俺達は、鮫島と数日前までいた古家への道のりの間、ここまでの事を話しながら歩いた。俺は、今まで起きたことをありのまま話した。
「ここまでが俺達の身に起きたことだ。」
鮫島は、不思議な顔をした。
「ここに来る前にベルトを?俺は、この世界に来たときにベルトを手に取った。それに…」
「私達と違うなら早く話しなさいよ。」
一美が割り込んできた。
「うるさいな。お前は引っ込んでろ!」
鮫島は一美を突き放した。
「ちょ、女に暴力振るうなんて最低!!」
一美が鮫島に詰め寄った。
「知るか、だいたい、お前は康介についてきてるんだろ?だったら康介の後ろにでも黙って歩いてろ!」
「お前ら、喧嘩は他所でやってくれー。」
俺は呆れた顔をして言った。
鮫島は、咳払いをすると、話を始めた。
「俺は、この世界に来た時…」
鮫島が目覚めた直後…
「ここは…」
俺は、橋の下で寝ていた。俺の腰にはコアパーツ、懐にはバックルとメガロドンのキーが入っていた。
「なんだこれ?」
俺はキーを手に取った。その時、ある声が俺の脳に直接語りかけてきた。
[この世界へきた以上、君も私のモルモットだ。]
その時聞こえた声は、様々な声が混ざっている声だった。男の子どもの声、おばさんの声、老人の声、どこにでもいる女の声…それらが合わさってその声を形成しているようだった。
「誰だ!!」
俺は立ち上がり、辺りを見回した。
[この世界で生き残る術はただ一つ…全ての仮面ライダーを倒すこと…。勝者は、全知全能の力を手にできる。現世に戻ることも容易い。さぁ、戦え。]
「なんだよ…戦うって、お前は誰だ!」
[勝ち残っていけば、いつかお前の前に姿を現すだろう…勝ち残ればな。]
ここでその不気味な声が聞こえなくなってしまった。
「仮面ライダー…これを使えと言うことか?」
俺は、ベルトを装着し、メガロドンのキーを刺し、変身した。
現在…(再び康介視点)
「俺は今までユニット含め3人倒した。」
「3人…」
俺は呟いた。
「仮面ライダーオニコ、仮面ライダーアイズ、この2人が俺が倒してきたライダー達の名だ。」
「2人の最期は…?」
俺は聞いてみた。
「2人とも、ユニットと同じような最期だ。この戦いにのめり込んでいったことを後悔し、嘆いていた。」
鮫島は、躊躇いもなく話した。
「助けようと、しなかったのか?」
「…多少は思ったかもな。だが、それ以上に、お前達を犠牲にしなければ生き残れない。そう思って切り捨てた。」
「…そう、無慈悲に人を殺してると思っていたけど、そう言うわけじゃないのね。」
一美が鮫島に言った。
「これで話すべき事はすべて話した。もう俺たちが共にいる必要はない。」
鮫島がバックルを装着した。
「何よ、見逃したっていいじゃない。」
一美が言った。
「見逃すも何も、いずれ戦うんだから、今倒そうが後に倒そうが関係ないだろ?」
「あんたね…!」
一美が鮫島に近づこうとした。
俺はそれを抑えた。
「康介?」
「一美、お前は下がっていろ。」
俺は一美の前に立った。
「戦うしかないんだろ?ならやってやる。お前が勝てば俺の命も…一美の命も自由にしていい。」
「ちょ、康介…!」
「そのかわり、俺が勝ったら、俺の言う事を聞いてもらう。」
鮫島は、ポケットからキーを取り出した。
「面白い、やってやるよ。変身。」
[MEGALODON key!][open!][Phobic fangs!KAMEN RIDER MEGALODON!]
鮫島はベルトにキーを装填、回して仮面ライダーメガロドンに変身した。
「変身!」
[WAR-Z key!][open!][Masked warrior!KAMEN RIDER WAR-Z!]
俺は、仮面ライダーウォーズに変身し、サバイブソードガンを召喚した。
「どこからでもかかってこい。」
俺は、メガロドンに向け強く言った。
「ならそうさせてもらう。」
メガロドンは、ベルトの左側に白のキーを装填した。
[Fang key!]
すると、腕や脚から生えている刃が白く輝いた。
そして、メガロドンは飛び上がると、右足を上げ、かかと落としをしてきた。
「危ない!」
一美が叫んだ。
俺はマッハキーを装填した。
「瞬間移動か!」
メガロドンは、俺の思った通り瞬間移動をすると思っていた。
マッハキーには、仮面ライダーになくてはならないあれの力を使うことができる。
そのあれが、俺を飛び越え、メガロドンに激突した。
「なんだ!」
倒れたメガロドンは何が起こったか分かっていなかった。
「バイクだよ、バイク。マシンウォーリアー。それがこいつの名だ。」
俺はマシンウォーリアーにまたがった。
「ちっ…バイクかよ。」
鮫島の怒りが頂点に達した。
「そっか…仮面ライダーだもんね…」
一美は、驚きで口が塞がらない。
「さぁ、これで決着だ!!」
俺はベルトのウォーズキーを回した。
[Re open!][Sonic drop!]
メガロドンもキーを回し、構えた。
[Re open!][Sharp viking!]
メガロドンは、地面を蹴り、左腕で手刀を放とうと構えた。
俺は、バイクのアクセルを回し、超高速でメガロドンに駆け寄った。
「吹っ飛べ!!」
俺はバイクの前輪でメガロドンを跳ね飛ばした。
「ぐっ…」
メガロドンは宙に浮きながらもがいていた。
俺は、バイクから飛び降り、ライダーキックを放った。
「とりゃ!!」
俺のキックはメガロドンを、戦闘不能まで追い込んだ。
メガロドンは変身を強制的に解かれ、鮫島の姿に戻った。バックルは壊れていないようだ。
「ぐっ…俺の負けだ…」
鮫島は地面に膝をついた。
「分かった、なら、俺の言う通りにしてもらう。」
俺は、剣を構えた。
「えっ…康介!」
そして、鮫島に振りかざそうとした。
俺はその剣を振りかざす前に変身を解いた。
そして、鮫島に手を伸ばした。
「俺と共に戦え。」
「康介!こんな奴と手を組んでいいの?」
一美が言った。
「…分かった、共に戦おう。」
鮫島が言った。
「もし、裏切ったら、今度はバイクで轢き殺す。それならいいだろう?」
俺は一美に言った。
「はぁ…仕方ない。」
「鮫島、これからは頼むぞ。」
「ああ。」
鮫島は俺の手を取り、立ち上がった。