷲花と火神麒麟の姿はなかった。

 

「しかし、来たのは2人だけか…」

 

「そろそろ来るさ。」

 

道永がそう言うと、後ろからタイミングよく康介、鮫島、レイ、恵理、忍、昭彦、香の7人が現れた。全員集結した彼らは康介を中心に横に並び立った。

 

「待たせたな。」

 

彼らの腰には既にサバイブバックル、又はロードライバーが装備されている。

 

「この戦いで全て終わらせる。」一美が言う。

 

「俺達を、二度も殺そうだなんてさせないぜ。」

 

「僕は.僕たちは最後まで戦う。」

 

「その為にここまでやって来たのだから。」

 

「この世の悪を…私達を陥れた罪は重い。」

 

「これ以上暴れられると、俺達の将来が困るんでね。」

 

「早苗の為…この世界で生きる人の為に戦う。」

 

「お前達の道は…この世に要らない。」

 

「お前達の運命は、ここで終わらせる。」最後を締める康介の声の後、全員はキーを構えた。

 

「変身!!」

 

[open!][Masked warrior!KAMEN RIDER WAR-Z!]

[Lightning goddess!KAMEN RIDER ERE-X!]

[大展開!][仮面ライダーメガロドン!!]

[仮面ライダーウェザー!!]

[仮面ライダーバイフー!!]

[仮面ライダークノイチ!!]

[仮面ライダードゥアリティ!!]

[仮面ライダービクトリケーン!!]

[Remake the future![未来を創り変える!]仮面ライダーローディ!!]

 

 

9人の仮面ライダーは、最後の戦いへと、その身を構えた。

 

一斉に襲いかかるホッパーの大群、それらに攻撃をしようとウォーズは拳を突き出した。

 

しかし、ホッパーは一斉に羽を広げまだ夜の明けない空へと飛び出した。

 

「何!」

 

「他の3人が居ない時点で気づいて欲しかったな…他の3人はそれぞれ自分の配置でここから放出されるホッパーを待っている。それも街中で。そして今、彼らの元にホッパーは飛び出したと言うわけさ。」

 

「ぐっ…」

 

まさか、西本、火神、湯山の3人が既に街に居るとは…このままでは…

 

「康介、ここは俺達に任せていけ!」

 

その声はメガロドンだ。既に飛び立とうとするホッパーを迎撃しているウェザー、バイフー、クノイチもそれは同じ思いだった。

 

「分かった、ここは任せたぞ。」

 

そう言うと、ウォーズ達は街の方へ駆け降りて行った。

 

 

「そんな事言って大丈夫なのか?」

 

「さあな、でもどちらにしろあんたを止めないとこの大群も収まらないんだろ?」

 

メガロドンは、右腕から手刀を放った。

 

「ご明察!」

 

メガロドンの一撃を弓で豪災は防いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

学校と街の位置関係は学校の方が台地にあり少し高くなっている。その台地の斜面を5人は雪崩の様に駆け降りた。

 

麓に着くと、そこには既に大量のホッパーの姿があった。

 

ウォーズ達は武器を構えて応撃する。

 

「これじゃ、街に進めない…」

 

「康介、兄さん。ここは私達に任せて!」

 

その時、一美が名乗りを上げた。確かに、ここは任せて進んだ方がいいと2人は考えた。

 

「分かった、頼んだぞ。」

 

そう言うとウォーズとローディはそれぞれのマシンを呼び出し、街に向かって走り出した。

 

 

「2人とも、行くわよ!」

 

「ああ。」「任せて。」

 

エレクスは、スパークキーを銃に装填、放電現象の様に放たれた電撃でホッパーの数を一瞬にして減らしてみせた。

 

更に、ドゥアリティはエレクスが倒し損ねたホッパーを左手に持つ剣に装填したデスキーの毒沼攻撃で捕縛、右手に持つ剣にドミネートキーを装填し次々に切り裂く。

 

ビクトリケーンは、突風で空中のホッパー達を一掃、雨の様に降ってくるその肉片すらも残さず。

 

ある程度一掃できた3人は、ウォーズ達の後を追う為に走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

ローディとウォーズはバイクでホッパーが飛んでいく方向へ走らせた。

 

 

高速で朝の街にバイクを走らせる2人の元に突如火花が迸った。

 

彼らの目の前には降魔と怪駕の姿があった。怪駕は斧と剣を両手で持ち、降魔は指の骨を鳴らして待っていた。

 

「思っていたよりも早かったね。」

 

「降魔…お前は俺が倒す。」

 

道永は、バイクのスロットを回して超高速で降魔に突っ込む。降魔はそれを跳躍力で避け、逃げる様に走り出す。

 

バイクを降りたウォーズは、怪駕に向かって立った。

 

「また、お前を倒すことになるなんてな。」

 

「そうね。今度は私が勝つ。」

 

右手の斧を、投擲斧の様に投げた怪駕は、ウォーズに斧、そして自身が持つ剣で攻撃を仕掛けた。

 

ウォーズは、斧を素早く右に避ける事で交わし、銃から弾丸を放った。

 

 

 

 

 

ローディは銃で飛びながら逃げる降魔を地面に落とした。

 

墜落した降魔は背中で着地し、一回転すると軽い身のこなしで立ち上がり、拳を構えた。

 

「さあ、始めようか。」

 

「いいだろう。」

 

ローディも、銃を剣に変え銀の刃を光らせた。

 

降魔は、走り出すと、まず剣を抑えようとローディの右腕に次々と攻撃を仕掛ける。

 

その意図がすぐにわかったローディは剣を落とさぬ様しっかりと両手で握りしめ降魔の攻撃を凌ぐ。

 

降魔がローディの視点から一瞬消えた。

 

夜の闇に同化したのだ。その闇をローディは探す。

 

降魔が現れたのはローディの背後、右足を突き出し、蹴り飛ばそうとした。

 

「そこか!」

 

ローディは、自身の道を生成する能力で攻撃を防いだ。

 

弾き飛ばされた降魔は再び立ち上がろうとした。

 

しかし、それよりも早くローディが神速の右膝蹴りで蹴り飛ばす。

 

「なんだと…」

 

「俺は、二度もお前には負けない…絶対にな。」

 

ローディキーをドライバーから引き抜いた彼は、そのまま剣に装填する。

 

[full open!][ROAD-Y slash!]

 

青白いエネルギーを纏った剣は、ローディが走り出すと共に光の筋となり、地表を駆け抜けた。

 

光の筋は、降魔を切り裂いた。闇に身体を変換して生き延びようとする降魔にローディはもう一撃、脳天から足元まで一直線に振り下ろした。

 

「そんな…僕が負けるなんて…」

 

 

 

闇に帰るかの様に、降魔の…火神麒麟の身体は消えて行った。

 

「これで、まず1人。」

 

ローディは、大群で迫るホッパー達を見ると、再び剣を構えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「降魔がやられたのか…」

 

この街の何よりも高い高層ビルの屋上に絶王…湯山玄武の姿はあった。

 

「怪駕、豪災…降魔が討たれた。計画を少し早める。」

 

 

 

 

 

エレクス達はウォーズの元に近づいていた。

 

「数が増えたな。」

 

ドゥアリティは、銃を使いホッパーの急所を撃ち抜いていく。

 

「そうね…ん?」

 

エレクスはふと上を見上げた。そこには大量のホッパーがいた。奴らは、周りのビルや建物に纏わり付き、まるで女王蜂に群がる働き蜂の様になっていた…ある1箇所を除いて…

 

「あのビル、おかしい。なんで襲われないんだ?」

 

「分からない…」エレクスの問いにビクトリケーンは答える。

 

「2人は先行ってて。」

 

エレクスは、そう言うとビルの中へ入って行った。

 

「あ、ちょっとイチミン…」

 

「香、仕方ないから先に行くぞ。」ドゥアリティの催促でビクトリケーンは再び進み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「了解しました。」

 

玄武の声を聞き届けた怪駕はそう口にした。

 

「お前ら、まだ何かする気か!」

 

ウォーズは、スペシャルキーを構えた。

 

しかし、それを即座に見切った怪駕は、風の力で手の届かないところまで吹き飛ばした。

 

「…ノヴァは使わないのか?」

 

「悪いが、ノヴァは最後の切り札に取っておけって言われてるんでね!」

 

ウォーズは、剣を構え突進した。

 

怪駕も剣を構えると、ウォーズの剣を受け止め、押し倒した。

 

「スペシャルにも、ノヴァにもならないお前は、非力…今こそ倒す!」

 

 

怪駕は、空に飛び上がると剣をウォーズに向けて振り下ろした…

 

が、それはウォーズが間一髪避けたことで直撃を免れた。

 

 

「避けたか…」

 

「そこまでよ!」

 

怪駕の目の前に現れたのは、ビクトリケーンとドゥアリティだった。

 

「2人とも…」

 

「康介、ここは私達に任せて空のホッパーを!」

 

「分かった。」

 

ウォーズは近くに落ちていたスペシャルキーを拾い上げると、それを使い強化変身した。

 

[I win the battle!KAMEN RIDER WAR-Z Special!]

 

 

翼を展開するウォーズスペシャル、次の瞬間空に舞い上がる。

 

 

剣を構えたウォーズは、耳障りな羽音を鳴らすホッパー達を次々と切り裂いていく。

 

そして、更に迫ってくるホッパー達を倒すべく、身体を前に突き出し高速でビル群の間をすり抜けていく。途中に現るホッパーも翼を研ぎ澄ませ、墜落させる。

 

ある一定のところまで行くと、広い空間に出た。丁度平地と台地の中間部だ。

 

「ちまちま倒しても埒があかない。」

 

武器を銃に変えると、オーバーユニッターを装着した。キーはファイアー、ブリザード、マッハ、ダミーの4種を装填、ベルトのウォーズキーを回転させ必殺技を発動する。

 

[Re open!][WAR-Z prominence!]

 

銃口から4種類の光の弾が発射される。赤い光…ファイアーの力を持つその弾丸は、ホッパー達の腹部を焼き切りならが貫通、ブリザードの力を得た青い弾丸は、ホッパー達の羽を凍らせ、制御を失った奴らを次々と墜落させる。マッハの力を得た白い弾丸は逃げるホッパーよりも早く進み絶対に逃さない。ダミーの力を得た橙色の弾丸は、一個は二個に、二個は四個にと分裂していき、残りのホッパー達を殲滅していった。

 

 

「これで上空はある程度いいか…あとはへばりついているやつか…」

 

ウォーズは再び高速で飛び始めた…

 

 

 

 

 

 

 

「あいつ、あんな芸当できるんだな。」

 

豪災は、学校からその様子を見ていた。

 

「よそ見をするな!」

 

横からクノイチの攻撃が迫る。それを雷撃で弾き、更に正面から迫るウェザーの冷気攻撃を跳ね除ける。

 

「弾かれた…」

 

「今度は私が。」

 

バイフーは豪災に炎を纏った片足蹴りを放つ。豪災はそれを背後に下がりながら緩和、矢を構えると彼女の腹部に押し付け、弦を離した。

 

倒れるバイフーをメガロドンは、ギリギリのところで支えた。

 

「ちっ…強い奴。」

 

「俺は口は軽いが、攻撃はナメてかかると重いぜ。」

 

『豪災…怪駕…時間だ。』

 

その時、豪災の脳に玄武の声が響いた。

 

「どうやら時間らしいぜ。」

 

「時間?」メガロドンがそう呟いた直後、豪災の体に異変が起き始めた。

 

その身体は徐々に地面に溶け込み始めた。それも大量の電気を放電しながら…

 

やがて、地震が起き始めた。その揺れは、徐々に大きくなっていく。

 

「見て!!」

 

街を見ると、東西南北の端にそれぞれ巨大な塔が立ち上がった…

漆黒の塔…それこそが豪災の怪人態、バベルだった…

 

 

 

 

異変は豪災だけではなかった。

 

 

「ぐっ…があっ!」怪駕は突然もがき苦しみ始めた。

 

「どうした?」

 

「この痛み…あの頃に比べれば…!!」

 

怪駕は、突如として怪人態、ラバーリングの姿へと化した。

 

「はぁ…はぁ…!」

 

しかも、そのラバーリングは、分裂した。青と桃の2色の体色が特徴的だったその姿は青の男らしい、勇ましさを感じさせるラバーリングと、桃の女らしい、可憐な姿のラバーリングに変化した。

 

「遂に極限まで達したか…」

 

青のラバーリングは暗い声で言う。

 

「私、うっれし〜な〜!」

 

桃のラバーリングは明るい声、偽っていた頃の西本に近い声で言う。

 

どちらも前に現れた時の様な片言の喋り方ではなく、普通に話していた。

 

「私の力を思い知れ!!」

 

青のラバーリングがドゥアリティに円形の光弾攻撃を仕掛ける。

 

その一瞬にドゥアリティは、判断が遅れた。避けようとするもすぐ目の前に攻撃は迫っていた。

 

「危ない!!」

 

その時、目の前に影が現れた。ビクトリケーンだ。ドゥアリティの身体に飛び付き押し倒そうとした。

 

ドゥアリティは、攻撃を回避したが、ビクトリケーンは違った。身体の腹部に…バックルに攻撃を喰らってしまった。

 

地面に倒れた時には、変身が解け香の姿に戻っていた。

 

「香、しっかりしろ!」

 

「私は大丈夫、それよりアイツを!」

 

致命傷を免れた彼女はすぐに身体を起こすと、彼に攻撃するよう指示した。

 

「分かった。」

 

ドゥアリティは立ち上がり、剣を構えると走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが屋上か…」

 

その頃エレクスは、あのビルの屋上に来ていた。

 

そこでは、絶王が塔の建った街を見下ろしていた。

 

「よく来たね、清宮君。」

 

「あなた、ここで何を?」

 

「…もうすぐ、時が来る。」

 

エレクスは、サファイアエレクスに変身し、少しずつ近づいた。

 

「なんの?この期に及んで、まだ何かするの?」

 

「闇に一度堕ちた君達なら、立派に殺し合いをしてくれると思っていた…でも実際は違った。殺し合いを望まぬ人間が生き残った…その人間が、私にとって一番憎い。最強の戦士を作り出すと言う目的を台無しにした貴様をな!!」

 

絶王…玄武は槍をエレクスに突き出した。

エレクスは、それをギリギリ交わすが、ふと顔を上げると左側には町がジオラマの様に広がっているのが見えた。

 

「ここで死ね!!」

 

絶王は、氷を纏った蹴りでエレクスをビルの合間に文字通り蹴落とした。

 

「あっ…」

 

 

 

 

 

いくら変身しているとはいえ、この高さから落ちれば命の保証はなかった。

 

 

 

 

彼女は死を覚悟した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回…仮面ライダーウォーズ最終回…

来週更新…

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